白河の関・八溝山・袋田の滝(1991/02)
目黒 4:33 山手線 5:06 上野 5:09 東北本線・普通 7:44 黒磯 7:55 8:21 白河
白河 国道293 号 棚倉 国道118 東館 国道349 号 明神峠 常陸太田
30KM 16KM 11KM 35KM
2月3日, 北風に乗って北関東の『白河の関・八溝林道・袋田の滝』に行ってきました. 35KM/hで巡航できたのも北風のおかげ.
昭文社の『2輪車・ツーリングマップ 関東 1/14万』の推奨コースを結んで走っただけなのだが, これは正解だった.
行 程:2月3日 晴れ一時曇り 気温 −2〜6度 風:北,西,東から微風
目 黒 4:33 この電車にものりなれた. 始発電車を待つ若者の群れ
山の手線 外周り この季節はスキーを担いだ人たちがいる.
上 野 5:08
5:37 5:09 発の東北線に乗り遅れた. 上野駅で 1番線から15番線
に 1分で乗り換えるのは不可能だった.
東北本線 輪行袋を抱えて歩いていくと, 無情にも橙と緑の列車の
普通 最後尾がホームを滑り出していくところだった.
黒磯乗換 \3,190
新白河 9:07
−− サイクリング開始 −−
9:50 降りてみると, 寒いの何の. この状態で走れるのか?
空はどんより, 路面は昨夜降ったものだろうか,2〜3CM の
雪. ロータリーは車が多く通るので, シャーベット化している
ウィンドブレーカ上下を着込み, 耳の覆いのあるウールの帽子
を被り, その上からOGK のヘルメットを載せる.
話は逸れるが, 千駄ヶ谷の鳴嶋フレンドで買ったこのヘルメ
ット, 替えカバーはないかと, 出してもらったのは絵柄の派手
な事といい, 材質といい 女物のパンティーそのものじゃ
ありませんか. 白地に細かい水玉はいいとしても, ピンクに
黒のベイズリーとか, 紫と黄色と黒と緑がぐちゃぐちゃに
混ざってウルトラQ みたいになってるのは 何ですか?
車の運転手の目にとまりやすいように, と 派手にしている
のだろうか?
はたまた パンティーの余り布で作っているのだろうか..
そうなると, また別の付加価値があるとも言える(?) のだが.
出発前にそばでも掻き込んで温まってからいこう,と思った
が 蕎麦やはやってない.(ラーメン屋はやっていた)
時間がかかりそうなので,出発.
今日は 泥除け付で大変幸いだった.700Cの細い, 頼り無い
ものだが,背中に撥ねが上がるのを防いでくれる.
しかし,BB,CHAIN-STAY 周りはシャーベット状の濁った雪が
まとわりつき, 水気に弱い SIMPLEXの後変速機は早くも悲鳴を
あげ出す.
風はないが,太陽が薄雲に隠れ,気分は高揚しない.栃木
県内ではあれほど 眩しかったひが差さない. 那須岳も
甲子岳も見えない.
駅前通りを数100M進むと, すぐに国道294 号とのT 字路
交通量が多いせいで, 黒いアスファルトの路面が見えている.
しかし, 轍になっているので油断は禁物.
細いチュブラータイヤは神経を使う.
バス通りを外れ,日陰の路面は圧雪になっている.雪の下が
凍っている場合もあるので,要注意.
しかし,圧雪路は舗装より柔らかく,土のダートより平らで
なかなか走りやすい.緩い斜面・カーブは走れます.
細いタイヤが,クラストした雪をサクサクと踏み,静寂の中
白い息を吐きながら快走します.
ダンシングすると,後輪ドリフトして,ステアリングを
決めるのが,また楽しい.
白河の関 10:30 12.3KM 謂われについて書きたいが,資料がない.
50 しかし,一見の価値ある史跡である.
何でも8世紀に東山道の関所として,太平洋岸の勿来と共に
開かれたというが,数百年で廃関となったとのこと.
藤原××が手植えたという『従二位の杉』等,見事な老木が
何本か残り,只の鎮守の森ではないことを窺わせる.
併設された白河神社では,節分の豆を一升ますに入れて配っ
いた.僕も貰おうと社務所に行ってみたが,これは氏子の数し
用意されていないのだった.
追分明神峠 11:05 15KM 再び,凍りがちの道を行く.数十メートルの登りで
東山道,下野(栃木)−磐城(福島)の国境の峠である.
現在も県境となっており,下野側のお宮が残っている.
伊王野まで三蔵川に沿った緩い下り.登ってくるレーサーに
那須町 ベルで挨拶. 南斜面のためか,路面は乾いており,40KMで
伊王野 11:30 25.8KM 下れる.蓑沢の公民館広場では餅搗きをしている.
40 伊王野で,暖かいココアを飲みながら,休憩.
寒い時期は甘酒や汁粉の缶を探してしまう.
黒羽町 ちょっとした登りがあって,黒羽町に入る.再び松葉川に沿い
中野内 12:XX 下る.
中野内の交差点,八溝方面の標識が出ている.地図にも実線の
道が載っている.近道のようなので行ってみる.
阿久津,前郷,光巌寺を通り,稗畑で舗装が途切れた.
八溝山系・富士山林道に迷い込む
朽ちた標識に『富士山林道,延長3.2KM 』とある.
引き返すのも癪なので, 仕方無く,登りはじめる. 乗れるくらい
の荒れ様. 天竜林道くらいか.
すぐに舗装の『八溝山縦貫林道』と交差する.舗装に逢ったの
に喜び,右折してその道を行く.しかし,500Mくらいでダートに
さらに数百Mで道は途切れた.
ミスコースである.引き返す.富士山林道を更に上る.
200Mほど高度を上げ, 黒磯の街と那須連山を望むようになった.
なかなか洒落たミスコースだった.
八溝山の上からは,さぞかし絶景だろう.
昨年3月,日光霧降高原での山スキーで見た那須の山を思い出す
名もない切り通しの峠.ダートのつづら折りを暫く繰り返すと
真新しい舗装路 二車線が現れた.
西ノ入 13:05 41.6KM 八溝林道のアプローチというか,下り道に出た.
交通量は殆どなく,快適.武茂川に沿い,下る.
雲岩寺 途中,周りが鬱蒼とした森になる.こんな辺鄙なところに
名刹があった. ゆっくりして行きたいところだが,今日は先を
急ぐ.
須佐木 ポカリスエットを飲む.日も高く,暖かい.
県道 黒羽−大子線を行く.明神峠は信州の鳥居峠を思わせる
ような日の当たる林の中の道.二匹の犬が伴走してくれる.
明神峠 今回は登りがちょっとで,下りが延々というパターンばかりで
非常に嬉しい.明神峠から上金沢まで10KMがそうである.
さっきから気になっていたが,SEAT STAY BRIDGEのMUD GUARD
を留めているネジが緩んで落ちた. ダートを走るとすぐに緩む.
路上を探し,付け直す.
上金沢 14:00 55.4KM 舗装が悪く,少し交通量増えた.街が近い.
常陸大子駅 14:35 63.0KM JR 水郡線の主要駅. 袋田の隣. 温泉もある.
(だいご) 暫く,トラックも走る国道118 号を行く. 田舎道ばかりだった
ので,車が怖い.
国道を逸れ,袋田の滝を見物に行く.
有名観光地のため,
袋田の滝 15:00 70.0KM 国道118 号から1.3KM
15
袋田の滝:幅73M,高さ120M, 四段あに落下するところから
別名『四度の滝』と呼ばれ, 日本三大名瀑布の一つであり,四季
それぞれに織りなす滝の造形は心のやすらぎと,感動を与える
ことでしょう.
袋田の滝トンネル:昭和54年12月完成されたこのトンネルの
長さは,276M 高さ3M, 幅員4M, 中間には展望台を設け, 更には
吊り橋への通路を作った.
大子街役場 TEL 02957-2-1111 同観光協会 2-0285
(トンネル利用券 (\100) の半券の裏の説明)
滝は1割ほどしか凍っていなかった.ザーザー流れておりました
名物の味噌だんごを齧りながら見物した.(\250) 鮎の塩焼も
うまそうだった.
月居峠 国道でなく,旧道(町道)の峠を行く.16% の登りが出現
32 X 24 で蛇行する. 車は皆無. 50M 程のアップだろうか
峠は信号のあるトンネル.
降りてみると, バイパスのトンネルが繋がっていた. これは
出口に対して登り勾配になっていた. 登り勾配のトンネルは
排気ガスで息苦しくなるので嫌いだ.
根本 16:00 県道 水府−太田線 への曲がり口.水府村の中では店もないだ
ろうと,最後にアクエリアスを飲む.
よろずやのおばさんから買ったが,前に来た客と話始めて
ジュース1本買うのに,5分近くかかってしまった.
あと30KMほど,日のあるうちに着きたくて,焦り始めていた.
県道 水府−太田線 この道はクラウン一台くらいの幅の道.それが延々20KM以上も
続いている.見通しは悪いが,車は殆ど来ない.小生瀬から町境
まで緩い登りを45 X 18 でこなす.
下りは45 X 14 で足が余るくらい. 40KM/Hで飛ばす.
『圷』という地名.何と読むのだろうか
里美村への峠越えの道が派生している.
龍神ダムの近くには温泉もあり,武生林道もある.交通が便利
なら観光化していたかもしれない. しかし,現実はうら寂しい
寒村. そこに価値があるのだ.
バス路線である.太田から大子まで茨城交通のバス停留所が
ある. 木の切り株を標識にした,洒落た停留所.日に一往復の
ようだった.
山田川の流れがはっきりしてきて,国安で,県道 馬頭−太田
線に交わる.
ゴルフ場の多い土地柄のようだ.
太田市に入るが,駅にはなかなか着かない.5時を過ぎ,明り
が欲しくなってくる..
馬場町の商店街を抜け,再び暗い通りへ.日立電鉄と茨城交通
の古ぼけたバスが連なって走っている.坂を降りた東側に町の
灯がまぶしい.そちらに引き寄せられるが,地図にはそう出てい
ない.(国道349 号・東バイパスのこと)
とっぷりと暮れてしまい,プリンクライトを点ける.
−− サイクリング終了 −−
常陸太田 17:30 道なりに南下していくと,左側に青果市場があり,その陰に
隠れるように,照明もなく建っている,JR常陸太田駅を発見した
国道を挟み,東側に日立電鉄・常北太田駅がある.
JRは気動車だが, こちらは電車. 電車が頻発しているらしく
踏切の警報機がよく鳴る.JRの駅は静かである.
この,時代に取り残されたような町並.大変気に入った.
今回行きそびれた『西山荘』(徳川光圀の隠居所)と共に
この町を再訪したい.
駅前にはモスバーガーがある.輪行を手早く済ませ,車中食を
買い出しに行く.まだキンピラバーガーなるものを食べたことが
ないのだった. しかし『最低10分かかる』と言われ,断念.
駅前市場で,作りおきのお好み焼き\300を購入.卵焼きに
焼きそばを挟んだものだった. 高校生の店番の娘が丹念に焼き
直してくれようとするところを,『急いでるから』といって
せかしてしまった. 汽車を一本遅らせて,その三つ編みおさげ
の手際を鑑賞してくるべきだったかもしれない.
18:00
JR 太田線 (水郡線支線)
水戸乗換
常磐線・普通 \2470
上野 20:48
帰宅 21:40 HEXAGON-WRENCHを常陸太田に置いてきたらしく, ハンドルと
ペダルを締められない. 形だけ組立て, 引いて帰る.
正味走行:5時間42分 距離:116.3KM 正味平均速度:19.3KM/H 最高速度:55KM/H