撮影地:イエローウォーター、gagudju、ノーザンテリトリー
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● 湿原の黄昏-2
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二条の雲が一日の残り火を浴びて輝くと、その下に湿原が幻のように浮かんだ。雨期の近いこの時期、空には雲が絶えず沸き立ち、イエローウォーターの景観は非常に表情豊かである。時々刻々と景色は移り行き、今日の夕景は今日限り、昨日の夕景も今日にはない。そんな一期一会を楽しみに夕刻には多くの人がやって来る。各ツアーが集まるので、そんなに広くないボートランプ周辺は大賑わいである。三脚を立てるスペースを確保するのに苦労した。近年、ツアーにこの夕景を組み込むオペレーターが増えたようだ。カカドゥを初めて訪れた頃はこのパノラマを独り占めできたのに....。少々自分の縄張りを荒らされた気分になるが、この夕景を目にすれば、そんな恨み言もどこか遠くに飛んで行く。ギャラリー達もビール片手に思い思いに景色を礼賛し、穏やかでのんびりした時間が流れる。これはエアーズロックのサンセットポイントに通じる雰囲気である。枝の先にとまったカワセミが物珍しそうに群衆を眺めていた。
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Nikon
F4 with MF-23,
Ai AF-S Zoom Nikkor ED 17-35mm F2.8D (IF), Fujichrome Velvia ISO 50 (RVP) Aperture-Priority Auto @ F11 Yellow Water, Kakadu National Park, Northern Territory October, 2001 |
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2004.06.23
掲載*
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