特許明細書作成演習
嘘発見器
出題者 弁理士 遠山 勉
出展
感電自作マニュアル
http://www02.so-net.ne.jp/~jsrc/index.html
の実用電子工作掲載の内容(簡易型嘘発見器 作者 林 欣範様)
を基に問題としてアレンジさせていただきました。
転載許諾済
こち亀派出所勤務の警察官「りょう」さんは、どろぼうの取り調べ中に、うそをつく容疑者が手に汗をかいていることに気がついた。一方、家に帰ると体脂肪計付きの体重計を娘が購入してきた。聞くところによると、体内を通過する微弱電流により体脂肪率を測定するという。
りょうさんは考えた。人間の身体を抵抗とみたとき、汗をかくと身体の抵抗が変わるはずだ。その電流の流れ具合をトランジスタで増幅してメーターの針を振らせ、そのふれ具合をみれば、うそをついているかがわかるはずだ。
この考えを基にして、下に示す図のような装置を開発した。これをベースに商品開発し、うそ発見器として販売することとした。販売前に特許を取得しておくべきとのアドバイスを友人から受けたので、特許明細書を作ることとした。以下の情報を基に、特許明細書を作成しなさい。
可変抵抗は1KΩということになっているが、厳密にこれ、という値でなくても構わない。20KΩ程度までが使える。固定抵抗器のメーターの針の調整が効かなく(調整範囲外)なるので、10KΩ近辺で選んだ。
トランジスタの2SC1815は、最も一般的な2SC型トランジスタの一つ。増幅用に使っているが、一般的な2SC型トランジスタなら問題なく使える。2SC1815の場合には印刷面を正面に向けた状態で左からECBである。他の品番を使用する場合にはトランジスタの足の配置を間違えないようにする。
メーターは極性を間違えると逆に針が振れるので注意。電源は単三乾電池を2本使って3Vとする。これと違う電圧を電源にする場合には、その電圧に応じて抵抗値を適当に加減する。
使い方としては、まず、電池を入れて、測定端子を指などに当てる。測定端子は、ユニバーサル基盤を2cm四方程度に切断してそこに銅線を這わせるなどして出来るだけ皮膚に触れる面積が広くなるように工夫する。測定端子を当てる場所は、出来るだけ汗をかきやすい箇所にする。
端子を身体に当てたら、可変抵抗を調整してメーターの針が丁度真ん中近辺を示すように調整する。これで準備は完了。あとは被験者に質問等をし、動揺に反応して汗が出るなら、メーターの針が動く。
部品名 |
数量 |
備考 |
抵抗 10KΩ トランジスタ 2SC1815 可変抵抗 1KΩ ユニバーサル基板 マイクロアンメーター 9V電池用スナップ 単三電池ボックス |
1個 1個 1個 1枚 1個 1個 1個 |
茶黒橙金 基本的に2SC型なら可 10KΩ〜15KΩでも使えます 4cm四方くらい ラジゲーターとも言います 電池ボックスに接続します 直接ハンダ付けタイプの場合にはスナッ プは不要です |
謝辞:著作物の利用を許諾していただいた、林 欣範様に感謝申し上げます。