撮影地:カーテンスプリングス、マウン・トコナー(Mt. Conner)、ワイルドフラワー
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● アウトバックに想う-2
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先日さる高名な方から「文化」の定義なるお話をうかがった。曰く、「文化とは人が生きていることを実感する行為、儀式の集合体である」と。東の地平線から太陽が昇る時、同じく西の水平線に赤い火球が落ちるとき、野生のカンガルーやエミューに不意に出会ったとき、疾走する3両連結のロードトレインを抜き終えたとき、目を射抜かれるような鮮烈な海の美しさに触れたとき、アウトバックで胸をときめかせ、生きていることを実感する状況は枚挙に暇ない。ということはアウトバックの旅はワシにとって文化そのものじゃないか。そこから写
真も文章も、このHPも生まれてきている。アボリジニたちもこの自然をキャンバスに多くのアボリジナル・アートを残している。一見、文化の極北にあるようなオーストラリアの奥地も実は大いなる文化の器なのだ。荒野のワイルドフラワーをファインダーに捉えるとき、ワシは立派な文化人である。
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Nikon
F5A with MF-28,
Ai AF VR Nikkor ED 80-400mm F4.5-5.6D, Fujichrome PROVIA 100F (RDP III) Aperture-Priority Auto @ 5.6 Mt. Conner, Curtin Springs, Northern Territory October, 2001 |
2003.03.06
掲載
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