撮影地:イエローウォーター(クーインダ)シロハラウミワシ
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● 湿原の守神
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イエロー・ウォーターの湿原を睥睨するシーイーグル。オーストラリアで二番目に大きい猛禽類である。カカドゥではソルトウォーター・クロコダイルと並んで生態系の頂点に君臨する。その昔、カカドゥを含むアーネム半島には肉食のタスマニア・タイガー(別名フクロオオカミ)という有袋類が生息していた。しかし今ではウビルにあるアボリジニの壁画の中にその姿を残すのみ。タスマニア・タイガーは20世紀初頭にタスマニアを含むオーストラリア全土で絶滅した(カカドゥから消えたのはその遙か以前であろう)。クルーズに出ると立ち枯れした木の天辺にシーイーグルの凛々しい姿を見ることができるだろう。彼はボートが近づき観光客がカメラの放列を浴びせても怯みはしない。陸の王者の消えた今、シーイーグルは野生の誇りを一人背負い、自然の脆さ、儚さを無言で人々に示威する。その雄姿はあたかも湿原の守神のようだ。
● Sea Eagle flying >>> |
Nikon
F5A with MF-28,
Ai AF VR Nikkor ED 80-400mm F4.5-5.6D, Fujichrome PROVIA 100F (RDP III) Aperture-Priority Auto @ F5.6 Yellow Water Cruise, Kakadu National Park, Northern Territory October, 2001 |
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2002.02.05
掲載
2003.04.03 レイアウト変更・アクセス解析対応 |