Bank Abroad  オンショア銀行

オンショア銀行、オフショア証券、オフショア為替

 


3.オンショア銀行口座(国内向け銀行)

CITIBank, N. A.銀行(米国ユーヨーク),
CITIBank, F.S.B.銀行(サンフランシスコ,マイアミ)

立地: 米国本国(ニューヨーク、サンフランシスコ、マイアミ)

S&P格付け: AA(Stable) 

サービス名: International Personal Banking

口座開設難易度: A〜C

最低必要資金: H

今 現在、シティバンクは表立っては、海外のシティバンク口座開設を宣伝していません。ただし、日本のシティバンクに沢山預金していたり、長い付き合いがある 場合、テレフォンバンキングセンターで係の人に尋ねると、担当者にもよるでしょうが紹介電話番号を教えてくれます。ただし、日本のシティバンクはシンガ ポールのシティバンクの統括下にあり、海外口座開設の場合にはシンガポールと直接電話で手配の交渉や書類のやり取りを行わねばなりませんので、英語力につ いて尋ねられます。自信のある方はトライしてください。シンガポールから詳細な説明資料が送られてきます。シティバンクの高格付けとFDICの1人最高 10万ドルまでの預金保険制度が魅力です。ニューヨーク、サンフランシスコ、マイアミに、非居住者向けのインターナショナルセクションがあり、何れを選ぶ ことも可能です。基本的内容は殆ど変わりませんが、州法など関係で若干のサービス内容、税金面の差があるようです。いずれも米国の非居住者向けには利子の 付かないレギュラーチェッキングアカウント(当座預金口座)、インタレストチェッキングアカウント(利付当座預金口座)、より高い利子がつくがデビット カードと小切手をあわせて1ヶ月間で最高6回までし決済できないマネーマーケットアカウント(決済機能付き普通預金口座)、デイトゥデイセービングアカウ ント(普通預金口座)があり、何れもそれぞれについては最小預金額はなく口座維持手数料が取られる下限残高もないですが、各々残高が10000米ドルを切 るとATMカードの引き出し毎に1米ドルの手数料がかかります。またユーエスダラーサーティフィケイトオブデポジット(CD)(定期預金口座)もあり、こ ちらは最低開設預金金額は10000米ドルです。期間は7日〜5年と非常に多岐に亘っています。これらは何れも米ドル口座のみで、外貨は扱っていません。 機軸通貨国ならではの銀行商売でしょう。もちろん、インターネットバンキングやテレフォンバンキングが可能です。また、日本のシティバンクで取引実績があ れば、身元確認や信用情報は先方が分かりますから、シンガポールから送られてきた口座申請書とパスポートのコピー(認証はいらない)を同封して送れば開設 できます。こう書くと英語力がある程度あるれば手軽に口座開設できそうですが、実は非居住者向けには以上の口座に投資信託などの残高を加えて、総計で 25000米ドル以上の残高がないと月額50米ドルの口座維持手数料を取られます。また、シティの金利がそれほど他に比べて有利かというと、何とも言えな い部分があります。常にこれだけの額を米ドルで寝かせられる小金持ち以上の方にはいいかもしれませんが。なお、非居住者が米国内に口座を持つ場合には、W-8BENという書類を金融機関に提出すると、金利や配当、株式や投資信託売却の際のキャピタルゲインへの課税が免除になります。更に過去に米国赴任などで働いた経験のある方は、米国の社会保障番号(SSN)をお持ちでしょう。またそうでない方は>個人納税者番号(ITIN)を米国の 内国税務庁(IRS)に申請取得しましょう。SSNやITINを持っていると、インターネットバンキングのより多くの機能が使えるようになります。この詳細は海外口座への道のページに記しています。

CITIBank, N. A.銀行(グアム)英文ページ
CITIBank, N. A.銀行(グアム)日本語ページ

立地: 米国領(グアム)

S&P格付け: AA(Stable) 

サービス名: International Personal Banking

口座開設難易度: A〜B

最低必要資金: H

グ アムは米国領ですので、米国本土と同じくシティバンクの高格付けとFDICの1人最高10万ドルまでの預金保険制度が魅力です。ただしグアムのシティバン クは時差や地理的な近さもあって、米国内の支店でありながらシンガポールのシティバンクの統括下にあり、そのためサービスに違いがあります。この支店の最 大の特徴はシンガポールのシティバンクと連携した日本語ホームページや日本語サービスがあることです。ここの説明なしでも十分に口座が開けるでしょう。グ アム支店の口座には最低預金額が5000米ドルでATMカードと小切手が付くインタレストチェッキングアカウント(利付当座預金口座)、同じく最低預金額 が5000米ドルでATMカードが付くセービングアカウント(普通預金口座)、最低預金額が10000米ドルのユーエスダラーサーティフィケイトオブデポ ジット(CD)(定期預金口座)があります。これらはすべて米ドル預金口座です。また、VISAゴールドクレジットカードも発行してくれます。そして小切 手やクレジットカードの使い込みで万が一残高を割った場合に備えてオーバードラフトアカウント(当座貸越口座)も開設できます。ただこれには審査があるよ うです。この口座の残高がマイナスになれば、当然借金利子がかかります。もちろん、インターネットバンキングやテレフォンバンキングが可能です。個々の口 座の最低預金額はそれほど多額ではないですが、管轄しているシティシンガポールのシステムに習い、月平均総預金残高が20000米ドルを切ると月額30米 ドルの口座維持手数料を取られるようです。

こ れ以外にシティシンガポールと連携した投資ができます。注目は50000米ドルからのマージンFXでしょう。レバレッジ10倍までの範囲でシンガポールで 扱っている米ドル、ユーロ、円はもちろんのこと、豪ドル、ニュージーランドドルを含め多くの通貨口座との為替取引ができます。当然、倍率1倍で預けっぱな しにすれば通常の外貨預金とほぼ変わらない運用になります。また、50000米ドル以上預けている場合には、審査がありますがその最高5倍までのローンも 組めるようです。更に、Enhanced Depositといって日本やシンガポールのシティ同様に指定した為替相場により満期日に受け取る通貨が、弱い方の通貨に決まるプレミアムデポジット定期 預金があります。更にロンドン市場で金(ゴールド)を買い付けで保護預りしてくれるサービス、教育プランナーや将来試算・現状資産・追加資産、支出プラン ナーなど資産運用ツール、更には病気や相続、遺言、資産内容の秘密保持、税金対策、口座凍結など様々な将来的に直面する疑問・不安に関して指南する個人資 産アドバイザリーサービスも受けられます。上記口座に関わる内容相談やこれら投資、資産運用に関する相談は、すべてシンガポールはもちろんのことニュー ヨーク及びサンフランシスコのサービスセンターでも日本語で受付てもらえます。またこれらとは別に15万ドル以上預金すればシティゴールド会員になり、更 に優遇サービスをうけることができます。グアムはハワイ同様、日本語が通用するところが非常に多く、日本語を理解する弁護士や会計士もいますから、いろん な場面で安心感があります。

なお米国本土の口座と同じく、非居住者が米国内に口座を持つ場合には、W-8BENという書類を金融機関に提出すると、金利や配当、株式や投資信託売却の際のキャピタルゲインへの課税が実質免除になります。更に米国の社会保障番号(SSN)や個人納税者番号(ITIN)を米国の 内国税務庁(IRS)から取得していると、インターネットバンキングのより多くの機能が使えるようになります。この詳細は海外口座への道のページに記しています。

口 座の申込みは、上記CITIBank, N.A.(グアム)日本語のホームページから「口座を開設する」というリンクをクリックして、更に新たに現れる画面の「インターナショナル・パーソナル・ バンクUSAに口座を開設する 」というリンクをクリックして現れる「Start a CitiBank Relationship」のページに必要事項を記入して、Submitボタンを押すだけです。記入必要事項は、Mr.やMs.といったタイトル、氏名、 誕生日、国籍、居住国、自宅と職場の住所、自宅と職場の電話番号、携帯電話番号、連絡用メールアドレスだけです。住所は欧米式に丁目-番地から始めて市、 都道府県、郵便番号、国名の順で記入してください。電話番号も+81に0なし市外局番ではじまる電話番号を書きます。通常記載したメールアドレスか日本語 電話で申込み書をシンガポールから送る確認が来ます。もちろん、シンガポールと書類のやり取りを行わねばなりませんが、日本語スタッフが応対してくれま す。シンガポールから送られてくる申し込み書類は、グアム支店とシンガポール支店の両方です。グアム支店用申込み書は通常は日本語の説明が併記されていま す。また、最近ではシンガポールから同じ申込み書をメール添付でPDFで送ってくることもあります。

グ アム支店口座開設について提出するものは、基本的にはその申込み書とパスポートのコピーです。共有名義の場合はその名義人各々の分のパスポートコピーが必 要です。メリットはパスポートコピーに認証が必要ないことです。その代わり、申込み書の銀行用サインはパスポートのサインとは必ず同じでないといけないの と、パスポートのコピーにもう一度同じ自分のサイン(カウンターサインといいます)をしなければなりません。これによって、少なくとも元のパスポートにサ インをした人間と、申込み書を書いたりパスポートコピーを取った人間が同じであることは証明されます。ただ日本支店からの直接紹介ではないので、パスポー トに書かれた人間の実在がこれだけでは確認できません。そこで身元確認を要求されます。日本のシティバンクに口座を持っていれば、それを Reference Bankとしてシンガポールに伝えると、そちらから日本のシティバンクに本人確認してくれます。しかし口座がない場合は、日本では入手が難しい他の銀行か らのバンクリファレンスを要求されます。ですので、予め日本のシティバンクに口座開設しておいた方がいいですね。どうせゲートウェイとしてあった方が便利 です。

Wells Fargo Bank銀行(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け: AA(Stable) 

サービス名: International Personal Banking

口座開設難易度: D

最低必要資金: L

Wells Fargo Bankは、小口顧客サービスを中心に近年急速に伸びてきた銀行で、バンクオブアメリカについで個人顧客預金獲得では全米2位にランクされています。 HSBC銀行の資本が入っています。顧客へのきめ細かなサービスで大変評判がよく、米国に口座を持つなら是非使いたいと思えるような銀行です。テレフォン バンキングは可能ですが、インターネットバンキングについてはSSNやITINを持っていることが必要です。基軸通貨国米国の銀行だけあって、やはりドル 建て預金口座しかありません。チェッキングアカウント(当座預金口座)には多種類あります。学生向けのステューデントチェッキングアカウントは無利子の当 座預金口座で小切手のみの発行です。最低預金額制限はありませんが、毎月5米ドルの口座維持手数料が取られます。ヴァリューチェッキングアカウントは、上 記のステューデントチェッキングアカウントにデビットカードが付いた内容です。カスタムチェッキングアカウントは最低預金残高が1000米ドルで、これを 超えると口座維持手数料が免除されます。後はヴァリューチェッキングアカウントと同じ内容です。アドバンテージチェッキングは最低預金残高が2000米ド ルか他の口座残高と併せて5000米ドルで、これを超えると口座維持手数料が免除されます。また少ないですが利子がつく利付当座預金口座になっています。 それ以外はカスタムチェッキングアカウントと同じです。ポートフォリオマネージメントチェッキングは他の口座残高と併せて25000米ドルを超えると口座 維持手数料が免除されます。チェッキングアカウントにしては結構高い利子の付く利付当座預金口座です。またこれらのチェッキングアカウントには、当然審査 はあるでしょうがクレジットカードを付けることもできるようです。セービングアカウント(普通預金口座)もバラエティに富んでいます。レギュラーセービン グアカウントは最低預金額300ドル以上で口座維持手数料も免除ですが、利子はあまり高くありません。マーケットレートセービングアカウントは最低預金額 3500ドル以上で口座維持手数料も免除です。まあまあの利子が付きます。グロースセービングアカウントは最低預金額が20000ドル以上で口座維持手数 料免除ですが、月に数回まで小切手での決済が可能です。利子はマーケットレートセービングアカウント並に付きます。以上のセービングアカウントはすべて ATMカードが付きます。これ以外にタイムシーディーといういわゆる定期預金口座もあります。

Wells Fargo Bankは小口顧客サービスに力をいえているためか、全般に利率がよく窓口やテレフォンバンキング、メールの応対もきびきびして気持ちがいいです。口座申 し込みはネットからオンライン申請します。その際に発行される申請番号を書いた手紙と、申請書兼サイン認証書のPDFファイルをダウンロードして書き込 み、更に各口座名義人について身分を証明するための書類が2種類とバンクリファレンスを添付する必要があります。身分証明書類は、認証なしのパスポートの コピーと運転免許証のコピーで大丈夫です。運転免許証は日本語の免許証のコピーでも受け付けてくれます。問題は他の銀行からの紹介状であるバンクリファレ ンスです。日本の銀行はほとんど発行してくれません。これについては別のページに記しています。また、上述の申請書兼サイン認証書について、地元の銀行行 員に頼んでその目の前でサイン認証書にサインし、確かに本人のサイン現場を見たというメッセージを、銀行間の国際電信送金に使うSWIFT電信システムを 使ってメッセージタイプ199という自由フォーマットでWells Fargoまで送れという要求があります。これは世界中、殆どどこの銀行もやってくれないでしょう。他の銀行に口座開設しようとする人にわざわざそこまで やってあげる奇特な銀行はそうそうありません。さすがにこの無理はWells Fargo側も承知しており、米国大使館や米国領事館に申請書兼サイン認証書をもって行き。その場で眼前認証して証明をもらえば、SWIFTメッセージは 必要ありません。海外非居住者に対する課税扱いやSSN,ITINによるインタネットバンキングの利用はCITIBank, N.A.の場合と同じです。

CITIBank, N. A.銀行(イギリス本国)

立地: イギリス本国

S&P格付け: AA(Stable) 

サービス名: Personal Banking

口座開設難易度: B〜C

最低必要資金: M

イ ギリスの国内向け一般サービスですが、非居住者の申し込みも受け付けています。シティバンクの世界的ネットワークを生かしたサービス内容です。また、すべ てネットバンキングで操作可能です。ただし、口座を持つには年収が2万イギリスポンド以上あることを証明するか、最低預金額として2000イギリスポンド を預けるか、いずれかの条件を満たすことが必要です。非居住者の場合には、2000イギリスポンド以上預ける条件が現実的でしょう。まず口座にはイギリス ポンド、ユーロ、米ドルの3種類のカレントアカウント(当座預金口座)を開くことができます。イギリスポンドのカレントアカウントには、パーソナルチェッ クの他、VISAでビットカードを付けることができます。ユーロ、米ドルのカレントアカウントにはカードは付きませんが、それぞれパーソナルチェックが付 きます。米国以外で米ドルのパーソナルチェックを発行可能なのも、米国系の大手シティバンクならではでしょう。また、グローバルトランスファーといって、 EU諸国、米国、メキシコ、シンガポール、インドネシアのシティバンク口座とは、無料で送受金ができるようです。残念ながら日本や香港のシティバンク口座 とはできないようです。インスタントセービングスアカウント(普通預金口座)はイギリスポンド建ての普通預金口座ですが、ATMカードが付きます。60デ イダイレクトアカウント(60日事前通知口座)は、60日以前に通知すれば引き出し手数料が無料になるイギリスポンド建ての預金口座です。また、米ドル、 ユーロ、日本円を含む世界10通貨のフォーゲンカレンシーセービングスアカウント(外貨普通預金口座)も持てます。タイムデポジット(定期預金)は、イギ リスポンド、ユーロ、米ドル建ての1ヶ月〜12ヶ月の期間のものを開くことができますが、最低預金額は1万イギリスポンドからです。また、フォーゲンカレ ンシープレミアムアカウントは最低預金額2万イギリスポンドからの外貨定期預金の一種ですが、2種類の通貨のいずれかで預金しながら満期時に予め設定した 為替レートよりも弱い方の通貨で受け取るものです。その他、株取引、元本保証債券取引、クレジットカード発行などのサービスもありますが、非居住者がどこ までのサービスを受かられるかは定かではありません。

口 座開設申し込みは、イギリスやEUの社会保険番号があればホームページからオンラインで可能ですが、我々一般の日本人の場合はホームページのApply Nowのリンクを辿ってダウンロード可能なPDFの申し込み書を使う必要があります。ただ、申し込み条件には(1)名義人全員の認証パスポートコピー、 (2)最初の預金として地元の銀行口座の自分のパーソナルチェック、(3)シティバンクに頼んで自分の地元の銀行から取ってもらった自分の口座のバンクリ ファレンスを同封することとなっています。(1)は弁護士や行政書士の認証で大丈夫なようですが、(2)、(3)を日本で準備することは困難です。そこ で、上記申込み書以外に、イギリスのシティバンクに電話かメールで連絡して、インフォメーションコンセントフォームという書類を送ってもらいます。これは 各名義人が所持する地元銀行口座の詳細情報を書いて、そこにイギリスのシティバンクから口座内容を問い合わせることに同意する書類です。一般の邦銀口座で すとイギリスのシティバンクからの問い合わせには応じないので、事実上は日本のシティバンクに各名義人が口座を持ち、その情報を書類に書いて問い合わせの 承諾をするしかありません。この書類を提出するとイギリスのシティバンクから日本のシティバンクに照会がなされて、(2)の本人確認や(3)のバンクリ ファレンスの代わりとなるようです。更に非居住者の現地税金自動還付申請書であるR105も記入して、申込み書、インフォメーションコンセントフォームと 共に同封します。R105の詳細は海外口座への道のページをご覧ください。イギリス本土の比較的手厚い預金保険制度の下、米ドルやユーロの決済預金口座を持つことができますし、民間銀行としては世界的にもトップレベルの高格付けの銀行であり、。なかなか魅力的なサービスだと思います。

National Australia Bank銀行(オーストラリア,ニュージーランド)

立地: オーストラリア,ニュージーランド

S&P格付け: AA−(Stable) 

サービス名: NABグループ海外口座ご紹介サービス

口座開設難易度: B

最低必要資金: H

National Australia Bankの東京支店が 取り次ぐ海外口座開設サービスです。オンショアサービスとしては、オーストラリアのクーインズランド州サウスポート支店、ニュージーランドのオークランド 支店の口座開設を行うことができます。これは後で同一国内ならば他の支店に移管することも可能なようです。利子、投資信託などの分配金などは、オーストラ リアでは10%、ニュージーランドでは2%の現地源泉課税となります。オーストラリアは、オーストラリアドルのみの最低預金額1000ドルのフレクシダイ レクトアカウント(普通預金口座)と、最低預金額3万ドル以上のオーストラリアドル、1通貨3万米ドル相当以上の米ドル、ユーロ、NZドル、ポンドのター ムデポジットアカウント(定期預金口座)を開けます。ニュージーランドは、NZドルのみの最低預金額なしのカレントアカウント(当座預金口座)と、最低預 金額2万米ドル相当以上のNZドル、オーストラリアドル、米ドル、ユーロ、ポンドのタームデポジットアカウント(定期預金口座)を開けます。またいずれも 投資信託を購入することも可能です。両者とも口座維持手数料などはありません。投信は購入単位が大きく、1口1000万円程度からのようです。オーストラ リア、ニュージーランドとも、ネット取引が可能です。またFAXでの取引も可能です。口座開設時には米ドル10万ドル相当の円資金を東京支店から現地口座 に送金する必要があります。更に事前に東京支店でどの程度の期間の定期預金にどの程度の資金を振り向けるかなどを打ち合わせします。ただし、必ずしも一度 に10万ドル相当送るのではなく、短期間に小分けにして合計10万ドル相当を送金してもいいようです。

口 座を開設時には東京支店に出向かねばなりません。これは必ずしも本人である必要はなく、代理人でもいいようです。また、共有名義口座の場合も片方の方や代 理人が出向いてもいいようです。ただし、各名義人と代理人について、パスポートと運転免許証及びクレジットカードを持参して身分確認を受ける必要がありま す。また、多額の資金ですので、資金の出所を明らかにする退職金明細書や株式売却明細書などの提示を求められることがあります。これらに東京支店向けの取 次ぎ依頼書、各支店宛ての口座開設申込み書を添えて、東京支店まで出向きます。口座開設手数料として5000円、更に口座開設後、資金送金時に円から目的 通貨への両替と送金手数料を払う必要があります。オーストアリアのクーインズランド州サウスポート支店のみ日本人現地スタッフがいるようですが、たとえ東 京支店に取り次ぎを頼んでも、その後の取引は現地支店と直接のやり取りになるので、英語力はある程度要求されます。

ABN AMRO銀行(オランダ本土)

立地: オランダ本土

S&P格付け: AA−(Stable) 

サービス名: Non-Residents Banking Private Accounts

口座開設難易度: C

最低必要資金: H

オ ランダに本社をおくヨーロッパ系の大手金融機関です。メインの取り扱い通貨はユーロでですが、チェッキングアカウント(当座預金口座)の一種であるカレン トアカウントには、多通貨を預金できます。またユーロ建てのセービングアカウント(普通預金口座)、ユーロ、米ドル、ポンドを含む主要通貨のフィックスト タームデポジットアカウント(定期預金口座)、そして英語のインターネットバンキングを提供しています。また、投資信託販売なども行っています。ただし、 プライベートアカウントというサービス名が示すとおり、最低預金額が25000ユーロないしそれと等価な資産金額からとちょっと高めです。またそのため 3ヶ月ごとに45ユーロの口座維持手数料、ネットバンキングにはひと月1.15ユーロのチャージが取られます。このようにいろいろ手数料を取る分、自分に 専任担当者が付きの資産運用の設計、助言を受けられます。かなり、プライベートバンキングに近い内容のように思われます。オランダは非居住者の口座につい ては、利子、配当、分配益、譲渡益(キャピタルゲインン)すべてが免税になります。どうもユーロのアカウント最低1つ以外は、タックスヘイブンのオランダ 領アンティル諸島を含む海外で運用するためのようです。ヨーロッパの中枢にある銀行ですし、世界的ネットワークを有しており、ユーロ基軸のメインバンクと してはいいと思います。ネットからアプリケーションフォームを直接ダウンロードできず、上記ホームページの担当者にメールで連絡して取り寄せることになり ます。現地に行けばもちろん口座は開けますが、日本から開く場合は、ABN AMRO東京支店の行員によるパスポート認証と紹介状が必要です。紹介状を送るとはじめてアプリケーションフォームが送られてきます。

Australia and New Zeland Banking Group Limited銀行&
Royal Bank of Canada銀行(オーストラリア,ニュージーランド,カナダ本国)

立地: オーストラリア,ニュージーランド,カナダ本国

S&P格付け: ANZ AA−(Stable), RBC AA−(Stable)

サービス名: 現地口座開設

口座開設難易度: A〜E

最低必要資金: L〜H

東京と大阪にあるAustralia and New Zeland Banking Group Limited(ANZ)支店が 現地口座開設の取次ぎをやってくれます。日本のANZ支店のいいところは、取次ぎサービスに関してはすべて郵送で済み、東京・大阪以外の方でも口座の種類 によっては容易に現地口座開設できることです。パスポートコピーも認証はいらず、運転免許証コピーといっしょに郵送するだけです。チェッキングアカウント (当座預金口座)や定期預金口座は、日本にいながらにして郵送で日本支店経由で開けます。

短 期留学以上の期間の滞在者向けには、一般のチェッキングアカウント(当座預金口座)を開く手配をしてくれます。日本で予め申込書とパスポートコピー、運転 免許証を日本支店経由で申し込めば、現地に口座が開かれます。口座を開くだけなら現地に出向く必要はないようです。ただし、デビットカード、小切手は2ヶ 月以内に予め指定した現地支店に行かないともらえません。共有名義の場合はそれぞれの名義人が現地に出向いて受け取らねばなりません。またその時カードの 暗証番号を登録します。オーストラリア,ニュージーランド,カナダそれぞれが全く別のサービスなので、それぞれ現地通貨口座での開設になります。現状では ニュージーランドについては、観光で現地に行く場合でもデビットカードと小切手は取得することもできるようです。また、オーストラリアの場合もいちいち入 国ビザの確認はしないようですので、申し込んで黙って観光で取りに行ってもデビットカードや小切手は渡してくれるようです。カナダはある程度の滞在期間者 でないと観光ではだめのようです。 カナダはRoyal Bank of Canada銀行の口座になります。どちらも似たような高格付け銀行です。オーストラリアはANZアクセスセレクトアカウント,ニュージーランドはANZ コントロールアカウント、カナダはシグナチャ−プラスアカウントになります。何れも最低預金額や口座維持手数料はないようですが、ANZ以外のATMでは 毎回ATMの引き出しに小額の手数料が取られます。ニュージーランドだけは口座残高が5000NZドル以上の場合、毎回ATMの引き出し手数料がANZ以 外でも無料になるようです。現地向けと同じ口座の開設サービスなので、インターネットバンキングやテレフォンバンキングは日本からも使えます。初回の口座 開設時以外は、もちろん他の銀行からの送金も可能です。

ま たホームページには書いてませんが、これらとは別に東京と大阪の支店では、定期預金など貯蓄性の高い口座もオーストラリアやニュージーランド国内支店に取 り次いで口座開設してくれます。これは現地に出向く必要はありません。ただし、何れも最低預金額50000豪ドルないしNZドル以上が条件です。掲示板の 情報によれば、最初にチェッキングアカウント(当座預金口座)を開いて、お金が50000豪ドルないしNZドル以上溜まったら、定期預金にしてもらうこと も可能なようです。オーストラリアのANZスタンダードタームデポジット(定期預金口座)は高率の利子が付きます。またANZ V2 プラスという口座もあります。これはANZ銀行の子会社が運用している一種の元本保証の投信のようで、利子は変動しますが現状では定期預金並につき、いつ でも解約は自由です。ニュージランドのNZタームデポジット(定期預金口座)は、1年を超える長期だと現状かなり高率の利子がつきます。最高5年定期まで あります。ただし、日本の支店を通した場合、口座の開くか閉じるかしかできません。つまり一部だけの出し入れができないので、一旦預けたらそのままにして おくしかありません。また、ホームページには、他にも移住用預金・不動産管理口座等は別途相談に応じると書いてありますので、口座取引実績や預金の規模に よっては、いろいろな口座開設の可能性もあるのかも知れません。

ま た、日本支店や現地に直接電話とメールで問い合わせた範囲では、オーストラリアやニュージーランドのANZは口座を持たない非居住者には、現地支店に出向 いても口座を開かせてくれませんが、既に口座を持っている人については、現地の人と同様に現地支店に出向けば口座を開いてくれます。ですから、最初に述べ たサービスで口座を開き、小切手やカードを取りに支店に訪れるついでに、その場で他の種類の口座を開けます。オーストラリアの場合には、毎月50オースト ラリアドル以上貯金すると利子が大幅に上乗せになるANZプログレスセーバーアカウント(普通預金口座)があります。ただ、日本から毎月小額預金するのは 手数料を考えると現実的ではないでしょうね。一方、通常のセービングアカウントに相当するANZパスブックセービングアカウント(普通預金口座)がありま す。パスブックとは預金通帳のことで、日本以外では珍しいですね。ただし、こちらは最低預金額2000オーストラリアドルで口座維持手数料免除になります が、それほど利子が高いとはいえません。これら以外に日本から開けるANZスタンダードタームデポジット(定期預金口座)やANZコーラブルタームデポ ジット(通知定期預金口座)、ANZ V2 プラスもあります。現状、これら貯蓄性預金の中にはインターネットバンキングで扱えないものもあるようです。ですから非居住者がわざわざ現地に行って開い ても意味がないものもあるでしょうが、FAXなどで日本から操作できることもあるようです。この辺は支店によっても扱いが結構違うようです。オーストラリ アの主要な支店(現状確認できているのはシドニー支店とサーファーズ・パラダイス支店。時によって変化するでしょうから要確認。)には、日本人スタッフが おり日本語対応もしてくれるそうですので、そのような支店なら融通は聞くでしょうし、このような現地口座開設も日本語でサポートしてもらえるでしょう。

ニュー ジランドも同じく日本で口座開設して、カードを取りに行くときに他の現地口座を開設できます。ANZフリーダンムアカウントはANZコントロールアカウン トと同じくチェッキングアカウント(当座預金口座)ですが、毎月低額の口座維持手数料が必ず取られる代わりに、世界中どこのATMから引き出しても手数料 は無料です。ANZシリアスセーバーアカウント(普通預金口座)は口座維持手数料はなく、残高が月500ニュージーランドドル以上で毎月10ニュージラン ドドル以上預金するとかなりの利子上乗せになるもので、オーストラリアのプログレスセーバーアカウントと似たようなサービスです。ANZスリフティーアカ ウントもセービングアカウントで最低預金額も口座維持手数料もなしで、特に電子的な取引に重点が置かれています。月10回までのATM引出し手数料は最初 1回目に60セントとられるだけで後は無料ですし、現地ATMでの預金や窓口での預金手数料も無料です。我々非居住者にとっては結構使いやすい口座かもし れません。これら以外に日本から開けるANZコールアカウント(通知普通預金口座)、ANZタームデポジット(定期預金口座)も開けますが、オーストラリ アと同じく現状、これら貯蓄性預金の中にはインターネットバンキングで扱えないものもあるようです。ですから非居住者がわざわざ現地に行って開いても意味 がないものもあるでしょうが、やはりFAXなどで日本から操作できることもあるようです。この辺はニュージーランドも支店によっても扱いが結構違うようで す。またニュージーランドの支店には日本人は常駐していないようです。ただし、時によって変化するようですので、恵まれた人は幸運ということになります。

オー ストラリア、ニュージランドいずれの場合も、チェッキングアカウント(当座預金口座)以外を現地で追加する場合は、日本からの口座開設サービスで口座を開 設した後、カードや小切手帳を取りに行く折にでも、単独個人にせよ共有名義にせよ、各人のパスポートと日本の運転免許証、バンクリファレンスかそれがない 場合は過去3ヶ月分の日本の銀行の英文明細書(シティーバンクがいいでしょう)、最低口座開設代金として最低預金残高がない口座でも500ドルの預金を準 備してきて欲しいとのことです。念のため英文の住所証明書になるような資料もできるだけもって行った方がスムースでしょう。電話では、できるだけ参考にな るものは気が付く範囲で何でも持ってきてくれと言われました。また、掲示板投稿によれば、オーストラリアの日本人スタッフのいる支店では日本で口座を開か ずに、いきなり観光で訪問して口座を開けた方もいるようです。これは保証の限りではありませんが、全く可能性がないわけではないようです。欧米や香港以外 に高格付けオンショア銀行として拠点を作るにはいい銀行だと思います。

HSBC Australia銀行

立地: オーストラリア

S&P格付け: AA−(Stable) 

サービス名: Online Saving Account and Online Stockbroking Account

口座開設難易度: B

最低必要資金: L

オー ストラリアのHSBC支社のオンラインネットバンキング及びテレフォンバンキングサービス付きの口座です。セービングアカウント(普通預金口座)とストッ クブローキングアカウント(株式取引口座)の2種類があり、セービングアカウント(普通預金口座)のみか、または両方を開設することができます。ストック ブローキングアカウントのみの開設はできないようです。セービングアカウントには小切手とATMカードが発行されるので、実際上は利付き当座預金口座と言 うほうが適切でしょう。ATMは海外でも使えます。初期最小預金額は2000オーストラリアドルで、その後は最低預金額はありません。口座維持手数料もあ りません。ストックブローキングアカウントはオーストラリア国内のASX市場の取引ができ、最低預金額はありませんが残高が1000オーストラリアドルを 下回ると月6オーストラリアドルの口座維持手数料を取られます。いずれもオンラインで申込み可能です。また、オーストラリアドル以外の主要外貨普通預金口 座の開設も可能なようです。ウェブの申込み票中にTax File Numberを入力する欄がありますが、非居住者は未入力で構いません。このあるなしに関わらず、利子や配当、分配益には10%の課税がなされます。

申 込み方法は、まずオンラインで必要事項を記入し、それを元にプリントアウトされる申込書に更に必要事項を記入します。次にHSBC支店にて各名義人の現物 パスポートのコピーを取ってもらって認証、更に預金通帳のコピーに入金や給与、それらの日付など収入に関してコピーに自分で英訳を注記した収入証明、電話 や水道などUtilityの請求書のコピーに英訳をつけた住所証明2種類をやはりHSBC支店にて認証してもらい、これらと共に申込書記載の郵送先に郵送 しないといけません。認証についてはかならずHSBC支店でないといけないようです。

HSBC New Zealand銀行

立地: ニュージーランド

S&P格付け: AA−(Stable) 

サービス名: Non-Resident Service

口座開設難易度: B

最低必要資金: L

ニュー ジーランドのHSBC支社は、オンラインセービングアカウント(オンライン普通預金口座)以外については他国のHSBC支店で既存顧客である人に限り、非 居住者の口座開設を受け入れています。コンビネーションズセービングアカウントはニュージーランドドルはもちろん、米ドル、ユーロ、円、オーストラリアド ルを含む10通貨から好きな通貨の普通預金口座を幾つでも選んで開設できます。ただし、各々40万円程度の最低初期預金額が必要です。またこれとは別に1 万ニュージーランドドル相当から同様にフォーゲンカレンシーセービングアカウント(外貨普通預金口座)を開設できます。若干利率などに違いがあるようです が、前者の方が柔軟性があるようです。これらには口座維持手数料はかかりませんが、月3回を越えた引き出しや預け入れには、0.35ニュージーランドドル の手数料がかかります。更に同じく各通貨について1ヶ月から3年までの期間のタームデポジットアカウント(定期預金口座)もあります。最低初期預金額はだ いたい60万円相当からです。またニュージーランドドルのみですが、1万ニュージーランドドルの最低初期預金額からコールデポジットアカウント(通知預金 口座)を開くこともできます。これは口座開設後7日間は引き出しができませんが、それ以降は24時間以内の引き出しが可能です。またINGやBTなどの投 資信託を購入することもできるようです。上記いずれもATMカードはつきません。これに対して、ハイイールドカレントアカウント(高利普通預金口座)は ニュージーランドドルのみの口座ですが、高利回りでしかもATMカードが発行されます。最低初期預金額は5000ニュージーランドドルからで、口座維持手 数料はかかりません。また、アセットヴァンテージアカウントという口座を開設すると、各種預金や投資信託などの全体の管理がよりスムースにできるようにな るようです。定期預金の利率上乗せなどの優遇もありますし、こちらもATMカードが発行されます。ただし、最低初期預金額は50000ニュージーランドド ルからで、年間50ニュージーランドドルの口座維持手数料がかかります。また、上記預金額を下回ると更に15ニュージーランドドルの手数料上乗せになりま す。いすれにせよATMでの海外での引き出しには毎回4ニュージーランドドルの手数料がかかります。ただし、これらの口座の中でネットバンキングに対応し ているものは限られるようです。詳細は不明ですが、コールデポジットアカウントはテレフォンバンキングにも対応していません。それ以外はテレフォンバンキ ングに対応していますが、ネットバンキングに対応しているのものは更に限られるようです。ネットバンキングに登録するには、テレフォンバンキングの顧客番 号と暗証番号が必要です。なお、利子や配当、分配益には20%の課税がなされます。

申込み方法はアプリケーションフォームのページか ら、HSBC Personal All Application Form, Phone/Fax Indemnity form, Declaration of Non-Residence and Undertaking FormのPDFをダウンロードします。これをプリントアウトして必要事項を記入し、申し込み名義人のサインに認証を受けます。それに各名義人の認証パス ポートコピー、住所証明、口座を有する他国のHSBC支店からの紹介状を添付して申込書記載の郵送先に郵送します。アプリケーションフォームのサインやパ スポートコピーについては、申し込み名義人が口座を持つHSBC支店の認証を受ける必要があります。

First Active Plc銀行(アイルランド)

立地: アイルランド

S&P格付け: 無格付け(AA−(Stable)のRoyal Bank of Scotland Group PLCの完全子会社)

サービス名: Savings & Investments for Non Resident

口座開設難易度: B

最低必要資金: M

こ の銀行は元はアイルランドの住宅ローンを扱うBuilding Societyだったのですが、その後普通銀行となり、現在はRoyal Bank of Scotland Group PLCの完全子会社です。現在でも国内外の人向けに住宅ローンをメインに扱っていますが、一般銀行として業務も行っています。すべてユーロ建て口座であ り、最低総預金額は6500ユーロとなっています。インスタントアクセスアカウント(当座預金口座)は、通帳と小切手が発行されます。これに対してインス タントアクセスプラスアカウントは、通帳は付きませんがATMカードと小切手が発行されます。預金用口座としては、40デイノーティスアカウント(40日 事前通知口座)、60デイノーティスアカウント(60日事前通知口座)、1〜12ヶ月のマネーマーケットアカウント(インターバンクレートの利子率の定期 預金)、1〜5年のフィックストタームアカウント(長期定期預金)があります。これらはいずれも最低預金額5000ユーロです。その他、時々に応じて特別 な金融商品を販売することもあるようです。

ホー ムページには口座開設申し込みの方法が書いてありません。直接メールか電話で申込み書を取り寄せる必要があります。その申込み書に記入し、弁護士 (Lawyer)や行政書士(Solicitor)のパスポート認証コピー、銀行明細や固定電話明細などの英文住所証明を添えて返送します。

Chase Manhattan Bank, USA N.A.銀行(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け: AA−(Stable) 

サービス名: International Banking

口座開設難易度: C

最低必要資金: M

JP Morganと合併して現在はJP Morgan Chase & Co.の傘下にあります。必ず年会費100米ドル取られるのが少々難点ですが、申込みにバンクリファレンスがいらないのがいいところです。インターナショ ナルバンキングには、2つのタイプがあります。1つはチェイスベータバンキングという利子付きのチェッキングアカウント(利付当座預金口座)で、単独で 3000米ドル以上を常に維持するか、セービングアカウント(普通預金口座)を含めて常に4500米ドル以上を維持するか、投資信託などを含めて常に 15000米ドル以上を維持すれば月額口座維持手数料が免除されるサービスです。もう1つはチェイスセレクトバンキングで、基本はベターバンキングと変わ りませんが、利子が高いのと専門アドバイザーが付くプライベートバンキングの要素が強い利子付きのチェッキングアカウント(利付当座預金口座)です。こち らは単独で25000米ドルか、他の口座や投資信託などと併せて50000ドル以上あれば、月額口座維持手数料が免除されます。チェッキングアカウント以 外には、マネーマーケットアカウント(普通預金口座)、ハイイールドセイビング(高利普通預金口座)などがあります。ハイイールドセイビングの方が若干利 子がいいようです。どちらもATMで自由に出し入れできますが、チェイスセレクトバンキングのメンバーはハイイールドセイビングで一定限度まで小切手も使 えるようです。テレフォンバンキングも可能です。ただし、すべて米ドル預金口座しかありません。この銀行に口座開設には、本人のサインを米国大使館・領事 館で認証してもらわないといけません。他の弁護士などではだめです。インタネットバンキングの利用には、他の米国銀行同様にSSNかITINの取得が必要 ですが、取得していればオンラインでホームページから登録でき、その場で発行されたIDで使用可能になります。このネットバンキングにはいろんな登録メ ニューがありまが、その中で非居住者が利用できるのは、通常のネットバンキングであるChase Online、米国内の他の金融機関のログイン情報も登録しておくとチェイスも含め登録銀行すべての口座内容を一覧できるChase Online Plusの2つのようです。

Jyske Bank銀行(デンマーク)

立地: デンマーク

S&P格付け: 無格付け(ムーディーズでA1(Stable)であり、S&P格付けA+(Stable)相当)

サービス名: Private Banking

口座開設難易度: B

最低必要資金: H

デ ンマークにあるプライベートバンキング専門の銀行です。デンマーク国内には、コペンハーゲン本店以外にも、アベンラという港湾都市に支店があります。これ 以外にもスイスやジブラルタルに支社がありますが、そちらはオフショア銀行の記事を参考ください。ホームページにはEU諸国以外の居住者にはサービスが受 けられないことがあると書かれていますが、実際には日本を含む広範囲の国々からの申し込みを受け付けるようです。英語を含む欧州の主要言語で応対してくれ ます。最低総預金額は25000ユーロ相当と低額ですが、プライベートバンキングとしてのサービスメニューは一通りそろえています。もちろん、ネットバン キングも可能ですが、預けいれ資金の運用はプライベートバンキングらしく担当者と相談して決めるスタイルです。ホームページにも自分の投資家タイプを決 め、それに応じた投資例を示す説明が詳しくのっています。それらの投資は、以下の銀行口座やファンド、株式、債券などを組み合わせて行われます。銀行口座 としては、まずNo.1 Accountというセービングアカウント(普通預金口座)があります。初期最低預金額は25000ユーロ相当ですがその後は最低預金額の制限はなく、 20種もの通貨口座を開くことができ毎日利子が付くそうです。また一旦ある通貨の口座を開いてしまえば、他通貨の口座は小額から開くことができます。円を 含む主要通貨間の両替手数料も0.15%程度に低く抑えられています。また、ユーロ、米ドル、イギリスポンド、デンマーククローネ、スウェーデンクローネ の口座には、それぞれの通貨建てのVISAクレジットカードを発行できます。預け入れ金額が35000ユーロ相当あれば、VISAゴールドクレジットカー ドも発行できます。また、12通貨について14000ユーロ相当額以上から、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月のフィックストタームアカウント(定期預金口座)も 開けます。投資信託としては約30種類のJyske Invest Mutual Fundという自前のファンドがあり、売買手数料は0.5%(最低13ユーロ)と安く設定されており小額から投資できます。またヘッジファンドを含む他社 ファンドや株式、債券等の売買も出来ますが、手数料が0.75%(最低100ユーロ)と高めでまとまった額の投資に適しているようです。Jyske Invest Fundの所有には保護預かり料金はかかりませんが、他社のファンド、株式等の保有には年額0.3%(最低30ユーロ)かかります。更にある通貨の預金を 担保にその4倍まで別通貨を含め借りるて、これらの商品に投資できるインベストメントローンもあります。また40000ユーロ相当以上からですが、通常の 資金運用だけでなくトラスト(信託運用)サービスも行っているようです。口座開設には、ホームページのBecoming a Clientのリンクから辿り、口座開設申込み書をワードかPDFでダウンロードします。これに必要事項を書き込んで、口座名義人全員の認証パスポートコ ピー、英文住所確認資料を同封して郵送します。認証者はデンマーク大使館・領事館員、銀行員、公証人、弁護士、行政書士などで良いようです。住所証明とし てはシティーバンクをはじめとした銀行の英文明細や英文残高証明書でよいようです。また、トラストサービスの申し込みはワードかPDFの別の用紙をダウン ロードして行います。なおデンマークの金融機関は、共有名義でも名義人の誰かが亡くなったことを知ると、日本で有効な遺言書と本人が死亡したことを証明す る書類やその認証英訳資料及び相続資金の出金先の情報が提出されるまで口座を凍結するので注意が必要です。

TD Water House銀行(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け: A+(Stable) 

サービス名: U.S. Banking Service

口座開設難易度: E

最低必要資金: L

TD Waterhouse証券と共にカナダのTronto-Dominion Bank系列のTD Canada Trust銀行の米国銀行部門です。この銀行は現状は証券会社口座の補完的役割を担うためのもののようで、サービス内容もかなり限定的で単純なものになっ ています。エブリデイチェッキングアカウントはいわゆる普通のチェッキングアカウント(当座預金口座)で、ATMカードやVISAデビットカード、小切手 などを発行できます。TD Waterhouse証券に証券会社口座を持つ人に対しては、最小預金額や口座維持手数料の制限が免除されます。また証券会社口座との間のお金のトランス ファーは、無料でできるようです。またサーティフィケイトオブデポジット(定期預金口座)があり、3ヶ月、6ヶ月、1〜5年などの期間から選べます。目玉 はエブリデイチェッキングアカウントに付けられるVISAプラチナクレジットカードでしょう。年会費無料で、この銀行や関連証券会社に預けてある資産に応 じて信用枠が決められるようです。母体はカナダでも、ちゃんと米国のFDIC保護下にあり米国の預金保険制度の適用を受けられます。もちろん、インター ネットバンキングやテレフォンバンキングが可能です。この銀行に口座を開く方法は一風変わっていて、海外非居住者はまずTD Waterhouse証券に 証券会社口座を持ち、そこから紹介される形で銀行口座開設を申し込みます。直接受け付けは行っていないようです。もともと証券会社の補完で設立されたから でしょう。またこのようにして、国外から口座開設はできますが、主に米国人対象のサービス中心なので発行されるカードなどは、米国国内の住所にしか郵送し ないなどの制限があるようです。ですのでカード受け取りに関しては米国内の支店留め置きにしてもらい、米国に行って受け取ることになります。もう1つの方 法は、後に述べるTD Canada Trust銀行本体のカナダのバンクーバー市内にある、日本語総合金融センターに直接出向くことです。ここは日本人スタッフが常駐していて、すべて日本語 で開設手続きができます。観光ついでにパスポートと日本の運転免許証やクレジットカードを持って、訪問すれば現地開設しカードも現地で受け取れます。海外 非居住者に対する課税扱いやITINによるインタネットバンキングの利用をCITIBank, N.A.の場合と同じです。

TD Canada Trust銀行(カナダ本土)

立地: カナダ本土

S&P格付け: A+(Stable) 

サービス名: TD Canada Trust(日本語コミュニティサービス)

口座開設難易度: E

最低必要資金: L

カ ナダには日系人が多く、またカナダはマイノリティーを大切にする国ですので、このようなサービスがあるのでしょう。中国語のコミュニティサービスもありま す。日本語総合金融センターは、日本からも近いバンクーバー市内にあります。日本人相手というより日系人や現地駐在の日本人相手のサービスなので、日本か ら直接口座開設申し込みはできないようです。ただし、観光ついでにパスポートと日本の運転免許証やクレジットカードを持って、バンクバーの日本語総合金融 センターに出かければ、現地で開設できます。電話で確認したところ、上記のTD Waterhouse銀行の口座開設も扱っています。ただし、TD Waterhouse銀行とは違ってTD Waterhouse証券の斡旋による日本からの口座開設はできません。もちろんすべて、インターネットバンキングやテレフォンバンキングが可能です。カ ナダドル建てと米ドル建ての2つの口座サービスに分かれます。カナダドル建てはCDICによって1名最高6万カナダドルまで預金保険制度で保障されます が、米ドルについてはホームページでは保護は明記れていません。カナダドル建てのチェッキングアカウント(当座預金口座)には多数の種類があります。ヴァ リューアカウントは1000カナダドル以上の残高があれば口座維持手数料が免除になります。小切手やATMカード、年会費無料のVISAデビットカードが 使えます。セルフサービスアカウントは口座維持手数料免除残高は1500カナダドルですが、ATMカード、年会費無料のVISAデビットカードなどを使う 際の手数料が安くなるようです。フルサービスアカウントは、口座維持手数料免除残高が2000カナダドルですが、小切手やATMカード、VISAデビット カードの年会費がただになったり、有料ですがTDゴールドトラベルVISAカードやTDゴールドエリートVISAカードを付けることができるようです。ま た、テレフォンバンキングで細かい相談サービスが受けられるようです。インフィニティサービスアカウントは、口座維持手数料免除残高が3000カナダドル ですが、サービス内容はフルサービスアカウントとあまり変わらないようです。ただし、各種手数料が若干安くなるようです。セレクトサービスアカウントは上 記インフィニティサービスアカウントに、米ドルへの両替や支払い手数料を免除するボーダレスプランと米ドル建てのデイリーインタレストチェッキングアカウ ント(利付当座預金口座)をセットにしたものです。米ドル建て口座には更に口座維持手数料免除のために3000米ドル必要となります。米国に出かけること の多いカナダの人にとって、このような口座は重宝なのでしょう。その他60歳以上の高齢者について各種手数料の優遇や米ドル建て支払い小切手を発行するプ ラン60という特別なチェッキングアカウントもあります。また、セレクトサービスアカウントで説明したボーダレスプランは、月々4.5カナダドル支払え ば、他の口座利用者でも利用できるようです。セービングアカウント(普通預金口座)にも多種類あります。コンパニオンセービングアカウントは、口座維持手 数料免除残高は25000カナダドルですが、夫婦や親子などとの共有名義口座について年会費無料のデビットカードを2枚発行してくれる口座です。タイアー セービングアカウントは口座維持手数料免除残高が同じく25000カナダドルで、単独個人名義向けの口座です。ギャランティードインベストメントアカウン トは、最低預金残高が5000カナダドルで、口座維持手数料はありません。また月1回のみ無料で決済口座として使えます。それ以上は毎回5カナダドルの手 数料が取られますが、利子が他の口座よりよく運用向け中心の口座です。ユースアカウントはせービングアカウントですが、最低預金額はなく小切手を無制限に 使えます。ただしATMカードを使う場合にかならず手数料を取られます。その名の通り月々小数回しか引き出ししない学生向けに使いやすくした口座のようで す。最後に米ドル建てデイリーインタレストチェッキングアカウント(利付当座預金口座)は、口座維持手数料免除のために3000米ドル必要ですが、米ドル での小切手決済やカナダドルとの両替、トラベラーチェックの発行などが、無料で行えます。

First Hawaian銀行(米国ハワイ)

立地: 米国ハワイ

S&P格付け: A+(Stable)

サービス名: 日本語サービス

口座開設難易度: E

最低必要資金: L

ハ ワイには日系人が多く住んでおり、また日本人観光客も多いため日本語が通じます。そのため、多くの銀行には日本語が解る職員がおり、インターナショナルバ ンキングを扱っていなくても、現地に出かけて日本のパスポートを見せ、W-8BENをその場で記載すれば現地の人のためと同じチェッキングアカウント(当 座預金口座)やセービングアカウント(普通預金口座)を、日本語で会話しながら開けるようです。電話の応対も日本語でしてくれる場合が多いようです。この 銀行以外にも、別に述べますCentral Pacific Bank銀行(無格付け)やBBB格(Stable)のBank of Hawaii銀行も あるので、観光でハワイにいく機会があるなら良い銀行を選んで口座開設を行えばいいでしょう。もちろん共有名義口座を開くには、両方の名義人がハワイの銀 行まで出向く必要があります。またマネーロンダリング対策が厳しくなる方向なので、予めメールか電話でパスポート以外にも書類が必要かどうか聞いてから出 向いた方がいいでしょう。ハワイの銀行は、現在郵送での口座開設の一般受付は行っていません。

そ のような銀行の中でもこのFirst Hawaian銀行は、日本語のホームページを持ちます。ネットバンキングやテレホンバンキングは英語ですが、銀行員が応対する場面では電話でも日本語で 対応してもらえることが多いです。この銀行はハワイの商業銀行として第1位の規模です。もちろん、米国本土の銀行と同じくFDICの預金保険制度に守られ ています。チェッキングアカウント(当座預金口座)には、ディスカウント、レギュラー、ボーナス、プライオリティ・バンキングなどがあり、それぞれ最低預 金額がゼロの代わりに毎月維持手数料3.5米ドル、口座維持手数料免除最低預金額が500米ドルでそれ以下だと毎月維持手数料7米ドル、1000米ドルで それ以下だと毎月維持手数料10米ドル、プライオリティーに応じて5000〜15000米ドルでそれ以下だと毎月維持手数料10〜20米ドルです。プライ オリティーは三段階から選べ、最低預金額の高いほうが利子も高くなります。各口座には小切手帳とデビットカードが発行され、プライオリティ・バンキング口 座ではクレジットカードも発行可能です。セービングアカウント(普通口座預金)には、レギュラー、ケイキ(子供)、マキシマイザー、マネーマーケット・ チェッキングなどがあります。それぞれ口座維持手数料免除最低預金額が300米ドルでそれ以下だと毎月維持手数料5米ドル、17歳以下の子供は3年間口座 維持手数料は無料でその後レギュラーと同じ、2500米ドルでそれ以下だと毎月維持手数料8米ドル、同じく2500米ドルでそれ以下だと毎月維持手数料8 米ドルです。それぞれATMカードが発行され、マネーマーケット・チェッキングは回数制限などがありますが小切手も使えます。マキシマイザーとマネーマー ケット・チェッキングは、マネーマーケット金利がつきます。掲示版投稿情報によりますと、日本円預金口座も開設できるそうです。現地で口座を開設される場 合は、あらかじめ必要書類を電話かメールで問い合わせてもっていった方がいいでしょう。

Union Bank Of California (UBOC)銀行(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け: A-(Positive) 

サービス名: 東京三菱銀行口座紹介サービス

口座開設難易度: B

最低必要資金: L

東 京三菱銀行が出資する米国銀行です。そのため、東京三菱銀行が口座開設取次ぎサービスを行っています。開設できる口座内容は、無利子のレギュラーチェッキ ングアカウント(当座預金口座)とレギュラーセービングアカウント(普通預金口座)です。レギュラーチェッキングアカウントは最低1000米ドル、レギュ ラーセービングアカウントは最低300米ドル預けておけば、口座維持手数料は取られません。レギュラーチェッキングアカウントにはATMカードと小切手が 付いてきます。もちろんすべて、インターネットバンキングやテレフォンバンキングが可能です。また、日本語専門の窓口やテレフォンバンキングサービスがあ るのは助かります。この銀行にはこれら以外にも最低預金額がない代わりに月に3米ドルの手数料が取られるベイシックチェッキングアカウントや最低預金額を 2500米ドル以上に常に維持すると口座維持手数料が取られない利付のタイレッドインタレストチェッキングアカウント、55歳以上の高齢者のための口座維 持手数料なし、最低預金額なしの55プラスチェッキングアカウントなどがあります。またセービングアカウント(普通預金口座)には、14歳以下の子供には 口座維持手数料無料で最低預け入れ額のないステューデントATMアカウントというATMカード付きの口座もあります。また、最低預入れ額が2500ドル で、それ以上なら口座維持手数料が取られず月3回まで無料で小切手決済できる有利子のマネーマーケットアカウントなどもあります。更に株式取引が可能なイ ンベストメントアカウント(証券口座)もあります。ただし、これの中の幾つかは米国内向けでしょう。社会保障番号や納税者番号を取り、ある程度付き合いの 実績を積めば、この中のあるものは開設できるかも知れません。ただし、利子や口座の種類から見て平凡な米国の国内銀行という感じがします。ただし、 FDICの1人最高10万ドルまでの預金保険制度の保障が付くのは魅力です。東京三菱銀行が口座開設取次ぎを行ってくれる条件は、東京三菱銀行に普通口座 や総合口座を持っていることのみです。以前はDCクレジットカード会員であることが条件でしたが、その条件はなくなりました。その代わり、パスポートと運 転免許証の両方のコピーの提出が求められます。東京三菱のテレフォンバンキングに電話して資料を取り寄せ、日本語の申込書にパスポートコピー、運転免許証 コピーを添えて東京三菱銀行経由で先方銀行に申し込むだけです。東京三菱銀行が身元確認をやりますから、パスポート認証などの書類はいりません。ただし口 座開設後に送金した金額から20ドルの口座開設取次ぎ手数料を差し引かれます。海外非居住者に対する課税扱いやITINによるインタネットバンキングの利 用などはCITIBank, N.A.の場合と同じです。

Central Pacific Bank銀行(米国ハワイ)

立地: 米国ハワイ

S&P格付け: 無し(債券未発行のため,ただしNASDAQ上場で株価は堅調,財務状態比較的良し)

サービス名: 日本語サービス

口座開設難易度: E

最低必要資金: L

こ の銀行は、日本語のホームページを持ち,インターネットバンキングと日本語テレフォンバンキングを正式にサポートしていますが、ハワイ現地に出向いて口座 開設するしかありません。この銀行はハワイの商業銀行として第3位と中堅規模で、債券を発行していないため格付け取得していません。ただし、NASDAQ に上場し最近の株価下落相場の中でかなり堅調な株価を維持しています。また、自己資本比率も12%以上と財務も健全ですので、おそらく格付けでいえばA (Stable)程度の銀行だと思い、ここに載せました。もちろん、米国本土の銀行と同じくFDICの預金保険制度に守られています。チェッキングアカウ ント(当座預金口座)には、ベーシックチェッキング、レギュラーチェッキング(標準当座預金)、IPCA(利付き当座預金口座)、スーパーナウチェッキン グ(利付き当座預金口座)、エクセプショナル・アカウント(利付き当座預金口座)などがあり、それぞれ最低預金額がゼロの代わりに毎月維持手数料4米ド ル、口座維持手数料免除最低預金額が400米ドル、750米ドル、2500米ドル、10000米ドルです。もちろん、最低預金額の高いほうが利子も高くな ります。ATMカードとデビットカードが発行できます。セービングアカウント(普通口座預金)には、パーソナルセービングアカウントと保険付きマネーマー ケットアカウントがあり、それぞれ口座維持手数料免除最低預金額が100米ドル、2500米ドルです。それぞれATMカードが発行され、後者は回数制限な どがありますが小切手も使えます。「保険付き」という意味は残高を上回って小切手などを使ってしまった場合も、ローン貸し出しがつくという意味です。当然 借入利子がつくので返さねばなりませんが、セービングアカウントでありながら、ある程度チェッキングアカウント的使い方ができます。現地で口座を開設され る場合は、あらかじめ必要書類を電話かメールで問い合わせてもっていった方がいいでしょう。マネーロンダリング対策が厳しくなるのでパスポートだけでなく 住所証明などを要求されるかもしれません。ただしこの銀行の場合、日本語書類で受け付けてくれる可能性が大なのがいいところです。

 その他、オンライン証券で有名なE*TRADEの銀行部門であるE*TRADE Bankなどは、定期預金のみの非居住者開設を受け付けているようですが、この銀行の格付けはBB(Negative)なので、幾らFDICの保障があるとは言ってもあまりお勧めしません。


4.オフショア証券会社口座

Internaxx証券

立地: ルクセンブルグ

S&P格付け: 無格付け(TD Water House: S&P A+(Stable),
         Banque Generale Du Luxembourg: S&P AA−(Stable)の完全子会社)

サービス名: Internaxx(ルクセンブルグ)

口座開設難易度: A

最低必要資金: L

掲 示板の投稿でご紹介いただいた証券会社です。2001年の6月から営業を開始したルクセンブルクのオフショア証券会社です。TD Water House銀行とBanque Generale Du Luxembourg銀行のジョイントベンチャー会社ということになっていますが、どちらも米国カナダ系と欧州系の高格付けな銀行で、資本のバックは非常 にしっかりしていると思います。また、ルクセンブルクという土地柄からいっても、個人情報保護、社会の安定性など文句なしといっていいでしょう。しかも、 この証券会社からニューヨーク市場(NYSE, NASDAQ, AMEX)、トロント市場、ロンドン市場、フランクフルト市場、パリ市場、アムステルダム市場、ストックホルム市場、チューリッヒ市場、マドリード市場、 ブリュッセル市場など、欧米を中心とした12の株式市場で売買できます。このうち、現状チューリッヒとストックホルムは電話での取引しか扱っていないよう ですが、他はすべてオンラインリアルタイムの株価を見ながら取り引きできます。米国の証券会社はどうしても米国中心で欧州は主要市場しか扱っていません が、ここは欧州市場に非常に強いと言えます。また、ABN-AMRO Asset Management, Credit Suisse Asset Management, DEXIA Asset Management, Allianz Dresdner Asset Management, Fidelity Investment, Fortis Investment, Franklin Templeton Investment, Gartmore, Henderson Global Investors, IKANO Funds, ING Investment Management, INVESCO, Morgan Stanle, Nordea, Schroders, SG Asset Managementなど、日本でもおなじみの投資会社やあまり知られていない投資会社も含め、欧州系の投資会社を中心として多彩なミューチュアルファン ドが購入できます。中には日本では余り知られていないものもあるようです。また、各種先物差金決済やマージンFXも可能です。

最 低入金金額は1000ユーロと低く、証券会社口座は米ドル、カナダドル、イギリスポンド、ユーロの4通貨を保管できるマルチカレンシーとなっています。当 然それらの通貨間で両替もできます。また、通貨によりますがまあまあの利子もつきます。更に現状は現地本社や支店でのユーロでの現金の出し入れも可能で す。ただし、1年間に30回以上取引をするかしないかでいろいろと手数料に差が設けられており、これより少ないと3ヶ月間に最小6.25ユーロ、最大 62.5ユーロ、その間では総資産額の0.05%の口座維持手数料が取られます。これは運用金額の多寡にかかわらず必ず取られます。この辺は米国や香港の 証券会社に比べると高めな感じがします。ただ、この回数を超えると、更に1回の取引金額が多いと、各株式取引手数料が3〜4割以上ディスカウントされま す。一方、ファンドの売買手数料はただですが、株式投資信託と債券投資信託は最低2000ユーロ相当からでセールスチャージがそれぞれ2.5%、1. 5%、短期または通貨投資信託は最低10000ユーロからでセールスチャージが0.15%となっています。これは購入単位といい、手数料といい、かなりお 得な水準だと思います。口座維持手数料がちょっと負担ですが、ファンドの手数料やチャージの安さなどトータルで見るとある程度補ってくれそうです。ただ掲 示板投稿情報によれば、売買注文を出してから取引成立まで2,3分かかることが多いそうです。この辺はデイトレーダー向きではないですね。

口 座開設にはホームページ上のOpen an Accountからウェブメールで申込み書を取り寄せることもできますが、 同じOpen an Accountのページの右側の申込み書と約款がPDFで掲載されており、それをダウロードして直接申し込んでもいいようです。申込み書には氏名や住所以 外に現状所有の銀行口座や送金する銀行口座の詳細を書く欄があります。また気をつけるべきことは、EU諸国、日本、香港、シンガポール、オーストラリア、 ニュージーランド、米国、カナダ、アイスランド、ノルウェイ、スイスから最初の送金を行う場合には、パスポートコピーは認証がなくても構いませんが、ジャーシー島、ガンジー島、マン島から送金する場合には、電信の場合にせよチェックの場合にせよ、認証パスポートを 送らないといけないことです。これがオフショア銀行を経由したマネーロンダリングを警戒してのことでしょう。Internaxx証券は申込者が指定した金 額の送金指示書を、申込み書に指定した銀行に直接送り送金させようとします。これが身分確認となります。ただし、日本の多くの銀行は突然海外から送金指示 書が送られてきても返送してしまいます。シティバンクの口座を指定した場合は、事前に送金指示書が送られてくることをシティバンクに知らせておくと、その 指示書を転送してくれるようです。申込者がシティバンクの最寄の支店に出向いて、指示書の内容に従って送金手続きをすれば、Internaxx証券に送金 がなされ身分確認と同時に入金となります。シティバンクに口座がない方や最寄の支店まで遠い方は、認証パスポートコピーと送金元の銀行の明細を申込み書に 同封して身分確認と資金の出所を明らかにする必要があります。ただし、海外送金に手馴れていてかつしっかりした英文の明細や残高証明を簡単に取得できるシ ティバンク、ブラジル銀行などにすべきでしょう。先方が口座開設してくれたことを確認の上、ネットバンキングやテレフォンバンキングで送金することができ ます。パスポートの認証は、弁護士や行政書士などの認証資格者で大丈夫です。ただしこれは初回の送金だけなので、それ以降はオフショア銀行を含めいずれの 銀行から送金しても構いません。高格付け資本に裏打ちされた信用、個人情報保護、タックスヘイブンとして利点、国の安定性、手続きの簡易さ、小額からの投 資の容易さなど、非常にメリットの多いオフショア証券会社だと思います。

Keytrade Luxembourg S.A.証券

立地: ルクセンブルグ

S&P格付け: 無格付け

サービス名: Keytrade(ルクセンブルグ)

口座開設難易度: A

最低必要資金: L

1999 年に開業した新興のネット証券会社です。ルクセンブルクでは、銀行業と証券業の法的な境界は薄いのですが、ここは口座開設方法を容易にする代わりに、預け た資産のオンラインネットによる引き出しは本人名義(共有名義の場合はそのいずれかか両方)の口座を予め1つ登録しておき、それ以外には引き出しできない システムになっています。また、手紙やFAXなら未登録の本人名義の口座に引き出し依頼することもできます。取り扱い商品は株式と転換社債(ワラント)、 株式市場や債券市場のETF、オプションなどで、米国の主要市場とヨーロッパの主要市場に投資できます。ETF以外のファンドは扱っていないようです。現 金の保護預り口座にはユーロと米ドルの両方があり、僅かですが利子が付きくます。最低預け入れ額はありませんが、最低初期預け入れ金額は2500ユーロな いしは2500米ドルです。口座維持手数料などはありません。取引手数料はどの市場かによりますが、株や転換社債の売買手数料が1回につき15〜30ユー ロ程度、それ以外に解約時の手数料が35ユーロ程度と、高めな感じはします。またリアルタイムの株価情報サービスを受けようとすると、月に35米ドル払わ ないといけません。証券会社への送金は、ユーロと米ドルで可能ですが、それぞれコルレス銀行が指定されています。口座数が3万件に満たない小規模な証券会 社ですので、今後、どのような経営状況になるかはわかりません。ただし、ルクセンブルクでは銀行法により、保護預り口座も含め金融機関資産と顧客資産の分 別管理はしっかりしているので、いざという時、煩雑な手続きをいとわなければ資産は保全されるでしょう。

口 座開設方法には、ホームページのOpen an accountのリンクから小ウインドウを開き、Info Requestから自分の住所や電話番号などの情報を入力し申込書を郵送してもらう方法と、Down Loadから直接申込書をPDFでダウンロードして書き込み申し込む方法があります。後者の方が手軽でしょう。申込用紙の2ページ目の最後に引き出し用の 本人名義口座を1つだけ指定できます。これはオンラインネットサービス用の登録です。ここを空欄にしても、またこれ以外の本人名義口座へも、手紙やFAX でなら引き出し依頼が可能です。この申込み用紙には、いろんなアンケートや自分が米国居住ではないことの宣誓書(米国人はルクセンブルクに口座を持つこと が禁止されている)など、いろんな内容が含まれています。これに認証パスポートコピーをつければOKです。認証は弁護士、行政書士、警察官、市役所所員な ど幅広く認めています。また、パスポートコピーに自分自身で自分の認証文を書いて自署し、それに自分の名前や住所が記載された英文の銀行明細書や残高証明 書を添付するのでもOKなようです。認証基準が緩いのは口座の引き出し規制を厳しくしているからでしょう。

HMS LUX S.A.証券

立地: ルクセンブルグ

S&P格付け: 無格付け

サービス名: HMS TRADER/Direct Access (U.S. Markets)

口座開設難易度: B

最低必要資金: H

1972 年に開業したルクセンブルクの証券会社です。現在はネット取引サービスを主力としています。この会社は銀行免許を持っておらず、預け入れ金は日本の証券会 社と同様に他の信託銀行に保護預りされます。取引はこの会社が提供するオンライントレードソフトによって行います。中心となるサービスはHMSトレーダー という取引口座です。最低預け入れ額は15000ユーロですが、1つの口座で外為、株式、株式差額決済、株式先物、債券など様々な取引ができます。外為取 引では、米ドル、ユーロ、円、スイスフラン、イギリスポンド、カナダドル、オーストラリアドル、ニュージーランドドル、欧州の他通貨間でのマージンFXや 外為先物、外為オプションの取引ができます。最低売買単位(1枚)の制限がありませんが、おおよそ10万通貨単位以下の取引では通常のスプレッド以外に約 10米ドル相当の取引手数料を加算されます。株式は欧州と米国の主要市場、オーストラリア市場を取引可能です。取引手数料売買額のは0.2%程度で最低約 20米ドル相当です。株式差額決済は欧州と米国の主要市場、オーストラリア、ニュージーランド市場の取引が可能です。これは基本的に手数料を取られません が、取引額が1万米ドルなど一定以下だと10〜15米ドル相当の手数料を取られます。株式先物取引は欧州主要市場が中心で、手数料は1回3〜4米ドルす。 これ以外に債券取引も可能になるようです。また、ダイレクトアクセス(USマーケット)という米国株式や米国株式先物・オプション取引専用の口座サービス もあります。こちらは最低預け入れ額が25000米ドルからと高くなっていますが、より強力なリアルタイム価格表示や低い取引手数料などが設定されていま す。更に月99ユーロ支払うとトレーディングセントラルという投資情報提供やコンサルティングサービスを受けることができます。投資知識が豊富で本格的投 資を行いたい人にとっては、様々な金融商品に1つの口座から投資できるので便利かも知れません。オンライントレードのデモソフトをダウンロードして体験が できるので、はじめはそれで使い勝手などを試してみる方がいいでしょう。

口座開設はホームページのOpen Accountのリンクを辿り、圧縮形式の申込み書一式をダウンロード、解凍して入手します。申し込み書など複数書類に必要事項を記入し、各名義人のパスポートコピーに公証人によるその内容の宣誓認証書類を添えて返送します。

SAVIS AG証券

立地: スイス

S&P格付け: 無格付け

サービス名: SAVIS(スイス)

口座開設難易度: B

最低必要資金: L

1996 年に開業したネット証券会社です。この会社自体が銀行免許を持っているわけではなく、単に証券売買の取次ぎをするだけです。実際の証券保管管理は Swiss Quote Bankが行います。そのためこの会社に証券口座を開く場合、Swiss Quote Bankとも契約を交わすことになります。取引はこの会社のサイトからネットトレードで行うか、電話やFAXで行うことになります。トレーディングアカウ ント(証券口座)には、スイスフラン、ユーロ、米ドル、円、イギリスポンド、カナダドル、南アフリカランド、オーストラリアドルを預けられます。スイスら しく手数料を払えば、番号口座を開設することもできるようです。いずれも最低預金額はありませんが、利子はスイスフラン預金にしか付きません。また各通貨 について、信用取引などで必要な資金をロンバードレートという利子率で借りることができます。トレーディングアカウントからスイス国内や海外の他口座への 送金は、通貨両替が必要ない場合は15スイスフランですが、両替が必要な送金は45スイスフランかかります。この証券会社の最大の特徴は、世界中のほとん どすべての市場に投資可能なことです。スイス国内、欧米主要市場はもちろん、東京市場、更には香港、シンガポール、タイ、インドネシア、ニュージーランド 市場まで投資可能です。ただし、一回の取引手数料が高く、取引金額に応じて変化します。例えばスイス国内市場の株式については、最低60スイスフランから で取引金額の0.15〜0.40%程度になります。他の市場も同等以上の手数料となります。同じくオプションや先物取引も可能です。更にUBS、フレミン グ、サラジン、ベアリングを含む主要な投資信託も扱っています。いずれもスイスらしく、世界中の市場に比較的大きな金額を長期投資したい方に向いた手数料 体系です。その他、資金運用を先方のマネージャーに委託するマネージドアカウントもあるようです。

口座開設はホームページのOpen Accountのリンクを辿り自分の情報を入力するか、あるいは電話やメールをして、申込み書を取り寄せます。申し込み書に必要事項を記入し、パスポートコピーに公証人によるその内容の署名認証ないしは宣誓認証書類を添えて返送します。

DBS TD Water House証券(シンガポール)

立地: シンガポール

S&P格付け: 無し(シンガポールのDBS Bank: S&P格付けA+(Positive)と
            TD Water House: S&P A+(Stable)の完全子会社)

サービス名: 非居住者証券口座開設(シンガポール)

口座開設難易度: B

最低必要資金: L

シ ンガポール地場の銀行として最大手のDBS Bankとカナダ系のTD Water House銀行の合弁証券会社です。格付け的にはA+クラスと考えていいでしょう。香港にも同じ合弁証券会社がありますが、そちらは現地在住で現地銀行口 座を持つ人しか口座を持てません。シンガポールにはこのような規制はなく、非居住者でも証券口座を郵送で開設できます。株式はオンラインでシンガポール、 香港、米国、カナダ市場の取引ができ、またコールセンター経由で中国上海・深川のB株市場と英国市場の取引が可能です。また、数十を超える株式ファンドや 債券ファンドの売買もオンラインで可能です。コールセンター経由で債券自体の売買も可能なようです。シンガポールドルベースのキャッシュアカウント(通常 の保護預り証券口座)とマージンアカウント(信用取引口座)を開くことが可能です。キャッシュアカウントは最低初期預金額1000シンガポールドルです。 株式の売買手数料は市場によってことなりますが、大体日本円にして最低1500円〜2000円で後は売買金額に応じて0.15〜0.3%の間のようです。

口 座開設申し込みは、ホームページのオープンアカウントのリンクから辿っていき、オンライン申し込みのリンクを辿り、香港とシンガポールの口座を選ぶ画面か らシンガポールを選びます。シンガポール居住者のみと書いてありますが構わず進みます。すると法人口座か個人のシングルないしジョイント口座を選ぶ画面が 出ますが、ここで個人口座をクリックします。するとシングル用、ジョイント用の口座申込み書、約款をPDFでダウンロードできるページにたどり着くので、 目的に応じてどちらかを選択してダウンロードします。米国株を行う人用に米国の非居住者源泉徴収税自動還付書類であるW8-BENもダウンロードできるよ うになっています。シングル用、ジョイント用の口座申込み書ともシンガポール居住者用ですが、構わず日本の自分の住所やその他必要事項を書き込みます。申 込み書の最後にはDBS Bankの行員のサイン認証が必要な書式になっていますが、ここにLawyer(弁護士か行政書士)か公証人の認証が必要になります。行政書士の場合は Gyouseishoshi Lawyerの肩書きで認証してもらいましょう。更にこれに弁護しか行政書士の認証パスポートコピーと英文住所証明を添付して、ホームページに示された住 所に郵送します。

Charles Schwab証券(香港)

立地: 香港

S&P格付け: A−(Negative)

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: B〜C

最低必要資金: H

米 国オンライン証券会社の香港支社です。米国本社と同じく、口座開設時必要資産額は証券口座や関連投資商品の総額が最低10000米ドルからです。ただし、 米国本社と違い口座維持手数料は無料のようです。小切手は香港の支店に出向かないと発行してもらえないようです。またVISAデビットカード発行もありま せん。取り扱い金融商品は、米国株式、米国のオプション取引、米国国債を含むドル建て債券、米ドル定期預金、米国住宅モーゲージファンド、200種類を超 えるミューチュアルファンドなどです。香港にありbながら、米国投資のための証券会社といっていいでしょう。その代わり面白いことに、米国SPICの保証により保護預り口座は名義当たり10万ドルまで保護されます。また定期預金はFDICの保証が名義当たり10万ドルまでつきます。これは香港そのものではなく、米国本土の口座を斡旋するもののようです。香港にある米国の飛び地のような証券会社です。ホームページから口座開設申込み書をPDF形式のファイルでダウンロードできます。また米国非居住者申請書類であるW-8BENの 添付が必要です。更にパスポートコピーとが必要です。これは認証はいらないようです。その代わり、ホームページからBank Reference or Notarizationというフォームをダウンロードし、バンクリファレンスか弁護士、行政書士、公証人などに、サインの眼前認証をしてもらったものを 同封しないといけません。日本の場合、バンクリファレンスの入手が難しいので後者の方法がいいでしょう。また住所証明として住所入りの銀行の英文明細書の 同封も必要です。米国本社より若干口座開設しやすいことと口座維持手数料がないことを除けば、特に香港ならではのメリットは無いようです。ただ、FDIC 保証の定期預金をなぜか香港から作れるというのは面白いし、場合によっては利用価値があるかも知れません。

Phillip Securities Group証券

立地: 香港、シンガポール、マレーシア、タイ、スリランカ、英国、オーストラリア

S&P格付け: 無格付け

サービス名: POEMS(香港)

口座開設難易度: B

最低必要資金: L

1975年にシンガポールで発足した証券会社です。現在では香港、マレーシア、英国をはじめとする元大英帝国圏を中心に国際ネットワークを有する社員総勢1500名大手証券会社です。香港支社は1984年に設立され、現在では社員200名、香港に6支店を有しています。香港証券取引会社(SEHK: Stodk Exchange of Hong Kong Limited)に加盟し、取引所に7つの取引席を確保しています。新規公開株も扱っています。また、香港先物取引会社(HKFE:Hong Kong Futures Exchange Limited)にも加盟し先物や信用取引を扱っています。もちろん、香港中央決済システム機構(CCASS)を 用います。基盤がシンガポールからイギリス、オーストラリアにまたがる多国籍証券会社のため、各支店がある国の市場取引が香港から可能です。また上海及び 深川のB株市場もすべて扱っています。いずれもインターネットによるオンライン取引が可能です。もちろん電話取引もできます。有料ですが各市場のオンライ ンリアルタイムの株価情報やチャート情報を提供するサービスもあります。香港に偏らず広範囲かつ大規模な経営証券会社なので、1つの国の政情や社会変動の 影響を他で担保しやすい構造を持った会社といえます。そのせいか手数料が香港の他の会社より高いようです。また、最低5000HKドル以上からの預金ない しは投資を行わないといけません。ただし、投資残高や取引手数料支払いに応じてポイントがもらえ、リアルタイムの株価情報の閲覧をポイントの範囲で無料で できるサービスもついています。セミナーなども熱心に開いているようです。もちろん、香港まで出かけないといけませんし、英語のセミナーでしょうが。最低 投資額が5000HKドルというのは決して高くはないので、手数料の高さを除けば一定範囲で無料の株価情報サービスがあったり、多様な市場に投資できる自 由度を考えれは、頻繁な売り買いはせずじっくり預けて運用する方には向いているでしょう。口座を開設するには、ウェブからダウンロードできる申込み書、パ スポートコピー、英文住所証明原本、香港にある銀行の自分名義口座から振り出す最低5000HKドルの小切手を送るか、申込み書、パスポートコピー、英文 住所証明原本のすべてを銀行員や弁護士、行政書士、会計士などの認証資格者から認証してもらい、それに日本の銀行で5000HKドル以上の国際送金小切手 を作って同封送付しなければなりません。共有名義の場合は、名義人それぞれのパスポート、住所証明が必要です。ですから認証料金が馬鹿になりません。香港 の場合、住所証明は日本語や漢字を読める人がおおいので、日本語の住所標記の資料でも受け付けてくれるようです。

East Asia Securities Company Limited証券

立地: 香港

S&P格付け: 無格付け(Bank of East Asia: S&P BBB+(Stable)の完全子会社)

サービス名: East Asia

口座開設難易度: B

最低必要資金: L

1985年に香港で設立された証券会社です。香港証券取引会社(SEHK: Stodk Exchange of Hong Kong Limited)に加盟し、取引所に6つの取引席を確保しています。また、香港先物取引会社(HKFE:Hong Kong Futures Exchange Limited)にも加盟しています。ちろん、香港中央決済システム機構(CCASS)を 用います。香港の地場の証券会社ですが、銀行が母体の大手証券です。香港市場、上海・深川のB株市場、新規公開株、信用取引などを扱っています。ただしオ ンライントレードは可能ですが、現状は香港市場の通常株取引のみのようです。また、リアルタイム株価情報サービスについては、香港市場だけでなく、上海・ 深川のB株市場にも対応していますが、月に200HKドル程度のチャージがかかります。他の取引は電話になります。ここは最低預金額の制限はありません。 ただし、1年間に1度も取引がないと、200HKドルの口座維持手数料が取られます。まあ、日本国内の証券会社も、外国株口座については無条件に年 3000円程度の維持料を取りますから、それに比べたらましです。手数料は他の証券会社に比べてもあまり高くはありません。顧客資産と会社資産の分別管理 の徹底などをホームページで十分に強調しています。口座の開設には、開設申込み書やリスク開示合意書など一式を記入し、リアルタイム株価情報サービスにも 申し込むなら、その申込書も記入します。これに名義人全員のパスポートコピー、住所証明、1万HKドル以上の月収であることを示す証明書、10万HKドル 以上の金融資産がある残高証明書などです。ホームページを見る限り、特にパスポートコピーなどの認証はいらないようですし、残高証明書は邦銀に英文の証明 書を書いてもらうとしても、月収の証明書は厄介です。ただし、給与明細や銀行明細をそのまま提出しても、香港には日本語や漢字が分かる人が多いので、受け 付けてくれるかも知れません。

Mansion House Group証券

立地: 香港

S&P格付け: 無格付け

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: B〜C

最低必要資金: H

香 港のハンセン株式市場への投資とその先物投資、貴金属・商品市場への現物、先物投資がオンラインでできる証券会社です。中国の上海、深川のB株市場、米 国、日本市場への投資できますが、こちらは電話、FAX、メールでの取引になるそうです。最低預金額などはないようです。口座開設には、申込書をダウン ロードしてプリントアウトし、自署で書き込みを行わねばなりません。そして、申込書上のサインを行政書士や弁護士、公証人などに認証してもらう必要があり ます。更に各名義人の認証パスポートコピー、3ヶ月以内の住所証明、線引きした個人小切手か銀行送金小切手を同封します。香港に口座がない場合は、日本で 銀行送金小切手を作って送金するしかないでしょう。

KGI Group Hong Kong証券

立地: 香港、台湾、韓国、タイ、フィリピン

S&P格付け: 無格付け

サービス名: KGI Web Trade (香港)

口座開設難易度: B

最低必要資金: L

1997 年に台湾で発足した新興の証券会社です。現在では香港、台湾、韓国、タイ、フィリピンと、主に東アジアを中心に国際支社網を構築しています。社員数は総勢 400名の中堅証券会社ですが、日本の日本生命を含む台湾、シンガポール、韓国などの金融機関の出資を受けています。掲示板からの投稿情報によりますと、 日本語の話せるスタッフもいるようです。香港証券取引会社(SEHK: Stodk Exchange of Hong Kong Limited)に加盟し、取引所に11もの取引席を確保しています。新規公開株も扱っています。また、香港先物取引会社(HKFE:Hong Kong Futures Exchange Limited)にも加盟し信用取引を扱っています。もちろん、香港中央決済システム機構(CCASS)を 用います。香港市場はもちろんのこと、香港NASDAQ、米国市場、台湾市場、上海・深川B株市場の売買がインターネットオンライントレードができます。 もちろん電話取引もできます。有料ですが各市場のオンラインリアルタイムの株価情報やチャート情報を提供するサービスも、内容と値段のバランスで複数種類 から選べます。また、この証券会社の魅力は600種類近い投資信託を売買できることでしょう。香港のみならず東アジア一帯にネットワークを持つ証券会社な ので、1つの国の政情や社会変動の影響を他で担保しやすい構造を持っているといえます。ただし、拠点が台湾なので台中関係の影響は受けるかも知れません。 この証券会社のもう1つの魅力は、売買手数料を含む各種手数料が安いことです。口座最低預金額や維持手数料もありません。また、香港のSEHKによる証券 会社信用保険(BFI)のみでは保障が不十分であるとして、それ以外にも留保金を積み万が一の場合の顧客の保護に万全を期しているとホームページ上で述べ ています。このような積極的な投資家保護までを明示している証券会社は珍しく、SEHKでの取引席の多さなども勘案すると、新興証券会社であるにもかかわ らず、しっかりした経営方針を持っていると評価できます。日本から口座を開設するには、ウェブからダウンロードできる申込み書、申込み書、パスポートコ ピー、英文住所証明原本のすべてを弁護士、行政書士、会計士などの認証資格者から認証してもらい送付しなければなりません。共有名義の場合は、名義人それ ぞれのパスポート、住所証明が必要です。認証料がかなりの金額になるでしょう。ただし、既に香港内の銀行に口座をお持ちの方なら、その銀行の最低 10000HKドル分の自分のパーソナルチェックを申込み書、パスポートコピー、英文住所証明原本と一緒に同封すれば、パーソナルチェックが本人確認の代 わりになるので各書類の認証は免除されるようです。香港の場合、住所証明は日本語や漢字を読める人がおおいので、日本語の住所標記の資料でも受け付けてく れるようです。なお、米国市場の取引を行う場合には、米国内国税務庁(IRS)に提出するためのW-8BENも書いて同封する必要があります。

BOOM Securities Limited.証券

立地: 香港

S&P格付け: 無格付け(Australia and New Zeland Banking Group Limited(ANZ)銀行:
         S&P格付けAA-(Stable)やシンガポールOversea-Chinese Bank Corporation
         Limited:S&P格付けA+(Stable)などの銀行、米国シリコンバレーのベンチャー
         ファンドなどが出資)

サービス名: BOOM. Web Trade (香港)

口座開設難易度: B

最低必要資金: L

1997 年に香港で発足したアジア初のオンライン専業の新興ベンチャー証券会社です。ネットトレードシステム構築技術に優秀な技術者を抱え、香港、上海・深川B 株、米国市場のみならず、日本、オーストラリア、シンガポール、タイ、インドネシア、フィリピン、韓国、台湾の各市場の取引がオンラインで可能です。香港証券取引会社(SEHK: Stodk Exchange of Hong Kong Limited)に加盟し、新規公開株も扱っています。また、香港先物取引会社(HKFE:Hong Kong Futures Exchange Limited)にも加盟し信用取引を扱っています。香港証券及先物事務監察委員会(SFC)の認可を受けた証券会社で、香港株の売買については香港中央決済システム機構(CCASS)を用います。また、世界主要市場のインデックスファンドをはじめ香港証券及先物事務監察委員会(SFC)に 認可された130に及ぶ投資信託の売買も可能です。また信用取引も可能です。アジア市場に関する投資メニューの多さを考えると、米国の主要オンライン証券 会社以上のメニューがあると言っていいでしょう。また、ここの証券会社口座はマルチカレンシーです。多くの香港の証券会社は、HKドル、米ドルの2本立て の口座を提供していますが、BOOMにはそれ以外にもユーロや円など、上記市場に対応した主要通貨をそのまま預けることができます。ただ、年間に僅かです が200HKドルの口座維持手数料が取られます。もっとも、日本国内の外国証券口座でもこの程度の年間手数料を取られるので、どうという金額でもないで す。また、このベンチャー証券への出資企業は、S&PでAA-格クラスのAustralia and New Zeland Banking Group Limited(ANZ)銀行やシンガポールのS&PでA格クラスOversea-Chinese Bank Corporation Limited.などの銀行、米国シリコンバレーのベンチャーファンドなどです。幅 広い通貨で幅広いメニューから投資できると言う意味で、世界でも最大級のサービスだと思いますし、ホームページには証券口座の現金も銀行が分別管理してい るので問題はないと書かれています。申込みは、銀行員や弁護士、行政書士、会計士などの認証資格者の眼前で、申込み書に名義人がそれぞれサインをし、それ が確かに本人のサインであることを申込み書の認証欄にサインしてもらいます。それから各名義人のパスポートコピーも上記認証資格者に認証してもらう必要が あります。それと住所証明コピーを同封します。なお、米国市場の取引を行う場合には、米国内国税務庁(IRS)に提出するためのW-8BENも書いて同封 する必要があります。

E*TRADE証券(香港)

立地: 香港

S&P格付け: 無格付け

サービス名: E*TRADE Web Trade, Power E*TRADE (香港)

口座開設難易度: B〜C

最低必要資金: L

米 国オンライン証券の香港支社です。米国株式や債券、ファンド以外にも、香港株式全般、先物取引、オプション取引ができます。普通口座には特に最低預金額や 口座維持手数料はないようです。また最低預金額1万米ドル以上ですとPower E*TRADEという取引手数料優遇の口座を持てます。E*TRADEの中で非居住者の口座開設を許しているのは、米国本社と香港だけです。ただし、米国 のSPICやFDICの預金保険は適用されません。通常口座や先物・オプション用のマージン口座の開設申込み書は、ホームページからPDF形式でダウン ロードできます。ただし、マージン口座は先に普通口座を開設していることが条件です。普通口座の開設には、住所証明として自分のサインを記入した銀行明細 書と、パスポートコピーを同封します。ホームページでは、1万香港ドル以上の額のチェックを同封するればパスポートコピーやサインの認証は要らないことに なっていますが、これは香港在住者向けの説明で、現状、非居住者の場合は認証パスポートコピーと眼前サイン認証書類を提出する必要があるようです。また、 米国株式に投資するには、米国非居住者申請書類であるW8-BENを添付する必要があります。


5.オンショア証券会社口座(国内向け証券会社:米国,英国)

TD Ameritrade証券(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け: A+(Stable)

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: A

最低必要資金: L

米 国を代表するオンライン証券です。2002年に同じく新興であったDatek証券を吸収合併し、また2005年に老舗のTD Waterhouse証券を吸収合併し成長しています。取引手数料は10.99米ドルからです。また口座維持手数料の掛らない最低預金額も2000米ドル ですが、若干の利子が付くようです。6ヶ月間に4回以上取引すれば、残高が2000米ドル以下でも口座維持手数料はかかりません。以上の条件を満たさない 場合は四半期に15米ドル(年間換算で60米ドル)の口座維持手数料を取られます。ネットでは米国外の銀行や証券口座には送金できないようです。ただし, 所定フォームを郵送・FAXすれば米国外の銀行や証券口座に送金できるようです。口座開設には、オンラインで非居住者用の口座開設申込書をPDFでダウン ロードできます。これと各名義人の認証なしのパスポートコピーと非居住者申請書類であるW8-BENを 送ればばいいだけです。Ameritradeの現金口座もDatekから合流した口座も小切手帳が発行されるので、支払いなどに使えて便利です。手数料の 掛らない最低預金額が低いのと、各種手数料の安さ、開設手続きの簡単さ、規模の大きさ、サービスの多様さなどから、海外証券口座として人気があります。

TD Waterhouse証券(英国本土)

立地: 英国本土

S&P格付け: A+(Stable)

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: B

最低必要資金: L

英 国のTD Waterhouseの場合も英国居住者のみ、オンライン申し込みが可能で、非居住者はホームページ記載の電話番号に電話するようにと書かれています。ま た、英国内居住者は英国のTD Waterhouse銀行に口座開設もできるようですが、非居住者は利用できるサービスが証券サービス限られます。しかし証券口座にも無利子のキャッシュ マネージメントアカウント(保護預かり口座)が開設できます。キャッシュマネージメントカウントは現金も入れられますが、基本は株式や債券、ファンドなど を入れておく口座です。現金はイギリスポンド建て預金になります。ホームページでは、カレントアカウントやセービングアカウント、VISAのデビットカー ドと小切手をつけることができるように書いてありますが、これは英国居住者向けで非居住者には開設・発行しないようです。銀行ではないので自分の口座に直 接電信送金はできません。あくまで、イギリスのNatwest銀行内の指定されたTD Waterhouse証券の口座を通して、電信入出金する必要があります。最低預金額がなく口座維持手数料もないので、手軽に使えるところがメリットで す。また株式、転換社債、先物の他、英国国債を小額買えるところもメリットです。実際の申し込み手続きですが、電話して資料を取り寄せ、申込書と各種現地 税金還付書類を記載し、更に2つの異なる出所からの住所証明書類(英文の住所入り銀行明細など)と、認証パスポートコピーを添付すればいいようです。

Charles Shwab証券(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け: A−(Negative)

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: D

最低必要資金: H

米 国オンライン証券会社の最大手らしく、証券口座や関連投資商品の総額が最低10000米ドルから。総額75000米ドル(約1000万円)以上で口座維持 手数料が無料になります。相当大規模に証券投資する方に向いた口座でしょう。銀行と同じく小切手が付きますし、オンラインで小切手を振り出したりもできま す。またVISAデビットカードも発行できます。ホームページによると非居住者の申し込みは電話かメールで行うことになっています。ネットのログインに米 国の社会保障番号SSNが必要なので、非居従者の場合は最低でも米国個人納税者番号ITINを予め取得しておくことが必要でしょう。その上で申込書に必要 事項を書き込み、認証不要のパスポートコピーと米国系銀行のバンクリファレンス、非居住者申請書類であるW-8BENを送れば開設できます。こちらも若干利子がつきます。マネーロンダリング対策などで、最近審査が米国銀行並に厳しくなったようです。

Squaregain証券(英国本土)

立地: 英国本土

S&P格付け: 無格付け(Commertzbank銀行 A−(Negative) の子会社)

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: C

最低必要資金: L

英 国のオンライン証券会社です。口座開設条件は英国(UK)内に銀行口座を持っていることです。入出金が英国内の銀行口座との電信送金やデビットカード送 金、小切手でしか認められないためです。ロンドン市場はもちろん、欧州、米国の主要株式市場で取引できます。取引手数料は1回につき12.50イギリスポ ンドですから、米国証券会社に比べると決して安くはありませんが、ルクセンブルクやスイスの証券会社よりは安そうです。非居住者に関係する口座としては、 通常のディーリングアカウント(証券口座)、ジョイントディーリングアカウント(共有名義証券口座)、インベストメントクラブ(投資クラブ)があります。 いずれも最低預金額も口座維持手数料もありません。ジョイントディーリングアカウントの共有名義人は同じ住所に住んでいなければなりません。インベストメ ントクラブは複数の人間が集まって自分達で投資勉強会クラブを構成するというものです。通常、我々が利用することはないでしょうが、資本主義発祥の地であ る英国らしい制度です。英国にはFSA(Financial Services Authority)という金融庁に相当する機関があり、その監督下にあります。この指導の下で、保護預り現金はCommertzbank銀行とは別に Royal Bank of Scotlandに分別管理で預けられ、また購入株式は英国の証券保護預り機構であるCRESTに預け入れられます。更に証券会社が万が一破綻して顧客資 産に損失が出た場合には、FSCS(Finantial Service Compensation Scheme)が原則全額保証します。

口 座開設はオンラインの場合、身分確認上、英国のNational Insurance number(国家社会保障番号)が必要ですので、一般に日本人はオンラインでは申し込めません。そこでホームページからアプリケーションパックを郵送で 送るように申し込むことになります。開設したい口座の種類と氏名や生年月日、送付先、電話番号などを入力すれOKです。電話などで確認を取るという記述が ありますが、電話での確認を受けたくない旨を指示するチェックボックスもあります。電話確認を受けたほうが手続きはスムースに行くでしょうが、英会話に自 信がない人はチェックしておくといいでしょう。申込書に3ヶ月未満の2種類の電気、ガス、固定電話料金請求書か1種類の電気、ガス、固定電話料金請求書と 銀行明細書を添付せねばなりません。日本人の場合は、銀行明細は英文発行してくれるシティバンクその他を使うとして、電気やガスの請求書は日本語なので難 しいですね。IDCあたりの英文付き請求書を使うしかないでしょう。ただ、これも住所は日本語なので英訳して認証をつけるなど、先方と交渉する必要がある かもしれません。なぜかパスポートコピーなどはいらないようです。銀行口座が英国内にあることで確認が取れるからでしょう。

Interactive Brokers証券(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け: BBB−(Stable)

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: A

最低必要資金: L

米国のオンライン証券ですが海外向けサービスを特に意識しており、米 国にしては珍しく米ドル、ユーロ、イギリスポンド、円、スイスフラン、香港ドル、オーストラリアドル、カナダドルの口座を開けます。ただし、口座開設時に ベース通貨を指定なければならず、初回の入金だけはそのベース通貨でのみ行うことができ、他通貨では入金できません。しかし、その後は他の通貨でも入金可 能で、マルチカレンシーアカウント(多通貨口座)のように使うことができます。ま た、預金資金を保証金として他の通貨を借りて運用したりもできますし(この場合は借用利子を徴収されます)、複数口座を持つ場合は初回入金以外は自分の口 座間ならば資金を移動できます。この際、通貨両替しての移動も可能です。また運用終了後に各口座からベース通貨以外の通貨に両替して電信引き出しすること も可能です。更にこの際、銀行口座だけでなく証券会社口座のように会社名義の口座内の自分名義のサブアカウント(副口座)にもFurther Credit to 自分名を指定して電信引き出しできます。ただし、複数口座についてはその分余計に口座維持手数料もかかりますので、資産管理を区別するというような目的以 外には複数口座を持つ意味は薄いでしょう。

口座には自分自身で取引をするアクティブトレーダー口座と、アドバイザーがつくアドバイザー口座、イントロドューシングブローカーというブローカ運用任せの一任勘定口座、インスティテューション口座という法人や団体のための口座があります。い ずれも米国、欧州各市場、香港市場、オーストラリア市場と世界中の株式市場に投資できます。また、各種社債や債券市場ETFも扱っています。ただし、市場 によっては先物やオプション取引しか扱っていないので注意が必要です。日本市場については現状、先物やオプション取引のみの扱いのようです。売 買手数料は1回につき2〜5ドルと安いですが、通貨間で両替する場合には両替手数料としてスプレッド以外に2〜5ドル程度取られます。また、毎月10ドル の手数料で相場情報提供サービスもあります。相場情報提供サービスを受けなくても、毎月一度も取引がないとやはり口座維持手数料として10ドルを引かれま す。ただし、これらは26歳未満は毎月3ドルです。これはちょっと高いので売買手数料の安さも勘案すると、頻繁に取引する方向きのサービスだと思います。現金預金には通常の銀行並のかなりいい利子がつきます。 もちろん米国のSPIC保障を受けられます。最初に述べたように口座資金を保証金として他通貨を借りて運用する場合と同じく、信用取引などでお金を借りた 場合にも相応の借入利子を取られます。最低初期預金額はベース通貨によって違いますが、米ドルが一番安く2000米ドルからです。円の場合は25万円から です。口座開設後の最低預金額はありませんが、残高がゼロになると口座を強制解約されてしまいます。また、入金は各ベース通貨ごとに指定された世界各国のInteractive Brockers証券名義のシティバンク口座に対して振込むことで行います。円 ベースの場合、シティバンクの東京支店にある海外法人名義の非居住者口座に対して振込みます。シティバンク支店からだ無料で振込み送金可能ですのでお得で す。これ以外にリフティングチャージのようなものが取られることはありません。これが海外送金扱いになるのは、国内送金扱いになるのかは定かではありませ ん。円ベースで米国のドル建て商品を買い付ける場合の両替スプレッドや手数料は、マージンFXの料金より若干高い程度でかなり低コストです。ですので、円 で無料で入金して、各種外貨への非常に安いスプレッドと手数料で両替し海外送金に使うことも可能です。出金時の送金手数料も原則無料のようです。ただし、 入金後最低10日間は資金を口座に留めて置かないと出金送金できません。これは送金が本来のサービスではないので当然でしょう。米国株式などを円ベースや 他通貨ベース口座から買い付けたまま、米国内の他の証券会社に移管することもできるようです。円から送金の場合、シティバンク支店からの非居住者口座への 無料送金で、両替手数料として僅かなスプレッドに2〜5ドル程度の両替手数料が必要ですが、トータルでは1000円から3000円程度の手数料で海外送金 できてしまいます。ただし、以下に述べるように口座開設時の本人確認が甘いこともあり、出金や口座移管は本人名義口座にしかできません。また、1000米 ドル相当以下の出金は、電信送金ではなく証券会社が発行する顧客向けの送金小切手になります。他の証券会社のような個人小切手やデビットカードの発行も 行っていません。純粋に投資運用する人向けのサービスです。

口 座開設手続きですが、ホームページからオンライン申請をし、その後、オンラインで取引許可申請、相場情報などのデータサービス申請を行います。その後、会 社側で入力内容を審査しOKが出れば、認証なしのパスポートのコピーと住所証明書類のコピーを郵送かFAX、メール添付で提出をすると口座開設、取引が可 能になります。住所証明は銀行明細ではだめで、水道料金や固定電話の住所入明細が必要ですが、日本語のままでOKですので困ることはありません。口座維持 手数料が高いですが、多通貨運用や両替,送金手段として利用できるメリットがあります。

E*TRADE証券(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け: B+(Stable)

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: A

最低必要資金: L

世界的なオンライン証券です。口座開設は簡単です。もし社会保障番号や個人納税者番号をもっていれば、オンラインで口座開設可能です。また、そうでない場合にもホームページから申込書をメールでオーダーできます。それに非居住者申請書類であるW8-BENを 添付して送ればいいだけです。口座残高が5000米ドル以上でないと、口座維持手数料が掛ります。残高には若干利子がつきます。また口座に一定以上の残高 があれば、VISAのチェック(デビット)カードをオーダーできます。ただし、1日の引き出し額が最高500米ドル、デビットカードとしての使用可能額が 最高1000ドルに限られます。これより十分多い口座残高が発行の前提条件でしょうが、必要口座残高額の明示はありません。カード発行可能な場合は、口座 にログオンしてオンラインオーダー可能になるようです。

E*TRADE証券(英国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け: B+(Stable)

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: A〜C

最低必要資金: L

米 国本土と同様世界的なオンライン証券です。口座開設には英国本土のオンショアかマン島、チャネル諸島のオフショアに自分名義の銀行口座を持っている必要が あります。オンラインで自分の銀行情報の入力も含めて口座開設申込み書を作成し、プリントアウトできます。また、そうでない場合にもホームページから申込 書をメールでオーダーできます。それに英文住所証明書類1通を添付すればいいだけです。英国証券市場取引用、米国証券市場取引用、英国・米国・欧州市場の 先物取引用、マージンFX用の口座をそれぞれ開くことができます。いずれもベース通貨はポンド建てです。四半期に30回以上取引すれば、パワーイートレー ド口座に自動的に格上げされ、口座維持手数料免除、取引手数料も減額されます。しかし、それ以内の頻度だとイートレードクラシックという口座になり、毎月 に4.85ポンドの手数料を取られます。最低預金額はなく10000ポンド相当以上の資産を預けると若干利子がつきます。

LowTrades証券(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け:無格付け(Success Trade Securies, Inc.証券のサービス部門)

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: A

最低必要資金: L〜H

他 の米国のオンライン証券会社同様、米国内のニューヨーク証券取引所やナスダックの株式、投資信託を中心に扱っています。また、Penny Stockといって店頭市場のような中小企業の非上場株式の売買もできます。証券口座としては通常のキャッシュアカウント(証券口座)とマージンアカウン ト(保証金取引口座)、更にデイトレードアカウント(日掛取引用口座)が開けます。キャッシュアカウントは最低預金額はありませんが、マージンアカウント は最低2000米ドル、デイトレードアカウントは最低25000ドルからです。時間外取引や指値、ストップオーダー取引など、様々な取引形態が用意されて いるのもいい点です。また、非居住者の口座の場合は、保護預りの現金資金は米国MMFに自動振り替えされて保管され分配金が付きます。入金は電信送金でも 小切手でも受付ます。取引手数料ですが、1回につき5ドルに加えて売買株数に応じて1株あたり0.3セントから1セント程度の従量料金を取られます。少な い株数を売買するには得な料金体系です。また、証券会社の担当者がアシストする取引も可能で、その場合は1回につき25ドルと上記従量料金が取られます。 注目はリアルタイム株価の情報が無料提供されることです。更に月40ドル払うとレベル2というより豊富な情報提供が受けられます。投信については購入、売 却、保持にはそれぞれ決められた手数料が貸されますが、信託手数料が無料のノーロードファンドでも取引時には25ドルの手数料が取られます。意外に高いの は、出金に係る手数料です。海外送金は50ドル、米国内送金も25ドル、口座の他への移管費用が50ドル、更に1年間何も取引がないと50ドル取られま す。この辺は注意したい点です。

この証券サービスの最大の特色は、最低2万ドルからと高額ですが、半ば銀行に近いサービスが別に容易されているこ とです。Reserve Cash Performance Account (Reserve CPA)とReserve Cash Performance Account "Plus" (Reserve CPA "Plus") の2種類の口座です。これらは上記証券口座とは独立しています。前者は月額手数料が無料で小切手帳とVISAゴールドチェックカードが発行されます。後者 は月額手数料5ドル取られますが、小切手帳とVISAプラチナチェックカードが発行されます。どちらも資金の預け入れ形態として米国MMFと米国MRF (リザーブファンド)を選べます。米国の証券会社への預け入れ資産にはSIPC保障が付くので基本的に保護に問題はないのですが、特に米国MRFはなんと通常の銀行と同じくFDIC保障が1名義人あたり10万ドルまで付きます。 SIPCに比べFDICは俊足に破綻処理や保障処理をしますので、いざという時は魅力です。証券会社の破綻はもちろん、MRF(ファンド)の破綻や元本割 れの保障もします。ただし、上記のように電信での出金手数料が高額なのに加えて、通常の銀行のようにABA番号をもちませんので、米国で発達している無料 の銀行間送金システム(ACHやETF)などは使うことはできません。またPayPalなどの払い出しや入金口座にも使えません。この点は完全な銀行では ないので注意が必要です。

口 座開設申込みにはホームページ上部のOpen an Accountのリンクから約款を読んで、開設する口座の種類や口座開設者の情報、アンケート情報を入力し、最後に申込書をPDFでダウンロードします。 申込書はホームページで入力した情報は反映されていない白紙のものですので、再度、口座開設者情報を書き込みます。共有名義の場合には申込書以外に Joint Agreementの用紙も提出する必要があります。更にW8-BENフォームもダウンロードして記入します。これに各名義人の認証なしのパスポートコ ピーを添えて申し込めばOKです。またMMFやMRFその他の約款もダウンロードできます。住所証明なども要らず、かなり簡単に決済性のあるサービスを受 けられる点が魅力です。

WallStreet*E証券(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け:無格付け

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: A

最低必要資金: H

他 の米国のオンライン証券会社同様、米国内株式や米国債券、それらの投資信託を中心に扱っています。メインのサービスはヴァレットアカウントという口座で、 最低投資額は10000米ドルからです。この最大の目玉はVISAゴールドデビットカードを発行してくれることです。10000米ドル以上の預金や債券、 一定基準を満たす投資信託が残高にあれば発行を受けられます。ただし、株式や株式を中心とするような価格変動幅の大きな資産の残高が中心の場合には、 15000米ドル以上の投資額を要求されます。ホームページのFAQにはこのデビットカードは通常のクレジットカードと同様に使用できると書いてありま す。ただし、本当に完全に同じように使えるかは、情報不足で判断できかねます。その他にも詳細はわかりませんが、資産ポートフォリオを管理してくれるアド バンテージアカウント、同じ名義の複数口座を1つのネットトレード画面で管理できるマスターアカウント、詳細は不明ですがハウスホールドアカウントなどが あります。口座開設はかなり簡単です。ホームページの上方のOpen and Accountというリンクをたどり、更にDownload the Formsという項目のDownload formsというリンクをたどります。更にMost Common Accountsというリンクをたどります。すると個人名義保護預り現金口座や共有名義保護預り現金口座、更に証拠金取引用口座やオプション取引用口座、 法人口座の申込み書一覧の頁にたどりつきます。VISAゴールドデビットカードなどの発行も受けたい場合には、何れの場合もOptional FormsのValet Account Application - Carrying Visa/Checkbook-のPDFフォームをダウンロードしてください。内容の記入はきちんと英文を理解すれば、さして難しくありません。気になる のは第7セクションです。定期的に資金を他銀行の自分の口座とやり取りするRecurring Transferサービスを使う人は米国人以外はいないでしょうから、大抵の人はこちらから指令して電信で資金のやり取りをするTransfer on Demandのオプションを使用すると思います。何れにせよIMPORTANTのところに、各名義人について身分確認のため他の銀行の自分名義の白紙の小 切手か、プリントされた預金伝票、あるいは米国国内のABA番号を持つバンクリファレンスを添付する必要があると書かれています。これだと一見米国内に銀 行口座を持つ人しか口座開設できないように思えますが、日本の銀行の英文の明細書でも大丈夫だそうです。シティバンクの英文明細書が使えるでしょう。これ にW8-BENフォームを各名義人分添えて郵送すれば口座開設できます。パスポートコピーの送付もいらないので身分確認審査は若干甘い気がします。

AF Trader証券(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け: 無格付け

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: A

最低必要資金: L

会 社としての歴史は不詳ですが証券オンラインサービスを提供しています。口座は最低預金額が1000米ドルからのブローケージアカウント(証券口座)があり ます。証拠金取引を行うマージン口座もセットできます。取引手数料は9.95米ドルからと安く設定されています。これで一通りの証券取引が可能です。また 小切手やVISAゴールドデビットカードなどの決済機能を付け加えたヴァレットアカウントという口座も提供しています。ただし年会費50米ドルを取られま す。小切手帳は最初の200枚は無料発行です。また、最低預金額は不明ですがVISAゴールドデビットカードは年会費30米ドル加算で発行してもらえま す。米国株式市場への投資や各種投資信託の運用ができます。マージン口座ではオプションなども扱っています。ブローケージアカウントはホームページからオ ンライン申し込みできるようですが、これに加えて各名義人の非居住者申請書類であるW8-BENを 送る必要があります。あるいは口座開設申込書とオンラインサービスアグリーメント・シグナチャ・フォームをPDFでダウンロードして書き込み、これにW8 -BENを添えて送ることもできます。ヴァレットアカウントの場合は、ホームページから申込みキットを送るように指示することもできますし、専用の口座開 設申込み書をPDFでダウンロードすることもできます。これにオンラインサービスアグリーメント・シグナチャ・フォームやW8-BENの添付が必要です。 パスポートコピーの提出は必要ないようですが、場合によっては求められるかも知れません。入出金方法はAmeritrade証券と同様の方法を取れます。 ただ、S&Pの格付け対象になっていませんので、経営の安定度は未知数です。

Muriel Siebert & Co.,Inc.証券(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け:無格付け

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: A

最低必要資金: L

他 の米国のオンライン証券会社同様、米国内株式や米国債券、それらの投資信託、証拠金(マージン)取引を中心に扱っています。米ドル現金の保護預り口座があ り、最低預金額はありません。口座維持手数料もありません。非居住者は小切手帳は発行してもらえませんが、年会費60ドルでデビットカードを発行してくれ ます。このデビットカードは1日5000ドルまで使用可能なようです。また、全ての株式について1株からDevidend Reinvestment Service(配当の自動再投資サービス)を無料で受けることができます。非常に魅力的なサービス内容ですね。ホームページのOpen and Accountというオンライン申込みは米国居住者専用であり、非居住者は口座開設専用ページのApply by MailかApply by Phoneで申込書一式を郵送してもらう必要があります。投稿情報によりますと、非居住者用の現地税金還付書類であるW8-BENが同封されないことがあるようです。これにW8-BENフォームを各名義人分添えて郵送すれば口座開設できます。現状情報では、住所証明、バンクリファレンスやパスポートコピーの送付もいらないので身分確認審査は若干甘い気がします。

Firstrade証券(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け: 無格付け

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: A

最低必要資金: L

1985 年から営業している証券会社のオンラインサービスです。米国株式市場への投資や各種ETF、各種投資信託、各種債券の運用ができます。マージン口座ではオ プションなども扱っています。株式売買手数料は6.95米ドルからととても安く設定され、投資信託の購入手数料は無料なのでとてもリーズナブルな運用がで きそうです。口座維持手数料などもありません。通常の証券口座は最低預金額がありません。証拠金取引を行うマージン口座は最低預金額が2000米ドルから です。無料のリアルタイムクォートサービスや各種分析、銘柄スクリーンのツールなど、取引環境も充実しています。日本との電信による入出金も受け付けてい ますので、使い勝手はよいと思います。また、ヴァレットアカウントという決済サービスもあり、この口座に10,000米ドル以上の資金があれば、それを保 証にVISAゴールドデビットカードや小切手の発行を受けることができます。更に通常のSPICによる1名義人10万ドルまでの預け入れ現金保証に加え て、この証券会社独自に民間保険に加入しており無制限の預け入れ現金・預け入れ資産の保証を謳っているところも心強いです。口座開設には、オンラインで情 報入力すると情報入力済みの口座開設申込書をPDFでダウンロードできます。これと各名義人の認証なしのパスポートコピーと非居住者申請書類であるW8-BENを 送ればばいいだけです。米国やカナダに同じ名義の銀行口座を保持していればACHなどのオンライン送金サービスを利用可能ですが、これ以外の海外との入出 金はFAXでの指示になります。各種手数料の安さ、サービスの充実度、開設手続きの簡単さなど利用したい証券会社です。ただ、S&Pの格付け対象になって いませんので、経営の安定度は未知数です。

Trading Direct証券(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け: 無格付け

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: A

最低必要資金: L

1979 年から営業している証券会社のオンラインサービスです。取引手数料が9.95米ドルからと安く設定されています。通常の証券口座も、証拠金取引を行うマー ジン口座も最低預金額はありません。米国株式市場への投資や各種投資信託の運用ができます。マージン口座ではオプションなども扱っています。ただし、1年 間全く取引がないと口座が凍結され、凍結解除に60米ドル取られます。オンラインで情報入力すると情報入力済みの口座開設申込書をPDFでダウンロードで きます。これと各名義人の認証なしのパスポートコピーと非居住者申請書類であるW8-BENを送ればばいいだけです。入出金方法はAmeritrade証券と同様の方法を取れます。各種手数料の安さ、開設手続きの簡単さなどから、手っ取り早く開く海外証券口座としてはいいようです。ただ、S&Pの格付け対象になっていませんので、経営の安定度は未知数です。

ChoiceTrade証券(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け: 無格付け

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: A

最低必要資金: L

会 社の歴史は不詳ですが、安い手数料でシンプルなサービスを提供しているオンラインサービスの証券会社です。米国株式市場への投資及びそのオプション取引だ けを取り扱っていますが、口座維持手数料や不活動口座再開手数料などはなく、リアルタイム株価サービスも附帯し、取引手数料は非常に安く設定されていま す。通常証券口座には最低預け入れ額が無いChoiceTrader OnlineとChoiceTrader Selectの2つがあります。後者は取引画面がよりプロ仕様の画面ですが、一般の方の取引には前者で十分なようです。取引手数料は5.00ドルからで す。その他、信用取引口座(QuoteTracker Account)は最低預け入れ額が2000ドル、デートレード口座(Day Trading Account)は25000ドルで、取引手数料は6.00ドルからです。出金手数料などが割高面はありますが、米国株に絞り込んで投資される方にはよい 証券会社でしょう。口座開設申し込みは、Open Accountのリンクからオンラインで情報入力し、情報入力済みの口座開設申込書をPDFでダウンロードする方法と、別に口座開設申込書をPDFでダウ ンロードして自分で書き込む方法があります。オンライン情報入力の場合には米国の納税者番号(SSNやITIN)を入力する欄がありますが、非居住者の場 合は空欄のままで大丈夫です。これと各口座名義人の認証なしのパスポートコピーと非居住者税還付申請書類であるW8-BENを送ればいいだけです。各種手数料の安さ、開設手続きの簡単さなどから、手軽に米国に投資する海外証券口座としていいようです。ただ、S&Pの格付け対象になっていませんので、経営の安定度は未知数です。

TerraNovaOnline証券(米国本土)

立地: 米国本土

S&P格付け: 無格付け

サービス名: 非居住者証券口座開設

口座開設難易度: A

最低必要資金: M

唯 一日本語の説明ホームページを持ち、かつサポート電話、メール、チャットも日本語対応可能な証券会社です。ただしオンライン取引やテレホン取引サービスは 英語になります。米国の現物株、先物、オプション、ミューチュアルファンドが取引できます。取引手数料は現物株が12米ドル、先物が月間取引回数に応じて 1.25〜4米ドル、オプションが9米ドル+1枚につき1.75米ドルとなっています。ただし、これ以外にリアルタイム相場表示の月間サービス料が必要で す。様々なサービスがありますが、最小機能のInvestorで65米ドル、フル機能のRealTick Fullで月260米ドルです。これらは月5回〜50回以上、取引すれば無料になります。このようなサービス内容からみて、頻繁に取引を行うデイトレー ダー向けの証券会社です。口座には小切手帳を発行できるので、決済にも使えます。ホームページから英文の口座開設申し込み用紙をPDFでダウンロードでき ます。これに必要事項をすべて記入し、更に各名義人の認証なしのパスポートコピーと非居住者申請書類であるW8-BENを記入、添付して送ればばいいだけです。ただ、S&Pの格付け対象になっていませんので、経営の安定度は未知数です。

6.オンショア外国為替両替(FX)会社

SAXO Bank

立地: デンマーク

S&P格付け: 無格付け

サービス名: マージンFX、外国為替両替、株式・先物、為替通貨ファンド投資サービス

口座開設難易度: A

最低必要資金: H

デ ンマークにある外国為替証拠金取引(マージンFX)を主力とする銀行です、保証金最低金額1万米ドル相当からですのでサクソトレーダー口座と2千米ドル相 当からのミニトレーダー口座が開けます。またミニトレーダー口座からサクソトレーダー口座へのアップグレードはいつでも可能です。サクソトレーダー口座で は120種類以上の通貨間取引が可能なのに対し、ミニトレーダー口座は取引可能な通貨が16種類に限定され、またサクソトレーダー口座で可能なオプション や先物、ファンドの取引ができないようです。為替証拠金取引は電信送金で円やドル、ユーロなどの証拠金を送金し、それらをベース通貨として担保に為替売買 を行います。ベース通貨と他通貨の為替売買はもちろんのこと、ベース通貨以外の通貨同士の売買も可能です。為替両替スプレッドは5ポイント(大体 0.05%)と低いです。ただし、最終損益はベース通貨で支払い、取立てを受けます。他通貨で得た損益をベース通貨の保証金に反映させる際には、0.5% の両替手数料がかかります。また、たとえば保証金をドルからユーロに両替してベース通貨を切り替える場合にも、0.5%の両替手数料がかかります。マージ ンFXのポジション通貨を現受け(デリバリー)するサービスはありません。マージンの倍率は、投資額中の最初の25000米ドル(又は他通貨相当額)につ いては最大100倍まで可能で、それを超える部分について最大50倍になります。市場が開かない週末には、ぞれぞれ最大50倍、25倍に縮小されます。も のすごくハイリスク・ハイリターンになりますが、もちろんそれ以下で自由に設定できます。また、マージンFXに関係なく保証金として差し入れたお金を 0.5%の手数料で両替してもらう両替(FX)会社としても使えます。ここでは米国と欧州の主要株式市場の株取引、及び株式や金銀などの貴金属を含む商品 相場の先物取引、CFD株式差金決済取引も可能です。更にマネージドFXファンドという為替取引ファンドも購入できます。預金をすることが目的の銀行では ありませんが、保証金と同じ金額相当の金利の低い通貨を借りて金利の高い通貨を買っておけば、毎日金利差分の利子(ロールオーバー金利)を受け取ることが できます。ただし、当然借りた通貨と買った通貨の為替変動リスクを負います。また、ベース通貨の預け入れ証拠金の内、担保として使用されていない資金が 15000米ドル相当以上ある場合には、その部分についてベース通貨のインターバンク利子から3%を引いた利子が付くようです。

こ の金融機関は、デンマーク金融監督庁(FSA)の承認を受けその規制下にある正式な銀行であるため、顧客の委託保証金はデンマーク投資家保証基金の対象と なります。これは日本のマージンFX会社との大きな違いです。銀行がデフォルトに陥った場合、マージンFXやオプション、先物取引、CFD株式差金決済取 引、ファンドについては、委託保証金との合計で最高3万デンマーククローネ(約4万ユーロ)まで支払いが保証されるペイオフ制度があります。株式現物の売買も可能ですが、こちらは全投資額のうち最高2万ユーロまで支払いが保証されるペイオフ制度があります。株式はそれに加えて信託銀行に預けられて分別管理されていますので、実際はSAXO Bankの手違いでその破綻時に2万ユーロ以上の損失を被らない限りは、すべて保証されると考えてよいでしょう。

銀 行ではありますが、本人名義の銀行口座や証券会社口座との電信送金による資金出し入れしか許されていません。ただし、資金を引き出す場合には、所定の用紙 に記入しFAXするだけで無料で何回でも本人名義口座に送金してくれます。送金回数の制約もありませんし、円送金受付も可能です。入出金が口座名義人に限 られるため、口座開設は至って簡単です。日本語のホームページもあり、そこからホームページでオンラインで口座開設申込書を作成し印刷し、それにパスポートコピー(認証不要)と日本語でもいいので住所確認書類を添付して郵送するだけです。シングルネームでもジョイントネームでも開設可能ですが、デンマークの口座はその銀行法により他の一般のオフショア口座の場合とことなり、共有名義口座でも名義人1人の死亡時には(先方がそれを知れば)口座が一旦凍結されますので、相続手続きを行う必要があります。日 本語で構わないので、日本で有効な遺言書と本人が死亡したことを証明する書類及び相続資金の出金先の情報を提供すれば、口座を閉鎖し預け入れ資金を相続人 名義の口座に送金してくれるようです。また、世界各国からの投資に対応できるよう、各国の言葉を使用できる行員を採用してインターネットを使用して業務を 行い、各国支店を基本的にもたない方針のようです。オンラインセールス部門には日本語スタッフがおり、日本人に対しては日本語の対応してくれます。

XETrade

立地: カナダ、米国

S&P格付け: 無格付け

サービス名: 外国為替両替サービス

口座開設難易度: A

最低必要資金: L

Custom House Currency Exhangeという10年以上の経歴を持つFX会社の関連会社です。Custom House Currency Exhangeが主に法人向けなのに対して、個人にも力点を置いています。オンラインで口座開設可能で、年中無休、24時間、ネット上では15通貨間の両 替が可能です。またネットに網羅されていない100カ国以上の通貨にFAXで両替することもできます。海外からの受金はすべて口座登録者名義の銀行口座か らの電信送金のみ受付です。小切手や現金の受付は行っていません。これに対して海外への送金は電信送金、バンクドラフト(銀行送金小切手)のいずれも可能 で、口座登録者名義以外の人にも送金可能です。ですので取引の支払いにも使用可能です。また、米国内の銀行との受送金にはEFTという無料サービスが使え ます。またイギリスの銀行との受送金にはCHAPSの無料サービスが使えます。受送金の銀行手数料以外には、口座開設費用、両替手数料などは無料です。た だし、外国為替の実勢レート(インターバンクレート)に対して、その時々にもよりますがだいたい0.4%くらいのスプレッドを取られるようです。これは米 ドルやユーロ、イギリスポンド、円などの主要通貨以外でも同程度です。一般に銀行や証券会社の両替スプレッドはマイナー通貨の方が大きいのに対し、この サービスではあまり変わりませんから、マイナー通貨との両替に適しているといえるでしょう。また現状の相場での両替だけでなく指値と両替期間を指定して、 期限までに指値相場になれば自動両替が成立するように予約を入れることもできます。このとき両替後の送金先も指定します。いずれの場合も、両替が成立して から指定された期限内に通貨毎に異なる指定口座に送金します。その後、初めて両替が実行され送金されます。

口 座開設申込みはオンラインで行います。その際、自分の付き合いのある銀行の行員や雇用主、家主などの連絡先情報を書かねばなりません。最悪、そこに身分確 認の問い合わせが英語で行くので、自分が既に口座を開いている海外銀行の担当者やマネージャーを連絡先にした方がいいでしょう。英語で職場や大家さんに問 い合わせの電話が入ったら大騒ぎになるでしょうから。その後、表示される契約書にサインをし、パスポートや運転免許証など写真入りの身分証明書1つと、戸 籍抄本や住民票などの身分証明書1つ、それに日本国内の銀行の英文明細書を一緒にFAXします。身分証明書はわざわざ戸籍抄本や住民票を取らなくても、パ スポートと運転免許証など写真入りの身分証明書2つでもいいです。身分証明書は日本語書類を受付てくれます。また、FAXの代わりにスキャナでスキャンし て、1つ0.5MB以下のjpg画像ファイルにしてメール添付して送ってもOKです。するとメールでどのくらいの頻度でどのくらいの金額でどのような通貨 の両替を行うことが多いのか、電話番号など連絡先は間違いないかなどの質問事項が送られてきます。また、本人に確認の電話が入ることもあるようです。

Custom House Currency Exhange

立地: カナダ、米国、オーストラリア

S&P格付け: 無格付け

サービス名: 外国為替両替サービス

口座開設難易度: A

最低必要資金: L

XEtrade の親会社のようです。10年以上の経歴を持つFX会社です。個人でも利用可能ですが、主体は企業向けです。企業の場合は両替を実行すると予め指定した口座 から自動的に両替代金を引き落とすサービスも提供しています。もちろん、個人が都度送金して両替することも可能です。こちらは両替前の入金、両替後の出金 とも電信とバンクドラフト(銀行送金小切手)の利用が可能です。また、米国内の銀行口座との間ではEFT、ACHによる受送金も可能です。ただしイギリス のCHAPSは使用できないようです。これ以外のサービス内容はXETradeとほぼ同じで、スプレッド、期間指定の指値予約、両替成立後の送金なども変 わりません。口座開設方法も全くといっていいほど同じです。

KVB Kunlun

立地: ニュージーランド、オーストラリア

S&P格付け: 無格付け

サービス名: 外国為替両替サービス

口座開設難易度: A(口座開設必要なし)

最低必要資金: L

ニュー ジーランドに本社を置くFX会社です。日本人のスタッフが大勢おり、電話、FAX、メールなど、すべて日本語で対応してくれます。ホームページも日本語と 中国語の2つがあります。ホームページを読んでいただければ、ここで改めて説明するまでもないですが、ニュージーランドドル、オーストラリアドル、円を含 む主要10通貨間の両替と受送金ができます。特にニュージーランドドル、オーストラリアドルへの両替レートはスプレッドは0.4%程度といいようです。日 本から円送金しても数十万円以上なら十分お得です。もちろん、ニュージーランド、オーストラリア以外の銀行口座間の両替中継としても使えます。ただし、 ニュージーランドドル、オーストラリアドル以外の通貨間の両替のスプレッドは若干大きく日本の銀行とあまり変わらないようです。また、電信受送金以外に、 現地では現金、トラベラーチェック、会社手形、銀行小切手でも入出金も可能です。ですので、ニュージーランド、オーストラリアに旅行の際に両替したり、両 替送金が可能です。ただし、現地持込の場合には、ニュージーランドドル、オーストラリアドルへの両替以外の場合はレートがかなり悪くなるようです。要する にマイナー通貨国として外国から資金を呼び込みたいニュージーランドやオーストラリアならではのサービスといえるでしょう。特に口座を予め開設する必要は ありません。現地なら直接出向いて両替、送金できますし、日本から円送金して両替、送金する場合には、ホームページから日本語の両替、送金依頼書をPDF でダウンロードとして書き込み、先方にFAX、送金すれば対応してくれます。着金時のレートで満足いかない場合は、保管証明書を発行して資金を預かっても らうことができます。法律上、資産は会社とは分別管理されているので、証券会社と同じく資金の預かりには問題はないようです。ニュージーランド、オースト ラリアに口座を持つ人や取引のある人にはありがたいサービスです。

OZFOREX

立地: オーストラリア

S&P格付け: 無格付け

サービス名: 外国為替両替サービス

口座開設難易度: A

最低必要資金: L

オー ストラリアに本社を置くFX会社です。電信送金で円を含む主要通貨とオーストラリアドル、ニュージーランドドル間の両替、受送金が可能です。外国為替の実 勢相場(インターバンクレート)に0.4%〜0.8%程度のスプレッドを上乗せしたレートになります。ホームページからオンライン登録で口座を作れます。 送り元の銀行口座名義とオンライン登録名義は同じでなくてはなりません。受け側は他の名義の口座でも構いません。ここは指値と両替期間指定が可能です。期 限までに指値のレートになれば両替が成立し、指定期間内に送金すれば両替が実行されます。これもマイナー通貨国として外国から資金を呼び込みたいニュー ジーランドやオーストラリアらしいサービスといえるでしょう。取引などでオーストラリアやニュージーランドとの間で支払い送金しなければならない人や現地 に口座を持つ人に向いています。


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