ナツモさん(夏のモデルさん)その1

「お嬢さん、選考会では「それなり」の成績だったんだぞ。「それなり」じゃ困るんだ、君にはしっかりと今年のナツモとして、これから羽ばたいて立派になってもらわないと…」

 化粧品会社社長の別荘の一室でこの行為、社長以下、役員が集まって1人の少女モデルを前にして観賞会の様な事が行われている。
 部外者から見れば「異常な行為」が繰り広げられるように見受けられるだろう。事実こうして縛られている彼女にとっても自分がされている行為は異常そのもの、変態的であると感じている。彼女の口から反抗の声が漏れそうになるが…。

「おっと、そこで何か言ったが最後だ、君の敗者復活選考はここでおじゃん、お・し・ま・いだ。これはモデルとしての忍耐度やどのような注文にも答えられる覚悟、そして君の表現の欲求を高めることによって君の潜在能力を引き出す正当な訓練だ。今までの我が社のモデル達もこんな試練を乗り越えてきたんだ、しっかりやってくれなければ困る」

 御為ごかしである。実際の所は「縄栄えのする可愛い女性が」コンセプトなのである。化粧品のサクボウが毎夏行う裏家業「ナツモ」ならぬ 「ナワモ」がその実態だ。

 少女は困惑しながらも指示に従った、立派なモデルになるステップと信じて…。

 

 

 

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