osandon 身体を洗ってる頃をちゃんと見計らって、ガチャリと風呂のドアを開けた。 途端にむっと湿気が身体を包む。 服を着たままだとあまり気持ちのいいものでは無い。 湯気の向こうにほのかなピンク色の裸体。 少々酔ってもいるだろうから。 反応は少しくらいは鈍いだろうか? …多分無理だろうけど。まぁ、気休め程度に期待して。 「なっ何だよっ!!」 「ん〜v身体も洗ったろと思うてv」 「余計なお世話だっ!さっさと出てけっ」 案の定な反応。 やっぱり真っ赤になって怒った。いつだって怒ってばかりの可愛い恋人。 …怒らせてるのはもっぱら自分。そんなことは知ってる。 ピンク色から更に上気する肌の色に、目が奪われる。 「せやけど工藤。自分、俺んこと”おさんどん”言うたやん」 「それとこれと何の関係があるんだよっ」 「”おさんどん”て下働きの女の人を指した言葉やってん。 俺男やから、下働きの男の仕事をしようかなぁvてv」 「いいから出てけってんだよ!!」 言葉と共にシャワーを浴びた。 水も滴るいい男になってしまったが、もうどうせ気にならない。 何を焦っているのだか、話しも聞いてくれない。 大体わかるのだが、やっぱり楽しすぎる。 身体なんて触れていないところのほうが少ないくらいなのに、未だに恥ずかしがる。 なんて意地っ張りで素直じゃなくて可愛いのだろう。 まぁ、狙いなんて最初からバレているし、隠す気もない。 にっこり笑って、あまりにも真実から遠い言葉を連ねる。 「身体洗ったるだけやし。何も工藤の期待してることなんて無いで?」 「だっ誰が期待なんかっ!!!」 「せやろ?せやったらええやん。大人しゅうしとってや」 「なっ……」 ひょい、と腕をからめて泡だらけのスポンジを新一の手から奪い取る。 紺のTシャツとジーパンは既に泡だのシャワーだのでびしょ濡れだ。 紺と桜色のコントラストで色づく肌が余計に引き立たつ気すらする。 「サービスやてv”おさんどん”でも”三助”でも工藤のためやったらやったるからv」 「いらねぇって…っ!!」 手に取ったスポンジで軽く腹部から胸をなで上げる。 新一の言葉にならない声と戦慄きが腕を伝って心臓を叩く。 「明るいところで見るとますますほっそい身体やなぁ」 「……っ」 「背中も白いし、ホンマにもぉ…」 それでも他愛無い言葉を止めど無く続ける。 もうあんまり聞こえていないようだけれども。 身体を洗っているだけだから。 意地悪くゆっくりと細い首筋も薄い胸も。 女性のように丸みは無いがなだらかな線をスポンジでなぞりあげる。 時には円を描くように、微妙な力加減で。 「あっ…や…っ」 「あんまり色っぽい声ださんといて?誘われとるみたいやん」 「……っ…んの…っ」 fin.
つーこって、いつもの通り、逃げます(^^;; わははははっ |