第1回音楽談義 実施風景

2019.5.19

第1回は、ショパン没後170年にちなんで、まずショパンの作品2を鑑賞。
シューマンが音楽時報で、「諸君脱帽したまえ、天才だ」と感動的に紹介した曲です。17歳の時の作品ながら、ピアノパートはもうすでにショパンそのものです!

次に、浜屋憲夫さんの発表で、バッハのゴールドベルク変奏曲の様々な演奏を聴き比べました。いろいろ感想を語り合いましたが、
特に、グレン・グールドの1955年録音と1981年録音の比較は、音楽表現とは何かについて深く考えさせられる感動的なものでした!

今回の生演奏の最初は、ショパンのマズルカ第31番のピアノ版と歌曲版の聴き比べ。歌曲版は、ショパンとジョルジュ・サンド共通の友人でオペラ歌手・作曲家でもあったヴィアルドの編曲ですが、一つの曲が全く異なる世界観をかもしだすのを楽しむことができました。
続いて歌曲は青島広志作曲の「風をぬりたい」、ピアノソロはショパンの「華麗なる大円舞曲」。
いずれも、ピアノは戸島園恵さん、ソプラノは松浦典子さんで、透明感のある美しい音色を堪能しました。

プログラムの最後は、松井康博さんの発表で、ストラヴィンスキーの「火の鳥」の聴き比べ。
オーマンディ盤とムーティ盤とで、「カスチェイの踊り」冒頭、鐘の音が入るか入らないかの違いがあり、作曲者が楽団に合わせて楽器編成を変えた版を多数書いたことによるものというご意見があって皆さん納得。