撮影地:エアーズ・ロック Ayers Rock ノーザンテリトリー、サンセット、日没

● プライム・タイム
アリスから進路をウルルへ、キャンパー、トレーラー、大型バス、ランクルのグループツアーなど、多くの人がそれぞれのスタイルで巨岩を目指す。荒野と呼ぶには躊躇うほど、ルート上には浮かれた雰囲気が溢れている。誤解を恐れずに言うなら、東京ディズニーランドへ向かう週末の湾岸線のようだ。何だか周囲に乗せられて自分もワクワクしてくる。今回の旅でワシは気付いた、ウルルはアウトバックのテーマパークだと。これは茶化している訳でも、ウルルの価値を落とそうと意図している訳でもない。実際ウルルは、ルールを守れば多くの人々が安全且つ快適にアウトバックのテーストを堪能し、満足できる場所なのだ。ワシの言を疑うなら夕刻にサンセット・ビューイング・ポイントに行くといい。赤く染まる巨岩を前に二人の世界に浸るカップル、老婦人は写真撮影に余念がなく、おじさんは車の屋根から双眼鏡を覗く。ウルル・カタチュタ国立公園最大のアトラクションを誰もが各自各様に楽しんでいる。そして日没とともに、皆が笑顔でエアーズロック・リゾートへと引き上げていく。きっと満足度調査をすればTDLもUSJもかなうまい。6億年の夕暮れが圧倒的に素晴らしいのは当然のこととして、人々の笑顔を見るだけでも幸せな気分になるれる。

Nikon F5A with MF-28,
Ai AF-S Zoom Nikkor ED 17-35mm F2.8D (IF),
Fujichrome PROVIA 100F (RDP III)
Aperture-Priority Auto @ F11
Sunset Viewing Point, Uluru/Kata Tjuta NP, Northern Territory
October, 2001

2002.03.20 掲載
2003.05.13 レイアウト変更・アクセス解析対応