「縄結師」一般には知られていない職業である。女体を縛るための縄を一本一本手で結っていく職人の事で、 中では「西の望太郎」、「東の朔次郎」と言われる二人が有名。

 「さすがは東の朔次郎の縄だ、見事にしがらみついている」
 さる好事家の一室。今日届いたばかりの新作をさっそく試してみる。これからの彼にとって重要になる一本の縄の初仕事がこの娘だ。
 「さぁ君、もっと身体をくねらせるんだ。そう、そうやって…」
 彼の興奮が熱気となって伝わってくる。そのうち縛られている娘も興奮してきたのか、くねりが激しくなってきた。
 これこそが朔次郎の縄の特徴だ。身体をくねらせるうち、手結いの縄目1つ1つが縄ズレの音とともにクイクイッと身体に優しく食い込んでいく。 それが縛られている女性の感情をまるで堰を切っていく流れの様に情念を押し出していくのだ。
  「あっ……くうぅん…ふぅん…」
 彼女の反応が激しくなってきた。身体をくねらせ、さらに縄が彼女の身体に喰い締まっていくのだ。
それと同時に男の興奮も頂点に登りつめていく…。

戻る