開業医の在宅医療日記

大島内科訪問看護専任スタッフ(4名)
サムネイルです。クリックしていただければ、優しい4人がわかります。

2000年1月29日 本日から 在宅医療日誌を開始します。ほかの開業医、またはそれを志す人々、在宅を受けようとしている患者さんの家族 などにお役に立てればという願いと
自分自身の記録のために・・・・
11月22日(水) 最近 癌末期の方を4人、往診しています。

みなさんそれぞれ(の時期もあります)、苦しんでみえます。
肺癌のANさんは、放射線療法を受けて、その後の再発です。 今までモルヒネでうまくコントロールできていたのですが、1週間前から 咳、全身倦怠(幸い 痛みはコントロールできています)が出ています。 一人暮らしのためでしょうか、本日初めて 涙を流されてしまいました。気持ちは分からないのですが、今まで何の苦痛も感ぜずにこれたのですが、 初めて自分の今後を考えられたのでしょうか??。 それに一人暮らしで会話の相手がいないことが 大きな因子かと想像します。

一方 直腸癌の手術を拒否して、病院から自宅に戻ってみえたYMさんは、下血が続いています。家族は告知せず、本人が知らないと思ってみえたのですが、こういった状況が続くのは良くないので、 本人に状態を説明し、癌の告知をしました。 やはりYMさんは、癌のことを知っておいでになりました。肝臓にまで転移があることはご存知なかったのですが、 毎日の発熱の原因、下血の原因を知って、かえって、安心されました。

人それぞれ 環境・時期によって、感情が揺れ動きます。

最近定期的な往診日以外に 、訪問に走ることが多くなりました。  往診を依頼される原因は、腰痛だったり、発熱だったり、呼吸困難だったり 様々な原因ですが、例年のごとく、これから みなさんの越えなければならない 山 があるように感じています。
11月20日(月) OMさんが なくなられました。 朝5時51分でした。
4時頃から 呼吸の間隔が長くなり、不規則になっていました。 6時前に 静かに呼吸が止まりました。
何の苦しみもなく、 家族に看取られての最後でした。 私には 満足なのですが、ご家族や本人が同じ気持ちでいて下されば ありがたいです。
11月19日(日) 晴天
OMさんの状態は かなり悪いままです。 酸素も不足し、血圧も低下しています。 尿量は何とか確保しています。
昇圧剤と酸素の増量を行いました。
11月17日(金)
前立腺癌+脊髄転移のOMさんの状態が良くありません。 酸素流量も4L/分必要です。 血圧も低下しています。 かろうじて返事をしてくださるのですが、しんどそうです。
抗生剤を2種類、朝・夕 点滴に行っているのですが、肺炎は改善どころか 悪化しています。 血圧も昇圧剤を多量に使用しています。 かろうじて持っている状態です。
11月15日(水) 雨; 

本日の新患さんは 塵肺による「呼吸不全の方です。 人工呼吸を受けてみえたのですが、治癒。 それでも現在、高流量の酸素が必要な方です。 口からMRSA(多剤耐性ブドウ球菌)が排出されているため、前後の消毒が大変です。 しかし 思ったより元気で、気管切開部もきれいに閉塞してきています。

子宮癌のKYさんは入院中ですが、人工肛門の手術が終わりました。これで今後腸閉塞はないのですが、 食欲が改善していません。 

YSさん(直腸癌)は中心静脈栄養だけで、経口では水分だけの摂取です。肛門からは 血液が混じった水溶液が少しずつ出てきてはいますが、増血剤で貧血は改善し、顔色が良くなりました。体力も付いてきて(脱水が「改善したためと思います)、少し 起座位をとることも可能になっています。

前立腺癌+脊髄転移のOMさんは、沈下性肺炎のため、状態が悪くなっています。 本人は意識がまだあるのですが、呼吸が荒く、家族には診ているのもつらいような状態だと思います。 延命のために何かをするかという ことが問題になりますが、家族が拒否をされました。 それでよいと思います。 仮に現在の肺炎が治っても、また来週には新しい肺炎が生じると考えます。 自然な姿(昔ながらの) が良いと思います。

11月7日(火) 本日はどういう訳か 癌の方が多い往診となりました。

新患の YSさんは直腸癌で 手術を拒否してみえました。 しかし 腸閉塞がもうすぐ起きそうです。 現在の問題点は 食事摂取がここ数ヶ月少ないための栄養失調、下血からの貧血、栄養バランス障害 などです。

肺癌のANさん。 呼吸困難もなく 元気です。

前立腺癌の脊髄転移の OMさん。 発声が可能になって元気です。 

子宮癌のKさんは入院中ですが、 旦那さんが疲れ切って 本日点滴希望で来院されました。

その他12人。 合計15人の往診でした。
11月3日(金) 今日は文化の日で休診です。 

在宅の方3人の点滴に伺いました。
陳旧性肺結核+呼吸不全 の SYさんが、急性気管支炎に罹患し、呼吸不全が悪くなりました。 ゼーゼーと苦しいのですが、2日前に最悪期を終え、入院を勧めても いやがられています。 酸素療法で少しは 血液中酸素濃度が上がっているのですが、子yくうの苦しさはまた別のものです。
少し 手足が冷たくて いやな感じがします。 このまま治ってくださればよいのですが・・・。

慢性閉塞性肺疾患(呼吸不全)+老衰のYYさん。 まだ 呼吸状態が良くなってきません。

羽島市南の MNさん。 一過性の意識低下が まだ続いています。 おかしなことを言っています。 人工肛門からの便が 水様です。 いろいろな下痢止めを併用していますが、今ひとつ効果がありません。 家族が大変だと思います。 何とかしたいのですが、麻薬系の下痢止めも含めて4種類の薬を使っても効果がないのです。 困りました。 来週からは漢方薬も併用です。
10月30日(月) 本日 快晴

前立腺癌、脊髄転移(前脊髄動脈症候群)による下半身麻痺+喀痰排出障害のOMさんの気管切開部の気管チューブを会話ができるものに変えました。 当初話づらそうでしたが、みるみる 顔色が明るくなってゆくのが分かりました。 少し 痰の吸飲がやりにくいこと、価格が高いこと 欠点はありますが、こんなに 会話ができること だけでも元気そうになってもらえるのはありがたいです。 もともと 一時的に会話ができないことを了解の上で、気管切開したのですが、やはりかなりの苦痛を覚えてみえたのかと思いました。

本日は処置日でした。 痛みの方にブロックをして回ったのですが、それが6人。 

あと 新規の方で、塵肺からの呼吸不全で、現在 まだ岐阜の方に入院して見える方の家族と 在宅医療についても説明をしました
10月27日(金) 白血病のHYさん。トイレで倒れて入院されました。
子宮癌 腸閉塞のKYさん。30日に入院予定です。
下顎癌手術後のKKさん、 なぜか入院希望で、入院しました。 医学的には??ですが、どういう訳か病院が引き受けてくれました。

23日UHさんと併せて 今週 4人入院です。
10月26日(木) 昨日は雨。 本日は晴れ。
子宮癌+腸閉塞のKYさん。 このままではじり貧ですので、 2期に分けて手術をしたいと思います。 まず人工肛門だけを作り、 1年かそこら後に 根治的な手術を施したいと思います。 そういった目的で 本日 羽島市民病院外科を受診してもらいました。 人工肛門ぐらい簡単なので。まずは受けてもらえると思いますが・・・。
10月23日(月)
本日 白血病の方の輸血予定でしたが、 トイレに立ったときに意識消失発作があり、そのまま入院。 現在 意識はあるのですが、家族の「何があるかと覚悟はしていたのですが、 おたおたして・・・」 とこのまま入院?(病院での介護)を希望されています。 治療はしないのですから(輸血のみ)、釈然としないのですが、病院が引き受けてくれるのならば とOKです。

子宮癌+大腸の閉塞 の KYさん。 昨日から排便が無く、昨日にも浣腸などいろいろやったのですが、反応便なく、本日はガス抜きもやりましたが、やはり同様でした。このままですと 腸閉塞のために 嘔吐 になります。 入院が必要になるかもしれませんが 過去20年間入退院の繰り返しの方で、かたくなに入院を拒否して見えますが、在宅医療の限界かもしれません。

94才のUHさん。 痴呆、誤嚥性肺炎、食事摂取不能 の方です。 どういう訳か 本日入院希望が、家族から(といいましても 全く世話をしたことのない娘婿なる初めてお会いする方です)出ました。 今まで世話をしていた方は 入院をさせたくないのですが、嫁の立場です。 それにしても責任を伴わない(何ら世話をしない)発言は何なのでしょうか??  そういったレベルの方がいるのは承知していますが、羞恥心だけでもあれば 発言ができないはずなのに と思ってしまうのは私だけでしょうか??

この日誌に初めての登場のYYさん。 慢性閉塞性肺疾患から呼吸不全になっている方です。 最近老衰が目立ち、座っているのがしんどくて、寝たきりになりそうです。 過去1年間、同様に寝たきりの危険があったのですが、家族の努力でなんとかトイレ移動などもできていたのですが、最近はそれも間に合わず(あまりにも歩行に時間がかかるためなど)失禁状態です。 そろそろ 快復の努力をあきらめて、 楽に寝ていてもらう方法も一つの選択です。 本人は 必死にそれを望んでいます。

今日は雨の中 重症化したひと、入院の方、などで大変でした。 一人の方に3度も 4度も 往診しているとほかの方に迷惑をかけてしまいます。 スケジュールを組み直さなくてはいけません。
10月19日(木) 本日から 急性白血病の方の在宅医療が入りました。 本来こういった病気は 在宅医療の適応ではありません。 しかし痴呆をだかえた高齢者の家族が、熱心に希望されれば(その大変さを思うと避けたいのですが)引き受けざるを得ません。 毎週 血小板輸血を10単位、赤血球輸血2単位を 2回/週行わなければいけません。そしてそれの前には 呼応作試験をしなければいけません。 これらは施設の整った病院でも、至急に行うために大変です。
 
それでも たぶん脳出血か何かが、1ヶ月程度でやってくるとは思います。

本当に 思うだけでも大変です。 でも まあ家族に満足していただければ 幸いです。
10月16日(月) 例年この時期は そんなに状態の悪い人はいないのですが、今年はどうしたのでしょう?
本日の点滴8人でした。 いずれの方も発熱だけなら様子も見るのですが、倦怠感、食欲の低下まであると、 血液検査・点滴 のセットになります。

羽島の南 MNさんは 良くなりました。 草むしりをしていました。 もう本当に心配をかける人です。
10/8初診のKYさん。 本日 窓を開けていたら、久しぶりの喘息発作です。 中等症から重症の発作です。 血液中酸素も低下しており、酸素の増量と点滴をしてきました。
完全なるアレルギー型の喘息で、成人には珍しいです。

OMさん(前立腺癌+全身転移) は気管切開も無事スミ、本日は点滴ルート確保のための グローションカテーテルを挿入しました。これは点滴をしなくても血液の逆流・閉塞 と言ったことがなく、放っておけるのが利点です。 左の上肢から入れました。食事や入浴にも邪魔になりません。

下顎癌手術後のKKさん。昨日からなにも食べておらず、脱水・倦怠感を訴えて 動けない とのことです。 食も失い、独居では自暴自棄気味の生活になるのはやもうえないのかもしれません。 ビールばかりを飲んでの脱水 のようです。

脳梗塞と脳出血から寝たきり・誤嚥性肺炎 のEMさん。 中心静脈栄養だけで半年以上になってきました。 本日発熱(+)ですが、ずっと抗生剤を点滴していての発熱です。 打つ手が無くなってきました。 これ以上抗生剤に頼ると、腎機能障害が発生しそうです。 誤嚥は気管 と食道を 分離するしか手がないのですが、これは躊躇します。
10月13日(金) 私がいつもいつも感心している 強い人々 羽島市の南のMNさんが 昨日から意識度が低下していて、本朝未明に 鶏舎の中で フンまみれになって 倒れているのを発見されました。 家族はこりゃ大変と風呂場で洗って 寝かせてありました。 その後 朝連絡があり、往診しました。 意識は ぼんやり ですが朝よりは戻っているとのことでした。 麻痺もなく、過去にも同様の発作がありましたので、点滴をして様子を見ることとしました。

10月8日 初診のKYさん。 家族も中心静脈栄養液の交換になれました。 しかし 導尿のバールンカテーテルから 膀胱炎--->腎盂腎炎になっていました。 悪いことにこの方は解熱剤、 抗生剤で心停止を起こしたことがあり、すべての解熱剤は禁忌とのこtです。抗生剤もつかえるものが少なく、困りました。 皮内反応では2つぐらい使用可能ですが、点滴するとまた違った反応が出そうで、少し恐怖です。

10月10日 初診のYKさんは ひどい貧血がありました。 今まで入院していたのに どうしたんでしょうか?? 増血剤で反応を見ながら、原因の検査です。

今まで この日誌に出てこなかったのですが、MMさんが亡くなりました。 1昨日 胸が苦しいと言っているとの訴えで、往診をしたのですが、夜ポータブルトイレに立つとき、前向きに転倒して胸に打撲傷(+)。 しかし 別途苦しいというので血液ガスやら検査結果は 肺梗塞か肺炎か なにか起きていそうなので、病院に入院していただきました。 しかし その日に亡くなったのです。 病院からは報告が亡なく、本日 近くの往診があり、葬式の準備があって気づきました。
公的病院が病診連携相手ですと こういった 連絡不十分 が頻繁にあります。
オープンベッドを希望しているのですが、ここ羽島市は 費用がかかる とのことで 協力してくれません。
若い医師が専門を持ちながら、開業をしているのですから、もう少し地域医療に貢献してくれたら と思わざるを得ません。

ちなみに呼吸器科医はここ 羽島市では私だけです。 紹介した呼吸器の患者さんの治療に首を傾げることは頻繁です。
なぜ 我々に協力し、強いては地域のためになることに 費用を理由として拒否するのでしょうか??
最近は 公的病院も 売り上げノルマがあり、黒字計上 を命題としています。
おかしな動きです。
10月10日(火) 本日 新しい患者さんを往診しました。 知的障害とてんかん の方です。長期臥床のため、起座位もとることができない状態です。
前進的には落ち着いていそうなのですが、家族は 長期入院生活のために、初めての在宅医療 をする事になり、やる気満々の奥さん(65才)と 少しブレーキをかけたい その娘さん・長男のお嫁さん(いずれも30才代)の組み合わせです。
全身状態は 1回/月 ほどの発作以外には 特に問題がなさそうです。 カテーテル道尿が長期続いていますので、やはり希望 以外は当方との意識の差もありません。
10月8日(日) 子宮ガン+放射線治療による大腸炎のKYさんが嘔吐されました。 たまたま内容が赤い薬を服用していたものですから、吐血と勘違いされて、家族中大騒ぎでした。 説明しても納得してもらえませんので、とりあえず往診をしました。 
しかし 嘔吐の原因の方が問題です。 今まで吐いたことのない人ですから、胃腸病変が考えられました。
火曜日(休み明け)から 胃腸のお薬を投薬することとして、それまでは診療所からの薬を服用してもらっています。
院外処方の不便なことの一つです。
10月2日(月) 新しい患者さん(KYさん)は、子宮癌+放射線治療による大腸狭窄、糖尿病、心筋梗塞後心不全 のかたです。
経口摂取をすると、下痢か腸閉塞 になりますので、中心静脈栄養中です。
76才の旦那さんと二人暮らしで、この旦那さんが 輸液セットの交換を 極端に怖がっています。
とりあえずは 3日分ぐらいの 高カロリー輸液をつないで、ゆっくりと 練習して覚えていただきます。
在宅介護は マンパワーが必要です。 そして質も量も必要です。 なかなか ここがネックになります。

下顎癌手術後の方は独身の男性です。 全く固形物がとれません。 従って職を失っています。
こういった状況の方は 生きる希望を失いがちです。 毎日 ビールを飲み、夏には脱水状態で、意識朦朧としているところを発見されました。
根本は医療ではないところにあると思います。脱水を直し、人工栄養食を処方しても、解決していません。

正解のない回答を求めてさまよう現場 といったところです。
9月27日(水) 新しい患者さんが 2人です。 
いずれの方も 他の先生に受診していたのですが、重症化して、いわゆるハイテク医療が必要な方になっての退院です。
本来 介護型 または 医療型の介護ベッドに入所・入院されるのが適当かと思いますが、 ここ羽島市には そんな施設がないこと + 家族の介護力がある ために、ご家族が面倒を見たい との希望です。

正直 軽症の方の在宅医療の方が こちらも楽ですが、希望に添う という やりがい にはうち勝てません。
なんとか 期待に応えてみたい と思っています。 

前立腺癌+脊髄転移+下半身麻痺 の OMさんは 痰が出せません。 のどで ゴロゴロ と気になります。 おまけに肺炎を引き起こしそうです。
今週中に 気管チューブを挿入することとなりました。 とりあえずは 7mmのミニチューブを挿入してみます。
緊急用のチューブですので、 簡単に挿入できるのが長所です。 しかし 痰の吸飲効果に関しては今ひとつ??? なのがいけません。
しかし 家族は本人が 苦痛に思っているので と希望されていますので、何とかしたいと思っています。
9月19日(火) 本日はさわやかな秋晴れです。 車の中は少しあついのですが、疲れもなく往診終了です。医院の近場の回診と言うこともあるのですが、患者さんの数の割には、ともかく楽でした。

前立腺癌 + 脊髄転移 による 第7胸髄レベル以下の運動神経麻痺(前脊髄動脈症候群)のOMさんは、モルヒネ と 腹筋が動かせないことによる 便秘が出ました。
下剤を多量に投与しましたが、全く反応なし。 摘便 と 浣腸 を至急行いました。 なんとか反応便(+)です。 麻薬系はともかく 排便 排便 に注意 ですね。

ショートステイから帰ってきたHTさんは、下痢になって、介護者が大変と電話がありました。 下痢止めで簡単にすみそうです。 確かに 排便の介助は介護者にとって大変なことの一つです。 それが10数回もあってはたまりません。 ついでに 腰痛にブロックをして帰りました。 帰る頃には痛みも止まり、うめきながら(習慣になっています)寝返りも可能になっています。

9月18日(月) 9月16日にISさんがなくなられました。 当初心不全でペースメーカーを挿入中の方でしたが、意識消失発作ののち、食事接収が不能で、それの管理を目的に2年前から在宅医療をしていたのですが、介護人のお嫁さんが、手術目的で入院され、ショートステイのため、入所中に転倒(8月)、手術していただいたのですが、再び意識低下の状態になっていたようです。 そのまま 老健に入所して3日目に死亡されて今しました。 少し 残念。 

本日の往診は北の方でした。 癌の方(モルヒネ服用中) と IVH中(MRSA肺炎)の方以外は 比較的落ち着いていました。 肺炎の方は また再発です。肺の残存機能も少なく、現在でも酸素療法中なのですが、今年3回目の肺炎です。 抗生剤による腎障害も心配ですし、綱渡りの治療が必要です。
9月15日(敬老の日) 今日は日曜当番医です。昨夜からの急病の人々を診察し終わると、この時期(時間帯も)は少しひまです。

今日金曜日に往診する人々は、水曜日・木曜日に往診してきました。 地域がバラバラになってしまい、人数はそれほどでなくても時間ばかりかかりました。
本日は 肺ガンのANさん・痴呆のUHさん 2人だけの往診予定です。 

肺ガンのANさんは 次第に「しんどい」を連発しています。 薬剤師が麻薬を”痛み止め”と説明していたために、服薬していなかったためです。 麻薬を服用してもらってからは、少し楽になったとのことです。麻薬は呼吸困難感を軽減するのに役立つのです。

91才、IVH(中心静脈栄養)中のUHさんの熱は下がりましたが、吐血・下血があり少し困りました。 家族は入院を希望したのですが、 病院側が”部屋が満員”を理由に、即座には入れてくれません。 本音は 「どこまでやるの?」 と言うことかもしれません。 一応 胃からの出血は止まり、事なきを得ましたが、今回も家族関係の難しい問題があります。 介護をしているのは お嫁さん(年はとっていますが)、 口を差し挟むのは UHさんの娘さん(小姑さん)。 お嫁さんは責められることのないように、なにがあってもすぐに病院へ と言う行動をとります。 かわいそうなのは建前だけで治療を迫られる本人です。 どこまで医療を受け続けるのでしょうか??

8月7日に骨折入院したISさんが、9/13に退院・老人施設に転院しました。 退院前から意識レベルが低下。自分では摂食しなくなったので、病院の同級生に頼んでIVHを入れてもらいましたが、受け入れ先が、その状態の悪さにびっくり!!。 まあ家族もなにがあっても と予測していますし、お嫁さんの入院中といった、マンパワー不足の問題もありまして、100点満点を望めないことは、誰しも了解しています。 受け入れ先の先生には、ご迷惑でしょうが・・・。
9月11日(月) 本日は大変な雨です。 台風14号と秋雨前線とが重なって、ここ東海地方を中心とした 大雨です。名古屋の方では堤防の決壊があり、洪水もありました。新幹線も全面運休です。
今日は10人くらいの往診でした。UHさん(91才、痴呆 IVH中)が39.8度の発熱でしたが、その他の みなさんは 元気でした。
9月7日(木) かねてから羽島市の最南端・桑原町での老人の生き方・家族の介護方法 に興味を持っていました。

本日は その地域のMNさんのところへ往診にゆきました。 今まで何回も脳卒中発作を起こし、 歩行が危ないのですが、今日は 麦わら帽子をかぶって、家の外まで外出です。農道のなかで座り込んで、 1mぐらいの長さの棒を持って、道路の石や、鳥のはね(ここ桑原町は養鶏業がおおいんです)を さわって遊んでします。
 そばに行って「退屈じゃない?」と聞いても 「いや退屈ではない」と 楽しげに答えてくれます。 日がな一日こんなことをしているのですから、ぼけていても、良さそうなのですが、近所の人が通りかかって話しかけてゆくためのようです。 そのうち家族が出てきて、農道でお話になりました。 危ないのに一人で 時々もっと表の道まで 出かけてしまうことを教えてもらいました。 かといって 家族も 止める様子もありません。 好きにしてもらっているのです。 けがをしたらそのときです。 それがきっかけで 骨折や 死ぬようなことになっても、それを受け入れるのです。

 とっても自然に生きて見える感じがします。 通常老人の方は 早くお迎えがこないか と退屈して その時を待っています。家族は転倒骨折させまいと必死になります。 それに比べて この地域の人々は 老人との生活にとっても慣れている感じがします。 できる範囲で老人を受け入れ、老人も自然の中で楽しみを見つけて、その能力不足を嘆きもしません。

昔の日本はこうだったのでしょうか? 
8月30日(水) 本日は 私の往診はお休みでした。 しかし 通院中の患者さんで 高血糖性昏睡の方 と 高熱で嘔吐 の方の往診にゆきました。
高血糖の方は 昨夜に一度往診し、インシュリンを打ったのですが、本日そのときの記憶がなく、日焼けした私を別人と勘違いし、医者と認めてくれなかった話で 大笑いでした。

嘔吐の方は独居老人で 近所の方が発見してくれました。 しんどくて 電話のところまでゆけなかった と意識ははっきりして教えてくれます。 昨日からのことで 脱水の補正と、食中毒も疑って 抗生剤の点滴をしてきました。

明日も もう一回の予定です。
8月23日(水) 肺ガンのANさんの 尿閉 がまた出現。 バルーンを入れました。

MRSAのTNさんは、退院後も あまり血液検査が良くありません。 病院で入院中に受けた バンコマイシン のためでしょうか? 難聴になってしまわれました。 一応 弱い呼応製剤を続けてゆきます。 栄養はやはり中心静脈栄養です。

痴呆の UHさん91才は IVH(中心静脈栄養)が効いたのか、会話をし始めました。
同じく痴呆の AYさんは ショートステー中です。 うまくいっています。
8月15日(火) 患者さんが いろいろ災難にあっています。
 ISさんは ケアマネージャーの世話で ショートステイ に入りました。 しかし そこで転倒-->大腿骨骨折。 当初手術を拒否していた外科ですが、その病院で内科受診歴があると知るや、 入院OK。”手術もします” とのことです。 なんなんでしょう?!
 AYさんは、痴呆だけです。しかし 長男さんが バージャー氏病で 足首から切断しなければいけません。 介護人の奥さんが不在となり、ショートステイに入りました。
しかし 腰痛・腹痛 いろいろ訴えて 周りを困らせます。
 連携している患者さん NSさんは 痴呆です。 しかし 食欲がなくなり、困っていましたら、おなかの動脈瘤がリークし始めているようです。 手術を受けました。
8月7日(月) 介護者が入院。 介護者不在の被介護者は?
 本日86才(ペースメーカー挿入、老衰で経鼻経管栄養中)ISさんの 介護者であるお嫁さんが 肝膿瘍 で手術目的のため緊急入院となりました。
問題は2つ。 1つはISさんはペースメーカー挿入のため、身障第1級です。医療保険で訪問看護を¥受ければ無料です。介護保険では1割負担のため、介護保険を申請していませんでした。
2番目は、緊急でどこかに預かってもらわねばなりませんが、すべての施設(ショートステイを含めて)が お盆を前にして満杯 です。
それでも何とかしなければいけません。 緊急の介護保険の申請。 申請日からの適応措置 をうけます。
次に施設探し。 コネを頼りになんとか4日だけ 預かってもらいます。 その間に 他の施設探し です。  
8月5日(土) 家族の介護力の低下; 最近感ずることなのですが、少し患者さんの状態が悪くなると、100才の方でも、90才の方でも 病院に入院させてくださいという家族が増えました。在宅で看る ということは 誤解があるかもしれませんが”自然死”を受け入れることかと思うんです。 食事がとれなくなって、それが病気以外の理由が大きければ、それを受け入れて、死なせてあげる ことだと思うんですが、98才の方が 夏の暑さで食欲が落ちて弱ってくると、「病院へ」 と家族が言われるのには アレッ と思うのは間違いでしょうか?

どういう形で 老人が死ねば満足なのか? いつかは死を迎えることを 受け入れてほしいのです。 いつまでもいつまでも 死がちかずくと それを 観たくないのか 怖いのか 他人に預けて安心しよう というのは 少しどうかと思います。
8月1日(火) ANさんの 尿道カテーテルを抜去しました。今のところ チョロチョロ(本人の言)と出ているとのことです。
7月27日(金) ここ 2〜3日は少し 暑さが和らいでいます。

肺ガンのANさん。 本日尿閉になりました。 朝から尿意があるのですが 出ません。苦しくて電話がかかってきました。 たぶん、 以前からの前立腺肥大 + 麻薬系の薬の副作用 が原因と思われました。 あまりにもひどいので 金属棒(ブジー)で尿道を拡張して、 カテーテルを膀胱内に入れました。 1週間ぐらい このままで様子を見ながら、 薬でなんとか 自立排尿できるようにします。
7月24日(月) YKさんが 23日(日)朝 突然死を起こされていました。 たぶん呼吸不全の状態なのに、酸素吸入をはずしていて、 低酸素による不整脈が原因と思います。

MRSAのTTさんが入院されました。 一時期状態が良くなっていました。 本日突然の発熱による 悪寒戦慄 を家族が痙攣と思って救急車を呼んでしまったいたのでした。 ただの悪寒によるふるえと分かったのですが、血液検査の経過が今ひとつ のこともあり、そのまま入院していただきました。
7月21日(金) 本日も晴天です。 昨日は多治見の方で38℃とか。 今日も「37度ぐらいでしょうか。 往診していて1Kgは体重減少を期待できそうです。

7月19日に 2人 新規の往診以来がありました。 
一人は93才のおばあちゃん。 UHさん。 ただの脱水なのですが、本人が生きることを拒否し、家族が懸命に生きてほしいと思っているのです。 どうしたらよいのか分かりませんが、とりあえず、脱水・栄養失調で生命の危険が出ないようにしておきます。

もう一人は外来で 陳旧性肺結核による呼吸不全にて外来で経過を見ていたのですが、 転倒後動けなくなってしまったYKさんです。
往診したときには、全身 便 にまみれていました。 介護者が老妻一人で、患者は体重が大きいので無理もありません。
早速の介護保険の申請と、治療を開始しました。
7月10日(月) 梅雨が終わったかのように あつい日 です。

TTさんは MRSAのため 個室入院が必要ですが 個室が確保できないため、入院がすぐにはできませんでした。
今日から 家族に無理をお願いして、 中心静脈カテーテルを挿入。 そのルートに 家族で点滴を 朝 夕 入れていただくことになりました。

脳梗塞後のOMさんの意識がなくなりました。4日前に デイサービスから返ってきたときには非常に元気であったとのことです。
しかし 本日診察すると 脱水・意識低下 は昨日や今日に始まったものとは思えません。 この間に 一応プロたちが看ているのですから、誰か気がついても良さそうに思うのですが、これは結果論です。 2〜3日に良い方向に行かなければ、 入院していただくこととなりました。
7月9日(日) 6月21日から 治療を始めた肺炎のTTさんが、毎日2回の抗生剤治療にも反応してくれません。 喀痰の細菌検査からMRSA(多剤耐性ブドウ球菌)が検出されてしまいました。
血液中の各種栄養素 を示す指標も悪くなっています。 中心静脈栄養を始めたいのですが、介護者が老夫 一人ですので 理解して実行していただくのは無理かと思います。

明日 月曜日に入院できるよう 手続きをとりました。
6月30日(金) 6月もこれで最後ですし、今週の往診も終わります(肺炎の方だけ明日も往診しますが・・)。 

今日も暑かったです。 老人たちは 窓を閉め切って それでも 布団の中で寝て見えるのですから、 動き回っている私たちは汗だくだくで、患者さんの 顔や 腕に 汗が落ちてしまいます。  手足の冷たい方は 特に汗をかきながら、寒さを訴えて見えます。 こういった人々は、活動性の低下により、産出エネルギーが少ない体質になっているようです。 
6月27日(火) 最近 疥癬(疥癬虫による皮膚感染症)の方が増えてきました。 ある施設から蔓延しているようなのですが、治療法が少なく、日本では 安息香酸、アルコール の塗布療法ぐらいですので、困ります。 内服にも良いのがあるんですが、 まだ保険では認めてもらえません。

ちょっと 日本では認められていません といったのが 多すぎますね。 厚生省などの怠慢のために 日本人であることが不幸にならねば良いのですが・・・。 
6月22日(土) 肺炎+呼吸不全+心臓病のTTさんは まだ元気がありません。 抗生剤とともに脱水補正の目的で 輸液をしているのですが、心臓の予備能力の方も心配です。 人工栄養剤は 一日1缶くらいしか服用していただけません。 まさか 系管栄養 や 中心静脈栄養 はできません(本人の意思)。 何とか 本来の肺炎が良くなってくれなければ困ります。

肺癌のANさん はちゃんと酸素をすっていてくださいました。 しかし 在宅酸素濃縮器 の電気代を気にして見えました。 確か 一ヶ月で3000円ぐらいだったと思いますが、 年金生活のANさんには結構応えます。 生活保護も年金をもらっていては適応になりません。 入院生活はもっと高くつきます(食事代・差額ベッド・部屋代・テレビラジオの電気代)。 

明日は衆議院選挙です。 こんな毎日から 選べる党 は???(^L~)
6月21日(金)  今日 2人 新しい方が 在宅医療になりました。
肺ガンの放射線治療後の方(ANさん)。 心臓の場合パス手術後+元々の肺疾患 に 肺炎を引き起こし、もう入院はまっぴらと拒否された方(TTさん)です。
2人とも かなり重症ですので、どこまで在宅でできるか心配です。
外来で診察していた方が、そのまま在宅になった場合や、在宅医療が長くなっている方々は 問題ないのですが、 初めての方で、最初から重症の方は うまくいって当たり前、 少し心配が残ります。
6月20日(火) 昨日・本日 ととっても暑い中の往診です。 午前中から回っている看護婦チームも 汗だくだくで、昼食に帰ってきます。 やや肥満気味の私は少し期待するところもあるのですが、一人妊娠7ヶ月の看護婦さんは大変だと思います。

患者さんも 特に体力の低下してきた人ほど 外気温が高いと体温も高くなっています。 念のために 血液検査のための採血が3人、点滴をしたのが一人でした。
状態が悪化しているひとは 特にいませんでしたが、先週までの状況(みなさんが 食欲の低下・全身倦怠感、血液検査の悪化)からみて、心配は残ります。

今週から、中心静脈栄養中の方には 全員細菌フィルターをつけました。 一人 中心静脈カテーテルが原因と推測される敗血症が生じたためです。
6月16日(金) 昨日また一人 入院をお願いしなければいけませんでした。 DMさんは ベッド上で寝たり起きたりの日々が長かったのですが、5月末に一度発熱。その後食欲が低下しており、中心静脈から 家族によって 夜間のみ点滴を受けていました。 一時元気になり、にこやかに会話ができるようになっていたのですが、 13日から血圧が低下していました。 昇圧剤にも反応がなく、入院していただきました。 

今日は小学校で 日本脳炎の予防接種。 その後 少し往診です。 水曜日、木曜日 と分けて往診していましたから、今日は数人ですみます。
6月12日(月) 少し 状態が悪くなりつつある患者さんが増えています。 
食欲の低下・微熱・高熱 いろいろ原因は違うのですが、今までそれなりに落ち着いていた人々の状態が悪くなっています。

本日 点滴をしたのが5人でした。 
血液検査の結果では 明日からも 抗生剤の点滴を 継続しなければいけません。
6月11日(日) 4、5,6月は 多くの行事があります。 開業医の仕事(地域医療)には、これらの仕事も、含まれています。 疾病予防も重要な仕事になります。
幸い この時期には重症の方もいなくて、助かりました。
今週の 日本脳炎の予防接種で学校行事は 一応区切りがつきます。

NGさん(痴呆)は、申し訳ないのですが、少し 精神安定剤を投与して元気度を少なくしました。 徘徊老人は 徘徊させておくのがよいのですが、介護する家族、日本の家の構造などなど 多くの問題があります。 これらを解決してからでないと、理想の医療を続けることができません。
5月31日(水) 今週も 保険センターの予防接種、 小学校医 など 多くの雑事にて 在宅の患者さんに迷惑をかけました。 本日も 保険センターにおいて 予防接種です。
新しい患者さんNGさんは えらく元気になってくださいました。 しかし 今まで
ずっと車椅子だったのが 少し宇 立ち上がりはじめて、 家族にとっては 苦労の種が増えました。 昼間の イライラは精神安定剤にてうまくコントロールできたようです。
5月24日(水) 本日は小学校のツベルクリン反応検査の応援でした。
5月22日(月)が 大学の4年生の呼吸器病の講義をしたものですから、そのときに往診できなかった人を 今日往診しました。
朝 私の奥歯がかけてしまったので、その後歯医者さんにも行きました。
今日はもともと 薬のメーカーのMRと 問屋さんとの面会日ですので、数人なんとか面会もしました。

忙しかった!!
5月23日(火) OMさんは やはり食欲が低下したままです。 家族によって 適時高カロリー輸液をしていただいています。 尿量が少なかったり、 会話量が減ったり、なにか異常を感じたときは とりあえず 中心静脈カテーテルを通じて 栄養点滴を していただいています。

新しい患者さん NGさんの往診をしました。 動脈硬化型の痴呆です。 施設に入所すると 1週間で 食事が減り、病院に入院 を繰り返したので 今回は 在宅医療に切り替えたとのことです。 介護人の奥さんを認識できず、主治医の私と奥さんを兄弟と思っているようで、楽しい会話をして帰ってきました。
5月15日(月) 2週間前までは入院を勧めていました IYさんの血液中酸素、二酸化炭素も良好になりました。 食欲もでて、入浴も可としました。

食事が少なくなってしまったOMさん。 中心静脈栄養をしていましたが、このカロリーのため、かえって食欲がでないのかと思って、1週間、点滴栄養をしませんでした。 しかしyそくよくが快復してきません。 また カテーテルから中心静脈栄養を開始予定です。しかし 今回は夜だけにします。

脳梗塞で寝たきりなでも、十分な会話能力を持ったDMさん。食欲がなくなってきました。 水曜日(18日)に 本人に人工栄養をするかどうかを決定していただきます。
5月11日(金) 今日は 小学校でBCG接種がありました。学校のの連絡ミスで、昨日の予定になっていたため、今日 往診予定の方々には連絡できていませんでした。必死に何とか全部の方を回り終えましたが、 この季節(4月、5月、6月)は 新学年生の検診、 修学旅行まえの検診、野外活動の検診 と同じ生徒の検診を何回もさせられます。 そのほか 各種乳幼児検診、ワクチン接種もあります。
病人を差し置いて、こういった活動をするのも何か矛盾を感じます。

何かあったら と杞憂的な目的で 不必要な回数の検診は 困りますね。
5月10日(水) 連休で往診できなかった人々を 本日診察してきました。 たまたま羽島遠隔地の人々12人でした。 そしてたまたま6人くらいが 歩けなくなっている方です。 リハビリをかねて 歩いてもらい、筋力か、バランス障害か リハの方法をを家族に教えてきました。 

MIさんは 大腸ガンの術後、意識障害発作(たぶん 脳幹部の梗塞)後の方です。 ふらついて 縁側の大きなガラスを破っていました。 電話では聞いていたのですが、様変わりに驚き。 さいわい 本人には何のけがもありませんでした。

TSさんは くも膜下出血、糖尿病の方です。 もう15年間も 四肢麻痺で過ごして見えます。 旦那さんも最近膵臓ガンになっています。 一度は開腹手術になったのですが、手に負えなくて、そのまま腹壁を縫合しました。 そんな旦那さんが 一生懸命に 入浴・排便・排尿の管理をして、何とか おむつの中ですまさない工夫をしてみえます。 夫婦愛 と言ってしまえばそれだけなのですが、感動を感じてしまいます。
5月9日(火) 今日は30℃を越える暑さです。 スタッフも 化粧が崩れて(失礼)ゆきながらも がんばっていてくれます。
私の方は 10人くらいの往診にゆきました。 
衰弱している方々は こういった外気温に影響されるのか 37℃以上の方が多くいました。 一応全員の血液検査をして、炎症反応が陽性にでた方は、緊急往診の開始になります。
ケアマネさんと話をしましたが、 やはりケアマネさんの質が問題です。 なにも知らない人から、よく勉強している方まで・・。  知識のない人と話をするのは大変です。 教えているのか、連絡事項なのか 時間ばかりが過ぎてゆきます。
5月8日(月) 今日は学校医としての仕事があります。 往診はできそうにもありませんでしたが、何とか 緊急の人はこなしました。いけなかった人には連絡をしたつもりが、連絡ミスの人からクレームがきました。 

すみません。
4月28日(金) AMさんが元気になってきました。 呼びかけにも 応えてくれるようになりました。

呼吸不全の INさんの胸水は 心不全が原因 だったようです。 利尿剤にて減量してきました。 血液の酸素、2酸化炭素も改善してきました。 本日から入浴 可 としました。
4月21日(金) 整形外科の先生が主治医の方(脳卒中後遺症)の方 AMさんが、食事をとらなくなりました。数日前から感冒様の症状がでていたのですが、ご家族からの連絡がなく、いったときには脱水、低血圧になっていました。
今後のことも考えて、埋め込み型のカテーテルを 心臓まで入れ込みました。 これでいつでも点滴ができます。 入浴も可能なので カテーテルの存在を意識しなくてすみます。
4月20日(木) 新しい患者さんのINさん は 慢性気管支炎+気管支喘息の 呼吸不全です。 一時期の喘息は良くなったのですが どうも血液のガスの状態が良くありません。 最近のデーターでは 酸素より高い値になってしまいました。 しかし 本人はけっろとしているだけに よけいに怖いのです。 昨日(19日)から、経鼻陽圧人工呼吸を始めました。 2酸化炭素が 89.6torr から 62.1torrまで下がってくれました。 胸の超音波で 右に胸水が貯まっています。 心臓の機能は良いので、原因不明です。早速 胸水を抜いて検査をしました。 なんと 異形細胞がでてしまいました。 詳細な結果は未着ですが もし悪性の物がでましたら、今後 さらに呼吸不全が悪くなることが想像されます。 困りました

AMさんは 動脈硬化型痴呆です。 最近はずいぶん調子が良く、現在の月日、時間などもいえるようになっています。 家の周りを散歩もしています。

アルツハイマーのHTさんも、調子が良く、少し不安があると、乱暴な口をきき、手で人を叩こうとするのですが、 それでも ずいぶん落ち着いて来ました。 しかし これはアルツハイマーの自然の流れです。 暴れ、家族を悩ませる時期が終わっただけかと思います。
4月16日(日) Sさんが 亡くなられました。薬1年前に手術をして以来、口からはいっさいの栄養摂取ができないまま、中心静脈栄養と、腸瘻だけでの一年でした。
しかし 家で過ごされ、入浴もされて、恵まれた最後にはちがいないと思います。 
奥さんが 本当に ご苦労様でした。
4月11日(火) 喉頭癌+食道癌 で 2回も手術を受けられたSさんの様態が変わりました。2週間前までは デイサービスを受けると張り切っていたのに、 昨日ぐらいから ベッドから起きなくなり、 終日目を閉じています。 シンドイですか? とたずねても、首を振るだけになっています。 顔貌も変化しています。 
少し目が離せません。 幸い 転移した癌の痛みはない模様です。
4月10日(月) 本日は 県の方へ出張(集団的保健指導のため 呼び出されたのですが)があり、 往診ができませんでした。
今日往診予定の方々には 電話で 今週と来週に渡って 伺うことを調節しなければ行けませんでした。
しかし 1回2週 の往診の方々は 来週に回ると 再来週にも往診に伺うことになります。 
こういった 県の行事は 相手の勤務時間内に併せて行くことになるのですが、 こちらの仕事、患者さんの迷惑 が考慮されていませんので、
はなはだ不愉快な気分がします。
4月7日(金) 今週は 羽島市の南の方の 往診日です。 少し到着までに時間がかかりますが、今日みたいな のどかな日には ゆっくりと、風を楽しみながら ゆけます。
本当に 気持ちの良い日です。
やはり 在宅医療を受けている人々も、縁側に出ていたり、ひなたぼっこをさせてもらっていたりしています。
直腸癌腫術後のMNさんからは、囲碁をして、自分の相手をするように言われました。
動脈硬化型痴呆のNHさんは、 なんと自力歩行をしていました。

今日は予定より早く終わりました。 13時から16時で終了しました。 皆さんが元気でいて下さるのは、いろんな意味で とってもうれしいですね。
4月4日(火) Sさん(喉頭癌術後)が 理由のない発熱 を来しています。

EMさん(四肢麻痺) が本日入浴できました。 なかなか意志の疎通が困難な方ですが、今日は くつろいで おだやかな表情でいるのが 誰にも分かりました。
入浴が こんな表情を、この人に!!! と驚きです。 中心静脈栄養の挿入部は さすがに汚染されましたので、消毒処置してきました。

少し遠隔地の MMさんが腰痛で動けなくなりました。 腰の神経ブロックに行きましたが、少し遠すぎます。

アルツハイマー痴呆のHTさんは、診察したり、動かしたりすると 驚き・怒り を表情に出します。 よほど声をかけてからすればよいのですが、こちらがつい急いでいますと、たたかれてしまいます。
動脈硬化型痴呆のAMさんの調子は 本日良好 です。 曾孫さんが 遊びに来ており、彼女たちの名前を指摘することもできました。
2人の痴呆出現はほぼ同時なのですが、症状と経過の差には 明確な差があります。
4月3日(月) 4月2日退院の患者さんを紹介されました。 食事摂取不能。糖尿病による足指の壊死、腎不全 の患者さんです。日曜日に退院するのは家族の都合だったのですが、その後食事摂取が全くできなくなって、月曜日に初めて伺ったときには 脱水がありました。 とりあえず 血液検査をして、人工栄養剤を置いて帰りましたが、その夜(4/4 午前3時)心停止を来しました。 原因はたぶんですが、採決データーによれば 腎不全が原因と思われました。

こういったケースは病診連携のまずいケースです。
日曜日退院は かなり危険なのですが、血液データーなど詳細な状態を どこまで 紹介状に書くのは 難しいところがあります。
退院したとたんに悪くなるのは 結構しばしば 経験します。 本当に注意が必要だと再認識させられました。
4月2日( 今日は 日曜当番医です。職員達と診療所の方に来ていましたら、 やはりSさん(喉頭癌)、EMさんから トラブルで呼び出しがかかりました。
やはり こちらも 気が楽に行けますね。 在宅も長くやっていると、当方の 気力が低下してくるのか、日曜の呼び出しは 少し勘弁してください
と言う気になってしまいます。 困ったものです。
3月30日(木) 本日は羽島市の介護審査会の委員認定式 がありました。 従って 往診はありません。

医療関係では 介護保険の導入に伴い いろいろ困惑が出ています。
1)当院の訪問看護も3回/週までは介護保険から費用が支払われます。 重症で4回以上訪問看護に行くと 医療保険から支払われます。 デモ週のはじめをいつから数えるのかによって 差がでます。
2)医療と介護保険を分けるために、カルテを二つにしました。 デモ 患者さんは一人ですので、 1枚のカルテでやった方が 情報漏れが少なくてすみます。 不便きわまりないのですが、 請求事務のためです。 本来 本末転倒なのですが・・・・。
3月29日(水) 本日は 2人に 中心静脈カテーテルを入れました。 

一人は 誤嚥性肺炎 + 四肢麻痺の方。 この方を入浴できるようにするために、病院で入れてもらった足からの チューブをはずし、 胸に入れました(EMさん)。

もう一人は長らく 四肢麻痺で経管栄養を行っていたのですが、 誤嚥性肺炎を引き起こし、点滴をきちんとするために入れました。 本当は経管栄養「チューブは抜いた方がよいのですが、脳卒中の後遺症のけいれん予防の薬を投薬しなければならず、 残さざるを得ませんでした(OMさん)。

少し 自分の時間がとれるほど 患者さんが落ち着いていてくださったのですが、またまた 悪くなる方が出てきそうです。
いつも 季節の変わり目は ウンザリ です。
3月28日(火) OKさんは 開業をしている先生のお母さんです。 転倒からの腰痛で現在往診中です。 息子さんのお先生は 私の先輩。秀才の誉れも高かった先生で、その監視の元での治療ですから、毎日がテストを受けているようなものです(^\^)。 なかなか 難しいですね。

喉頭癌+食道癌手術後のSさんは、中心静脈栄養を受けながら、デイサービスを受けることになりました。 体力が回復し、一日数時間座っていることができるようになりました。 本人もですが、介護人の奥さんが なにより休日が入ることに ホッ としてみえます。
3月24日(金) ここのところ 皆さんが落ち着いています。
今日は 羽島市の南の方、当院からは遠距離の方の往診日です。
元校長の方(動脈硬化型痴呆)、 多発性脳梗塞でバランス障害からの歩行障害の方2人、くも膜下出血後、などなどです。
いずれの方も 食事、顔色、声、表情などを観察してきます。そしてなにより食事量ですね。

家族の方の困っていることを聞き、 たとえば便通をやや堅めにしたり、 睡眠をとれるようにしたり、 家族が介護を続ける上で重要なことです。
3月16日(木) Bさんが亡くなられました。 午前3時20分、静かに息を引き取られました。
18日が友引ですので、お葬式は17日(金)になりました。 きついお姑さんだったとのことですが、お嫁さんが(自分も高齢ですのに) 本当によく介護をされました。
当初中心静脈栄養の栄養液交換、 在宅酸素の開始時のトラブル など多くのことに悩みながら医療にも手伝ってもらえました。
Bさんもでしょうが、私も感謝です。
3月12日(日) 本日は呼び出しもなく一日が平穏に終わりそうです。
毎年そうなのですが、この季節の変わり目には、多くの人が亡くなられます。今年も3月に入っただけですでに3人が亡くなられました。 
送られる方はもちろん、送る(残された)家族も、そして医療の我々も、後悔のない、最後であってほしいと思います。

癌の末期の方;  麻薬の使い方も、一日必要量を計算し、それを中期効果のものに切り替えて。 硬膜外ブロックの麻薬必要量も計算して、 意識を残し、痛みをなくし、家族と話ができ、安らかな生活を営んでこそ在宅です。
最近になって、医療の進歩により これらが本当に簡単に可能になったのは我々も嬉しい限りです。
3月11日(土) 103才のYKさんは 亡くなられました。 やはりこの年ですと、本当に急変します。先週まで介助にて歩行可能状態であったのが、いったん悪くなって寝込むと、眠るように亡くなられてしまいます。
3月10日(金) 103才のYKさんが 火曜日から食欲が無く元気がない状態だったとのことです。 本日連絡があり、往診するとすでに下顎呼吸で意識がありません。血圧測定不能の状態です。 突然のことで、年齢のことは重々承知でも家族はビックリされています。 一応 昇圧剤をいれて様子を見ることにしました。

Bさんは また吐血、下血があり、おなかが腫れた状態です。本日 腸閉塞状態となりました。輸血効果も少なくなり、浮腫も強く出てきました。
3月6日(月) 昨日から 血圧が下がり、 意識がなくなっていたのですが IGさんが 亡くなられました。 最後は腎不全、呼吸不全、心不全の多臓器不全でした。
3月4日(金) IGさん(痴呆+肺気腫(呼吸不全))が食欲がでてきたのは嬉しいのですが、やはり誤嚥性肺炎になってしまいました。 発熱が収まらず、とりあえず摂食中止です。
中心静脈栄養は 限界があります。 胃瘻が良いのですが、絶対的適応ではありません。 この先が見えてしまいます。
現在 酸素流量4l/minで血液ガスが何とか 下限になっています。 
3月3日(木) 昨日 入院になった(筋萎縮性側策硬化症+ 急性呼吸不全)Nさんが、亡くなられました。 人工呼吸器を装着すれば救命はできたのでしょうが、本人が固くそれを拒否されました。
呼吸不全で 本日10時頃に亡くなられたとの話です。 享年42才でした。

今まで何回も、人工呼吸器の説明を受け、入院中には、そういった患者さんの状況を見て、判断されたのですが、100点満点の解決方法がない選択肢なのですから、あとに 重い感じが残るのは仕方のないことかも知れません。合掌です。
3月2日(水) 筋萎縮性側索硬化症のNさんは 急性呼吸不全になり、緊急入院となりました。 数日前から感冒にかかり、痰の色が汚くなっていたので、抗生剤をうち続けていたのですが、 本日 痰による窒息状態となり、入院・人工呼吸となりました。
1〜2週間で 感染症は治るのですが、人工呼吸から離脱ができるかどうかが、いつも神経疾患の時には問題になります。 
本人の 人工呼吸装着に関しての希望は No なのですが、いつも緊急事態が否応なく 装着をさせてしまいます。
2月29日(火) IGさん;やはり本日は発熱38.9℃でした。 とりあえず 食事の中止と、抗生剤の点滝を再開しました。

Eさんは 本当に穏やかな顔になっています。 私の診察中も 夫の顔をじーと見ています。 あんなに呆けているのに、本当にすばらしいことです。

食道癌・喉頭癌の手術後のSさんは 入浴できました。 中心静脈栄養をしながらで 家族に不安が強かったのですが、 本人のたっての希望もあり、週2回はいることになりました。 うれしそうです。
2月28日(月) 誤嚥性肺炎のIGさんは、元気になられ、本日は食事もとったとの ことです。 しかし 食事をとられると肺炎が起きるのですから、どうしたものか 困ります。 通常ですと 胃瘻 を作るのですが、ここ羽島市民病院は ほとんどそれなしで、在宅に回してきます。 困ったのは医師のほうかも知れません。

Bさんは かなり元気になられ、今日は声も出ました。 バイバイと言ってくれました。

筋萎縮性側索硬化症のNさんは、感染症を引き起こしています。先週の金曜日からですが 連日の点滴にもかかわらず本日も発熱、痰の量多し デス。 
2月24日(木) 今日は 介護保険の審査会です。 このため 訪問診療は行けませんでした。 2人の新患さんも特変ありません。 ただIGさんの点滴が、空気が入って、トラブッタだけでした。
2月23日(水) 今日も 新しい患者さんが退院してきました。 痴呆に加え脳出血により、寝たきりになっていましたが、そこに 誤嚥性肺炎を引き起こし入院していた方です。Eさんは 経鼻経管栄養チューブがどうしても入らなく、胃に穴をあけての チューブ栄養は拒否されて、やはり中心静脈栄養になっています。 この管理が主な目的になりそうです。 

昨日から在宅が始まったIGさんも、このEさんも 在宅には少し重症過ぎです。 
本来は老健が適切なのでしょうが、家族の希望があってのことで、こういった在宅医療となっています。 家族も大変です。 
今日のEさんは 誤嚥が激しく、あとどれだけ家にいてもらえるか たぶん数ヶ月でしょうか? 年老いた夫の二人暮らしだった、その夫の希望です。 どこまで 家族の体力が持つか?
痴呆に加え、片麻痺、誤嚥性肺炎の老人を どこまで治療するか?  

いつも 周り(家族)の意向を 見ながらの治療です。
2月22日(火) 吐血のBさんは 元気になりました。 血圧も下がり、意識も消え、もうだめかと思ったのですが、本日から 水分摂取を開始しました。しかし またこれで 誤嚥性肺炎になる可能性が 出ます。

新患者さんが、来ました。 IGさん19日まで、肺炎、肺気腫、痴呆で入院していたのですが、めでたく退院になりました。 しかし 昨日の検査では また 肺炎のようです。 本日 右腕から、心臓までカテーテルを挿入して、高カロリー輸液と、朝夕の抗生剤点滴を行います。 酸素は4L/分必要です。
少し厳しい患者さんですが、何とか 再入院はさけたいと思っています。
2月17日(木) まだ雪が降っています。 しかし明日は小学校の校医として、かり出されます(昨日は審議会)。そこで今日残雪も多い中、往診にゆきました。

リウマチの方、脳梗塞後の方、皮膚筋炎の方、などなど のところにゆきました。 皆さん 変化無く 穏やかな日でした(こんな日ですので、本当は心配でした。

Bさんは 本日も輸血。
2月16日(水) 本日は大雪。最近にしてはめずらしいほど降り続いています。 また 介護保険の審査会がありましたので、そちらに出かけました。

従って 今日はBさん一人だけの往診となりました。 輸血600cc施行しました。 少し 浮腫がとれて、血圧が上がって、元気になってくれるとうれしいのですが。 一応増血剤の点滴は続行予定です。
2月15日(火) 今日は雪になってきました。 こんな日の前には、皆さんの状態が悪化するのが常です。
本日4:45 I さんが亡くなられました。(合掌) 最後の方は痰を喀出することもできなくなり、窒息のような状態でした。3時まで息子さんが苦しいという胸を指すって見えました。 その直後のことでした。

でもそのほかの患者さんは皆元気です。本日の往診は11人と少なく ゆっくりと話を聞けました。 それでも腰痛の3人の方にブロックを行ってきました。

今しきりに雪が降ってきています。車にも雪が積もってきています。遠くから来ている子達を早めに帰してあげねばなりません。
2月14日(月) I さんに、中心静脈利用カテーテルを挿入しました。 右腕から 3Frの細いカテーテルを心臓まで挿入しました。 ここからモルヒネの注入と、栄養点滴です。 モルヒネの一日必要量はこれから、計算します。

第二頚髄レベル以下の麻痺(頚髄損傷)の Ir さんは、奥さんがいろいろ切り盛りされているのですが、少し ものわかりが悪く、少々大変。
陳旧性肺結核による呼吸不全の人、夫婦で老衰・腰痛のため訪問診療中のYoさん達、などなど13人の往診をしました。

ちょっと お疲れさんです。
2月13日(日) 3人の方に救急で呼ばれました。
Ytさんは、緑内障で視力を失い、大腿骨骨折で入院中に両側の膝・股関節が曲がったまま、のびなくなり、寝たきりとなっています。 昨日から嘔吐・下痢で苦しんでいました。以前におなかの手術歴があり、腸閉塞を起こしていますので、それが心配です。 幸い胃腸風邪みたいでした。

I さん。やはりかなりしんどいようです。 えらい、シンドイ と言って家族を寝かしてくれません。 明日から 麻薬の持続点滴を行う予定にしました。

Bさん。 吐血もなく落ち着いています。 血圧も上がってきました。 本日は”腹が減った”とのことです。 誤嚥が激しいので、水分摂取は危険です。 なめるように 口の中をしめらす程度に 水分摂取OK としました。
2月12日(土) やはり I さんが苦しがっています。 特になにがというわけでもないのですが、「しんどい えらい」を繰り返しています。今までは 鎮痛解熱の座薬で効果があったのですが、休みの間や、明日が休み というときには効果がなくなるようです。 いつ モルヒネを使ってあげるか、開始決定ができないまま過ぎてゆきます。

2月9日に近所の方と、老夫が相談されにみえた、新しい患者さんが 2月15日に退院すると連絡がありました。
私のところは重症ばかり 集まってきます。 とりあえず 中心静脈栄養液 と 管理の仕方になれてもらう必要があります。 でも80歳以上の夫に 新しい医学を学んでもらうのは、至難を極めます。
2月10日(木) 今日は羽島市の南の方の訪問診療日です。 たまたま同じケアマネージャーの方と2件でご一緒しました。薬剤師の先生なのですが、午前中に1件、午後に2件と はかがゆかないのですが、焦らず調査しておられます。 私の方はといいますと 午前中に看護婦さんに回ってもらって、体温、血圧、睡眠、尿などすべて一応の検査を終わって、回ります。 約4時間の間に10人ぐらいを回ります。 重症がいるととたんに、計画通りにはゆかなくなるのですが、今日は みなさん安定でした。
2月9日(水) 脳の出血性梗塞で倒れた老妻 の在宅医療の依頼に、老夫と近所の奥さんが来院されました。 まだ入院中で、中心静脈栄養中の方です。誤嚥が激しく胃にチューブも挿入できないかとのことです。 誤嚥性肺炎が必発でしょうから、長くは生きていただけないことを、知っての上での話でした。 
2月8日(火) Bさんは、全く元気がありません。 本日は血圧も触診で88/-でした。 呼びかけると私が分かってくれたようで、微笑んでくれましたが、すぐに睡眠状態となります。 血色素が5.7g/dlと貧血が強いので 輸血の説明はしましたが、その後のことを考えると、このままがよいのかもしれません。

食道と喉頭癌手術後のSさんは、腸瘻を抜いてからも、とっても元気で、もうすぐ入浴を始める予定です。

長いパーキンソン病のKさんは、とっても美しい女性です。 今ではねたきりですが、それでも昔の面影があり、なぜ こんな人に・・と思います。発汗が著しくて、背中に頑癬(一種のカビ)ができてしまいました。 この冬に・・。 

肺ガン + 肺疾患での呼吸不全の I さん。 今日はなぜか苦しいとのことです。 どことは言えず体がシンドイと言われます。 鎮痛剤、ステロイド、麻薬系のお薬少し 入れたものを点滴しました。  効果のほどは後日聞くことになります。 
2月7日(月) Bさんの出血は止まりました。でも食欲は全く出ていません。ご家族はそろそろかと心配してみえます。確かに昇圧剤がないと、血圧が測定できないほどです。

筋萎縮性側索硬化症のNさんは、変化なし。気管切開部からの痰の、色も量も変化なし。
  しかし いつかは呼吸不全が来ます。その時、人工呼吸器を装着するかどうか、今から、家族と話はしておかなければいけません。一応本人からは嫌だ との返事をもらっていますが、いざとなると どうなるか・・・。
2月4日(土) 今日は私にご褒美。
午前中10回ぐらいの下利便に悩まされ、外来診療を終えました。最後の方で下痢止めが利きましたが、それまでつらかったこと・・。関節痛はあるし、なにより集中できる状態ではありませんでした。
眠くてしょうがないので、家に帰って1時間ほど寝込みましたら

Bさんの家から電話です。94才の患者さんです。「血を吐いている」 と家族から叫びに近い呼び出しを受けました。緊急で胃カメラを行いました(土曜の午後は休診、たった一人で準備しました)。特に出血源はなく、昨日から嘔吐を繰り返していて、ついに粘膜がさけて出血し、それが胃にたまって、さらに吐きつづける といった悪循環でした。 胃にチューブを入れて、貯まる血を出し続けて一件落着。 でもBさんはここ1ヶ月肺炎で食事がとれなくなり、中心静脈栄養を行っています。 肺炎も治らず 残念ながら、もう長く生きてはもらえません。 本人の「生」への執着があるので、がんばっていますが・・。

保険診療では今回のことは 訪問診療料金 のみです。胃カメラは、無料になってしまいます。
しんどいのを苦労してがんばっても、やりすぎなのだそうです。
割り切れなさを感じながら、今日は自分に ガンブワッタ ご褒美です。。
2月3日(金) Sさんのご家族が 腸瘻の再挿入に関して、クレームを付けられました。 奥さんならわかるのですが、今まで滅多に顔を見せない兄弟が、なぜこういったときに出てくるのか分かりません。 いずれにしても、奥さんがそれに対して気を遣われ、そして腸瘻を入れないことに決まりました。
  確かに 胃瘻とちがって、全身麻酔下での再手術が必要になります。 悩むところはあるのですが、本人は縁側に座って元気に笑いかけているのですが・・・。
今日は少し納得できませんですネ。

本日介護保険の申請を5人の方にしてもらいました。 現在でも15名ぐらいの方の主治医の意見書が書ききれておらず、たまっているのですから、急がなくては・・。
2月2日(木) Sさんは食道ガンの手術のあとに、喉頭ガンができ、そのために 大腸を食道の代わりに持ってくる手術を受けた人です。 喉頭ガンの手術のために声も出すことができません。 栄養は大腸に入れたチューブ(腸瘻)と中心静脈栄養で行っています。
最近は調子が良く、日中は縁側にでて座っていることができるようになっていました。
今日はその往診日ですが、腸瘻が詰まってしまいました。 針金(ガイドワイヤー)で再開通を試みたのですが、 てこでも穴があきません。
ついにあきらめて、外科で再手術をしてもらうように交渉しました。 急がないので 明日ぐらいに入院です。

Iさんは肺疾患に肺ガンを合併して、在宅で酸素療法中の方です。今日は娘さんが見舞いに来てくれているので、元気です。
毎日 ガンによると思われる発熱があり、座薬や 時には点滴をうっているのですが、今日は 点滴はいらないと言います。
この方に限らず、年をとった娘さんでも、男親はとってもかわいいのかもしれません(私は 息子2人でわかりません)
1月30日(水) 今日は休日当番医でした。
休日診療の終了後に、2人の在宅医療の方を回ってきました。
もう老齢で、肺炎を併発し、末期になったBさん。 この方はとてもかわいいおばあちゃんです。往診するたびに、久しぶりとすねて見せ、
   口をとがらせます。 肺炎になって、なかなか治りません。 抗生剤のの選択が間違っていたのかと心配になったりしています。
   血圧も低めになっているために、イノバン という昇圧剤を使用しながら、何とか快復しないかと 思っています。
食道・喉頭ガンのSさん。 奥さんが一人で介護をしてみえます。 娘さんが脳性麻痺のため、そちらも大変です。
   腸瘻、中心静脈栄養をしています。 気分の良いときには、縁側の応接セットに座っているんですが、今日は雨。
   残念でした。
1月29日(火) 在宅で人工呼吸器をつけていたTさんがなくなられました。
私自身が呼吸器(大阪府立羽曳野病院)を専門として、循環器科に所属していたこともあり、在宅医療を始めたからには、いつかは 在宅人工呼吸を と思っていました。
その最初の患者さんです。
在宅で 酸素濃縮器を使用して暮らしている方は38人を数えます。 人工呼吸器は家族にとっても本人にとっても、どんなにか気苦労が大変でした。
Tさんは、土木業を営んで見えて、田舎のことで家のスペースには不足はありませんでした。 お嫁さんと同居 も助かりました。 小学生の孫たちも
人工呼吸器のスイッチを入れたり、切ったりできています。 遊び心でおじいちゃんの治療につきあってくれました。
病院では死んだような表情のTさんも、在宅では表情が生き生きと と書きたかったのですが、そうでもありませんでした。
人工呼吸器をつけたまま、生活することは 諸手をあげて喜び、受け入れてくださったわけではありません。
 Tさんについていたものは
   人工呼吸器
   中心静脈栄養(医療側からは 胃瘻が良いのですが 承諾が得られませんでした)
   持続導尿カテーテル
スパゲティとはいいませんが、かなりのものです。
Tさんについては おいおい もっと書きたいと思います。