城ケ島・大根畑に暮れる夕日(1991/01)

 

  1月26(土), 成田へ行こうとして,銀座通りを駆け抜け,千葉街道

 市川まで辿り着いたところ,前ブレーキワイヤのタイコ部分がブラケットから外れ,バカになる. 緩い下り坂で,30キロ位のスピードだったが,後ブレーキで止まる. (11時半)

   ブラケットの中を見ると,撚ったワイヤの2,3本が切れており,それが抵抗になって,タイコ部分がブラケットから外れたのだった.

   スペアはあったが,これまでの千葉街道の混雑に嫌気がさしていたので,リタイアしてしまう. 走行 23キロ,1時帰宅.

   午後,横浜の『いずみ中央』というところに行く.(電車)相模鉄道・いずみ野線に乗って行く. 便利になったものだ. 帰りがけに横浜駅西口界隈を歩く.

  飲み屋街が意外と少ない. 自転車装束に比べ,サラリーマンの格好は寒い.

 

 1月27日(日) 朝寝坊して,10時半出発. 行き先は決めていなかったが,五反田に下りて,地下鉄で昨日行きそびれた成田まで,京成で行ってみようかと考えたが,時間が掛かり過ぎそうなので再び地上に出る.

  第二京浜国道(R1)を行く. 休日は大型車もなく,片側3車線の広い道は昭和30年代のようなガラガラの状態.

   横浜で,上下バッチリ決めた,シマノのクリートペダルのレーサーがいたので引いてもらおうと思い,暫く付いていってみるが,20キロくらいのチンタラペースで走り続けるので抜く.

   鎌倉街道を行き,北鎌倉の踏切から鶴岡八幡宮までのいつもの渋滞を牛蒡抜き.朽ち果てた生家を遠くから眺め,慨嘆し,見晴らしの良い,市立一中の校庭の鉄棒の上で,焼き肉弁当を食べる.

  光明寺の境内ではがらくた市をやっていて,足のふみばもない.森閑とした静けさを期待してきたのだが...(1時)

   小坪トンネルを抜け,逗子に入る. 葉山の御用邸の正門に,機動隊の車が横向きに置いてある. 森戸で漸く,海岸を見る.

   いつもは林交差点や,京浜急行・三崎口の駅をゴールとするのだが,今日は足を延ばして,城ケ島まで.

   城ケ島大橋,自転車は無料.城ケ島公園に入る. 公園内にユースホステルがある。

 東京から近すぎて,このYHを利用するのは,関東以外の人ではあるまいかと思って

 

 駐車場に行ってみると,とまっている車はみな,横浜・相模ナンバーだった.

 

  突端の公園に自転車で乗り込む. 車道もついているし,見咎められることもない.

 ところが,ここに来ているのは,アベックか,小さな子供を連れた若夫婦ばかり.

   私は一体何なのでしょう. コンクリートの手すりに腰掛け,所在なげに 湯を沸かす.『あー,今日もパイトーチの調子はいい』とか呟きながら...

   孤独...

  私の至近にアベックが腰掛ける.手すりは空いているのに.私は板チョコを齧りながら

 ボトルの冷たい水をちびちびのむ振りをし,横目で彼らの行動を観察していた.

   しかし,全く喋らない.目線も合わない. 恋人とはこんなものなのだろうか?

  5分ほど 待ってみたが,何も起こらない. 私はいたたまれなくなって,その場を立ち去った.

   帰りは剱崎(つるぎさき)を回っていくことにしよう. 3時40分

  主要道を外れ,今回随一の景色.瀬戸内の島々,佐渡の外海府にも匹敵する海の風景

  そして,ここが三浦半島といえる唯一の象徴,大根畑. 青首大根,産地価格で一本¥150くらいだそうだ. 目黒では¥400もする.

   毘沙門等の夕日の砂浜を右に見ながら,快走.隠岐の風景にも似る.

 

 4時半 京浜急行・三浦海岸着. 4時50分,特急に乗車.¥660,

  手回り品切符を要求する. 京急の駅は大抵,この制度を知っている.

   6時半.帰宅. 

  冬場はあまり,峠道で膝をいじめたくないので,こんな ランも好いと思う.

 

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