道南7泊8日のサイクリング(1991/08)

ジャック天野氏版

道南(洞爺湖〜登別〜苫古牧〜支笏湖〜倶知安〜ニセコ〜岩内〜神恵内〜余市)

 

(1)準備編

 参加を表明したのは、8/1か8/2だったと思う。

8/3、8/4は、都内各所に出掛け、一人用のテント(アメ横)、リヤーキャリアー(池袋東急ハンズ)、リヤー用バッグ(池袋チャーリー)、調味料ボトル、卵ケース、燃料、ベルト(池袋SRC)を購入して、出発に備えた。

 

その他の携帯品は、

自転車:ミヤタ・リッジランナー・クイッククロス(昨年12月朝霞カネコイングスで購入)、

シュラフ:ミズノ(娘が中学のキャンプの時購入した物 12〜3年前)、グランドマット:インサルマットM(3年前位東久留米ブルーグラスで購入)、

ガソリンストーブ:コールマン・ピークワン・ポケット(’90 1月 池袋SRCで購入)、

リュックサック:35リットル(今年池袋SRCで購入)、

ランターン:ローソクランタンをオイルランタンに改造(池袋SRCで購入)、

コッフェル、水筒、マグカップ、ヘルメット、サイクルグローブ、ウェストバッグ、ナップザック、レザーマンツール、ナイフ・ス プーン・フォークセット、

単眼鏡:ニコン、カメラ:コニカ・ビッグミニ、

腕時計:カシオディジタルバロメーター、コンパス、温度計、

カードラジオ:3年位前に部内のボーリング大会で、ハンディー30位もらって優勝したときの賞品(自分が幹事だったりして)、モノクロTV/AM,FMラジオカセットオールインワン、

レインウエア、ウエアー、洗面用具、本、マップ、筆記用具、手帳、

メモパッド、ウイスキー、ティッシュ、ペーパータオル、財布、眼鏡拭き、鍵、ビニールレインコート、フィルム、三脚、

調味料(塩、醤油、サラダオイル、胡椒)、工具、輪行袋、スペアブレーキシュー、スペアーチューブ、シマノSPDペダル&シューズ、タバコ&ライター、ファーストエイド、ソウイングセット、爪切り、カード、ポリ袋、水着、ハンマー、風邪薬、タイガーバーム

 

(2)出発

 8/8(木)東京駅南口カード専門窓口で『道南ワイド周遊券』を購入

 8/9(金)4:30起床 4:50出発 5:20上野着 6:20東北新幹線ホームへ

6:40 N君と会う T君 まだ来ない。

6:58やまびこ61号出発 T君はついに来なかった。大宮で乗るかなと思ったが此処でも来なかった。臨時の新幹線は空いていた、朝早いせいもあるし、帰省ラッシュには一日早いし、また、1〜6号車が自由席なのに1〜3号車に客は集中している。だから4〜6号車はガラガラだ。天気は割合に良好である。

10:21盛岡に到着、N君はT君の高崎の実家に電話して(彼らがお互いに消息を絶ったときに連絡を付ける為の取り決め)に依って、彼は寝坊をして新幹線に間に合わず、羽田に電話して千歳への便を辛うじて得て、我々より先に洞爺に到着予定とのことであった。

10:45L特急はつかり5号 14:54函館着 15:01函館発 特急北斗

11号 洞爺着 16:53はつかり は楽に乗れたが、座れなかった。

北斗 は、時間も厳しく大変混雑しており、東京の通勤電車並で、指定車両に辛うじて乗り込んだ。別々の乗車口から乗り込んだのでN君が乗れたかどうか気懸かりだった。指定車両後部のドアーを入った所に進行方向に輪行袋、ザックを置いて立っていた。

程なく、車内販売が来て通れないので、デッキに移動した。

森駅辺りで空いてきて車内販売も来たので、カンビールと冬葉(サーモンの燻製)で昼食とした。同じデッキに立っていた、キャンプ装備のアルピニスト(60才位か?)が輪行袋を指し、自転車かと言う、そうだと答えると、満員列車はその荷物は大変ですねと言う。

彼は、去年は大雪山、今年は、十勝岳を登るという。ひとしきり、登山談義とサイクリング談義を交わし、お互いの無事を祈って私は洞爺駅で降りた。直ちに、N君の姿を探し、見つけた。

改札口を出るとT君が待っていた、千歳から輪行して、洞爺から三つ前の駅から走ってきたと言う。朝遅れたお詫びとして、冷たいウーロン茶を呉れた。N、Kは直ちに、輪行袋の中で窮屈がっていた愛車を解放し、本来の機能を発揮するよう組み付けた。

本日のキャンプサイトは洞爺湖の南岸のキャンプ場だ。駅前のマーケットで夕食を購入しよう、明日の朝食も必要だ。インスタントラーメン、ベーコン、ラム肉、つまみ類、パン、紅茶ティーバッグ等を求め、キャンプ場めがけスタートした。早く到着したT君がキャンプ地や銭湯(温泉?)を下見して置いてくれたので迷わず目的地に着いた。

駅前の通りから左折し、しばらく登ったところで洞爺湖が眼前に見える。北海道の景色だなあと思う。此処で写真を撮った。此処から十分程下ると目的地だ。キャンプ地は、テントだらけであった。水場、トイレ等完備した所だが、それらから大分離れた小さな島につながる砂州の上にテントを張ることにした。

私は、初めてのテント設営である、購入した日の夜家で一度だけ練習をし

た。T君はテントポールを忘れたという。私のテントの入り口のフライシートの止め紐に彼のテントの上部を縛って何とか形を保った。

夕食は、ラーメンを炊いて食った。ラム肉も焼いた。隣のテントは、群馬県から来た中国人5、6人で、冷たい暗くなった洞爺湖で、小さな海老を根気強く採っていた。後でそれをバーベキューに入れて食べていた。違う価値観だ。

20時頃になったので、銭湯に行った。5分位来た道を自転車で戻る。帰りにコンビニでビールなどを買って、テントに戻り乾杯、私の持参したバーボンウィスキー(OLDGRANDDAD114)で二次会。 長ー長ーい一日だった。

 

8/10(土)

前夜11時頃寝たにも関わらず、5時前に目がさめた。N君は既に起きていて、撤収作業を始めていた。好天気と言うわけではないが、悪くはない。とにかく静かで、廻りの景色湖と山が美しい。

湯を沸かして紅茶を飲む、パンを食べ、ベーコンをあぶる、T君が起き出す。廻りのテントでは子供が遊びはじめ、朝食の用意を始めたり、洗面に行く者もいる。まだ寝ている方が多い感じ、我々は出発の準備を完了し、さあ出発だ。

7時30分頃か、本日は洞爺湖を反時計廻りで一周し、登別に向かう予定だ。先ず、湖岸の歩道をゆっくりと走り始める銀色の大きなオブジェがあった。

題して「風の表面」何故そうなのか分からない、3人で写真を撮る。突如、車道の向こうから、モーターボートを積んだ台車が湖岸への坂を落ちてきて、駐車している4WDのバンパーにぶつかり辛うじて止まった。

真っ直ぐ、転がってくれば我々の方へ来たかも知れない。ヤバイヤバイ!! 運んでいた人は手に怪我をしたかも知れない。気分を引き締め、湖一周を始めた。

右に雲の掛かった、いかにも火山という感じの赤い山肌を見せた有珠山、やや右前方に、同様な山肌だが土饅頭のような昭和新山を右目の隅に引っかけながら、ペダルを踏む、平地あり、登りあり、下りは少ない。暫く漕ぐとキャンプ場があった、そこで飲み水をボトルに補給、冷たくて、旨かった。

 坂を登ると道路が二股に分かれていた。真っ直ぐ行くと壮瞥(そうべつ)を通って、登別への道路であった。左へ行くと洞爺湖北岸である、本日は湖を一周してから登別に向かうので、再度此処を通る予定だ。立て看板のマップを三人で確認し、左の坂道を登り始める。

これからは湖岸をただひたすらに走る。快走!快走!

 

スタート地点に対岸辺りか? 路傍の無人スタンドで、プラム、水密桃等を売っていたので、T君と二人で買う。甘酸っぱくて旨いプラムだった。

(6個で200円だったかな?)、梅漬け、ゆで黍、キュウリ、トマト等の値段表はあったが現物は売り切れたのか無かった。

サイクリング初日にして、この辺りを走っている頃、既に『北海道サイクルツーリング』に病みつきになりそうな予感がしていた。廻りの湖、山、川、樹木、草、昆虫、小動物、畑、温泉、人々等など 北海道の全てが自分を歓迎しているように思えた。

後で調べて判ったのだが、左前方に、浮見堂が見えてきた、距離からみて、もうそろそろ振出の場所洞爺湖温泉町の筈であった。浮見堂をすぎた辺りで、湖に注ぐ川で白鳥と、黒鳥を見た。船着き場に到着した。

そこは珍小島キャンプ場であり、この湖の廻りにあるキャンプ場ではいちばん良さそうな所であった。振出地点に戻った、10時30分であった、距離計は50KMを指していた。スタートは14KMだったので、36KMを3時間で走ったことになる。

洞爺湖温泉町のレストランで二回目の朝食を取る、三人共、和定食(800円?)水がウマイ!!  11時頃、サア 登別に向かおうと立ち上がった、

二三件先のスーパーで道中の食料を仕入れ、壮瞥に向かった。

壮瞥小学校を過ぎる辺りまで、登りが続く、登りきると、平坦で真っ直ぐな道路となり、両側は、玉蜀黍、大豆、馬鈴薯の畑が続く、私は、最後部を走っていた、太陽はジリジリ照りつける、頭、顔の汗は顎を伝わって自転車のトップチューブの上にポタポタ落ちる。

暑い、暑い!途中でT君を抜く、久保内の岐かれ道で、少し離れてしまったT君を待つ、写真を撮ったり、飲物を飲んだり、カロリーメイトを食べたり、支笏湖方面に行くバックパッカーと話したり、トイレに行ったり、景色を見たり、川の名前を確かめたりした。

長流川と書いて「おさるがわ」と読む。この橋を渡ると、いよいよ本格的な登りとなる。オロフレ峠を目指して、喘ぎ喘ぎ、時々休憩と称して、自転車を降りて押して登る。キツイ!回りの景色や、すれ違う、

追い越すライダーのピース・ピース、ガッツ、ガッツ!!の挨拶に励まされ、元気が出る。

北海道では、サイクリスト同士は当然、ライダーも殆ど、片手を挙げこのサインをお互いに交わす。北海道に来ると、広い土地、広い自然、広い畑、人のいる密度が小さいことなどから、気持ちも広くなり、余裕余裕で、こうなるのかも知れない。

他の土地では、サイクリスト同士は、挨拶するが、ライダーのは経験がない。

当地では、時にはドライバーまでもが、クラクションを遠慮がちに鳴らし、声を掛けたり、手を振ったりしてくれる。黄渓の辺りか? ワンボクスカーから身を乗り出して、高校生くらいの女の子が手を振って、ガンバレーと激励してくれた。

 この辺だったかな? 丘の斜面の下に真っ白な、ビヤダルの化け物のような物がゴロゴロと転がっていた。出発前日、TTが言っていたアレかな? アレとは、刈った牧草を入れて有るフレコンらしい、一個 1000〜2000リットル 位あるのが20〜30個ある。異様な光景である。

坂を登りきると、眼前が開け、音楽が聞こえてきた、前の丘は、スノモランドと書いた看板が見える。ちょっとしたレジャーランドとレストハウスがあった。子供がミニバイク、バギー車、トランポリン等で遊んでいる。

レストランは、ジンギスカンが売り物だ、入り口では、その原料となる黒

い毛の羊が数頭、草を食んでいる。「オロフレックス」である。

此処で大休憩を取った、N君はすぐさま、藤棚の下の木のテーブルの上に寝てしまった。T君は下の売店に行って冷たい飲物を買ってきてくれた。

そして彼も、滑り台の踊り場に寝込んでしまった。一時間程休んで又山登りだ。13時頃、汗まみれになってオロフレ峠に到着。写真を撮る、車で来た人達も写真を撮っている。何故か此処からの景色は全く記憶にない。

此処からようやくダウンヒルになる ヤレヤレだ。トンネルを抜け下って行くと、女子大生サイクリング部風の一団が、皆真新しいランドナーで喘ぎつつ登ってくる 中には押している者もいる。皆にピースサインと頑張れ!と激励する。こちらは下りなので気楽だ。彼女らは、それこそ汗だくで、髪振り乱してと言う感じである。

カルルス温泉の所でポカリスエットを飲む、ちょっと休憩、行くべき道を見るとなんとかなり急な登りだ。押して登るとすぐ平坦になり、登別クマ牧場の広告看板が50Mおきに見えて、いよいよ本日の終点が近いことが判った。

トップを走っていたので、右折で登別駅、直進で登別温泉の分かれ道で、排水溝に入ってカメラを構えた。16時頃、温泉街に到着。

巨大な鬼の像二体、写真を撮り、地獄谷を見てから、温泉銭湯を見つけ汗を流した。小さいが湯船が二つ有り、硫黄泉と、明礬泉であった。床が木でよく滑るN君が見事に転んでから、注意書きを見た、曰く 床が滑るので注意!!

夕食は、屯田館で札幌ラーメンだ、私は正統醤油ラーメン、N君は味噌、T君は塩を注文しておいて、中ジョッキ生で乾杯ウマイウマイ ングングングだー 私だけお代わり、ラーメンもまずまずだ。

そろそろ辺りが薄暗くなってきた、今夜のねぐらを探さねば、銭湯の近くの幼稚園の庭に当たりを付けていると、どこかのおっさんが来て、警察に逮捕されると脅かしたので、地獄谷の方に行き、管理事務所辺りに行くとキタキツネがいて餌をねだっている。

写真を撮ったり、この辺にテントを張ろうかと相談している内に辺りは暗くなった。N君が良いところを見つけてきた、ちょっと上の休憩所のようになったところで、木のベンチ、テーブル、ゴミ入れ、灰皿などのある広場である。

真っ暗になってしまったので、ガスランタン、オイルランタン、ヘッドランプ、自転車ランプ等を総動員して、三人はテントを張った。昨日洞爺で買ったつまみを出し、残ったバーボンで、宴会を始めたら、先ほどのキタキツネの訪問があり、薩摩揚げをやったら、喜んで食べていた、煎餅はちょっとなめて食べなかった。

写真を撮ったり、等して暫く遊んでやった。コギツネらしく、好奇心が強い。T君は疲れたらしく、テーブルの下にポールのないテントを張って、早々に寝てしまった。我々も暫くして、テントに入った。本日は背中の下は、草地なので平らで寝心地が良い。

 

8/11(日)昨日と同様、5時前に目醒めた。テントの外に出ると霧である。

Nくんのコッフェルが4〜5M先の薮のそばにあり、その袋がズタズタに引き裂かれてそのそばにあった。

私の足元には、私のテントバッグがあり、ベルトが切られており、締め紐も切られて落ちていた。昨晩のキタキツネの仕業らしい。後で起きてきたT君は、夜中に顔をなめられたと言う。いたずらキツネメ!!

本日は天気が良くない、霧が出ていて今にも降り出しそうだ。

本日は休養の日にしようと言うことで、朝食にした、紅茶、パン、ポテトサラダ、鯖缶、卵で済ませた。その後散歩がてら、大湯沼に行き、帰りにT君のテントのポールの代替品とすべき、根曲がり竹を二本程切ってきた。

卵が3個ほど残っているので、温泉卵を作ろうと言うことになり、地獄谷に降りて行った。そこは観光客が温泉を飲めるようになっており柄杓なども備わっていた。

明礬泉である、タオルにこの湯を掛けて、絞り顔を拭いたらすっきりした。卵にこの湯を柄杓で掛け温泉卵を作った。これを食べ、この湯を少し飲んだ。

温泉街を少し下って、急坂を登ると、クマ牧場行きケーブルカーの下駅である。

自転車を此処に置いて、入場料2100円一人当たり払って、ロープウェイに乗り込む、5分ほどで到着、雨が降り出した。貸し傘を借りてヒグマを見る。スゴイ、全部で180頭ほどいるそうだ。売店で売っている熊のオヤツなるパン様の菓子を観光客が投げると上手に口で受ける、強い奴ほど良い位置に陣取っていて立ち上がって、前足で手招きする奴、両前足で拝む奴もいる。

弱い奴は、良い位置の奴がエラーしたおこぼれを頂戴する位置におり、表情は暗い。私はこちらの方に同情する。

前の立っている奴を見ると、背丈は2メーター半位有り、鋭い大きな爪を持った足先はまるでグローブだ。こんな前足で、一発パンチを食らったらひとたまりもないナーと思った。

アヒルの競争、ユーカラの里(アイヌコタン)、熊のショー、ヒグマ博物館等を見て、10時半頃、降りることにした。大湯沼を眼下にみて、日和山を登る、霧が出ている。大湯沼をクッタラ湖と間違える、こんなに近い筈がない。

クッタラ湖西岸のキャンプ場に昼頃到着した、登別のスーパーで仕入れた素麺をゆで、ジャガ芋をゆで、細い根曲がり竹の水煮風をあっためる。

ジャガ芋をゆでるのは結構時間が掛かる、30分は掛かる。根曲がり竹風はどうも本物でない感じ。

北海道には、これだけ竹薮があるのだから、どこかにあの瓶詰めが有る筈だ。素麺は、旨かった。薬味が有ればもっと旨かったただろう。

1時過ぎクッタラ湖を後にした、緩い坂を登ると、木造の温泉宿があった。駒草荘という名前で、裏庭で、高山植物の駒草を栽培していた。そこを過ぎて下りに入る、この下りが素晴らしかった、車は殆ど来ない、人も来ない、ブレーキングしながら40KM〜45KM/Hで下る。

見通しの悪いカーブでは、30KM/H 位に減速する。突如、薮の中でゴソゴソと音がする、そちらを見るとキタキツネがいた。

暫く下ると今度は霧の中から、道路を横断している姿が目の前十メーター位の所に現れ消えた。

この道路は、凹凸も無く、排水溝のグレーティングも無く、カーブは曲率が大きく自転車ダウンヒルには最適のものだ。快走、快走!!

N君に続いて、下り切った所、登別カントリークラブの横、でT君を待つ。N君と良いダウンヒルだったネと言い合う。

目の前にJR登別駅を見ながら、左折し、国道36号線に入って平坦な道路を快走、右にすぐ太平洋で、北海道らしく殆ど直線であった、薄日が差してきた。

虎杖浜を過ぎた辺りの蟹屋でN君は、友人宛に毛蟹を送るべく、宅急便を依頼した。今日の泊まりは、白老温泉にするかと言う事で白老めがけて走っていた。国道だけあって、交通量が激しいが、割合と広く、凹凸の少ない歩道があったので助かった。

しかし かなり走っても、それらしいところがない、地名としては白老らしい。 ようやく、左手に白老という字に温泉という字の入った看板があり、そこで左折、踏切を渡り、大昭和製紙工場の前を通り、保養所風の温泉旅館があった。17時過ぎると300円になると言う、16時45分であった。

 その前に、辺りにキャンプサイトを探そうと言う事になり、辺りを一回りした、すぐそばに簡易トイレと柵に囲まれた広場を見つけた。ゲートボール場であった。60才位の男女がプレイしていた。

そこに入って行って、此処にテントを張っても良いかと聞いたところ、OKと言う事で一安心した。

リーダー格のおばさんが、良ければそこの休憩所を使っても良いと言う、中に水道もあるし、片付ければ寝られると言う、鍵は掛けないと言う。

 我々は喜んでその言葉に甘える事にした、今晴れているが雲行きが怪しかったからだ。暫く、そこのみなさんと話をしていた。

どこから来たかとか、そんなに会社休んで首にならないかとか、あんたたち学生かいとか、ゲートボール教えてとか。

5時を過ぎたので温泉に行った。そこのおっさんもなかなか親切で、2階の宴会場を休憩に使って良いとか、つまみをまけて呉れたとか、此処はよいとこで、住めば長生きするよとか、自分も自転車で走って見たかったとか、感じが良かった。

温泉は、ラドンとクロレラの2槽あった。

二階でロングの缶ビールで乾杯、バーボンが無くなったので焼酎を買ってきて二次会、TVは高校野球をやっていた。久し振りに見るTVだ。暗くなってきたので、夕食を国道の方の店へ行って食べる事になった。

私は、海岸に近い所なので、海のものが食べたかったが残念ながらそういう店はなかった、そこで焼き肉店に入った、ロース、カルビ、ハツ、レバー、ビビンバ、キムチ等を食った。食後、隣のセブンイレブンで明日の朝食を仕入れた。地図で調べたら、此処は北吉原で、白老駅より2駅手前の場所であった。ゲートボール場の休憩所で川の時になって寝た。

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