「私お昼食べた後、調子が悪く、眠くなっちゃって…それからどうしたのかなぁ?アッ!」
 今日は部活の他校交流の日。ウチの学校の副理事長の朔木先生が公立高との交流も大事と年に数回ほどある長年行っているお祭りみたいな行事の日だ。行事もお昼休みで一旦中断。お昼を食べてさぁこれから!と言う時だったのに。

「ふふふ、お気付きかしら可愛いお嬢さん?」
 少女の身体にテーピング用のテープがグルグルに巻き付けられている、身動きが取れない様に。さらに声をあげようにも口にまでピッシリとテープは巻き付けられているのだ、声を上げられない様に。
 目の前にはこの学校の保健の先生、男子や一部女子にはとても人気のある里美先生が微笑みながら彼女の焦りの表情を覗き込んでいた。

 身体を揺すって何事かを訴える彼女を抱き起こし、里美先生は彼女に必要以上にピッタリと寄り添いながらさらに怪しい微笑みを投げかける。その笑みに何かを察知し、目を逸らせた少女にそっと話し掛ける。

「あら、どうしたの?恥ずかしがる事はないのよ、ここは第2保健室って言って私の聖域、誰も来やしないわ」
「あなた、顧問の先生は朔ちゃん先生でしょう?これぐらいされた事ないの?」
 少女は首を懸命に振る。そう言えば顧問の朔木先生、私の事をたまに見つめていた様な気が…と今さらながらに思う。
「朔ちゃん先生にはね、色々とお世話になってるの。公私色々な面…まぁ「私」の方が多いのは事実なんだけどね。昔私もこんな事されたりしたのよ、ふふふ」
「あなたみたいにちょっと気の強めな女の子があの人の趣味だったわ。でもそんなあなたに手を出していないなんてちょっと驚き、もしかしてあたしのために取って置いてくれたのかしら」

(一部女子の人気の秘密って…まさかこれ?なんであたしが?) そう心の中で思い、身体では身体を小刻みに揺らせてもそれは彼女、この先生には全てとても愛おしい行動にしか見えない、さらに微笑みながら縛られて身動きの取れない彼女にこう話し掛ける。

「さて、朔ちゃん先生には放課後あたりに迎えに来てもらう手筈になってるから、今からたぁ〜っぷりと『拘束される』…フフフ、何とも言葉では言い表せない素晴らしさを刻み込んであげるわね。その後で朔ちゃん先生に…」

 
  保健室での宴がはじまる。

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