ビーフジャーキー


下処理→ 塩漬け(10時間)→ 塩抜き(水気を拭くだけ)→ 風乾(10時間)→ 薫煙(2時間)→ できあがり

*( )内は所要時間ですが、食材の状態や気候などによって変わります。

■牛の赤身 ………… 1kg
■水 ………………… 200cc
■粗塩 ……………… 30g
■三温砂糖 ………… 35g
■醤油 ……………… 200cc
■赤ワイン ………… 200cc
■黒コショウ ……… 小さじ1
■タマネギ ………… 半個
■ニンニク ………… 適量
■ローリエ ………… 3枚

塩漬け方法:ソミュール法





下処理

肉屋さんかスーパーで特売の赤身の牛を見つけたらビーフジャーキーを作ろう。国産霜降り肉はビーフジャーキーには向いていない。高級霜降り肉はしゃぶしゃぶかすき焼きにするとうまいが、ステーキやビーフジャーキーにするとあまりおいしくない。私の場合はいつもオーストラリア牛で作っている。肉に血や汚れがついていたらきれいに洗い流し、清潔な布巾かペーパータオルで水分を拭き取る。大きすぎたり厚みがありすぎると思ったら、自分好みの大きさや形に切る。




塩漬け(10時間)

上記のレシピにある調味料やスパイスをあらかじめ作ったソミュール液とともにバットに並べた牛に注ぐ。注ぐ前にタマネギとニンニクのスライスをばらばらとまき散らしておく。

塩抜き(水気を拭くだけ)

塩漬けが終わったら清潔な布巾かペーパータオルで押さえるようにして拭き、余分な漬け汁を拭き取る。

風乾(10時間)

水気を拭き取ったら表面がかさかさになるまで乾燥させる。網にのせて風通しのいい日陰で乾燥させてもいいし、扇風機で乾燥させてもいい。冷蔵庫に一日か二日入れておいてもいい。表面を乾燥させればどんな方法でもかまわないので、自分に一番向いている方法で乾燥させる。


薫煙(2時間)

スモーカーの温度を摂氏40度〜50度に保ち、スモークチップなしの温熱乾燥を約1時間おこなう。それからチップをおいて30分ほど薫煙する。あまり薫煙すると苦みと煙りっぽさが残るので注意しよう。その後30分ほど温熱乾燥させるが、できあがり状態をみながら温熱乾燥の時間を調節する。

薫煙を終えたら、スモーカーを全開にしてしばらく外気にさらす。こうすると苦みや煙りっぽさがなくなる。保存のきく身の硬いビーフジャーキーにしたければ、このあと天日干しにしてさらに水分を取り除く。



できあがり

ほのかなワインの香りと適度な塩味がきいたビーフジャーキーのできあがりだ。タマネギとニンニクの香りが醤油味にとけこんでいい味が出ている。醤油はビーフによく合う。ビールでも、ウイスキーでも、カウボーイを気取ってバーボンでもいい。できたてのビーフジャーキーにかぶりついていると、どうしても呑みたくなるのは誰しもだろう。

薫煙しようとスモーカーを開けたら取り出し忘れたビーフジャーキーがあった。スモーカーの中で自然に乾燥したビーフジャーキーは、ちょうどいい硬さと味に仕上がり、それまで食べたどのビーフジャーキーにもない味だった。天日干しにすると身が硬くなり、味も濃くなる。スモーカーの中には日は差さないが、偶然に作られたこのビーフジャーキーは一度しか味わえない絶品だった。



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