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登山口・基点別の全コース案内 燧ヶ岳登山道:温泉小屋道
燧ヶ岳には、長英新道、ナデックボ道、見晴新道、温泉小屋道、御池道の5本の登山道があり、難易度、標高差、見るべき花の有無、そして当然ですが出発地点と到着地点が違いますので、慎重にコースと日時を選定して下さい。
それほど知られてはいませんが燧ヶ岳は、東北・北海道の山々で一番高い山ですので、それなりの装備と体力が必要で、唯一、御池道に2ヶ所設置されているベンチを除いて、ベンチ、トイレ、売店、山小屋、いつでも使える水場はありませんので、飲料水・食物・防寒防水服などを準備して登って下さい。
061:温泉小屋道(柴安グラ直下〜赤田代:温泉小屋)
このコース案内は、分岐→赤田代の下りコース説明で、赤田代→分岐の登り案内を兼用します。
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赤矢印は見晴、青矢印は赤田代 |
中にはヘッピリ腰で進む人も(^^♪ |
東北・北海道の最高峰:柴安グラの頂上から暫く下ると砕石帯となり、特に下りは怖い感じがしますが、我慢して頂上から300mほど下った先に、見晴新道と温泉小屋道との温泉小屋道分岐が見えてきます。
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分岐の標識 |
標識には「見晴3.6km、温泉小屋3.2km」と彫り込まれていますが、「(見晴)中級用、(温泉小屋)上級用」との赤文字が、2002年7月には書き込まれてなく、翌2003年7月には書き込まれていました。
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コースは砕石帯の上を |
温泉小屋道の下り始めは砕石帯も平坦なコースですが、直ぐに疎林の中の急激な下りが始まり、一気に標高を下げます。
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画像中央で一気に下降 |
急坂状の登山道を下り続けていって後ろを振り返ると、当たり前ですが急坂でした(^^♪
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振り返っても急坂 |
この温泉小屋道で期待していたのが「原見岩」です。
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原見岩の候補1(^^♪ |
至仏山:トカゲ岩も原見岩と呼ばれていますが、温泉小屋道の原見岩は私の持っている複数のガイドブックにも、サイトにも画像は見つからず、現地で見て撮影しようと思っていたのですが、何も看板がないため、どれが原見岩か分からずに撮影しただけで通り過ぎました。
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私が本命と思う原見岩候補2(^^♪ |
しかも後日に赤田代にある尾瀬ヶ原休憩所の方に原見岩のことを確認したのですが、「下山時に左に見える巨石」とのお返事。
私が「シャクナゲの生えている二階建てのような大きさの岩山のことですか?」との質問に「そう!」との回答。
内心は今でも「あそこに登っても尾瀬ヶ原が見えるか疑問」「そもそも登るのが大変な岩山を原見岩と呼ぶだろうか?」との疑問があるのですが、二度と通る気のない危険な道ですから、登れば尾瀬ヶ原が見えるかどうか、確かめる術はありません(^^♪
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登山道はいったん、明るく開けた笹原の中を通り、その年の春にでも笹を刈り取ったらしく、刈り取った笹が登山道を覆い尽していました。
それに乗った私はスリップして最初の転倒をして、急坂もあってそのまま10mほど滑って足に怪我をして、今でもその傷跡がありますが当日は、同行者が4名もいて、止血剤・ガーゼなどを多く持参(若者が持参ですが ^^♪)して直ぐに手当てをしたので大事には至りませんでしたが。
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背丈を越える笹 |
相変わらず登山道脇には笹が続いていましたがいつの間にか、笹が背丈を越えて、よく見たらネマガリタケでした。とにかく刈った笹の葉が覆い尽す急坂をスリップしないように注意しながら降り続けて行くとやがて、
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大岩の左がコース |
沢を通っているようで大きな大岩(火山弾)が行く手を塞ぐようなコースとなって、そのまま深い森へと入っていきました。
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人の真後ろが登山道 |
上の画像で、人物から見て左側にシャクナゲの生えた岩山があり、そこが原見岩とのことですが現場を通過した時には「原見岩でない!」と思って撮影しませんでした、今でも「違うのでは?」と思っていますが(^^♪
ここで撮影したのは写っていない岩山(原見岩?)と、上の画像で写っている4本の大木が生えている岩山との間の深い谷を通過して、やっと明るい個所に出たからです。
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マーカーの付いた大木も倒れ |
コース上には大木も倒れ込んでいて、歩きにくいのですが、廃道に近い温泉小屋道だから仕方ないのでしょうね。
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たまには上り坂も |
下り続けていた登山道も所々では登る個所が出てきて、相当に標高を下げてきたようですが、この辺りから雨が降り出し、それが猛烈な雨となってきて、撮影どころではなくなってきました。
全員が濡れた岩の上で滑って転倒するようになり、私もカメラをザックに仕舞い、ダブルストックで慎重に下って行きましたから、実に56分間も撮影できないままに過ぎ、
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大きな一枚岩 |
ゴロゴロとした岩だらけの道が暫くなくなり、大きな一枚岩の個所で休憩した時に撮影をしました。
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木々の間に銀色の物が見え |
コース全体は平坦ですが、足元は沢の中のようなゴロゴロとした大石だらけの悪路を苦労して進み、やっと山道となった先に、雨で銀色に光った建物が木々の間に見えるようになると直ぐに、
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温泉小屋 |
温泉小屋の前に出ました。砕石帯にあった分岐点から、途中から雨、転倒による怪我の手当てで時間が取られたといっても、実に4時間7分掛かって、温泉小屋道を踏破しました。
今でも温泉小屋道は、尾瀬で最悪のコースと思っております。