「ウググウゥゥ…ムグ…」
 少女は足を厳しく、ふくらはぎ、腿の部分にも縄を増やされ、縛られてしまった。その上手拭いで猿轡までされてしまう。
「どうだお嬢ちゃん、これでしばらくは大人しく出来るだろう?まだ抵抗するようなら色々と考えなきゃいけないしなぁ」
 凄みをきかせそんな言葉を投げかける男の顔を少女は正視出来ない、出来るはずはなかった、男は彼女も顔見知りの古書店の店員。絶版になっていた、彼女が大好きな作家さんの本がネットで見つかって競り落としたと男の自宅まで呼び出されたのだ。
  年端も行かない少女が成人男子の家に行く事にちょっとためらいはあったが、同じ作家を好きな同好の人同士、そこはそれで趣味の方が勝ってしまった。
「まぁ、君のために結構な手管を使ったんだ、これ以上余計な事はさせないでくれ、いいな」
 そう言い残すと男は外へと出て行く。残された少女はただ縛られた身体を身悶えさせるしか出来なくなってしまっていた。
 

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