東頸城山塊・牧峠(上牧林道)(1991/06)

 

 金曜の晩,11時には目黒駅で自転車をばらしておりました.

信越本線の夜行急行『妙高』に乗るためです.

この列車, 大宮−熊谷あたりまでは, 終列車の役割も果たしているようです. そんなに

込んではおらず, 485形の特急車両のシート二人分を占領し, 新しく買った空気枕を試し

て寝てみましたら, 高崎−上田間くらいを熟睡することができました.

 

今まで, 列車の座席で横になるときは, 雑誌を枕にしたりしていましたが, 空気枕はな

かなか良いものです.  これに関連して,空気マットはどうだろうか? と考えておりま

す. ウレタンマットをキャンプの時使っていますが,運搬する時,嵩張るので空気マッ

トはどうか,と思ったのです. 容積が大きいので膨らますのに一苦労しますが,畳むと

折り畳み傘くらいになりますから,D PACKにキャンプ道具をおさめることができます.

 

 さて,とりとめのない 前置きでありました.

 1日(土)の朝,長野県・上田付近で目覚めると空は朝焼けに燃えておりました.

梅雨前線はかなり南に偏ってくれているようで助かります.

 

 4:53 定刻に長野到着. 気温11度. 5:30 の飯山線始発まで時間があるので, 改札を出

て, 食事のできる所を捜すがありません. 駅から向かって左手のそば屋が朝早くからや

っている筈なのですが, 5時前では駄目のようです. 待合室でちょっと暖まりながら, ホ

ームに戻ってみると, 4,5 番線の立ち喰いそばやが始まっているので, そこでてんぷらそ

ば,\330 也を頼みます. 5時10分くらいから始まっているようです. このように朝早いそ

ばやは中央本線の小淵沢にもありました. 特に寒い時期にはあり難いものです.

 

 飯山線の気動車は戸狩野沢温泉まで 5両でしたが, そこで後ろの 3両を切離し, 2 両で

森宮野原まで行きます. 戸狩−桑名川が一閉塞となっており, タブレット交換により,

忠実に運行しています. 信楽高原鉄道の事故以来,列車運行の安全確保体制が気にかか

るようになりました. 運転台には『防護用』と書かれた無線機もついています.

 

 6:50 定刻に桑名川(有人)駅に到着.半袖だと少し涼しいかな, という陽気. 雲はほ

どんどない天気で,雨を予想してサングラスを持って来なかったことが悔やまれます.

 

水とアクエリアスを補給し,7:15出発. 千曲川を200Mほど戸狩方面に戻ると, 北側に壁

のようにたちはだかる東頸城の山塊に向かう道が分岐しています. 今, この南側斜面一帯

は飯山市の開拓地域になっており, 地均し・造成をしたばかりの区画がたくさんでき, 網

の目状に枝道が分かれ, 林道のROUTE がわかりにくくなっています.

 

特に, 林道が直進し,細くなって『柄山』の集落に入っていくところで, 右側に行く道

の方が 3倍くらい太く, 車の轍も付いているので迷い込みそうになりますが, そちらは

北信濃JVの造成地の最先端で行き止まりになります.

 細い林道の方には,  わかりにくい杭の標識で『上牧林道』と書かれており,少し下っ

て『柄山』に入ります.

 

 今回からギヤ比を換えてみました. 前 48 - 38 - 28, 後 14,15,17,20,23,26 です.

以前はOUTER が40でしたので, MIDDLEの38を使うことが多いようです.

このような使い方だったら, 46 - 36 - 24 という組合わせの方が良かったかもしれませ

ん.  24T の前歯は鉄のようでしたから, 磨耗には強いのでしょう.

 

 そこからは一本道,1000メートルの峠まで同じ道幅で続いています.

 雪の残り具合は日陰で1メートルくらい,日向になる所ではまったくありませんでした.

舗装のまま峠まで行ってしまい,8:50くらい. 牧峠は関田峠と同様,4,5台車のとまれる

スペースがあり, 山菜取りの人々がやってきていました.

 

 越後側はちょっと薄曇りでしたが, 頸城平野をみはるかす事ができ,米山 (よねやま)

はその姿をあらわにしておりました. 日本海は見えますが, 佐渡は無理のようです.

西側は妙高山があるだろう方角は鍋倉山の支稜でしょうか, 尾根に邪魔されて見えません

30分ほど, 眺望を楽しんだあと, 下りに入ります. 車で来たときはひやひやしながら走

っていたWINDING ROADでしたが, 自転車だと 特に緊張することもない細道です.

時々土木作業の10TON 車が通るのでそれに注意します.

 

。かに下って, 猿俣川沿いの上牧 (かみまき) 集落に入ると, 道がいきなり崩れていて

3メートルほどの高度差のある崖になっています. 何の標識もなく, 建機が復旧作業をしてい

ます. 急ブレーキでなんとか落ちずにすみ, 山側の砂利の路肩に迂回しました.長閑な田

園風景の中にも陥穽があるものです.

 

傾斜地に水田が作られ, 『山田』というのに相応しい景色であります.電柱のように高

い『はさ』が畦にたてられていました. 早苗の緑が眼に眩しく輝いておりました.

 

 猿俣川は飯田川に合流し,中頸城郡・牧村の中心地 柳島 で国道 405号線に出会います. 8kmほどで, 県道新井−柿崎線に出, 北上, 三和村を通って, 国道253 号線により直

江津市街に入ります.

 

会社の寮に着いたのが, 11時半ころ. 寮婦さんにたのんで シャワーを使わせてもらい

ます. お礼に『寿司でもたべに行こうよ』と誘いますが, あえなくふられ, 寮生の車に乗

せてもらい, 谷浜海岸の鮮魚センターに刺身を喰いに行きました. \1,600 特筆すべき

ものではなかった. (門前仲町の魚三の方がよい)

 

寮にもどり, 犬の散歩などをしていると, 夜行の疲れがどっと出て, あきべやで昼寝を

してしまいます. 持ってきた寝袋と枕が役に立ちます.

 

 こちらの友人に電話して

『今日は寮に泊まるつもりだ. 来客 (=私のような寮生OB) が多く, 布団が足りないので

寝袋を持ってきた』というと,

『家に泊まったらよい』 と言ってくれるので, それに甘えることにします.

その家までは 自転車で10分くらい.

 

その O君の家で, ビール, カレーなどを御馳走になり, 明日の結婚披露宴に備え, 余興

の練習 (エレキギターの演奏) などをしてすごしました.

ウシガエルの鳴き声が煩いほどでありましたが, よく眠れたようです.

 

6月2日(日) 晴れ後曇り

 

 直江津駅前の『CENTURY いかや』という, こちらでは格式の高いホテルでの披露宴です

我々は会社の友人として出席します. 11時開宴ということですが, かなり早くついて

PAのセットをします.

 

披露宴はこちらのしきたり通り, カラオケ大会と, 酒のつぎあいになっていきました.

直江津工場のOGで結婚し,子持ちになった女性がガラっと雰囲気が違ってしまったので

驚いたりしていました.

 

 二次会の寿司屋を抜け出し,上越で唯一のMANIA SHOP サトウ自転車店に寄ってみます

ここも,MTBとレーサーが店の殆どのスペースを席巻しています. 能生 (糸魚川の近く) で

TRIATHLON が開かれる土地柄か, U 字型のSTEERING BAR を付けたレーサーが売られています.

 ランドナーはWANDERVOGEL の古いものが, 棚さらしになって, タイヤなどひびだらけに

なっていました. 『何か古い部品でもないか』と主人に尋ねると, 次のような物を出して

くれました. 果たして, 価値があるのかどうかわかりませんでしたが, 来直 (直江津に来

る事) 記念に買って行くことにしました.

 

今回の収穫: SIMPLEX PRESTIGE (FD) \2,000

       SEDIS ORO CHAIN \2,760  (直江津・サトウ自転車店)

 

 18:37 信越本線 特急『かがやき』 長岡乗換 上越新幹線 『あさひ 4号』

 20:48 上野着

 

 今回も好い旅行でした. あらためて 上越の良さを認識したものであります.

 

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