「神父と女神像の話」
なぞの神殿に残る石盤は、ここを含めてあと2カ所であった。 山にモンスターが住み着くようになってから暗く霧に包まれてしまった村レブレサック。 住み着いた魔物を成敗しに行ったはずの若者、神父、そしてきこりの夫婦。 しかし神父以外は魔物のボスに殺されてしまったのだ。 村人の命と引き換えに魔物と取り引きし自らモンスターの姿となった神父。 両親を魔物に殺され、独りぼっちの少年ルカス。魔物が寄り付かないという不思議な力を持った、親の形見の女神像が自分を護ってくれているのだという。 ところが事情を知らない村人は、神父を教会を占拠する魔物と思いこみ、一人の青年を魔物から救った我々に協力を要請してきた。魔物(神父)退治を決行するというのだ。 しかし魔物が姿を変えられた神父であることをにわかに気付いた我々とルカス。 魔物退治を止めさせるつもりが、逆に村人に魔物の仲間と思われ魔の山に閉じ込められてしまった。 神父の身を案じながらも、魔物の呪いをとくためにそのボスを倒すことを思い付いた我々は、ルカスの案内で魔の山の頂上へ。 猛毒の霧に苦しみながらも憎きボスを倒し村に戻ると、はりつけにされた魔物(神父)がまさにとどめを刺されるところ、しかし間一髪呪いがとけ魔物は元の神父の姿に。神父は一命をとりとめたものの瀕死の重症を負った。 その夜、自分達の過ちに気付き、悔いる村人の姿がいたたまれず、傷も癒えぬまま神父は村を出る決心をする。 せめて傷が癒えるまでと、我々は引き止めようとしたが神父の決意は揺るがなかった。 その時、家から飛び出してきたルカス。手には金色に光る親の形見の女神像があった。 それを神父に差し出し、この女神像も連れていってほしいと。 訳を問いただす神父にルカスは、自分も村ももう大丈夫だから、神父自身と世のため人のために、きっと両親もそうするだろうと...。
レブレサックを後にした神父は傷んだ体を引きずりながら旅を続けるが、途中で力尽き、ある海岸に女神像とともに流れ着いた。 |