027:見晴(下田代十字路)〜見晴新道分岐〜白砂峠〜白砂田代〜沼尻
このコースの見所と撮影ポイントは、白砂田代・白砂峠です。
このコースには、起点と終点に公衆トイレとベンチが、白砂田代に2ヶ所のベンチがあります。湧き水は豊富にあります。
見晴銀座を尾瀬ヶ原を背にして通り、左に第二長蔵小屋、右に原の小屋を見て進むと、そこが尾瀬沼・燧ヶ岳に続く尾瀬ヶ原林道の始まりです。
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尾瀬ヶ原林道の見晴側基点 |
幅広の木道を上がり気味に進んで行くと、右手から狭い木道が合流してきます。見晴の公衆トイレ&無料休憩所からの道です。
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見晴側を振り返って撮影 |
この辺りには早春、スミレサイシン、エンレイソウ、キクザキイチゲなどが見られます。やがて前方左手に燧ヶ岳:柴安グラに続く見晴新道の入口が見えてきますが、
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降雨時の見晴新道 |
雨が降っている時の見晴新道は降った雨の流れる沢のようになっていて、雨が降った時には通りたくない悲惨な状況になっております。
尾瀬ヶ原林道もこの辺りでは、雨が降った時、晴れていても5月の残雪期には、木道の上を水が流れる時もあり、スリップしないように足元を見て歩きたいものです。オオツリバナ、ヒロハツリバナなどのツリバナ類が見られる雑木林状の森を進んで行くと前方に、イヨドマリ沢が見えてきます。
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イヨドマリ沢橋 |
この辺りの急流で魚が登って来られなくなるので、魚止まり沢との呼び名が訛って、イヨドマリ沢となったことことです。
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イヨドマリ沢 |
この辺りから木道の周りにはミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)、リュウキンカ、ニリンソウ、サンリンソウ、エゾエンゴサク、オオウバユリ、フタバサイシンなどが見られるようになってきて、左側の斜面の何箇所から湧き水・沢水が流れていて、
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湧き水の流れ |
私はいつもこの辺りで給水しています。尾瀬ヶ原林道は小さなアップダウンを繰り返しながら、木道と山道を繰り返しながら高度を上げて行き、やがて急な斜面を登るようになりますが、
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残雪が遅くまで残っている急坂 |
この辺りは5月中は残雪が多く、年によっては6月始めにも残雪が多く、ご注意願います。
やがて一旦、コースは下り気味ですが、木道が殆どない山道となっていて、右手の眺望が開け、右下から沼尻川の水音が聞こえてきます。
歩きにくい山道が終わると上り気味の木道が始まり、その木道が終わって岩だらけの悪路、しかも急な登りが始まると、このコースの最高点:白砂峠も遠くはありませんから頑張りましょう。
岩だらけの急坂は直ぐに終わり、横木のある木道を暫く登って行くと、左手に白砂峠の看板が見えてきます。
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5月26日の白砂峠 |
白砂峠の標高は1,680mあり、出発点の見晴(標高:1,400m)からは280mを登ってきたことになります。
白砂峠は5月末頃まで雪に覆われ、先の下りは左側にある小さな沢の中を下りますが、雪が解けると右側に階段状の木道が見えてきて、その辺りでは7月になってもミズバショウが見られます。
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前方の雪原は白砂田代 |
残雪時の沢道が合流すると直ぐに登山は丸石だらけの悪路となり、降雨時・雨が降って数日は、沢のように水が流れていますから、登山靴&スパッツ、長靴の装備が必要で、スニーカーなどでは悲惨な状況となります。
悪路は暫くで終わり、白砂田代に到着しますが、
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残雪期の池塘は大きくなっています |
6月には湿原手前の箇所で、ミズバショウの花がハイカーを出迎えてくれます。
右手のベンチ&テラスを見送ると、木道の左右に池塘が見られ、ミツガシワの花も楽しめますが、近年は鹿害でかなり食べられていて、数が少なくなっております。白砂田代は360度森に囲まれた美しい湿原で、
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ダケバンバを写す左の池塘 |
左手にある2つ目のベンチ&テラス付近には、尾瀬の湿原では珍しい剥き出しの岩が見えております。先に進むとオオシラビソとシャクナゲなどが多い疎林となりますが、
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5月下旬でも相当な残雪があります |
ここのシャクナゲはハクサンシャクナゲで、アカミノイヌツゲも探すと見つかります。木道は緩やかに下っていき、複線の木道の間にヒオウギアヤメの株が見られると、その先が白砂川で、アヤメ橋(白砂橋)が架かっています。
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アヤメ橋(白砂橋) |
木道は坂を上って行き、深い森の中を通って行きますが、5月末までの残雪期にはコースを誤り易い箇所ですから、ご注意願います。やがて前方に建物が見えてきますが、04年から休業が続いている沼尻そば屋です。
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休業中の沼尻そば屋 |
そば屋からは沼尻方向が見えないのですが、これはコースが曲がっているからで、直ぐに前方に沼尻休憩所が見えてきて、
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沼尻休憩所 |
真っ直ぐ進むと尾瀬沼北岸道に続く道と、右に進むと休憩所に進む道の分岐点が見えてみます。
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分岐点 |
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