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尾瀬の花図鑑 尾瀬の花 尾瀬自然保護ネットワーク


標準和名 科・属名 漢字表記
ショウジョウバカマ ユリ科 ショウジョウバカマ属 猩々袴
九州〜北海道の湿った場所(田んぼの畦、斜面、沢沿い、湿地、湿原など)に分布する多年草。

広がった根生葉を袴に、赤っぽい花をショウジョウ(猩猩:オラウータン)に見立てて、ショウジョウバカマと名づけられたようです。

東海地方では海岸に近い豊橋市の葦毛湿原(標高:65m)にも数多く生えていて、北アルプスの3,000mを越えるお花畑にも生えていて、ショウジョウバカマは水平分布も広いですが、垂直分布も広いです。

ショウジョウバカマはタネでも繁殖するでしょうが、葉が地面に触れるとそこから苗が出来てきて、次から次へと広がっていきます。そういう苗が育ちやすい温暖な地では、ショウジョウバカマの群落が形成されます。
尾瀬でも標高の低い小沢平付近・戸倉付近でもショウジョウバカマは見られ、尾瀬ヶ原のミズゴケのある高層湿原でも早春の5月末から咲いています。

アヤメ平・富士見田代のように標高の高い湿原、燧ヶ岳の湿った山道にも生えていますが、冬の寒さが厳しいのか、若苗が育ちにくいのか、奥三河のショウジョウバカマ群生地のように、群落を形成するまでは群がっておりません。

しかし、平地のショウジョウバカマは色が薄いのですが、尾瀬には赤いショウジョウバカマと呼んでもよいような赤みの強い株も生えています。