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尾瀬の花図鑑 尾瀬と花 尾瀬自然保護ネットワーク


標準和名 科・属名 漢字表記
オヤマボクチ キク科  ヤマボクチ属 雄山火口
九州〜北海道の日当たりの良い山地・亜高山・高山に分布する多年草。

最初に見た印象はオニアザミの仲間といった感じて、その花の大きさに驚かされる。大きく猛々しい感じのする火口(ホクチ・ボクチ)の取れる植物との意味で、オヤマボクチ(雄山火口)となった。

漢字の雄山火口だけを見ると、雄山という火山の火口と思え、実に面白い命名であると思う。ホクチ・ボクチ(火口)とは、マッチやライターのなかった時代に、火打石を打って火花を飛ばし、それを綿毛に移しとって火種にした時に使う綿毛を、火口と呼んだことによる。
このオヤマボクチは尾瀬では珍しくもないが、しかし、偏った分布をしているので、せっかく尾瀬に来ても見ないまま帰る人が大半である。

鳩待峠から日帰りで尾瀬ヶ原に入ったり、沼山峠から日帰りで尾瀬沼に入ったりしては、このオヤマボクチに出会うことは奇跡的であるが、大清水から尾瀬沼に入れば途中の一ノ瀬休憩所との間で、富士見下から入山すれば十二曲りの周辺で見られます。

その他、至仏山に鳩待峠から入ればオヤマ沢田代との間で、笠ヶ岳のお花畑の脇で、東北・北海道の最高峰:燧ヶ岳では柴安グラ頂上付近のお花畑などで、数多くのオヤマボクチが見られ、7月には未だ青い蕾が見られ、8月下旬〜9月には大きなアザミのような感じの花が見られます。