Mangrove Tree撮影地:グラッシーヒル(クックタウン Cooktown)Endeavour River
【画像】グラッシーヒルよりエンデバー河口のマングローブ林を望む

● マングローブ林
ケープ・トリビュレーション沖で座礁 したキャプテン・クックは修理のため1770年6月から8月まで約6週間を現在のクックタウンで過ごした。これは非先住民による初のオーストラリア大陸居留と言われる。しかしながらこの滞在は恒久的なものではなく、船の修理期間に限定されたもののため、230余年後の我々が見たり、触れたりできる遺構は残されていない。後年、建立されたクックの銅像や、彼が足を運んだと伝えられる場所に置かれたモニュメントに辛うじて往時を偲ぶことができるのみである。それでも、クックの足跡に触れたいのであれば、街の端にあるグラッシーヒルに登ることをオススメする。大きな開発が行われていないこの地において、頂上から見下ろすエンデバー河などのパノラマは、クックが目にした18世紀の眺めとそれほど大きくは変わるまい。写 真は市街地西に広がるマングローブ林。1770年の初冬も河口はマングローブに覆われ、一行は船の陸揚げに苦労したことであろう。風が心地良いのどかな昼下がり、持参した食材でサンドイッチをこしらえた。偉大な航海者の足跡に思いを馳せ、歴史と対峙するランチタイムは格別 だった。

Nikon F4,
Ai AF Nikkor 300mm F4S,
Fujichrome Velvia ISO 50 (RVP)
Aperture-Priority Auto @ F4
Grassy Hill, Cooktown, Far North Queensland
May, 1997

【地図】クックタウン
2004.12.13 掲載*
2005.02.02 文章修正

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