中村監督最後の大会に選手も発奮 | ||||||
東北チャンプの意地,話題校を圧倒 | ||||||
強力バッテリーの手で新潟県勢初勝利だ | ||||||
バランスのとれた沖水,上位進出の可能性大 | ||||||
寺本の投打にわたる活躍で好投手・山口を崩す | ||||||
すべての面で常総が上回る | ||||||
投打に敦賀気比が圧倒 | ||||||
初戦には勿体ないカード.横浜はプレッシャーに耐えられるか | ||||||
接戦を制してサッカー部に続くか | ||||||
沢口の安定した投球に郡山惜しくも届かず | ||||||
矢野vs関学打線 | ||||||
広商優位は動かないが打撃戦になれば国士舘にも勝機 | ||||||
両校の継投がカギ | ||||||
関大一絶対有利 | ||||||
福井の復活がポイント.荒れる試合になるかも | ||||||
岡山理大付が打ち勝つ | ||||||
好試合が期待される.最後は監督の差か | ||||||
打線爆発,豪快に打ち勝つ | ||||||
1回戦の勢いそのままに | ||||||
南の前に手も足も出ず | ||||||
ともに実力・勢いがあり,予想が難しい….明徳は寺本の調子如何 | ||||||
これまでの戦い方を見るとPLが有利 | ||||||
松坂を打ち崩せず | ||||||
止まらない徳商打線.中盤から後半にかけて炸裂 | ||||||
地力に差あり | ||||||
不気味な豊田西.藤沢をベスト4に予想したのでこうなったが,わからない | ||||||
両チームとも初戦のようには打てないはず.粘って今治西か | ||||||
波に乗る浦学有利.南がまたしても好投 | ||||||
寺本,3度目の正直 | ||||||
松坂に死角なし.郡山はどこまで粘れるか | ||||||
しぶとい藤沢,粘って矢野を攻略 | ||||||
久保と南の投げ合い.心配なのは疲労 | ||||||
連投の松坂は不利.PLは継投がポイントか.2〜3点勝負 | ||||||
こちらは4〜5点勝負.先制すれば関大一有利だが館山も踏ん張る | ||||||
焦点は何といっても松坂・久保両右腕の対決.安定した横綱・横浜か,大穴ながら勢いのある関大一か難しいところだが,大声援をバックに初優勝だ |
う〜ん,予想外だった.
初戦の樟南−PL学園はところどころしか見ていないが,予想通りの展開.今年のPLは豪快さはないが,よくまとまった好チームといった印象.8強までは順調に勝ち進みそう.
波乱の幕開けは日本航空−仙台育英.徳商と当たるのは,申し訳ないが間違いなく仙台育英だと思っていた.日本航空は,初回あっという間に同点に追いついて士気を高めた.6回のバスター成功も大きい.アクシデントを乗り越え,持ち味を発揮した試合運びはお見事.徳商もこれは侮れない.
続いて新発田農−豊田西.豊田西は先制点を奪ったのが大きかった.新発田農は,これまでめったに点を取られたことのない富樫が打ち込まれて焦りが出たか.豊田西先発・松下の出来も良く,打線も沈黙,まさかの5点差.評判倒れになってしまった.豊田西はこの勢いのまま,快進撃を続けるか.
またしても大きく予想を裏切られた試合が1つ….
第1試合は沖縄水産−浦和学院.一部では横浜−報徳学園戦と並んで「事実上の決勝」などと言われた試合.沖水は自滅した格好だった.リリーフした新垣が制球に苦しみ,走者を出して押し出し,さらにエラーという最悪の展開.三振の数が表すように,球速・球威は申し分なかっただけに惜しまれる.浦学の南は尻上がりに調子をあげた.結局,「沖縄は春に弱い」というデータ通りになってしまった.実は沖水,準優勝と予想していたのだが….
京都西−明徳義塾は予想通りの投手戦.打者・寺本があそこまで警戒されるとは思わなかったが,他の選手の活躍で終わってみれば6点差.寺本が本来の調子を取り戻せば(それでなくとも完封だが),4強入りも十分あり得る.
岩国−常総学院は,実力の違いがはっきりと出た.序盤から自分たちのペースで試合を進める常総に岩国はついていけず.3回戦での明徳戦,寺本を常総打線がどう攻略するのか,非常に楽しみだ.
敦賀気比−島田商は一方的な展開になるかと思われたが,2回以降両チームとも走者は出すが点が入らない,という状態になった.結局初回の4点で決着がついたが,不利と見られていた島田商もよく粘った.
雨で1日順延となった第3日.
今日の目玉は何といっても第1試合の横浜−報徳学園だろう.投打に圧倒的な強さを誇り,前評判では文句なしの優勝候補・横浜と,昨年と比べると小粒になったがまとまりのある近畿準優勝・報徳学園.期待されたとおり松坂vs松村の投げ合いになったが,横浜はソツのない攻めでチャンスを確実にものにし,対する報徳は継投に失敗し,大きく水をあけられた.最終回に最後の粘りを見せたが及ばず.横浜が評判通りの実力を見せつけた形になった.
第2試合・東福岡−出雲北陵の初出場校同士の対戦は,東福岡に軍配.常にペースをつかみ,落ち着いた試合運び.エース村田は無四球完封と,出雲北陵を圧倒した.
第3試合は郡山−北照.予想通りの接戦となった.途中までしか見ることができなかったので,詳しくはわからないのだが,昨年の悔しさをバネに郡山が踏ん張った,と見るべきか.
残念ながら,ほとんど見ることができなかったのだが….
高鍋−関西学院はまったく見ていない.どうやら高鍋・矢野の出来が良く,関西学院打線を封じ込めたようだ.
広島商−国士舘は,終盤に国士舘が力尽きてしまった,という感じだ.好機に効率よく加点できず,取ってもすぐ取られるという苦しい展開.逆に広商の亀川は安定した投球で,強力打線を封じた.国士舘は継投策も裏目に出て,一気に突き放されてしまった.中盤までは接戦だったものの,力の差がはっきりしていたと思う.
近江−日大藤沢は,途中までしか見ることができなかった.日大藤沢が優勢と見ていたが,近江も力を発揮して一時は同点に追いついた.しかしエラーによる失点が多く,藤沢は苦しみながらも近江を振り切った.
今日は一方的な展開のゲームが続き,大会5日目にして初めて全予想が的中した.
関大一−鈴鹿は,今大会初の二桁得点を記録するゲームになった.立ち上がり制球に苦しむ鈴鹿・坂を関大一は攻め立て,序盤でゲームを決めた.投手が替わっても攻撃の手をゆるめず,二桁得点の猛攻.投げても久保が鈴鹿打線を1点に抑え,完勝といえるだろう.
東筑−今治西は荒れる試合展開になるかと思われたが,ワンサイドになってしまった.今治西は,見事な連打で逆転したあとも着々と追加点を挙げ,福井を楽にしたのが大きい.東筑は打線が火を吹かないまま終わってしまった.
京都成章−岡山理大付は,序盤から岡山理大付がペースをつかみ,順調に加点.京都成章に付け入るスキを与えなかった.結局,(現時点での)今大会最多得点,最高得点差で岡山理大付が圧倒したが,守りに課題を残した.京都勢はこれで2校とも姿を消した.
今日は待望の地元・徳島商が登場した.
第1試合は創価−PL学園.創価はこれが初戦だが,PLは2戦目.私は好試合になると思っていたのだが,あまりにも力の差があったようだ.初回からのびのびとした野球をするPLは,走者を確実に本塁へ迎え入れる.エース上重は1回戦にも増して良いピッチング.一方の創価は,怪我で欠いた主砲・小島の穴を埋められず,9点打線は湿ったまま.結局,PLが毎回安打で9点を入れ,完封で3回戦進出を決めた.
そしていよいよ徳島商−日本航空.猛打爆発,前半で一気に勝負を決める…と思っていたのだが,予想外の苦戦を強いられた.日本航空は例によってスクイズで先制.しかし徳商はすぐに逆転.ここまでは順調だったが,センター方向への大きな当たりが風でことごとく失速し,長打にならない.逆に日本航空が本塁打で同点,さらに2個目のスクイズで逆転.雲行きが怪しくなったが,その裏2死から長短打を集中し,再度逆転.これで落ち着いたのか,加島は以降安定したピッチング.打線も着実に加点し,日本航空を引き離す.結局,8−4で徳商が制した.どうやら,今年の徳商打線は本物である.あのスイングの速さ,打球の鋭さは一朝一夕に得られるものではない.球に逆らわずに打つことを心がけているのもポイント.かといって,小技が使えないわけではない.機動力もあるし,何よりも粘り強い.今後,強敵と連続して対戦することになるが,勝ち続けるだけの力は十分にあるだろう.
第3試合の光星学院−豊田西は,1点を争う好ゲームとなった.中盤まで赤井・松下両投手が好投,走者を出しても得点は許さない.先制したのは光星だったが,豊田西はエース松下のバットで逆転.光星は中垣への継投のタイミングを見誤った.初戦に続いて好投手を擁するチームに勝った豊田西.初出場らしからぬ落ち着いた試合運びは,旋風の予感.
雨で1日延びた今日は,出場36校中唯一まだ試合をしていなかった苫小牧東が登場した.
苫小牧東−浦和学院は序盤投手戦となったが,浦学が中盤に寺沢を攻めて着実に加点.投げては南が5回まで無安打ピッチング.9回に完封を意識しすぎて1点を失ったが,打たせて取る投球で強打の苫小牧東打線を封じた.
第2試合からは3回戦.ベスト8を賭けての最初の戦いは,明徳義塾−常総学院という好カード.初戦は本調子でなかったものの完封勝利を挙げた明徳・寺本は,この試合でも立ち上がりから制球が不安定.初回,四死球のみで2点を献上し,さらに3回にも2点を失う.この回で寺本は降板,横手投げの高橋がリリーフ.これで落ち着きを取り戻した明徳は,じわじわと常総を攻め立て,8回ついに逆転.高橋は被安打1,四球1という完璧な内容で常総打線を抑え,明徳がベスト8一番乗りを果たした.
続いても敦賀気比−PL学園という実力校同士の対戦.PLはエース上重ではなく,下手投げの稲田を先発のマウンドに送る.東出−稲田の投手戦となり,両チームなかなか得点が入らない.均衡を破ったのはPLで,7回に1点を奪うが,その直後の8回に敦賀気比も2死ながら3塁へ走者を進める.ここでPLは上重を投入.しかし最初の打者はレフトに痛烈な打球.これを田中一がジャンプして好捕,ピンチを断ち切る.リズムをつかんだPLはその裏に2点を加え,9回の敦賀気比の反撃を1点で食い止めて競り勝った.
ショッキングな1日だった….
第1試合は横浜−東福岡.松坂,村田という好投手を擁する両チームの対戦.予想通りの投手戦となったが,横浜は後半疲れの見えてきた村田を攻め,6・7・8回にそれぞれ1点ずつを奪う.一方の松坂は完璧な投球内容.被安打はわずかに2,13三振を奪う力投で東福岡打線を寄せつけなかった.
そして第2試合.近畿チャンプの郡山−徳島商である.序盤は徳商有利の展開だった.毎回走者を得点圏に進めるが,竹村の巧みな投球にあと1本が出ない.郡山は中盤から加島の緩急をつけたピッチングを見極め,徐々に点数を積み重ねる.徳商も追いすがるが,やはり点に結びつかず,差は開く一方.加島から富田にリレーするが,郡山打線を止めることはできず.最終回に2点を返して意地を見せたが,ペースをつかめないまま差を付けられ,終盤はやや集中力を欠いてしまった.
高鍋−広島商の焦点は,矢野対広商打線.先手を取ったのは広商で,初回にまず1点を奪う.高鍋はすぐ同点に追いつくが,すぐに突き放される.しかし3回以降矢野は広商打線を抑え込み,得点を許さない.高鍋は5回に1点差に詰め寄り,7回一気に逆転.矢野は三振の山を築いて,佐山へリリーフ.最終回1・3塁のピンチを招くが,最後の打者を三振にとってベスト8進出を決めた.
3回戦最後の3試合が行われた.ダイジェストでしか見られなかったので,簡単に.
日大藤沢−豊田西は,接戦ながら日大藤沢が野本−館山のリレーで豊田西を1安打に抑え,打線も好投手・松下を地道に攻略し,初のベスト8進出.
関大一−今治西も投手戦となったが,関大一・久保が一枚上手.初回にミスが絡んで1点を失ったが,2回以降をわずか2安打に抑える.福井も好投したが,わずかなチャンスを確実に得点され,惜しくも敗れ去った.
岡山理大付−浦和学院は,岡山のエース・山田が序盤乱調.初回に1点を失い,同点に追いついた2回の裏も,初回と同じく四死球で走者をためた後エラーで得点を許し,さらに長打で一挙4点を失う.浦学・南真はやや疲れが見え,12安打を許すも集中打を浴びず,3試合連続完投で準々決勝最後の切符を手にした.
準々決勝にふさわしい、好ゲームばかりの1日だった。
明徳義塾−PL学園は、息詰まる投手戦となった。明徳・寺本は今大会一番の立ち上がり。適度な荒れ方でPL打線に的を絞らせない。一方のPL・上重も、気迫のこもった投球。序盤、先制したのは明徳。だが中盤に追いつくPL。同点で迎えた9回表、明徳はエースで4番の寺本がライトスタンドへ勝ち越しのホームラン。しかしドラマは終わらない。勝ちを意識したか連投の疲れからか、寺本の制球が定まらなくなる。3連続四球で満塁。1人打ち取ったが、次の打者に痛恨の押し出しフォアボール。再びゲームは振り出しに戻る。10回からPLはマウンドへ3回戦で好投の稲田を送る。期待に応え、3人でぴしゃりと抑える稲田。そして10回裏。やはり制球の安定しない寺本、9回に続いて満塁のピンチ。しかし明徳ベンチは動かず,寺本と心中といった格好.打席には稲田。2−3からの6球目。快音が響きわたり、打球は三遊間を抜ける。今大会初の延長戦を制したのは、PLだった。
第2試合は横浜−郡山。東の横綱と近畿チャンプの対決である。主導権を常に握っていたのは横浜だった。松坂は郡山打線を相手に、これまでとは違って打たせて取るピッチング。打線は相変わらず好調で、竹村から1点ずつ確実にもぎ取っていく。チャンスをつかんでもホームベースが遠い郡山。結局完封で横浜が横綱の貫禄を見せつけた。
続いては高鍋−日大藤沢。九州のドクターK・矢野は、連投の疲れからか初回から制球に苦しむ。2度も相手打者の頭部へ当たる死球を与え、精神的にも苦しいピッチング。気力で投げたが、6回途中でマウンドを下りる。一方の日大藤沢はソツなく加点、エース館山も好投を続ける。そして2点差で迎えた9回表、高鍋は2死ながら走者2・3塁。ここで4番・杉田の当たりはショート・レフト・センターの間にポトリと落ちる、執念のヒット。2者が帰り、土壇場で同点に追いつく。しかし延長10回の裏、藤沢・五十嵐の打球は、レフトスタンドへ。劇的な同点劇のあとは、劇的なサヨナラホームランで幕を閉じた。
2試合が延長戦ということで、試合開始から照明に灯がともされた第4試合・関大一−浦和学院。先制したのは浦学。だが関大一もすぐに追いつく。逆転に成功した関大一は、1万人近い大声援に支えられて久保が気迫の投球。浦学も追いすがり、1点差に詰め寄る。9回表、満塁のチャンスでスクイズに出た関大一だが、南真の執念のグラブトスもあってダブルプレー、得点ならず。しかし9回裏もあっさりと2死。すでに泣いている南真。だが、ここで3塁打が出て一打同点のチャンス。仲間に促され、同点を信じ目を真っ赤にしながら投球練習を始める南。次のバッターがすくいあげた打球はレフトへ。意外に伸び、あわや抜けるかという当たり。しかし白球はグラブの中へ。大激戦を制したのは、関大一だった。
雨で1日順延となった準決勝.
PL学園−横浜は,期待したとおりの投手戦.松坂は1日の休養でこれまでにも勝る力の入ったピッチング.一方のPLは,敦賀気比戦先発,明徳義塾戦リリーフの稲田が先発.走者を出しながらも,要所を締めて得点を許さない.試合が動いたのは中盤・6回裏.PLは松坂を攻めて2点を奪う.しかし8回,横浜は代わったPLのエース・上重から2点を奪い,同点.なおも9回,走者を1・3塁に置いて,外された球ながら執念でスクイズを決めて勝ち越し.なおも追加点のチャンスだったが,PLは3回戦と同様に堅守でこれを防ぐ.そしていよいよ9回裏,2死2塁.松坂は最後の打者を2−3から見逃しの三振で討ち取ると,マウンド上でガッツポーズ.PL・中村監督は,甲子園通算58勝で姿を消すことになった.
準決勝もう1試合・日大藤沢−関大一は,藤沢の継投がポイントとなった.先発は今大会初登板の吉田.前の試合で延長10回を投げ抜いた館山を温存してきた.しかしこれが裏目に出る.先制された関大一は初回,相手のミスで同点に追いつくと,四球で走者をためて大谷が走者一掃の三塁打を放ち,あっという間に逆転.さらに追加点を挙げ,序盤で3点差.日大藤沢は水口・館山とつないで,その後の攻勢をなんとか1点で凌ぐ.6回には2点を返して5−3としたが,再三のチャンスをなかなかものにできなかったのが悔やまれる.久保はこの試合も一人で投げ抜き,関大一が初の決勝進出を決めた.
決勝・横浜−関大一戦は,ともに一人で大会を投げてきた松坂,久保両投手の投げ合いとなった.先制したのは,相変わらず打線の活発な横浜.2回,早々と久保から1点を奪う.しかし,その後は両チーム堅守で得点を許さない.特に3回裏の投手・松坂,4回表のライト・穂積のプレーは素晴らしかった.それぞれの好プレーが守りにもリズムを生み出す.試合が動いたのは7回.横浜の3番・柴の当たりはライトの頭上を越え,クッションボールの処理を誤っている間に三塁へ.その直後,まさかのバッテリーエラーで追加点.これで久保はやや集中力が途切れたか,続く松坂にも三塁打を許し,5番小山の犠飛で3点目.さらに後続にも連続安打を許す.その後は何とか抑えたものの,流れは完全に横浜へ.その裏,関大一も2死からチャンスをつかむが,得点には結びつかない.そして9回裏も,好打順の関大一打線を寄せ付けずに3人で打ち取り,横浜が25年ぶり2度目の優勝を果たした.
松坂は,大会No.1という前評判に違わない好投手だった.一方の久保は,評判以上の活躍を見せた.投手ばかりが注目を浴びたが,小山,西本両捕手の好リードも見逃せない.そして何より,優勝候補の筆頭にあげられ大きなプレッシャーを受けながらも,堅い守りと確実な打撃で常に自分たちのペースで試合をした横浜ナインは見事だった.関大一は,失礼ながらここまで来るとは思わなかった.1戦ごとに力をつけ,横綱といわれた横浜相手に一歩も引かない戦いぶりを見せてくれた選手たちに,拍手を贈りたい.
昨年の大会は「打高投低」などと言われ,豪快な打撃が目をひいた反面,失策の多さが気になった.今大会は,好投手を擁するチームが多く,また上位に進出したチームは守備も非常によく鍛えられている印象があった.上位に進出したチーム,惜しくも早々と敗れ去ってしまったチーム,ともに夏が非常に楽しみである.
全試合予想のおかげか,今大会ほど全体にわたり興味を持って試合を見た大会はなかった.結果のほうは,終盤は願望に走ったこともあってさっぱりだったが,予想を裏切られるのも野球を見る楽しみのひとつだ(と負け惜しみのひとつも言っておこう).夏の大会では,都道府県大会の段階からじっくりと研究して,また当たらない予想に興じることにしたい.