PAOPAO WONDER LAND SPECIAL NOTES

ゴジラ・ペイントガイド

HOW TO PAINT GODZILLA!

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 今回のスペシャル・ノートは、ゴジラ塗装術ということで、私が普段行っているゴジラ塗装法を平成ゴジラを例題に公開します。といっても、それほど難しい技や凝った技は使っていない(使えない)ので、ご自身の塗装術の基本編として活用下さい。

道具

[塗料]
 私は、ソフビカラーをベースに、ラッカー系とアクリル系塗料を使用しています。下地を侵さぬ様、重ね塗りをしたい版数だけ、塗料の種類を使う事になります。シンナーの強さは、

ソフビカラー > ラッカー > アクリル > エナメル

となっています。例えば目は、ソフビカラーのアイボリーで下地を塗って、影と瞳をラッカー系で書き込み、その上からアクリルやエナメルのクリアーを塗るといった具合です。シンナーの強さは、揮発性の早さにも比例していて、ソフビカラーをエアブラシする時は、最適な濃度や距離の幅がかなりシビアになります。

[塗装具]
 筆とエアブラシを併用しています。エアブラシは、高いものでなくても一つあると格段に便利です。

塗装

・step1「爪、歯、背ビレ、目の地塗り」
 最初は、ソフビカラーのアイボリーで、目(全体)、爪、背ビレの外側(広め)、口の中、舌を塗ります。口内は、歯以外の部分も成形色を消す(隠蔽)ための地塗りとして全部塗りつぶします。ちなみに私は、サーフェイサーは使いません。ソフビカラーの強さと柔軟性で食い付きは問題無いからです。爪はアイボリー100%でもOKですが、私は黄色を少量混ぜて、爪専用カラーを作り使用しています。

・step2「目の仕上げ」
 次に目の塗装。ラッカー塗料の黄色で瞳を塗り位置を整えます。失敗しても、ラッカーシンナーでそっと拭けば、下地までは侵食しません。次にラッカーの黒で瞳の中心を、虹彩の部分をクリアレッドでグラデーションをかけながら書き込みます。
ivoryyellowblackclear redclear redshadow and
clear finish
瞳の外輪は、ほぼクリアレッド100%。内側は、薄めにして黄色に重ねるのが良いと思います。あとは好みに応じて、白目(アイボリー)の外側やまぶたの下に黄土色等で、影というか汚しをうす〜くかけてやります。これは虹彩の目立たない昭和ゴジラには、良いアクセントになります。仕上げに、ベトつき防止のためソフビカラーのクリアを何回かに分けて吹き、その上からアクリルやエナメルのクリアーを塗って光沢仕上げとします。

・step3「口内の仕上げ」
 口内と舌は、薄く溶いたラッカーのクリアオレンジを、できるだけ歯にかからないように流し込みます。ある程度の濃さになったら、クリアレッドで濃淡のアクセントをつけます。
ivoryclear orange
+ clear red
washing by
thinner
仕上げは、歯の根元にはみ出したラッカー塗料のボカシ取りです。ラッカーシンナーを含ませた毛の長めの筆で、歯を上にして包み込むようにしながら、根元を突っつく感じで塗料を溶かし、筆に染み込ませます。筆を洗いながらそれを繰り返すと、根元はボケて歯先はアイボリーの下地が出ていい感じになります。くれぐれも歯と歯の間の歯ぐきまで、色を落とさないように気をつけて。

・step4「爪、背びれ口内の仕上げ」
 爪と背びれは、アイボリーの内側にソフビのブラウンをエアブラシしてやります。爪は薄めに、背びれは濃いめが良いでしょう。その後爪はラッカーのクリアを吹いて、半光沢〜光沢にします。
ivorybrown and
half clear
body color
背びれは本体への接着前に、ブラウンの内側に、体色をエアブラシしておくと、後が楽です。私は、真ん中の列だけ先に接着してから、左右の列の背びれはパーツのままでこの塗装を行っています。
ivorybrownbody color

・step5「体」
 私は平成ゴジラでは、ゴジラ向けに調合されたと推察できるVカラー(ソフビカラー)の「モンスターブルー」を標準色として利用しています。目や爪などを必要に応じてマスクし、最初は筆で標準色+黒を、影の部分にバリバリ塗ります。影にならないところも、シンナーを多めにして、体表の凹部に流し込むように塗り、その上から、標準色を濃淡をつけてエアブラシします。影の部分は、標準色を筆でドライブラシしてやります。さらに標準色+白で、明るめのところをドライブラシしてやり、最後に全体をうすめの標準色+つや消しでエアブラシしてなじませます。これで、体表の凸凹がよりきわ立って見栄えが良くなります。

・step6「よごし」
 黄土色等を、足の甲まわりや膝頭、尻尾の下側など地面に接する場所に乗せてやり、土で汚れた感じを表現します。これもいろいろな方法がありますが、20cmクラスでは、ドライブラシとエアブラシの併用でやっています。30cmクラスになると、微粉を作って乗せた後、つや消しのスブレーで定着させるのも良いでしょう。ドライブラシの時は、筆跡が残らないよう注意。凹部に施す時は、step5のハイライト用ドライブラシの前に行うと凹部に残った感じが表現できます。あまり、やりすぎないように注意しましょう。

その他注意

・背びれのブラウン
 背びれのグラデーション塗装は、根元から、体色(モンスターブルー)→ブラウン→アイボリー となりますが、間のブラウンを省略すると、体色は青っぽく、アイボリーは黄緑っぽく見えてしまいます。つなぎとして、必ず茶系の色を吹く事をお勧めします。

・爪の表現
 爪の生え際は、体色とはっきりと塗り分けをしていますが、好みによって体色をエアブラシして、境をぼかしてもよいでしょう。キンゴジに代表される昭和ゴジラは、ブラウンを押さえ気味にして、体色(グレー)でグラデーションをかけると、いい雰囲気です。
Godzilla 1964
Moth-Godzi
Godzilla 1962
King-Godzi
Godzilla 1954
First

・初ゴジ、逆ゴジ
 映画がモノクロということもあり、どの程度色を乗せるかは、各自の解釈となります。私は爪や白目用に、白にアイボリーを混ぜる以外はグレー系でまとめています。
Godzilla 1955
Gyaku-Godzi



(C)TOHO Co. All photograph and art by Masato Matsumoto.