【eコミュニティがビジネスを変える】
東洋経済新報社

チャールズ・グランサム著
大浦勇三 訳

「eビジネス」「eコミュニティ」「ナレッジ・マネジメント」は21世紀のビジネス・トライアングル。
「eコミュニティ」は「eビジネス」の生命線。
「仕事の仕方が変わる」「組織のあり方が変わる」。

本書はシリコンバレーにおける約十年間の「IT革命」の経験とそこから得られる教訓、洞察をまとめたものである。著者はシリコンバレーを拠点とするeビジネスの激動期の真っ只中に身を置き、さまざまなベンチャーやプロジェクトに関わっており、その体験は本書のいたるところで事例や教訓として紹介されている。さらに貴重なのは、その内容をありのままリアルに紹介するだけではなく、それを概念化・普遍化し、さまざまな洞察を加えて「コンセプト」として体系化していることである。

                         【 目次 】

訳者まえがき
はじめに
序論


第一章   何が変化を生み出すのか
 
1.1 歴史のパターン
1.2 仕事に関する心理学の変化
1.3 仕事の変化
1.4 技術の変化
1.5 さまざまな技術
1.6 要約

第二章   仕事はどう変わるか
 
2.1 瞬間的均衡
2.2 人・コンピュータ・コミュニケーションの関係変化
2.3 時間
2.4 インターネット・スピードが求められる
2.5 仕事における社会心理学
2.6 チームとしての組織
2.7 分散コミュニティ
2.8 新しい企業の論理

第三章   コミュニティを構築できるか
 
3.1 変革エンジン
3.2 なぜ関心をもつのか
3.3 何の役に立つのか
3.4 課題を解決する
3.5 社会ネットワーク
3.6 ケーススタディ − コミュニティ・オブ・コマース・プロジェクト
      3.6.1 イントロダクション
      3.6.2  コンセプト −  ベンチャー企業育成と電子商取引
      3.6.3  目標  −  ベンチャー企業向け電子商取引モデル開発方法論
      3.6.4  初期のフレームワーク −  インターネット・コミュニティ
      3.6.5  コミュニティ・オブ・コマース・モデル  −  電子商取引インキュベータ
      3.6.6  プロジェクト計画と戦略
      3.6.7  フェーズ1  −  プロジェクトの立上げ
          どのような企業に参加を促すか、それをどう見つけ出すか
      3.6.8  フェーズ2  −  調査と絞り込み
          業界と企業の絞込み
          調査・勧誘プロセスからの教訓
          勧誘プロセスにおける要約
          企業評価と絞り込み
          企業評価プロセスからの教訓
          経営分析の重要性
          方法論の有用性
          コマースネット・パートナー
     3.6.9 フェーズ3  −  教育とコミュニティの構築
          事業計画立案
          コミュニケーション・プログラム
          コミュニティ構築に向けたイベント
    3.6.10 フェーズ4  − コネクション作りとまとめ
          コンサルテーション
          コネクション作り
          重要な発見
          不成功事例の検証
          プロジェクトからの教訓
   3.6.11 さらなる前進へ

第四章   人間は変われるか
 
4.1 変わらなければいけない
4.2 予想される変化
4.3 FUD(恐怖、不確実性、疑念)
4.4 自分自身を受け入れる
4.5 どのように情報を処理するか
    TAIS(The Attentional and Interpersonal Style)
4.6 どのようにインタラクションするか
    エニアグラム(Enneagram)
4.7 どのようにコンフリクトに対処するか
4.8 どのようにモチベーションを獲得するか
    ライフ・カラー
4.9 仕事を通じて自分を知る
4.10 変革に向けた七つのステップ
    通過儀礼
    包含
    分離
    調和
    洞察
    開放
    完了
4.11 自ら橋を架ける
    ジャイロスコープ
    個人取締役会

第五章   未来組織はどうなるか
 
5.1 ハリウッド  −  未来のビジネス・モデル
5.2 組織的な仕事へのアプローチ
5.3 ハリウッドの外でハリウッド・モデルを適用
    時間
    管理
    エネルギーの集中
5.4 ソフトワーク  −  ナレッジ・ワークの基本思想
5.5 ソフトワークのコンセプト
    ビジョン
    ソフトワークの前提
    ソフトワークの基本原理
    全員参加型のデザイン
    インタラクションによるデザイン
5.6 ケーススタディ  −  VIAインターナショナル

第六章   技術をどう活用するか
 
6.1 ソフトワークと技術
    技術の定義
    組織構造の歴史
    技術の影響
    アートと技術の統合
6.2 未来の世界
     距離の消滅
6.3 技術活用のガイドライン
     技術デザインの哲学
     技術についての仮定
     エンジニアリングとデザイン
     技術デザインの歴史
     ソフトウェア開発
     技術デザインの基本原理
6.4 オフイス・デザイン

第七章   「コミュニティ − ナレッジ・ワーク」に向けたガイドライン
 
7.1 準備はできているか
    「コミュニティ − ナレッジ・ワーク」に向けたチェック・リスト
7.2 将来のコミュニティ
    「コミュニティ − ナレッジ・ワーク」に向けた調査フォーマット