甲斐・雨乞/尾白川林道+サントリー・白州工場見学(1992/06)

昨晩, 信州・釜無山に行こうと 中央線で出掛けたのですが 立川−豊田間の集中豪雨

のため 小淵沢行き最終に乗れず 立川駅で 震えながら甲府行きの普通列車を2時間以上

も待っておりました.

 

週末だというのに, 甲府行き普通列車は空いておりドア横の席に足を上げてねころがることができました.

それにしても ドアの四隅に輪行袋がくくりつけてあり,壮観です.

ユニフォームから日体大とわかります(彼らは小淵沢で 小海線に乗り換えた)。

甲府に10分遅れくらいで到着. 4時発松本行きに乗り換えねばならないのかと思って

いましたら この車両がそのまま行くというので 黙って寝たふりをしていました.

 

6/21 5:24 富士見に着きましたが, 人気なく, 空き缶がカラカラと転がって寂しい限りです. 天気は霧雨が降っており, 山は1200〜1300mくらいより上がガスの中です.

釜無川(富士川)の谷の上空に逆転層ができており 雲が下の面を平らにして,たなびいています.

 

とりあえず自転車を組み, 国道20号まで下ってみると, 7-11があったので, 温かいラーメンなどで朝食とし,ラジオで天気予報を聞くと, 「霧のち晴れ」とのこと.

7時半くらいまで7-11の軒先で ぢっと待ってみますが, 山の方は一向に明るくなってきません. ひよって 近くの武智温泉で昼寝でもして一日過ごそうか? と問い合わせてみますが, 満員…

 

1.雨乞/尾白川(アマゴイ・オシラカワ)林道

山梨県に入って 塩沢温泉を入口にした 雨乞/尾白川(アマゴイ・オシラカワ)林道という地味な林道を通ってみる事にします. ここなら 標高1100mほどまでなので ガスの中に突入することもないでしょう.

塩沢温泉も つげ義春の『貧困旅行記』に出てきそうなうらぶれた 山間の宿でした (福島旅館の方. もう一軒ある信甲館は鉄筋で趣きがない)

全長8kmほどの 雨乞/尾白川林道ですが,多少のダートはあるものの,幅員・勾配とも極端なところはなく, 落ち着いて走れます. 峠の手前には堰堤により池ができています. 尾白川に沿って下ると,サントリー白州ウイスキーディスティラリーの白い煙突が視界に入ってきます. まだ9時なので ここに立ち寄って、ウイスキーの試飲としゃれこんでみましょう.

 

2.サントリー・白州ウイスキー蒸留所 (TEL 0551-35-2211 山梨県北巨摩郡白州町鳥原)

(受付時間:10:00 - 15:00)

神宮川の扇状地に広がる 標高700mの 森林公園工場.

9時半ころに着いてしまったので まだ駐車場はガラガラでした. 受付で記帳して識別用リボンを貰います. ドライバー(赤)とそれ以外(黄)であり, これは蒸留所見学後お待ち兼ねの 試飲コーナーでアルコールを飲めるかどうかを区別するためのものです.

我々は「自転車で来たんで 黄色 下さい」というと、受付のおばさんが「自転車も乗り物だから 赤ですよ」と言われてしまった.

白州まで来て ジュースなんぞ飲んでられないので 発言訂正。

「山登りの帰りなんですよ」という事にして、アルコール試飲を主張したのだった.

 

説明の方はウイスキーを飲みたい気持ちがはやるせいで うわの空.

 

工程的には 化学工場の反応・精留過程を見慣れている私にとっては かなりシンプルなものに思えた.

反応釜に木製のものがあったのには驚いた. 人の口に入る物だけに純粋に科学的に解明できていない過程もあるのだろうか?

立ち並んでいるモルト樽の倉庫の温度・湿度管理をせず ここの気候に任せて熟成を進める というやり方がおもしろいと思った.

約1時間 場内を引き回された挙げ句ゲストハウスの試飲コーナーにやってきた.

観光バスでやってきた 伊那大島農協のをぢさん方と一緒ににぎにぎしく 水割りを貰う列に並ぶ.

ローヤルの水割り,ソーダ割り,と 蜂蜜レモンの三種のうちから選択するのです.

 

一掴みの乾き物を貰って 席に着き, 飲みながら おねいさんの説明の続きを聞きます. (何を言ってたか 忘れた) 南アルプスの天然水(尾白川の水は日本名水百選に選ばれている) で入れた水割りは 喉越しが滑らかである.

 

「この蒸留所でできたモルトは サントリーウイスキーのどの銘柄の原料になっているのか?」

と尋ねると,

「いろいろな 銘柄に使われていて 特定はできません」という 答えにならない答えが返ってきた.

お代わりは一杯だけで 92年5月 発売のPURE MALT WHISKY 「木桶仕込」の水割りを貰った. ローヤルよりも更にスムーズで色も薄い.

さて 20分ほどもたつと 他の客は席を立ち始めた. 我々は次の回の見学者が来るまで ここに居座って 窓外のバードサンクチュアリでも眺めていようとしたが,おねいさんに

「次の回の準備(テーブル掃除等)がありますので…」

と体よく追い出されてしまった. 入替え制だったのね 。

 

3.試飲コーナーの比較(ニッカ・余市 VS サントリー・白州)

 

ニッカウイスキー VS  サントリー

場所:北海道・余市工場 /山梨・白州蒸留所

試飲の量:無制限(入替えなし) /水割り 2杯(20分入替え制)

試飲対象物: アップルワイン、ウイスキー(シングルモルト等)/ ウイスキー(ローヤル, 木桶仕込)

、蜂蜜レモン

ツマミ: アスパラガスのピクルス、乾き物(豆・おかき)、レバーペースト、/ソーセージ

※ニッカのデータは 92年夏のJACK★天野氏のレポートによる

(ただで飲ませてもらってるんだから 不平のいいようもないけれど…)

 

酔い覚ましにウイスキー博物館を歩き回り,トリスバーの再現セットを見つけて 喜んだりしておりました. 午後になると 晴れ間が見えてきて 国道20号を韮崎まで快適に下り, 14:36の中央本線・普通で帰ってきました. 18時帰宅.

釜無山は また 今度 八ケ岳の眺望がきく時に再挑戦したいと思います.

走行 45km (年頭より 1342km)

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白州からの下りの国道で、ほろ酔い加減でふらふら走っていて、車道のセンターラインよりを居眠り運転してたことが書いてないな。あのとき、あんまり眠いんで、路肩の芝生に寝転がって、眠気がさめるのを待ってたことを覚えてる。

なんか、中途半端なランでしたが、たまにはこういうのもいいでしょう。

もとはといえば、JRの事故のせいなんですから。中央線って、昔から事故多かったんですね。

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