2.オフショア銀行口座

Bank Sarasin & Cie AG銀行

立地: スイス

S&P格付け: AAA(Stable) (オランダの持ち株会社Rabobank Group: AAA(Stable)の一員)

サービス名: Personal Banking, Investment Funds

口座開設難易度: C

最低必要資金: H

掲 示板投稿で紹介いただいた超優良銀行です。親会社のオンランダに本社を多くRabobankは、民間銀行としては唯一、世界AAA(Stable)の格付 けをもつ、極めて優良な銀行です。そのグループのスイスのプライベートバンクです。Private Bankingのサービスもありますが、こちらは1億円近い運用資金がないと受けてくれないようです。これに対し、Personal Bankingは最低預金(投資)金額が合計で10万CHF(約900万円)以上であれば、口座開設に応じてくれます。スイスから海外の投資信託などに投 資して運用するサービスが主です。スイス国内預金に対する35%の現地高率課税を避けるため、スイス国内に開く預金口座はほとんど利子はつきませんが、そ こから様々な投資信託やその組み合わせ(ポートフォリオ)に投資し、スイス現地課税を免れるようになっています。預金口座としては10万CHF以上投資す る場合は、債券や証券、ファンドの総合保護預かり口座であるカストディーファンドアカウント(投信管理口座)を開くことができます。また、それ以下の場合 には10000CHF以上でユニットホールディングアカウント(ユニット保護預口座)を開くことができます。各口座には僅かな利子しか付かないカレントア カウント(当座預金口座)がついており、円を含む主要通貨で現金を預けておくことも可能です。カストディーファンドアカウントとユニットホールディングア カウントの違いは明快ではないですが、前者は複数のファンドの投資組み合わせ(ポートフォリオ)に関する詳細なコンサルティングを受けられ、またポート フォリオそのもの(投信のセット)の購入ができるようです。これに対して後者はそのようなポートフォリオを組むには資金が小さすぎるので、先方の担当者と 相談しながら、個別ファンドを購入する形になるようです。ちなみにユニットホールディングアカウントであっても、50000CHF以上の資産運用が求めら れます。更に投信以外の預金口座としては、最低預金額10000ユーロからのユーロパルコインタレストアカウント(ユーロ建て普通預金口座)、更にそれよ り利率のいい国外信託(fiduciary)形式のサラパルコアカウント(ルクセンブルク国外での運用による現地免税高利率普通預金口座)、最低初期預金 額50000スイスフラン、35000ユーロ,35000米ドル、20000英ポンド、あるいは50000CHF相当の他通貨からの1、3,6、12ヶ月 タームデポジッットアカウント(定期預金口座)、最低預金額10万CHFからのコールデポジットアカウント(事前通知預金口座)が開けます。ユーロパルコ インタレストアカウントは、最低預金額が少なくかつ利率がよく、またスイス国外に口座を開くことになるため利子も現地非課税になるようです。

投 信の購入方法には、マネージドファンドポートフォリオ(MFP)、スターセレクション、ファンドセレクションの3方法があります。マネージドファンドポー トフォリオ(MFP)は10万CHF以上から購入可能でカストディーファンドアカウントに対応したものです。これは更に、配当重視で元金の安定を狙った債 券中心のディフェンシブポートフォリオ、より株式の割合を増やし元金の成長を狙ったバランスドポートフォリオ、更に元金の高成長を目指すため株式を主体と したダイナミックポートフォリオ、10年以上の超長期の投資で資金の高成長を狙った殆どが株式投資を主体とすいるエクイティポートフォリオの4つから選べ ます。もちろん、多額の資金がある人は、これらを複数購入してもいいわけです。スターセレクションは、米ドル建て、ユーロ建ての複数のいわばお薦めファン ドのことですが、株式投信が中心です。ファンドセレクションは、全部で数十種類の米ドル建て、ユーロ建て、スイスフラン建ての様々な株式ファンド、債券 ファンドの中から、自分で選んで投資する方法を指します。もちろんスターセレクションの中のファンドも含まれます。予算と個人の運用スタイルに応じて担当 者と相談しながら、購入するファンドの組み合わせや量を決めます。

小 切手なども発行してくれるようですが、カードについては不明です。また、明細を日本に郵送せず、現地にため置きしておいてくれるサービスもあります。もち ろん、e-bankingというインターネットバンキングも可能です。決済よりも資産保全や資産運用のための銀行と考えた方がいいでしょう。ただし、ユー ロ建て普通預金口座、定期預金口座や事前通知預金口座の口座維持手数料や取引手数料は比較的高く、また全般にファンドの購入や売却、スイッチングの手数料 が高いので、こまめに運用資産を組替える人には向かないでしょう。1度投資したら、じっくり同じ投資を維持する長期投資型の運用方針をもつ人向けの銀行で す。口座開設の申込みは、Bank Sarasin & Cie AGのホームページのコンタクトWebメール画面か ら行います。これに自分の情報やPersonal Bankingサービスの口座開設希望であることを英文で書いて送ります。先方の担当者から返事があり、先方の質問に答えます。最低預金額の条件や職業、 年収などを聞かれることもあります。先方がマネーロンダリングその他の問題点を考慮して、顧客として問題なかろうと判断すれば、郵送かPDFファイル添付 メールで申込み書や投信説明書を送ってきます。申込み書に必要事項を記入し、更に口座名義人一人一人のサイン認証書類と、パスポートコピー、バンクリファ レンスを添付します。またサイン認証は書類上は銀行員の認証が必要となっていますが、公証人の署名認証でも大丈夫です。パスポートコピーは認証は原則いり ませんが、要求してくる場合があります。この場合も銀行員や政府系資格者(公証人など)の認証を求められますので、公証人の署名認証や宣誓認証を使うとい いでしょう。中にはパスポート現物を郵送して口座開設された方もいるようです。もう1つの問題はバンクリファレンスですが、シティバンクやソニー銀行、み ずほ銀行などの英文バンクリファレンスが使えるでしょう。

Bank Sarasin Europe S.A.銀行

立地: ルクセンブルグ

S&P格付け: AAA(Stable) (オランダの持ち株会社Rabobank Group: AAA(Stable)の一員)

サービス名: Personal Banking, Investment Funds

口座開設難易度: C

最低必要資金: H

掲 示板投稿で紹介いただいた超優良銀行です。親会社のオンランダに本社を多くRabobankは、民間銀行としては唯一、世界AAA(Stable)の格付 けをもつ、極めて優良な銀行です。そのグループのルクセンブルグのプライベートバンクです。スイスのBank Sarasin & cei AGとは兄弟提携関係にあります。Private Bankingのサービスもありますが、こちらは1億円近い運用資金がないと受けてくれないようです。これに対し、Personal Bankingは最低預金(投資)金額が合計で50000ユーロ(約600万円)以上であれば、口座開設に応じてくれます。ルクセンブルグは非居住者の預 金利子には非課税のため、海外の投資信託などに投資して運用するサービス以外にも、銀行本体の預金サービスも重点があります。預金口座としては、通常の多 通貨のカレントアカウント(当座預金口座)の他に、ユーロパルコインタレストアカウントという普通預金口座を開けます。これは利率もいいようです。また、 最低預金額25000ユーロからタームデポジットアカウント(定期預金口座)も開けます。これはら基本的にスイスのBank Sarasin & cei AGと似たような構成のものです。

投 資信託運用向けには、そのための保護預り口座が設定されます。スイスと同様なマネージドファンドポートフォリオ(MFP)、ファンドセレクションの2方法 があります。ママネージドファンドポートフォリオ(MFP)は、50000ユーロから購入可能です。これもスイスの同様に、配当重視で元金の安定を狙った 債券中心のディフェンシブポートフォリオ、より株式の割合を増やし元金の成長を狙ったバランスドポートフォリオ、更に元金の高成長を目指すため株式を主体 としたダイナミックポートフォリオ、10年以上の超長期の投資で資金の高成長を狙った殆どが株式投資を主体とすいるエクイティポートフォリオの4つから選 べます。もちろん、多額の資金がある人は、これらを複数購入できます。ファンドセレクションは、全部で100種類程度の米ドル建て、ユーロ建てなどの様々 な株式ファンド、債券ファンドの中から、自分で選んで投資する方法を指します。予算と個人の運用スタイルに応じて担当者と相談しながら、購入するファンド の組み合わせや量を決めます。ただし、担当者がついてポートフォリオを組むには、500000ユーロ(約6千万円)くらい以上の資金運用が望ましいと、 ホームページにも書いてあります。だからといって50000ユーロを少し超える程度の投資家を相手にしないかというと、そうではありません。十分歓迎して くれます。また、株式やオプションなどの直接取引きもできます。

小 切手なども発行してくれるようですが、カードについては不明です。また、明細を日本に郵送せず、現地にため置きしておいてくれるサービスもあります。もち ろん、Online-bankingというインターネットバンキングも可能です。決済よりも資産保全や資産運用のための銀行と考えた方がいいでしょう。た だし、ユーロ建て普通預金口座、定期預金口座などの口座維持手数料や取引手数料は比較的高く、また全般にファンドの購入や売却、スイッチングの手数料が高 いので、こまめに運用資産を組替える人には向かないでしょう。1度投資したら、じっくり同じ投資を維持する長期投資型の運用方針をもつ人向けの銀行です。 口座開設の申込みは、Bank Sarasin Europe S.A.のホームページのOpening an account - How?のページに 書かれているメールアドレスにメールするか、電話番号に電話して申込み書を取り寄せます。メールの場合、自分の情報やPersonal Bankingサービスの口座開設希望であることを英文で書いて送ります。先方の担当者から返事があり、先方の質問に答えます。最低預金額の条件や職業、 年収などを聞かれることもあります。先方がマネーロンダリングその他の問題点を考慮して、顧客として問題なかろうと判断すれば、郵送で申込み書を送ってき ます。申込み書に必要事項を記入し、更に口座名義人一人一人のサイン書類と、認証パスポートコピー、バンクリファレンス、職業及び収入証明書を添付しま す。サイン書類は認証は要りませんが、パスポートコピーは認証が必要です。しかも、スイスとは違い銀行員の認証ではだめで、政府系資格者(公証人)の認証 が必要です。しかし、日本では公証人はパスポートコピーの認証はしませんので、弁護士や行政書士(これも政府が法律上認定した事実証明能力があります)の 認証で認めてもらうように交渉する必要があります。あるいは大使館で認証してくれるかもしれません。もう1つの問題はバンクリファレンスですが、シティバ ンクやソニー銀行、みずほ銀行などの英文バンクリファレンスが使えるでしょう。これが送金資金源の証明になるので、できれば外貨送金が可能なシティバンク のバンクリファレンスがいいでしょう。また掲示版投稿情報によりますと、先方の担当者の判断によってはバンクリファレンスの代わりとして邦銀が発行する英 文の残高証明でもOKな場合もあるようです。職業証明書は英文で職場が発行してくれるところは少ないでしょうから、自分の社員証や辞令を英文に訳して、公 証役場でコピーが原本に相違なくかつその訳が間違いないことを認証してもらいましょう。私文書なので行ってくれるでしょう。収入証明書は、過去6ケ月程度 給与の銀行振込明細が使えます。シティバンクが給与振込み口座なら英文なので問題ないですが、日本の銀行が給与振込み先だと日本語の明細しかでません。し かし、銀行の印が押してある日本語オリジナルに、給与振込み箇所すべてに印をつけて勤務先の英訳名をそれぞれ注記するだけで大丈夫なようです。要するに申 告どおりの職業、勤務先から毎月定額の収入やボーナスが支払われていることが、先方に分かればいいようです。ルクセンブルグは、特にマネーロンダリング対 策として預金の資金源のチェックが厳しいので、このような書類提出が義務づけられています。

Hypo Investment Bank AG銀行

立地: リヒテンシュタイン

S&P格付け: AAA(Negative) (オーストリアの銀行Vorarlberger Landes-und Hypothekenbank AG: AAA(Negative)の子会社)

サービス名: Asset ManagementFunds

口座開設難易度: B

最低必要資金: H

掲 示板投稿で紹介いただいた超優良銀行です。親会社はオーストリアに本社を置くVorarlberger Landes-und Hypothekenbank AGです。民間銀行として数少ないAAA(Negative)の格付けをもつ、極めて優良な銀行です。そのグループのリヒテンシュタインのプライベートバ ンクです。通常のプライベートバンキングは50万CHF(約5000万円)程度からしか受け付けません。以下に述べます幾種類もの口座をもてますが、様々 な金融商品への投資のポートフォリオマネージメントを専属担当者から受けることが必要条件のようです。エクイティーデポジットアカウント(株式投資用口 座)、ボンドデポジットアカウント(債券投資用口座)、ボンドアンドエクイティーデポジットアカウント(債券及び株式投資用口座)は、それぞれ名前が表す ように株式や債券、あるいはその両方に投資するための口座です。これらは以外に投資ファンドの運用だけなら10万CHF(約1000万円)程度から可能な ようです。インターネットバンキングは無いようです。

口 座開設の方法がホームページには明示されていませんが、ホームページのコンタクトに記載の電話番号に電話するか、同じくコンタクトのページからメールし て、口座開設希望を伝えます。先方から郵送で口座開設申込み書が送られるか、あるいは頼めばメールで申込み書のPDFを送ってもらえます。これに必要情報 を記載して公証人による宣誓認証パスポートコピー書類を名義人分同封して申し込みます。口座開設申込み書には運用資金の規模や運用方針などに関する質問事 項もあるようです。本来はプライベートバンクですが、その手始めとして比較的少ない資金からはじめるのにもいい銀行でしょう。

UBS AG銀行

立地: スイス

S&P格付け: AA+(Stable) 

サービス名: Individual Banking Service

口座開設難易度: C

最低必要資金: H

掲 示板投稿で紹介いただいた超優良銀行です。スイスは1990年代に大掛かりな銀行再編があり、その中でUBS AGといえば旧UBS銀行と旧スイス銀行が 数年前に合併してできた銀行で、クレディ・スイス銀行と並ぶスイス2大銀行の1つです。世界銀行など公的銀行を除けば、世界で最も財務状態のしっかりした 民間では最高格付けの銀行です。ドイツ、フランス、イタリア語と並んで、英語のホームページも充実しています。上記ホームページからIndividualsのリンクを たどり、更にサービスメニュ−選択画面からIndividuals, All Individuals, Switzerlandのオプションを選択してNextのボタンを押せば、一般個人向けのサービス説明画面に入ることができます。そこにはここには書きき れないほど沢山の口座やファンド、投資アドバイザーのメニューがあります。ただし、これは主にスイス国内や欧州居住者向けにかかれています。例えば、 チェッキング/カレントアカウント(当座預金口座)にはスイスフラン専用のUBSパーソナルアカウントがありますが、これは主にスイス国内向けです。また UBSユーロパーソナルアカウントがありますが、これは主に欧州ユーロ圏居住者向けです。日本人が頼むと勧められるのは、プライベート顧客向けUBSカレ ントアカウントです。これはスイスフランはもちろんのこと、米ドル、ユーロ、イギリスポンド、日本円など世界の主要通貨口座を開けるためです。基本的には 無利子か極く低い利子しか付きません。これはスイスでは国内口座で利子が付いても、それに対して35%もの高率課税がかかるためです。その他、スイスフラ ンからのスイスフランとユーロのセービングアカウント(普通預金口座)やスイスフランのタイムデポジットアカウント(定期預金口座)も開けますが、取り扱 い通貨の少なさや高率課税のため、あまり勧められることはありません。しかし、もちろん頼めば作ってくれます。また単独、共有名義何れの口座も開けます。

ス イスの銀行は、銀行と証券会社の機能を兼ね備えています。また、銀行預金といえども銀行資産と顧客資産はスイス銀行法により分別管理されています。そのた めUBS AGの高格付けも加わって安全性が極めて高いわけです。セービングアカウントやタイムデポジットアカウントを利用するなら手数料などは取られませんが、そ の代わり高率の利子課税があります。そこで日本人などスイスやユーロ圏以外の非居住者に勧められるパターンは、多通貨を扱える無利子ないしは低利子のプラ イベート顧客向けUBSカレントアカウントを開き、それをベースとしたスイス国外の外貨のマネーマーケットファンドや債券ファンド、オフショアファンド、 ミューチュアルファンドへの投資です。スイス国外の運用益には一切税金はかかりませんから、この方が節税になるわけです。ただし、ファンドを買い付ける場 合には買い付け額に対して0.5〜1%程度の手数料と0.15%の印紙税を取られます。売却時は何も取られません。感覚的には証券会社に近い感じです。し かし、マネーマーケットファンドや高格付けの債券ファンドならば、各通貨ともAAA格のものに投資できますので安全性は極めて高いでしょう。ただし、ホー ムページには明示されていませんが、ユーロ圏以外の非居住者が申し込む場合には、カレントアカウントは最低預金(投資)金額が合計で50000スイスフラ ン以上であることを要求されます。日本円で400〜500万円相当の資金が必要です。セービングアカウントは最低預金額10000スイススフラン相当から 開けますが、担当者によっては25000スイスフランからなどもっと高い最低預金額を要求してくることもあるようです。この辺は交渉次第の面もあるでしょ う。また、クレジットカードの発行と頼むこともできますが、この場合には最低預金(投資)金額が合計で1000万円程度要求されます。ただし、カード決済 を主目的とした口座開設は歓迎されず、預金や投資運用を主目的とした口座開設を要求されます。

日本から口座開設情報を入手するには、UBSアカウント・コンタクト・アンド・オーダーフォームのページから興味のあるサービスをチェックして、氏名や住所、連絡先や勤務先の電話番号、ファックス番号、メールアドレスなどを入力します。また、どの支店に口座を開きたいかの希望を選ぶ欄もあります。スイス内の支店のリストは、こちらのページで 見れます。いざという時日本から出向きやすいチューリッヒやバーゼル、ベルンなどの大都市で、かつ営業時間の長い支店を選びましょう。一般にそういう支店 は基幹店で非居住預金者の扱いにも慣れています。ただし、大きな支店でもプライベートバンキング中心の所があるようで、そういう支店を指定すると門前払い をになり別の支店を再度当たることが必要になります。更に誕生日や国籍、既婚か否か、職業やその勤務年数などを入力します。また既にどんなクレジットカー ドを持っているかなどを入力する欄もあります。更に希望があればコメント欄に書くことができます。興味のあるサービスとしては、スイス国外居住者に認めら れているのは投資や預金ですので、UBS investment fund accountにチェックすべきでしょう。このページに但し書きがあるように、あくまでこれは問い合わせフォームのページであり、口座開設などの申込みや 申込み書要求のページではありません。Send(送信)ボタンを押して先方にメールを送ると、先方で担当者が決められ返事のメールが来ます。口座申込みの 手続きはそこからはじまります。先方はマネーロンダリングなどの可能性を考慮して職業なども見るでしょう。そして、上記のような口座開設時の条件や口座開 設の目的制限を説明され、それに同意し、またこちらがどのような通貨の口座を開きたいか、どのような資産運用スタイルを取りたいかなどを伝え、先方が了承 した場合にはじめて口座開設契約書を送ってきてくれます。これらのやり取りは英語で可能です。

特 筆すべきは、口座開設申し込み書ではなくて口座開設契約書が送られてくる点です。契約書ですから銀行提出用以外に顧客用保存用の2部が送られてきます。顧 客用保存用はもちろん手元に置いておきます。この口座開設契約書は、あらゆる預金口座、投資口座とカストディアカウント(資産管理口座)の開設契約書に なっています。つまり一度、この口座開設契約を交わせば、原理的にはあらゆる口座をメールやFAXで開設できるようになります。カストディアカウントは、 日本でいえば貸し金庫です。株券はもちろん、貴金属や宝石、不動産権利書などの重要書類なども預けることができます。この辺はいかにもスイスらしいです。 もっとも、わざわざスイスまで出向いて権利書を預けるニーズは日本人にはないでしょうが、貴金属の購入を依頼して保管してもらうといった使い方は可能で す。ただし、このサービスを使う場合には、日本の貸し金庫と同じく年間保管料が取られます。口座開設契約書には、上記のコンタクト・アンド・オーダー フォームで入力した情報が既にタイプされていす。そして書き込みやサインが必要な箇所が指示されています。ですから、最初のコンタクト・アンド・オーダー フォームには、必ず正確な情報を記入しましょう。冷やかし半分でいい加減な情報を送ると、信用を落としトラブルになる可能性大です。口座開設契約書には、 日本の東京または大阪のUBS銀行支店の銀行員による認証が求められることが多いようです。また同封する各人パスポートコピーは、必ずしも認証なしでも構 わない旨が契約書の説明に書かれていますが、先方担当者からはパスポートコピーもなるべく認証してもらったものを同封して欲しいといわれます。銀行との良 好な信頼関係を築くうえから、認証パスポートコピーの同封をお薦めします。

銀 行向けの契約書をサイン眼前認証書類、認証パスポートコピーと共に返送すると、口座番号が書かれた書簡が送られてきます。後は要求された最低預金額以上の 送金をすればOKです。そして、メールでどのようなファンドに投資するかなどを担当者と相談しながら決め、買い付けを行ってもらいます。初心者は最初は慣 れるまでは、マネーマーケットファンドなど低リスクのもので運用すべきでしょう。オフショアファンドやミューチュアルファンドに詳しい人は、最初から多様 なファンドから選んで買い付けてもいいでしょう。ただし、ハイリスク商品に手を出す場合には、日本の証券会社と同じくリスクに関する承諾書の提出を求めら れます。最低運用資金額が比較的大きいことや、担当者がついていろいろと運用相談にのってくれるところは、半ばプライベートバンキング的な感じがします。 ただし、担当者にもよるでしょうが日本の証券会社のような押し付けがましさはあまり感じられません。率直に自分の希望を伝えれば、いろいろな選択子を示し てくれるようです。また、通常メールでのやり取りでの取引ですと、ネットワークセキュリティー上の盗聴など危険がありますので、口座開設後UBS e-bankingというネットバンキングを申込みをすることができます。ただし、米国と日本の居住者は条約上、ネット上で直接の買い付けや売却操作、送 金操作などはできません。単に残高やポートフォリオの確認、担当者に相談したり指示を出す連絡に使えるだけです。あまり気にならければ、通常メールでのや り取りの方が便利かも知れません。

Banque et Caisse d'Epargne de l'Etat (BCEE)銀行

立地: ルクセンブルグ

S&P格付け: AA+(Stable) 

サービス名: Private Customer Service

口座開設難易度: D

最低必要資金: H

ル クセンブルグでも代表的な銀行です。公的な銀行を除けば、民間銀行では世界トップクラスの格付けでしょう。ホームページがドイツ語中心ですが、英語の資料 も一通り集められます。また、現地スタッフは英語でコミュニケーションが取れます。インターネットバンキングに非常に力を入れている銀行ですが、電話や FAXでの取引も可能です。ホームページには、ZEBRAカレントアカウントというチェッキングアカウント(当座預金口座)の記述しかありませんが、その 他に直接問い合わせると定期預金などもあるようです。ユーロ建てのZEBRAカレントアカウントは、主にルクセンブルク国内の人向けのサービスのようです が、海外非居住者が持てないわけではないようで、交渉しだいです。定期預金などにある程度資金を積めば、開いてくらるようです。ZEBRAカレントアカウ ントには、ZEBRA Confort, ZEBRA Surf, ZEBRA Firstの3種類があり、それぞれ月額口座維持手数料が残高に関係なく、2.5ユーロ、8.0ユーロ、10.5ユーロ取られます。最低預金残高の記述は ホームページにはありません。また、それぞれS-CARD TOPというデビットカードがConfort, Surf, Firstの順にそれぞれ1枚、1枚、2枚(家族会員分)発行されます。また、VISAクラシックかMasterブルーの一般カードがConfortに1 枚、Firstには家族会員分含め2枚まで発行されます。一方、MasterカードゴールドはSurfに1枚、Fisrtには家族会員分含め2枚まで発行 されます。共有名義に口座を開かれるならFisrtがいいでしょう。各々のカード年会費など、各種手数料はHPのプライベートカスタマーのページの Tariffsから確認できます。ZEBRAカレントアカウントは付帯サービスが充実しており、ホテルやレンタカー割引、航空券の手配などサービスもやっ てくれます。もっともこのあたりは、日本に住むものにはあまりメリットないかもしれませんし、クレジットカード会社が提供しているのと同種のものです。た だし、Firstだと外貨両替手数料が割り引かれるサービスがあるのと、株券、債券や貴金属などを預けられるカストディーアカウント(保護預り口座)を持 てます。これは貴金属、宝石、重要書類などを預けられることから、日本の保護預り口座よりも遠隔操作可能な貸し金庫に近い性格を持つようです。インター ネットバンキングは、通常のブラウザーから取引できるS-netと、専用ソフトを使うS-LINEがありますが、両者に機能的な差はあまりなくS-net に移行中のようです。また、顧客は資産運用アドバイスサービスを受けられます。ですので、プライベートバンキングに近い性格をもちます。 ZEBRAカレントアカウントの詳細はホームページにはありませんが、英語版のPDFファイルをこちらからダウンロードできます。

ただし、この銀行に海外非居住者が遠隔から口座を開くのは、そうすんなりとはいきません。目立たないようにホームページのFAQの中に、BCEEの顧客になるには?(How to become a BCEE client?)という項目があります。そこを読むと、

を 書いた手紙(正式書式なし)を、上記ホームページ記載の住所に送付しなくてはなりません。それを見て、先方が取引に値する、あるいは取引してもマネロンな どに関して安全な顧客であるかどうかを判定し、合格した場合に、はじめて申込書を郵送してきます。この手紙は全部英語で不定書式で書くわけです。如何にに 相手を説得できるか、またそのための材料としてどれだけの資料をそろえられるかも、結果に影響してくるでしょう。もちろん、ZEBRAカレントアカウント だけでなく、それ以外に定期預金を幾ら以上したいとか、BCEEが販売するボンドを幾ら以上買いたいとか書くのも有効でしょう。先方に電話で聞いたとこ ろ、特に重視するのは本人の職業(医者、弁護士、公務員や大企業社員など堅い職業かどうか。これはマネロン対策でしょう。)、どれだけ定期預金などに預金 してくれるか(最低でも20000〜25000ユーロが実質的ライン)なようです。かなり、英語力と行動力、資金力を問われます。でもこれくらいできない と、いざという時、本当に海外口座を安心して維持することはできないでしょう。あまり一般向けではありませんが、最高の格付けの銀行の便利な口座を持てる メリットも高いでしょう。自信のある方はチャレンジください。

Dexia Banque Internationale a Luxembourg銀行

立地: ルクセンブルク

S&P格付け: AA(Stable) 

サービス名: Individual Banking Service

口座開設難易度: E

最低必要資金: (L〜)H

ル クセンブルに本拠を置く高格付け銀行です。口座によりますが、非居住者でも最低預金額を設定していないか、または非常に低く設定しています。ただし常識的 には以下に述べる口座預金総額で最低でも合計10000〜20000ユーロくらい預金しないと歓迎されないでしょう。個人(Individual)に関し て多彩なサービスメニューが揃っています。まずはユーロ建てのカレントアカウント(利付き当座預金口座)があります。最低預金額はありません。これには ATMカードが付きます。またセービングプラスアカウント(普通預金口座)、コールアカウント(事前通知預金口座)、は最低預金額240ユーロから開設で きます。更にSicavセービングプラン(会社型投信積み立て口座)があり、上記カレントアカウントから毎月一定額以上自動積み立てを行うと比較的高い利 子が付くサービスもあります。定期性の預金では、期間7日から12ヶ月の間でタームデポジット(定期預金口座)が開けます。ユーロはもちろん他の主要通貨 の預金ができます。こちらは最低預金額が5000ユーロ相当です。サーティフィケイトデポジット(定期預金口座)という別のものもあります。これもユーロ はもちろん他の主要通貨の預金ができます。最低預金額が5000ユーロ相当からで1ヶ月〜12ヶ月までの期間から選べる短期のもの、最低預金額が5000 ユーロ相当で1年から10年間までの期間で半年ないし1年毎の複利のもの、最低預金額12500ユーロ相当で1年から10年間までの期間で毎月複利のもの があります。またユーロと米ドルに限りますが1年から10年間までの期間で最後にまとめて利子を受け取るものもあります。また、セキュリティーアカウント (証券口座)も開設でき、株式やファンド、債券などの売買ができます。取引手数料は取引額の0.35%で最低30ユーロと高めです。長期投資を行う人向け でしょう。また預金額が75000ユーロ以上だと、アドバイザーをつけることもできます。

口 座開設申込みは、ホームページのYour accountをクリックし、更にaccount opening request fromのリンクを辿ります。すると個人情報や預金額、どの口座を開きたいかを記入する詳細入力申込みページが現れます。これに正直に記入すると申込書が 送られてきます。申込書に記入し、更に弁護士や行政書士などでLawyer(事実認証資格者)の認証パスポートコピーを名義人すべての分を同封して申込み ます。ただ、残念なことに口座開設後半年以内に現地訪問して再確認を受けなければならないようです。欧州に旅行される方は予定を合わせればいいでしょう。

Barclays銀行 International Banking

立地: マン島,ガンジー島,ジャーシー島の3箇所に支社あり

S&P格付け: AA(Stable) 

サービス名: Personal Banking, Premier Banking

口座開設難易度: B

最低必要資金: L

ハ イインタレストチェックアカウントプラス(利付き当座預金口座)にはGlobal SolutionsとLondon Solutionsの2種類があります。London SolutionsはGlobal Solutionsのサービスに、ロンドン本店での相談サービスやイギリス国内引出し手数料の無料化などのサービスを付け加えたものです。その分、口座維 持手数料が若干高いです。それ以外のサービス内容は変りません。最低預金額はなく、イギリスポンド口座、ユーロ口座、米ドル口座の3種類を開くことができ ます。いずれも小切手帳が発行されます。またイギリスポンド口座にはVISAデビットカード、ユーロ口座、米ドル口座にはBarclays銀行独自のダイ レクトデビットカードが発行されます。またイギリスポンド口座にはカードなしのハイインタレストチェックアカウント(利付き当座預金口座)もあります。い ずれも口座維持手数料として、Global SolutionsかLondon Solutionsか、単独名義口座か共有名義口座かなどによりますが、月額7.5ポンド〜15ポンドまたはそれに相当する金額を程度取られます。更に上 記3通貨以外についても日本円を含む主要通貨について、バークレイズカレンシーアカウント(当座預金口座)を開くことができます。更にSaving Solutionsというセービングアカウント(普通預金口座)を上記3通貨で開くことができ、そこから各種投信や株式、債券などにも投資できます。ただ し、こちらは通貨に応じて年間50イギリスポンド、75米ドル、85ユーロの口座維持手数料がかかります。オフショア銀行としてはそれほど有利な利子とは 思えませんが、世界の高格付け銀行の1つですし、デビットカード発行や各種投資ができるのは魅力です。また10万ポンド相当以上預金すればPremier Bankingサービスを受けることができ、クレジットカードの発行も受けられます。

口 座開設に必要な申し込み書類は、ホームページで必要事項を入力しプリントアウトすることで作成できます。それから各名義人について、英文で認証を受けたパ スポートのコピー、本人の住所を確認するための確認先銀行口座への確認依頼書を添付します。ただし確認先銀行としてはシティバンクのような外資系銀行でな いと、先方が確認できない可能性があります。邦銀では難しいかもしれません。次善の策として、銀行の英文住所入り明細書か残高証明と同じく英文のVISA かマスター、アメックス、ダイナースのクレジットカード明細の2つを同封することも可能です。ただし、日本国内のクレジットカードでは英文明細入手は難し いでしょう。やはりシティバンクのような銀行口座が必要です。パスポートコピーの認証者はバークレイ銀行の行員、他の国際業務銀行行員、大使・領事館館 員、日本政府か地方公共団体の役所職員、弁護士による英文による認証のいずれかになっています。行政書士Solicitorによる認証は受け付けないよう です。

Woolwich Guernsey銀行

立地: ガンジー島

S&P格付け: AA(Stable) (Barclays銀行(AA(Stable))のガンジー島支社)

サービス名: Woolwich Guernsey

口座開設難易度: B

最低必要資金: M〜H

Barclays 銀行のガンジー島支社のサービスです。預金以外にデビットカードなどの決済機能も提供しています。イギリスポンド、米ドル、ユーロの3通貨口座のサービス があります。ネットバンキング機能はなく、FAXや郵送での取引になります。3通貨ともインターナショナルグロスアカウントという利付き当座預金口座があ ります。最低預金額はイギリスポンド口座が10000ポンド、米ドル口座が20000ドル、ユーロ口座も20000ユーロです。また最低預金額を超えても 最低預け入れ単位があり、それぞれ500ポンド、1000ドル、1000ユーロとなっています。またそれぞれの口座にVISAの普通デビットカードないし はゴールドデビットカードを発行できます。普通デビットカードは各口座の最低預金額以上あれば発行されます。ゴールドデビットカードは25000ポンドな いしは50000ドル、50000ユーロ以上の預金が必要です。1日当たりの利用額は、普通、ゴールドで違いますが、預金残高によっても異なります。いず れも年会費無料なのが魅力です。また、上記3通貨それぞれについて、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月のフィックストデポジットアカウント(定期預金口座)を開設 できます。こちらは最低預金額がそれぞれ5000ポンド、10000ドル、10000ユーロです。ただ、現状それほど利率がいいとは言えないようです。

口 座開設に必要な申し込み書類は、ホームページのFormやProduct & Serviceのリンクから辿ってPDFでダウンロードできます。これは上記すべての通貨、口座、カードの申込み書が1セットになっていますので、必要な サービス箇所だけ記入しましょう。かなり詳細な個人情報を記入する必要があります。最後の方に各名義人が少なくとも過去12ヶ月以上保持している国際的な 銀行の口座情報を書く欄があります。英文ですので最低でもシティバンククラスの銀行でないとだめでしょう。また残高を書くので、審査中はその残高を維持す る必要があります。というのはその銀行に事実照会すると明記されているからです。更に各名義人について、英文で認証を受けたパスポートのコピー、本人の氏 名・住所確認書類を添付します。パスポートのコピーの認証資格者は主要国際銀行の行員や大使館・領事館員、弁護士などのLawyerとなっており、かなり 厳しい基準になっています。本人の氏名・住所確認書類は、上記申込書に記入した照会銀行の英文の氏名・住所入りの明細や残高証明の他、英文ならばVISA やマスター、アメックス、ダイナースなどのクレジットカードの氏名・住所入りの明細でも大丈夫です。

The Royal Bank of Scotland銀行

立地: ジャーシー島、ガンジー島、マン島、ジブラルタルの4箇所に支社あり(選べるのは前3箇所)

S&P格付け: AA(Stable) 

サービス名: International Personal Banking

口座開設難易度: B

最低必要資金: H

こ の銀行は、個別の口座の最低預金額は低めに抑えていますが、預け総資産額が25000イギリスポンド相当以上であることを前提としたサービスを行っていま す。その条件の下で、大きく分けてチェッキングアカウント(当座預金口座)であるカレントアカウントと、セービングアカウント(普通預金口座)がありま す。カレントアカウントは、イギリスポンド建てのインタレストペイング・カレントアカウント、ゴールドチェックアカウント、プレミアムチェックアカウント と、米ドル建てのUS$プレミアムアカウントの4種類があります。インタレストペイング・カレントアカウントは、利子は僅かですが最低預金額や口座維持手 数料がなく、ハイラインカードというATM引出しも可能なマストロのデビットカードがつきます。ゴールドチェックアカウントは、より利子率が高いですが最 低預金額や口座維持手数料もなく、より1日の引出し可能額の大きなゴールドハイラインカードというマストロのデビットカードがつきます。ただし、こちらは 後で述べるセービングアカウントのオフショアゴールド30かゴールドデポジットアカウントと組み合わせて口座を開き、セービングアカウントに最低預金額以 上預金しておく必要があります。インタレストペイング・カレントアカウントは、残高以上使い込み過ぎた場合に100ポンドの借り越し枠(オーバードラフト プロテクション)がついています。ゴールドチェックアカウントはこれが500ポンドと大きくなっています。当然、借り越し場合には高利に利子を取られま す。プレミアムチェックアカウントは最低預金額が2000イギリスポンドからで、同じくマストロデビットのハイランドカードがつきます。預金額にもよりま すが、利子率は結構高くセービングアカウント並です。US$プレミアムアカウントは最低預金額が5000米ドルからで利子が付きます。米ドル建てのゴール ドマスターカードを付けられるオプションもあるようですが、ホームページには詳しい記載がありません。

セー ビングアカウント(普通預金口座)には、まずイギリスポンド建てのゴールドデポジットという口座があります。最低預金額が500ポンドからで利率はあまり よくないですが、キャッシュラインカードというATMカードが付きます。また、イギリスポンド建てのオフショアゴールド30とオフショアゴールド60とい う、それぞれ30日前、60日前の解約通知口座があります。これはそれぞれ最低預金額が2000イギリスポンドからですが、利率はセービングアカウントと して普通でしょう。注目はマネーマーケットと呼ばれる口座で、イギリスポンドはもちろん、ユーロその他の主要通貨を扱えます。定期預金口座形式にもできま すし、事前通知口座形式にして簡単に下ろせるようにもできます。

こ れら以外にも、欧州各国市場の株式売買や債券売買なども扱っているようですが、日本居住者の場合には制約があり、すべて取引可能というわけではないないよ うです。商品数が多数なので、個別にお問い合わせください。ホームページから直接申込書をPDFファイルでダウンロードできるのは、カード発行を含む チェッキングアカウント(当座預金口座)の全部と、セービングアカウント(普通預金口座)のゴールドデポジット、オフショアゴールド30、オフショアゴー ルド60です。それ以外はホームページから取り寄せになります。いずれもはじめて口座を開く場合には、申込書と各名義人の認証パスポートコピー、各名義人 に関する異なる2つの機関からの住所証明書類です。住所証明書類はオリジナルを送る必要があり、後で返送してくれます。また、銀行の明細を住所証明にする 場合には、最低いずれか一方の銀行の分は過去3ヶ月分の明細を送ると審査がスムーズに進むと断ってあります。これは給与振込み口座の明細が望ましいよう で、これで年収などをチェックするようです。ただし、何れにせよもう1つ英文の住所証明がいります。パスポートの認証は、弁護士、行政書士、税理士、英国 大使館員、警察官などでいいことになっています。インターナショナルパーソナルバンキングのセンタはジャーシー島にあるのですが、他にもジャーシー島、ガ ンジー島、マン島の住所が申し込み書に書いてあるので、口座を持ちたい支店に申込書を送付すればいいようです。

Coutts Bank von Ernst銀行(スイス)

立地: スイス

S&P格付け: 無格付け(Royal Bank of Scotland Group(AA/Stable)の一員)

サービス名: Fund Asset Management

口座開設難易度: B

最低必要資金: H

数 百年の歴史を誇る名門スイスプライベートバンクです。プライベートバンキングのサービスもありますが、こちらは50万CHF(約5000万円)相当以上の 運用資金がないと受けてくれないようです。これに対しファンド購入サービスなら、最低預金(投資)金額が合計で50000CHF(約500万円)以上であ れば、口座開設に応じてくれるようです。スイスから海外の投資信託などに投資して運用するサービスが主です。スイス国内預金に対する35%の現地高率課税 を避けるため、スイス国内に開く預金口座はほとんど利子はつきませんが、そこから様々な投資信託やその組み合わせ(ポートフォリオ)に投資し、スイス現地 課税を免れるようになっています。購入可能な投信には、ローリスクローリターンを確保する保守的なコンサバティヴ、ミドルリスクミドルリターンを目指すバ ランスド、ある程度ハイリスクハイリターンを狙うダイナミック、株式のみで構成する完全にハイリスクハイリターンを狙うエクイティーズがあります。エクイ ティーズはスイスフラン建てかユーロ建てのみですが、他は米ドル建て、イギリスポンド建てもあります。口座維持手数料や印紙税は取られず、ファンド購入時 に0.35%の手数料が取られるだけなのは良心的です。

投信中心の口座なので小切手やカード発行サービスについては不明です。インターネットバンキングは無いようです。決済よりも資産保全やじっくり資産運用を行うための銀行と考えた方がいいでしょう。口座開設の申込みは、ホームページのコンタクトWebメール画面か ら行います。これに自分の情報やFund Asset Managementサービスの口座開設希望であることを英文で書いて送ります。先方の担当者から返事があり、先方の質問に答えます。最低預金額の条件や 職業、年収などを聞かれることもあります。先方がマネーロンダリングその他の問題点を考慮して、顧客として問題なかろうと判断すれば、郵送かPDFファイ ル添付メールで申込み書や投信説明書を送ってきます。申込み書に必要事項を記入し、更に口座名義人一人一人のサイン認証書類と、パスポートコピー、バンク リファレンスを添付します。弁護士や行政書士の認証でも大丈夫です。パスポートコピーは認証は要りません。しかし、やっておいた方が無難ではあるでしょ う。バンクリファレンスは、シティバンクやソニー銀行、みずほ銀行などの英文バンクリファレンスが使えるでしょう。また、東京支店もありますので、こちらに詳細を問い合わせられるのもいいでしょう。

Bank von Ernst銀行(リヒテンシュタイン)

立地: リヒテンシュタイン

S&P格付け: 無格付け(Royal Bank of Scotland Group(AA/Stable)の
                一員Coutts Bank (Swiss) Ltdの子会社)

サービス名: Fund Asset Management

口座開設難易度: B

最低必要資金: H

掲 示板投稿で紹介いただいた130年の歴史を誇る名門スイスプライベートバンクのリヒテンシュタイン支社です。プライベートバンキングのサービスもあります が、こちらは50万CHF(約5000万円)相当以上の運用資金がないと受けてくれないようです。これは担当者に一任勘定で任せる方法と担当者のアドバイ スを受けながら自分で運用する方法があるようです。また信託サービスやリヒテンシュタインから更に海外に資金を出して運用するフィドゥシアリーサービス、 家族の資産を別法人として管理する家族基金、通常の銀行サービスもあります。しかし、これらは資産家向けのサービスです。これに対しファンド購入は、最低 預金(投資)金額が合計で50000CHF(約500万円)以上であれば、口座開設に応じてくれます。インターネットバンキングは無いようです。資産保全 やじっくり資産運用を行うための銀行と考えた方がいいでしょう。

口座開設の申込みは、ホームページのコンタクトアスWebメール画面か ら行います。これに自分の情報やファンド購入の口座開設希望であることを英文で書いて送ります。先方の担当者から返事があり、先方の質問に答えます。最低 預金額の条件や職業、年収などを聞かれることもあります。先方がマネーロンダリングその他の問題点を考慮して、顧客として問題なかろうと判断すれば、郵送 かPDFファイル添付メールで申込み書や投信説明書を送ってきます。申込み書に必要事項を記入し、認証パスポートコピー、バンクリファレンスを添付しま す。認証は公証人の宣誓認証が必要です。バンクリファレンスは、シティバンクやソニー銀行、みずほ銀行などの英文バンクリファレンスが使えるでしょう。ま た、東京支店もありますので、こちらに詳細を問い合わせられるのもいいでしょう。

Cortal Consor銀行

立地: ルクセンブルグ

S&P格付け: 無格付け(BNP Paribas: S&P AA(Stable)の完全子会社)

サービス名: Cortal(ルクセンブルグ)

口座開設難易度: B

最低必要資金: M

掲 示板の投稿でご紹介いただいた金融機関です。1993年から営業を開始したルクセンブルクのオフショア金融機関です。ルクセンブルグでは、銀行と証券会社 の境界が明確ではないので、証券会社のようにファンドや株式、債券の購入もできます。BNP Paribas銀行の子会社ということになっていますが、BNP Paribasはフランス系の高格付けな銀行で、資本のバックはしっかりしていると思います。また、ルクセンブルクという土地柄からいっても、個人情報保 護、社会の安定性など問題ないでしょう。主力は百数十種類に及ぶミューチャルファンドやファンド・オブ・ファンドです。気になるのは手数料が4%〜5%と かなり高いことです。また、パリ、ニューヨーク、米国ナスダック、ブリュッセル、ミラノ、アムステルダム、フランクフルトなどの各市場の株取引も可能で す。様々な債券を10000ユーロ相当がら購入することも可能です。ただ取引金額に依存して手数料が違います。投資のポートフォリオを組むためのコンサル ティングを受けることも可能なようです。更に銀行機能として、インターナショナル・オプティマル・アカウントという利付きチェッキングアカウント(当座預 金口座)の一種が備わり、ユーロ、米ドル、イギリスポンド、スイスフランでの預金が可能です。もちろん、これらの通貨間の両替も可能です。また、この口座 は小切手を使うことができます。初期最低預金額は2500ユーロまたはそれと等価な他通貨資金となっていますが、その後は10000ユーロを維持しないと いけません。また、他の商品を直接買い付ける場合も、初期最低金額は2500ユーロです。またVISAやMasterのキャピトルゴールドカードというクレジットカードを付けることができまが、この場合は最低15000ユーロの残高が インターナショナル・オプティマル・アカウントにないといけません。また、カード年会費は現在150ユーロと高めです。一方、1ヶ月から12ヶ月までの幅 で各通貨の定期預金も扱っています。更に、ユーロボンドというマネーマーケットファンド(MMF)の一種も扱っているようです。日本のMMFと同じく元本 保証ではないですが、利子がついて買い付けや売却は随時可能なようです。売買の回数による手数料割引などはないことと各手数料が比較的高めなことから、成 長性の高いファンドや株に目をつけて一定額以上長期投資する方向きのサービスだと思います。

口 座開設にはホームページ上のExpatriatesのタブからOpen your own account at a distanceを選択し、更にOpen Accountのリンクを辿ます。ここで自分の氏名や連絡先を入力すると申込み書をPDFでダウンロードできます。ただし、これだけではインターネットで の取引はできません。ホームページ右側のRequest for access to the Internet Serviceをクリックして、ネット取引の申込み用紙をPDFでダウンロードします。以上に記載して弁護士や行政書士のLawyerとしての認証パス ポートコピーと、住所を証明するための英文銀行明細のオリジナル、更に電気、水道、ガスなどの住所入り請求書のコピーを同封すれば申込みできます。最後の 請求書は日本では日本語のものしか入手できないので、それを英訳してその正しさを同じく弁護士や行政書士に認証してもらったものを原本コピーと一緒に添付 する必要があるでしょう。また、口座開設時に2500ユーロを送金しないといけません。

WestLB International S.A.銀行

立地: ルクセンブルク

S&P格付け: AA(Negative) 

サービス名: Banking Service

口座開設難易度: B〜C

最低必要資金: H

資 産運用のコンサルテーション付きのプライベートバンキングを主体としていますが、投信での預け入れも受付ています。第一には皆さんにも馴染みの深いマネー マーケットアカウント(MMF口座)があります。これはユーロ建てが中心ですが、他の主要通貨での運用もできるようです。最低預金額は 25000〜50000ユーロです。幅があるのは担当者でいうことが違うからです。交渉次第でしょう。他に投信として最低預金額50000ユーロからの欧 州中心運用のユーロポートフォリオ、50万ユーロからのポートフォリオマネージメントがあります。ポートフォリオマネージメントは、プライベートバンキン グサービスです。

申 し込みは、まず上記銀行のHPから各サービスの説明書をメールで取り寄せます。そして、担当者と議論をして運用方針を決め、カレントアカウント(利付け当 座預金口座)を開設し、更に上記の投信口座やその他の金融商品の購入を決めます。また並行してパスポートコピーや各種個人情報に関する資料を送り、口座開 設か可能かどうかの審査を受けます。審査を通れば正式な申し込み書類が送られてくるので、それに記入して、弁護士や行政書士のLawyerとしての認証パ スポートコピーを口座名義人の分だけ添付して送付します。先方の担当者とじっくり話し合うプライベートバンキング系のサービスです。

Lloyds TBS Offsore銀行 

立地: マン島,ガンジー島,ジャーシー島の3箇所に支社あり(欧州以外の外国人はマン島になる)

S&P格付け: AA(Negative) 

サービス名: Overseas Club

口座開設難易度: C

最低必要資金: L

ク ラブ制の口座です。イギリスポンド口座は月7.5ポンド(年間90ポンド)、最低預金額100ポンド。ユーロ口座は年会費90ユーロ、最低預金額100 ユーロ。米ドル口座は年会費90ドル、最低預金額100ドル。また、これらの複数通貨の何れの組み合わせでも、3つ全部でも口座を開くことができ、その際 の年会費は全部で90ポンド、最低預金額は全口座合計で100ポンドです。利子は預金額によって変化します。オフショア銀行としては平均的な利子でしょ う。また日本円を含む他の通貨口座を付け加えることも可能です。もちろん、テレホンバンキングはポンド、ユーロ、米ドル口座のいずれもが使えますが、イン ターネットバンキングはどれか1つの口座を選ばねばなりません。他の2口座は開いても電話やFAXでの操作になります。一見年会費90ポンドは高そうに思 えますが、ポンド口座には小切手とデビットカード、ユーロと米ドル口座にはデビットカードが付けれます。ただし、掲示版からいただいた情報によりますと、 入金予定金額がカード1枚あたり3000ポンド相当くらいないと、デビットカードは発行してくれないようです。クラブというだけあって資産運用や税務面で のアドバイスも受けられるようです。これらのサービスの対価として年会費90ポンドが高いかどうかはどう利用するかで違うでしょう。民間銀行としては世界 トップレベルの格付け銀行の1つです。口座開設に必要な申し込み書類は、ホームページからダウンロードしたPDFファイルに必要事項を記入したものと、英 文で認証を受けたパスポートのコピー、住所を証明する英文の書類の最低3つですが、PDFの申込み書には共有名義の場合は名義人全員の現在持っている銀行 口座情報、預金目的や預金資金源、自分の収入など形成資産の原資などを書く欄が設けられ、詳細な個人情報を書く必要があります。また掲示版投稿情報により ますと、申込み後、記載内容によっては電話連絡があり、内容を裏付ける書類の原本とその認証英訳の提出を求められることもあるようです。この辺はマネーロ ンダリング対策で厳しくなっているようです。逆に住所証明は以前は公共料金の明細書しか記述がありませんでしたが、住所入りの銀行残高証明でもよい旨の記 述が付加されました。これは我々日本人には朗報です。また、デビットカードを申し込むには、収入審査を受ける必要があるため、過去半年の給与振込み口座の 英文ステートメントないしはその英文認証コピーか、英文の過去3ヶ月の給与支払い証明かその英文認証コピー、または雇用者が発行する英文の収入証明書のい ずれかが必要です。これらの書類をどう準備するかの方法は別に述べます。特にLloyds TSBは東京に支店が あるので、各種認証はそこに本人(共有名義の場合は2人とも)が関係書類を持参すれば認証を安く受けられます。また、この他に弁護士、行政書士、警察官、 大使・領事館員、公認会計士、税理士、公証役場の公証人、医師による英文による認証でもいいことになっていますが、認証が必要な書類が増えてきていること や、Lloyds TSB支店の認証しか受け付けない場合もでてきているようで、この面で手間や費用などがかさむことも考えられます。

なお、上記東京支店ではこちらのページにあるように、1千数百万円相当額以上からになりますが、香港やシンガポール支店での定期預金口座開設を取り次いでいます。ただし、ネットバンキングなどは使えないようです。

Hill Samuel Jersey Limited銀行

立地: ジャーシー島

S&P格付け: 無付け(Lloyds TSBの子会社なのでAA(Negative)相当) 

サービス名: Hill Samuel

口座開設難易度: B

最低必要資金: M〜H

Hill Samuel Jersey Limited銀行は、Lloyds TSBのプライベートバンキング用子会社です。ですがプライベートバンキングという割りに、最低預金額などは低く設定されていて、他オフショア銀行サービ スとあまり変わりません。違うのはプライベートバンキングというだけあって、資産運用係がついて顧客の資産状況を聞きながら、資産運用方法やポートフォリ オに関する相談に乗ってくれるところです。口座の種類や取り扱い商品などの詳細は明らかにされていません。顧客に応じて様々なサービスを提案するスタイル でしょう。ただしプライベートバンキングというだけあって、カードなどの決済機能はサービスしていません。小額からはじめられる預金口座には、チェック・ デポジット・アカウント(普通預金の一種)とトレージャリー・アカウント(保護預り口座の一種)があります。前者は最低預金額が5000イギリスポンド以 上、後者は最低資産運用額が25000イギリスポンド以上です。トレージャリー・アカウントは証券口座のようなものなので、そこでファンドなど様々な金融 商品の購入・運用ができるようです。ただしファンドを購入した場合、その保護預り費用が最低250イギリスポンドなので、相当多額の資金を運用しないと割 りに合わないと思います。

口座開設方法は、ホームページにあるアプリケーション・フォームズの リンクを辿り、更にオンライン・アプリケーションのリンクからPDFの申込書をダウンロードします。これに必要事項を記入に先方に郵送します。ただしこれ は正式な申込書ではなく、この情報に基づいて先方は申込者に合った資産運用プランを提案郵送してきます。双方がプランに合意すれば、はじめて申込書が送ら れてきます。また、質問などは同じページのファイナンシャル・インフォメーション・フォームに書いて郵送で行うことができます。また直接コンタクト・アスのページから、電話、電子メールで訊ねることもできます。最終的にはジャーシー島の他の金融機関と同じく、弁護士や行政書士による認証パスポートコピーや英文住所証明を各名義人分揃えて、申込書と一緒に提出する必要があります。

Bank of Scotland銀行 Offshore

立地: ジャーシー島,マン島

S&P格付け: AA(Negative) 

サービス名: International

口座開設難易度:B

最低必要資金: M

HBOS グループのバンクオブスコットランドのオフショアサービスです。支社はジャーシー島とマン島にあります。同じサービスをしているので、どちらでも選べま す。チェッキングアカウント(当座預金口座)はイギリスポンドのカレントアカウントと米ドルのマネーマーケットチェキングアカウントが作れます。カレント アカウントは最低預金額が5000イギリスポンドで、小切手帳とデビットカードがつき、かつ金額に関係なく結構高率の利子がつきます。米ドルのマネーマー ケットチェキングアカウントは、米ドル小切手が発行され、最低預金額は5000ドルです。こちらも利子は預金額に関係ありません。これらのチェッキングア カウントでは、VISAやマスター、アメックスなどの通常、ゴールド、プラチナのクレジットカードを発行できることがあるようですが、時々の銀行の方針で イギリス以外の非居住者には発行しないことも多いようです。発行可能な場合には、通常カードで10000ポンド相当、ゴールドで15000ポンド相当、プ ラチナで20000ポンド相当の預金実績が目安になります。セービングアカウント(普通預金口座)には、イギリスポンドのインスタントアクセスセービング が最低預金額5000ポンドから、米ドルのUSダラーセービングが5000ドルから、ユーロのユーロセービングも5000ユーロから開設できます。より貯 蓄性の強い口座としてはイギリスポンドの90日事前通知口座である90デイアカウント、6ヶ月から5年までイギリスポンドをはじめとする各種主要通貨での 定期預金口座であるフィックスレートインベストメントがあります。インターネットバンキング、テレフォンバンキングも可能です。各申込み書はホームページ からPDFでダウンロードできます。24時間受け付けのコールセンターも出来ています。

口 座開設申込みに必要な書類は申込み書、認証パスポートコピーと2種類の英文住所証明書類です。住所証明書類については申込み書に詳細な受付可能な書類のリ ストが明示されていますが、日本からの場合最近1年以内の2つの異なる銀行からの英文の住所入りの明細書か残高証明書が現実的でしょう。認証者としては、 弁護士、行政書士、税理士、金融機関のディレクターや行員、公証人、警察官、大使館・領事館員などです。この場合、認証箇所には公印、職印を押すか、そう でなければ認証者の氏名、住所、職業を認証者の自筆でブロック体で書いてもらう必要があります。そして、更に認証日付と認証者サインが必要となります。高 格付けで利子も全般に高いので、資産運用にいい銀行でしょう。

ING Bank S.A.銀行(ルクセンブルク)

立地: ルクセンブルグ

S&P格付け: AA-(Stable) 

サービス名: Private Banking

口座開設難易度: E

最低必要資金: H

ING Groupという多国籍金融グループに属し、グループとして高格付けを持っています。現在は資産運用担当者が付くプライベートバンキングしか扱っていない ようです。他のプライベートバンキングほど高くはなく10万ユーロ相当くらいならはじめられるようです。クレジットカード発行なども可能です。ING Bank S.A.のホームページの左上のBecome a clientのメニューを辿るとサービスの概要が書いてあります。結局は現地に出向かないと口座開設は受け付けないようです。

ING Bank S.A.銀行(ベルギー)

立地: ベルギー

S&P格付け: AA-(Stable) 

サービス名: Personal Banking

口座開設難易度: E

最低必要資金: H

ル クセンブルクのING Groupと同じ多国籍金融グループに属するベルギー支社で、グループとして高格付けを持っています。ベルギーも口座個人情報保護には定評があります。資 産運用担当者が付くプライベートバンキング以外にも、パーソナルバンキングとして10000ユーロ相当の最低預金額からインググリーンアカウントというカ レントアカウント(利付き当座預金口座)を扱っています。ユーロ以外にも米ドルやイギリスポンドを含む主要通貨の口座を開けます。また預金額に応じてです が、MaestroのデビットカードやVISAやマスターの通常クレジットカード及びゴールドクレジットカードを発行してもらえるようです。またインググ リーンブックセービングアカウント(普通預金口座)や1日から60ヶ月の範囲で期間を選べるタームアカウント(定期預金口座)、インベストメントアカウン ト(証券口座)も開けます。更にセービングサーティフィケイト(年利払い定期預金)、その利子を月払いしたマンスリーインタレストセービングサーティフィ ケイト(月利払い定期預金)、利息が支払われず満期まで再投資されるグロースサーティフィケイト(満期払い定期預金)などの定期預金や、銀行が破綻した場 合の支払い順位が低い代わりに利率を高めたサブオーディネートサーティフィケイト(劣後定期預金口座)などもあります。更に各種契約型のミューチャルファ ンドや会社型(SICAV)ファンドなどの投信、ブリュッセル株式市場の株取引、債券取引なども可能です。

口 座開設には、最終的に現地に出向いた本人確認手続きが必要です。訪欧を予定されている方なら、予めING Bank S.A.のホームページの左上のBecome an ING customerのメニューから更にThen open an account straightaway!のリンクを辿り、そこから個人情報を入力します。すると申込みのための情報が指定したメールアドレスに届くので、その指示に 従って手続きを進めます。最低預金額が比較的低いこと、決済機能や各種預金、投資機能の充実など注目に値する銀行ですが、現地に出向く必要がある点が難点 です。

Danske Bank International S.A.銀行

立地: ルクセンブルグ

S&P格付け: AA-(Stable)

サービス名: Danske Bank International

口座開設難易度: B

最低必要資金: H

最 低必要資金が10万ユーロからという、半ばプライベートバンク的なサービスです。資産運用アドバイザーが付きます。債券ファンド、その他各種ファンドでの 運用ができます。また、通常のカレントアカウント(利付き当座預金口座)も開設できるようで、その預金額に応じてゴールド、プラチナ、ワールド・シグニア のマスターカードを発行できます。口座開設にはホームページのAccount openingというリンクから、orderというリンクを辿り、更にSend order to the bankを辿って、申込みページで個人情報を入力して申込み用紙を送ってもらい、それに記入して弁護士、行政書士などのLawyerの肩書きでの認証パス ポートコピーを同封します。申込書は電話やFAXでも取り寄せることができます。

Banque Generale du Luxembourg銀行

立地: ルクセンブルク

S&P格付け: AA−(Stable) 

サービス名: Our Global Packages (Global Classic, Global Club, Global Club Gold)

口座開設難易度: E

最低必要資金: H

ホー ムページは上記のリンク1面だけが英語で、それより先はすべてフランス語で書いてあります。分かることは、Global Classic、Global Club、Global Club Goldの三種類の非居住者向けのサービスがあることです。何れもユーロ口座でフォーンバンキングは英語が通じますが、ネットバンキングはフランス語らし いです。Global Classicは1口座あたりMasterかVISAのデビットカードを2名分まで発行してくれます。3ヶ月毎に10.5ユーロの口座維持手数料が取られ ます。Global Clubは上記に加えてVISAかEurocardのクレジットカードを2名分まで発行してくれます。3ヶ月毎に21ユーロの口座維持手数料が取られま す。Global Club GoldはGlobal ClubのEurocardのクレジットカードがゴールドになります。毎月9.5ユーロの口座維持手数料が取られます。また、明示されてはいませんが先方 の希望としては、最低12000ユーロくらい預金してもらいたいようです。そうでないと、利子で手数料も補えないでしょう。ホームページからメールで問い 合わせができますが、直接の問い合わせ電話番号は+352-49-55-94です。電話は英語も通じます。これはホームページには載っていません。ただ、 現地に行かないと口座は開けません。現地支店として一番大きいのはLuxembourg/Royal-Monterey (27, avenue Monterey, L-2163 Luxembourg, 電話:+352-4799-2556, FAX:+352-4799-2112で、ここに行くのが一番だそうです。平日9時〜16時半までしか開いていませんのでご注意ください。共有名義なら必 ず名義人全員で行く必要があります。用意するのはパスポート、それから日本の英文住所証明、預金する資金源の英文残高証明とそれがどこから来たかを明らか にする書類です。一般のサラリーマンの場合、給与明細か給与振込み銀行の明細のオリジナルと、その英訳を弁護士や行政書士などに訳が正確であることを認証 したものを準備する必要があります。銀行明細の場合、過去何ヶ月分必要かなどは決まっていないようですが、半年分くらいを用意した方が無難でしょう。和文 資料はそのオリジナルと認証付き英訳が必ず必要です。マネーロンダリングに関する審査が非常に厳しいようです。口座維持手数料や要求預金額の高さ、手続き の煩雑さを考えるとあまり魅力的とはいえませんが、参考までに載せておきます。

HSBC International Limited.銀行

立地: マン島、ジャーシー島、ガンジー島の3箇所に支社あり

S&P格付け: AA-(Stable) 

サービス名: Bank Offshore

口座開設難易度: C

最低必要資金: M

オ フショアバンクアカウントと呼ばれる利付きチェッキングアカウント(利付き当座預金口座)にはイギリスポンド、米ドル、ユーロの三種類があり、それぞれ口 座開設時の最低預金額は、5000ポンド、5000米ドル、5000ユーロとなっています。口座維持手数料などはありませんが、開設時の最低預金額以上を なるべく維持するようにしましょう。利子はオフショア銀行として特にいい方ではありませんが、預金額によって変化します。小切手帳とデビットカードが付き ます。またこれら3通貨以外の豪州ドル、カナダドル、香港ドル、スイスフラン、日本円については、最低預金額10000イギリスポンド相当からのチェック デポジットアカウント(多通貨当座預金口座)、口座開設時の最低預金額のみ10000イギリスポンド相当以上のインスタントアクセスセービングアカウント (多通貨普通預金口座)があります。チェックデポジットアカウントは各通貨での小切手決済が可能であり魅力的です。また10000米ドル、10000ユー ロ、5000イギリスポンドの最低預金額で30デイノウティスアカウント(30日事前通知口座)や90デイノウティスアカウント(90日事前通知口座)、 1週間〜5年のフィックストタームデポジットアカウント(定期預金口座)を開けます。また、それ以外の主要通貨の場合は10000ポンド相当額以上の最低 預金額から1週間〜5年のフィックストタームデポジットアカウント(定期預金口座)を開けます。投資信託などを購入するためのインベストメントオフショ ア、英国と米国市場の株式売買を行えるオンラインシェアディーリングなどのサービスもあります。また、イギリスポンドのオフショアバンクアカウントには、 審査はありますが年会費無料のVISAゴールドクレジットカードや、年会費が旅行保険のカバー範囲によって30〜70イギリスポンドかかりますがVISA プラチナクレジットカードを付けることも可能です。利子は低めですが、無料のデビットカードやクレジットカード、またマルチカレンシーでの小切手使用な ど、決済機能に優れた銀行です。もちろん、インターネットバンキング、テレホンバンキングが使えます。また最低預金額60000ポンド(約1000万円) 以上出しますと、HSBCプレミアアカウントというお金持ち向けのサービスを受けることもできます。

各 種設申込みはホームページから申込書をPDF形式でダウンロードすることで行います。また、電話やFAX、メールで申込書送付を頼むこともできます。口座 開設申込書にはクレジットカード申込み書もついています。ただし、共有名義者全員分のクレジットカード申込み書とはなっていません。何れの名義人のカード が欲しいか別に手紙をつければ、家族会員のような形で複数枚のカードを発行してくれます。もちろん、同じ口座から引き落とされ全体のクレジット枠は変りま せん。また別にクレジットカードの申込書のみをダウンロードすることもできます。更に投信や株取引の申込書もダウンロードできます。いずれにせよ始めて口 座開設とクレジットカードを申し込む場合には、これらに必要事項を記入し英文で認証を受けたパスポートのコピー、2つの異なる発行元の住所を証明する英文 の書類、過去3ヶ月分の給与振込み記載のある銀行の英文取引ステートメントの合計4つの書類が必要です。口座開設のみを申し込む場合には、過去3ヶ月分の 給与振込み資料は不要で、かつ申し込み書中のクレジットカード申し込みの部分を未記入にします。共有名義の場合にはそれぞれに書類が必要です。住所や銀行 の取引ステートメントについて、どうしても英文書類が揃わない場合は、内容が原本と相違ないことの認証を受けた英訳をつける必要があります。各種認証は国 際業務銀行行員、弁護士、行政書士、公証役場の公証人、司法書士、大使館・領事館員などによる必要があります。ただ日本には東京と大阪にHSBC支店が あり、そこに本人(共有名義の場合は2人とも)が出向けば以上のような認証を安く行ってくれます。いずれも認証権限を持つ担当者は限られるので、事前にア ポイントを取ることをお勧めします。また、HSBC支店の場合は住所証明や給与振込み明細は英文注釈を入れたものを持参して認証してもらっても大丈夫のよ うです。

Australia and New Zeland Banking Group Limited銀行

立地: バヌアツ

S&P格付け: AA−(Stable) 

サービス名: International Offshore Banking

口座開設難易度: C〜D

最低必要資金: L

Australia and New Zeland Banking Group Limited (ANZ) 銀行は、太平洋に散らばるタックスヘイブンに幾つかオフショア支店を展開しています。バヌアツ、サモア、クック諸島などです。また他にもタックスヘイブン ではないですが、フィジー、米国領サモア、東チモール、キリバチ、パフアニューギニア、ソロモン諸島、トンガなどにも支店があります。この内、インター ネットバンキングが現状可能なのは、バヌアツとフィジーのみ。しかしフィジーはタックスヘイブンではないので国際サービスはやっておらず、現地に出向かな いと口座は開けないようです。現状、もっとも利用価値が高いのはタックスヘイブンのバヌアツです。ANZ自体は信用のおける銀行ですし、バヌアツの政情も 安定しているので、豪ドルやニュージーランドドルを中心としたオフショア運用を考えるにはいいでしょう。オフショアらしく豪ドル、ニュージーランドドルに 加えて、米ドル、ユーロ、イギリスポンド、日本円、香港ドル、シンガポールドル、スイスフラン、カナダドル、タイバーツ、フィジードル、ニューカレドニア フランと、多様な通貨でインベストメントコールアカウント(通知口座)を開くことができます。この口座は通知口座ではありますが、ホームページの説明によ ると事前通知口座ではなく、引き落としの連絡を直前にネットで行えばいいようなので、通常の普通預金とほとんど変らないようです。それぞれ最低預金額以上 預金しないと通貨で若干違いますがだいたい月15米ドル程度手数料が取られますが、いずれも最低預金額はだいたい4000米ドル程度と低めに設定されてい ます。なお、1年以上何も取引がなされない口座にはだいたい月30米ドル程度の休眠口座管理料が発生しますのでお気を付けください。これらの口座の金利 は、ホームページには明示されていませんが、本国並かそれより若干いい程度でしょう。そして、豪ドル、ニュージーランドドル、米ドル、ユーロの口座にはデ ビットカードも発行できます。ただし、年に50米ドル相当のカード手数料が取られるようです。現地の人向けのバヌアツ通貨のアクセスアカウントもあるよう ですが、国際サービスとしては明示されていません。また各通貨にリーガル・フォーゲンカレンシー・ビアーリング・タームデポジット(外国通貨定期預金口 座)もあります。こちらは初回入金時の最低預金額が決まっていますが、その後、その金額を下回っても利子が付かなくなるだけで口座維持手数料は取られませ ん。詳細な最低預金額や金利は、ホームページには明示されておらず、現地に直接メールか電話で聞いてくれと書いてあります。

ANZ は関係ありませんが、バヌアツはロシアマフィア設立法人によってマネーロンダリングに過去に使われた経緯があり、最近信用を取り戻すために対策を非常に厳 しくしています。そのため、多くの認証書類提出が必要です。ホームページから申込み書を含む各種申請書類をPDFでダウンロードできますが、その記載マ ニュアルが掲載されていないので、現地にメールなどで問い合わせないとよく分かりません。手続きは煩雑で認証費用がかさむのが難点です。書類の中には ANZ支店の行員の認証が必要なものもあり、 東京と大阪にあるAustralia and New Zealand Banking Group Limited(ANZ)支店に 出向く必要があります。ただし、掲示版投稿によりますと、日本のこれらの支店で認証書類を送っても、書類が複雑すぎて何度もやりとりしなければならないこ とが多く、日本支店側で認証を取り扱わないことも生じています。大きな銀行のオフショアサービス支店としてはANZくらいしかないので、国際的に資金を分 散させる1つの拠点としての活用には使えるでしょうが、口座開設手続きが非常にやっかいで場合によって開けない可能性が高いのが難点です。

Jyske Bank銀行

立地: スイス、ジブラルタル

S&P格付け: 無格付け(ムーディーズでA1(Stable)であり、S&P格付けA+(Stable)相当)

サービス名: Private Banking

口座開設難易度: B

最低必要資金: H

デ ンマークに本社を置くプライベートバンキング専門の銀行です。スイスのチューリッヒやジブラルタルに支社があります。ホームページにはEU諸国以外の居住 者にはサービスが受けられないことがあると書かれていますが、実際には日本を含む広範囲の国々からの申し込みを受け付けるようです。英語を含む欧州の主要 言語で応対してくれます。最低預金額はスイスが100000スイスフラン相当、ジブラルタルが50000イギリスポンド相当からで、プライベートバンキン グとしてのサービスメニューを一通りそろえています。もちろん、ネットバンキングも可能ですが、預けいれ資金の運用はプライベートバンキングらしく担当者 と相談して決めるスタイルです。ホームページにも自分の投資家タイプを決め、それに応じた投資例を示す説明が詳しくのっています。それらの投資は、以下の 銀行口座やファンド、株式、債券などを組み合わせて行われます。ジブラルタルの銀行口座としては、まずNo.1 Accountというセービングアカウント(普通預金口座)があります。最低初期預金額は50000イギリスポンド相当です。スイスではフィデュシアリ プレミアムデポジットというセービングアカウント(普通預金口座)があります。最低初期預金額は20000スイスフラン相当ですが、この金額を超えた分が 毎月スイス国外の銀行口座に転送保管されます。スイスでは利子に高率の源泉徴収税がかかりますが、このようにスイス国外に預金することでスイスでの課税が 免除されます。口座開設後は最低預金額の制限はなく、20種もの通貨口座を開くことができ毎日利子が付くそうです。また一旦ある通貨の口座を開いてしまえ ば、他通貨の口座は小額から開くことができます。また、ユーロ、米ドル、イギリスポンド、デンマーククローネ、スウェーデンクローネの口座には、それぞれ の通貨建てのVISAクレジットカードを発行できます。預け入れ金額が35000ユーロ相当あれば、VISAゴールドクレジットカードも発行できます。ま た、ジブラルタルでは12通貨について50000イギリスポンド相当額以上から、3ヶ月、6ヶ月、12ヶ月のフィックストタームアカウント(定期預金口 座)も開けます。スイスでは、12通貨について50000スイスフラン相当額以上から、1週間〜12ヶ月のフィデュシアリフィックストタームアカウント (定期預金口座)も開けます。これもスイス国外に預金されるので、スイスでは利子課税されません。スイス、ジブラルタルとも、投資信託としては約30種類 のJyske Invest Mutual Fundという自前のファンドがあり、売買手数料は0.5%(最低13ユーロ)と安く設定されており小額から投資できます。またヘッジファンドを含む他社 ファンドや株式、債券等の売買も出来ますが、手数料が0.75%(最低100ユーロ)と高めでまとまった額の投資に適しているようです。Jyske Invest Fundの所有には保護預かり料金はかかりませんが、他社のファンド、株式等の保有には年額0.3%(最低30ユーロ)かかります。更にある通貨の預金を 担保にその4倍まで別通貨を含め借りるて、これらの商品に投資できるインベストメントローンもあります。口座開設には、ホームページのBecoming a Clientのリンクから辿り、口座開設申込み書をワードかPDFでダウンロードします。スイス口座開設の場合は簡単な仮申込み書しかダウンロードできま せんので、これに書き込んで郵送またはFAXして本申込み資料を取り寄せます。ジブラルタル口座開設の場合は、申込み書、個人詳細申告書、個人状況申告書 に必要事項を書き込みます。これらに口座名義人全員の認証パスポートコピー、英文住所確認資料を同封して郵送します。認証者はジブラルタルの場合は、銀行 員、公証人、弁護士、行政書士などで良いようです。スイスの場合は銀行員、公証人を受け付けるようです。住所証明としてはシティーバンクをはじめとした銀 行の英文明細や英文残高証明書でよいようです。

Abbey International銀行

立地: マン島,ジャーシー島

S&P格付け: A+(Stable) 

サービス名: Abbey International

口座開設難易度: B

最低必要資金: M

マ ン島、ジャーシー島とも、いずれもオフショアゴールドという口座にはイギリスポンド、米ドル、ユーロの3種類があり、何れも口座開設時の最低預金額は、 5000ポンド、7500米ドル、7500ユーロとなっています。各口座にはVISAゴールドデビットカードが年会費無料でつきます。イギリスポンド口座 には小切手帳も付きます。これらはチェッキングアカウントとセービングアカウントの相の子のような口座であり、通貨によって異なりますが、預金額に応じて まあまあの利子もつきます。無料のデビットカードといい、まあまあの利子といい、口座の開きやすさといい、決済にも運用にもなかなかいい銀行だと思いま す。その他、オフショアコール(通知預金口座)という普通預金口座の一種は、最低預金額がそれぞれ1000ポンド、1500米ドル、1500ユーロとなっ ています。オフショアノーティス(事前通知預金口座)は、30日、90日、180日前に解約を事前通知するという一種の定期預金口座です。ただし90日、 180日ものは、年に2回までは預金残高の10%、あるいは年1回までなら預金残高の20%まで、事前通知なしで引き出せます。こちらはポンド口座しかな いようで、最低初期預金額がいずれも5000ポンドです。またこれと似た口座にベースレートトラッカー口座があります。ポンド口座のみで、イギリスの公定 歩合に利率が連動するタイプです。そのなかでターム口座は満期日が予め決められているもので最低初期預金額は1万ポンドです。90日と180日の口座はそ れぞれの日数だけ事前に通知しなければならない口座で、最低初期預金額は5万ポンドです。オフショアフィックスト(定期預金口座)は、1ヶ月、3ヶ月、 6ヶ月、12ヶ月ものがあり、最低初期預金額はそれぞれ25000ポンド、50000米ドル、50000ユーロです。またポンド建てのBond(定期債券 投資口座)もあり、最低初期預金額は1万ポンドで変動金利ですが高めの金利になっています。もちろん、インターネットバンキング、テレホンバンキングが使 えます。口座開設に必要な申し込み書類はホームページからダウンロードしたPDFファイルに必要事項を記入したものと、英文で認証を受けたパスポートのコ ピー、住所を証明する英文の書類1通の最低3つです。共有名義の場合にはそれぞれに必要です。夫婦で同居の場合は、住所証明は一方の人の分だけでもいいよ うです。認証者は弁護士、公認会計士、税理士、行政書士、他の国際業務銀行行員、医師、日本政府か地方公共団体の役所職員などであり、英文による認証が必 要です。他の銀行に比べるとこれでも提出書類は比較的緩い方でしょう。

Alliance & Leicester International銀行

立地: マン島

S&P格付け: A+(Stable) 

サービス名: Alliance & Leicester International Limited

口座開設難易度: B

最低必要資金: L

ネッ トバンキング、メール、FAX、電話、手紙で取引指示を出すことができます。チェッキングアカウント(当座預金口座)や非居住者にはセービングアカウント (普通預金口座)などはありませんが、イギリスポンドを中心として貯蓄や運用を中心として高金利のオフショアバンキングサービスが提供されています。イギ リスポンドの他にもユーロ、米ドルの口座サービスがありますが、イギリスポンド建ての口座が種類も多く充実しています。まずオフショアコールアカウント (通知口座)は、普通預金のように出し入れでき利子がつきます。マン島居住者や一旦口座を開いた場合は、最低預金額10ポンドからで口座維持手数料も取ら れませんが、それ以外の人は2000ポンドくらい入れないといけないようです。オフショア60,90,180プラスは、それぞれの60日,90日,180 日の事前通知預金口座です。90日のコースのみ、1年間で残高の最大25%までを手数料なしでいつでも引き出せます。最低預金額は10000ポンドから で、利率はまあまあです。オフショアマンスリーインカムアカウントは3ヶ月事前通知口座で、引き出しには3ヶ月前の事前通知が必要で最低預金は10000 ポンドからですが、毎月結構な高利が付きます。オフショア・ベーストラッカーは、最低預金額が5000ポンドからの1年定期預金で、12ヶ月以内に5回ま では手数料なしで引き出せます。利率がイングランド中央銀行の公定歩合から0.25%引いた水準に設定されるように決められており、他の口座に比べて高利 になっています。インターナショナル・ディファード・インタレスト・アカウントは3年定期預金口座の一種ですが、3年間に180日分だけ出し入れができる ようです。そして3年を過ぎると完全に自由に引き出せます。また、キャピタル・ギャランティード・グロース・ボンドやワンイヤー・フィクストレート・ボン ドという債券も販売していますが、一定期間の販売量が決まっており時々売れきれになるようです。ユーロ建て口座には、ユーロセービングアカウント(普通預 金口座)があり、最低預金額は5000ユーロからです。同じく米ドル建ての米ドルセービングアカウント(普通預金口座)があり、最低預金額は5000米ド ルからです。いずれもそれほど高利子ではありませんが、標準的な普通預金口座でしょう。

い ずれの口座も、現地で現金入金で口座開設する場合は、初回入金は最大2000ポンド相当まで、それ以降は毎回最大5000ポンド相当まで、また1000ポ ンド相当以上の各入金ではその資金の出所を申告しないといけないようです。トラベラーチェックの入金も受付ます。現地での現金の引き出しは最大500ポン ド相当までですが、24時間以上前に連絡すると最大1000ポンド相当までになります。電信送金による入出金には、このような制限はないようです。口座開 設申込みはホームページのOur AccountsのOpen Accountのタブメニューを辿り、自分の申し込みたい口座のリンクボタンをクリックします。契約条件が示されますので、その内容に同意ならばアクセプ トするリンクをクリックします。するとイギリスポンド、米ドル、ユーロの口座開設申込み用紙を選ぶページが表示されますので、希望のリンクボタンを選びク リックします。PDFで申込書が表示されますので、ダウンロードして内容を記入します。これ以外に本人確認証明書として、各名義人の認証パスポートコピー と住所証明書類の添付が必要です。認証資格者は、弁護士、行政書士、税理士、警官、医者、銀行員、英国大使館・領事館員、自分の雇用者など、幅広く認めら れています。住所証明書類は英文の氏名、住所記載の有名銀行の明細や残高証明か、英文の固定電話、電気、ガスなどの住所入り明細、雇用者の発行する英文住 所証明書となっています。現実的にはシティーバンクなどの明細や残高証明が必要になるでしょう。

Irish Permanent International銀行

立地: マン島

S&P格付け: A+(Stable)

サービス名: Irish Permanent International

口座開設難易度: B

最低必要資金: L

ア イルランドのIrish Life and Permanent Plcの100%子会社です。マン島では銀行サービスと債券投資サービスを行っています。インターネットバンキングサービスはなく、取引は電話、電子メー ル、FAX、手紙によらなければなりません。しかし最低預金額が低く、手軽に利用できる銀行です。イギリスポンド建て口座にはインスタントアクセスアカウ ント(普通預金)、ノーティスカウント(事前通知口座)、フィクスト・ターム・アカウント(定期預金口座)があります。インスタントアクセスアカウント は、500イギリスポンド相当以上であれば、イギリスポンド、米ドル、ユーロはもちろん、円を含む主要通貨の口座が持てます。また、パーソナルチェックを 発行してくれるかどうかははっきりしませんが、銀行小切手は各通貨建てで発行してくれます。イギリスポンド、米ドル、ユーロ建てのインスタントアクセスア カウントには、それぞれアメックスのグリーン、ゴールドカードを発行できます。ただし、職業や年収、預金額など様々な条件を考慮して発行の可否が審査され るようです。ノーティスカウントは利率が少々高めで、イギリスポンド建ての7日・30日・90日、ユーロ建ての30日事前解約通知口座があります。事前通 知が基本ですが中途解約も可能で、その場合利率が下がりますが普通預金よりはいいでしょう。フィクスト・ターム・アカウントは7日から12ヶ月までの期間 ものがあり、最低預金額500イギリスポンド相当からイギリスポンド、ユーロ、米ドル、他の主要通貨口座で開けます。また、イギリスポンド及びユーロ建て で最低金額10000イギリスポンド相当、米ドル建てで最低金額10万米ドル相当から、1年〜6年までの様々な期間の債券を購入運用できます。比較的小口 の債券売買は海外では珍しいので貴重な存在です。また、時期限定で様々な金融商品・サービスの販売・提供を行っているようです。口座を開くにはHPのダウンロードアプリケーションから、PDFの申込書をダウンロードし、必要事項を記入し、名義人それぞれの弁護士や行政書士による認証パスポートコピー、英文住所証明書原紙かその認証コピーを同封して送付します。

Swedbank銀行

立地: ルクセンブルグ

S&P格付け: A(Stable)

サービス名: オフショア

口座開設難易度: B

最低必要資金: H

ス ウェーデン系の銀行です。カレントアカウント(利付き当座預金口座)だけでなく、多通貨での株式、債券、投信、オプション、先物、両替なとも扱っていま す。総預かり金額が非居住者の場合、10000ユーロからはじめられますが、口座維持手数料が高く、実際上は数万ユーロ以上の総預かり金額がないと元が取 れないでしょう。証券会社や他の銀行から口座移管にも対応しています。具体的に取り扱っている市場や債券、金融商品の詳細はホームページには詳しく書かれ ていませんが、かなり幅広い運用ができるようです。申し込みは上記ホームページのEnglishのページから、opening an account, account formsのリンクを順に辿り、最後にAccount Opening RequestのリンクからPDFの申込書をダウンロードします。これに必要事項を記入し、弁護士や行政書士などのLawyerとしての認証パスポートコ ピーを各名義人分同封し郵送します。格付けが特段高い銀行ではないですが、最低預金額が比較的低く手続きも簡単なので、口座開設はかなり楽でしょう。ルク センブルクもスイス同様、顧客と銀行の資産は完全に分別管理されているので、銀行破綻時のリスクの少ないと思います。

Northern Rock (Guernsey) Limited銀行

立地: ガンジー島

S&P格付け: A(Stable)

サービス名: オフショア

口座開設難易度: B

最低必要資金: M

Northern Rock plcというイギリスの上場市場の銀行持ち株会社のガンジー島オフショアサービス支社で、1996年から営業を開始しました。貯蓄機能しか持たない銀行で 小切手やカード発行は行わないようですが、ネットバンキングに力を入れています。米国以外の非居住の外国人も口座を開設できます。口座にはまず最低初期預 金額が5000イギリスポンドからのオフショアトラッカーオンラインアカウントというネット専用セービングアカウント(普通預金口座)があります。開設後 は預金額が5000イギリスポンドを下回っても、利子が殆どつかなくなるだけで問題はありません。5000イギリスポンド以上の預金だと、イギリスの公定 歩合から0.25%を引いただけのかなりの高利率の利子がつきます。これには年1度利払いがあるタイプと毎月利払いがあるタイプがあり、前者の方が利率が 高く設定されています。いずれも最低引き出し金額が2500イギリスポンドなので、小出しに使うということはできません。あくまである程度まとまった資金 の貯蓄用です。またネットバンキングに限らない類似口座としてオフショアベースレートトラッカーアカウントというセービングアカウント(普通預金口座)も あります。こちらは最低預金額が10000イギリスポンドと決まっており、年1度利払いがあるタイプと毎月利払いがあるタイプがあるのもオフショアトラッ カーオンラインアカウントと同じですが、イギリス公定歩合から1.25%引きという利率はオンラインアカウントより低いです。このように最低預金額や利率 ではメリットが少ないです。更に60日、90日、120日のそれぞれ年1度利払いタイプと毎月利払いタイプのオフショアトラッカーアカウントという定期預 金口座もあります。120日定期のみイギリス公定歩合から0.50%引きの金利で他は1%引きです。ただし、オフショアトラッカーオンラインアカウントが 利率、最低預金額ともに一番条件がいいようです。また詳細は明記されていませんが、オフショア30、60、90という30日、60日、90日定期預金やオ フショアアクセス、オフショアアクセスプレミアムという預金口座もあります。また、オフショアダラー7とオフショアユーロ7という米ドルとユーロの7日前 事前通知口座があります。こちらは米ドルは25000ドルから、ユーロは10000ユーロから開設できます。利率もまあまあです。

ま た、1年物、2年物、3年物のオフショアフィックストレートボンドというイギリスポンド建ての債券を販売しています。最低10000イギリスポンドからで す。こちらも分配金が年払いのものと月払いのものがあります。もちろん発行年限や発行日によって利率にはばらつきがあります。債券がこの程度の金額から買 える銀行はあまりないので貴重です。更に現在は販売を中止していますが、固定利率債券と株式投信を50%ずつ混ぜて運用し分配金を出す、投信の一種のオフ ショアフィフティー・フィフティーという金融商品もあるようです。

口 座開設には3つの方法があります。1つ目はホームページのApplyやApply Nowという名前のリンクを辿り、オンラインで情報を入力しプリンターでアプリケーションフォームを印刷してサインして開設申請する方法、2つ目は同じく Apply Nowという名前のリンクを辿り、PDFのアプリケーションフォームをダウンロードして、それに書き込んで開設申請する方法、最後は資料を取り寄せる方法 です。いずれも4名までの共有名義で申請できます。申請にはアプリケーションフォームの他に、各名義人の認証パスポートコピーと住所証明書類の添付が必要 です。認証は銀行員や証券会社社員、弁護士、行政書士、会計士、警察官、関税士など、幅広く認めています。また住所証明は各名義人について、過去3ヶ月以 内の銀行明細や残高証明、公共料金請求書や領収書など住所記載のもので異なる機関からのものを原本2部送らねばなりません。また、こららが英文でない場合 は全英訳をつけるように指示されています。その英訳も原本と相違ないことを証明する旨を記載した前記資格者による認証が必要です。また、郵便局私書箱を住 所登録することも認めていますが、この際には郵便局が発行する住所証明コピーを認証したものや、その住所証明と自宅住所証明の原本を両方提出するか、公共 サービス機関に勤めている人の場合に限り、そこから発行された自分の住所と私書箱の両方の住所記載のある公共料金請求書や領収書を添付することを要求され ます。口座開設自体はそれほど難しくなく、イギリスポンド中心とは言え高利率預金や債券、米ドル、ユーロ預金が可能など特色があるので、資産運用にうまく 生かせる可能性があります。

Standard Chartered銀行

立地: ジャーシー島

S&P格付け: A(Stable)

サービス名: International Banking

口座開設難易度: D

最低必要資金: H

イ ギリスの銀行の老舗で、ジャーシー島にオフショアサービス支社を持ちます。各口座には最低預金額がないものが多いですが、この銀行には常に最低総額10万 米ドル相当を預けないといけません。インターナショナルアクセスアカウント(利付き当座預金)は円を含む多数の通貨口座を開くことができ、最低預金額はあ りませんが、VISAゴールドデビットカードはポンド建て、米ドル建て、ユーロ建ての口座にしか付けることができません。更に小切手はポンド建て口座にし か発行できません。貯蓄向けの口座としては、ポンド建て、米ドル建て、ユーロ建ての期間が1週間〜1年までの定期預金があります。最低預金額は1週間もの が25000ポンド、50000米ドル、37500ユーロ、それ以外は10000ポンド、25000米ドル、15000ユーロです。預金額によって利率が 変化します。マネーマネージャという機能によって、インターナショナルアクセスアカウントの残高がなくなると、定期預金口座からその最低預金額を下回らな い範囲で資金が補給されます。その他、ファンドや債券を購入可能です。もちろん、オンラインバンキング機能は準備されています。口座開設には3つの方法が あります。1つ目はホームページのApply onlineという名前のリンクを辿り、オンラインで情報を入力しプリンターでアプリケーションフォームを印刷してサインして開設申請する方法、2つ目は PDFのアプリケーションフォームをダウンロードして、それに書き込んで開設申請する方法、最後は電話して資料を取り寄せる方法です。申請にはアプリケー ションフォーム、各名義人の認証パスポートコピーの他に、各名義人が取引を持つ銀行からの身分証明紹介状が必要です。最後の取引銀行からの身分証明紹介状 は、ホームページからPDFでダウンロードした書式に各名義人が書き込み、更に取引銀行にその取引期間などについて書き込んで日付、サインをしてもらい、 直接銀行からStandard Chartered銀行に送付してもらうというものです。日本では一般の人がこのような書類を整えることは殆ど無理でしょう。

Building Society系銀行

立地: マン島、ジャーシー島、ガンジー島など

S&P格付け: A(Stable)〜A(Negative) 

サービス名: オフショアサービス

口座開設難易度: B

最低必要資金: L〜H

Building Societyとは、英国で住宅ローンサービスを提供し、かつそのローンを証券化して販売することも行う組合銀行のことだそうです。ただしローンやその証 券販売だけでなく通常の銀行預金業務もしていますし、英国本土のオンショアでは英国内居住者向けに通常の小切手やカードによる決済業務も行っています。た だし節税のため、マン島、ジャーシー島、ガンジー島などの英領タックスヘイブンに、預金業務中心のみの支社を置いているところが多く、そういった支社では 英国人に限らず世界中の非居住者を対象にした口座開設サービスを提供しています。ただし中堅規模の銀行が多く、その中でもオフショア支社の規模は小さいの で、ネットバンキングまで提供しているところは殆どありません。ファックスと電話中心の取引になります。ただし、その中にはイギリスポンドの普通預金口 座、定期預金口座や米ドル、ユーロの普通預金口座などで、かなりの高利回り預金のサービスをしているところが多く、格付けなどを吟味して利用すればよい資 金運用ができる可能性があります。Northern Rock plcも元々はBuilding Societyだったようです。いずれもアプリケーションフォームがPDFでダウンロードできたり、電話やファックスで取り寄せたりしなければならなかっ たり様々です。しかし、これらに記載、サインをして、各名義人のパスポート認証コピーと異なる出所の住所証明1〜2通を同封する点は共通しています。認証 の条件も同様に銀行員や弁護士、行政書士、会計士、警察官など幅広く認めています。以下、現在までに見つかった銀行を挙げておきます。

またNationwide International銀行 (マン島、A/Stable)は大手Building SocietyのNationwide組合銀行の支社です。イギリスポンドでは1ポンドから口座開設できるインスタントアクセスというセービングアカウン ト(普通預金口座)があります。ただし、1000イギリスポンド以下では殆ど利子も付かず明細書も発行されません。その他、最小預金額が1000イギリス ポンドで年間10000イギリスポンドまで引き出しが可能な90日及び180日事前通知口座である90デイノーティス、180デイノーティス口座もありま す。更に最低預金額が1000米ドル、1000ユーロの米ドルアカウント、ユーロアカウントというセービングアカウント(普通預金口座)もあります。大銀 行ではないので最低預金額が非常に少なくなっているのが特徴です。

またYorkshire Guernsey銀行 (ガンジー島、A/Stable)はYorkshire Building Societyのガンジー島支社です。ここはイギリスポンドしか扱っていませんが、最低預金額5000イギリスポンドでグローバルアクセスというセービン グアカウント(普通預金口座)を開けます。また、同じく最低5000イギリスポンドからロルラヴァーボンドという債券を購入できます。

更にBritannia International銀行 (マン島、A/Negative)は英国で2番目に大きなBritannia Building Societyのマン島支社です。ここはイギリスポンドのみ扱っています。最低預金額10000イギリスポンドでベースレートセーバーというセービングア カウント(普通預金口座)をもてますが、50000イギリスポンド以上でないと高利子は付きません。ただし、最低預金額1000イギリスポンド以上から 30日、90日の30デイノーティス、90デイノーティスというコールアカウント(事前通知口座)を開けます。その他、お子さん名義でお子さんが18歳に なるまで一度も引き出ししないと毎年1%に相当する分の利子を上乗せして18歳時に支払いするオフショア18ボーナスや、最低預金額25000イギリスポ ンドからですがディファードインタレストアカウントといって、イギリス公定歩合を上回る高利をつけて口座を閉じるときに通算利子を支払うものなど、ユニー クなサービスがあります。また最低1000イギリスポンドからですが5イヤーギャランティードエクイティボンドといって、5年目の償還日に運用期間中にロ ンド市場株式指数が購入日よりも常に一定かより高ければ、年利6.16%相当の分配金をつけて償還する元本保証債券などもあります。

BEKB | BCBE net (Bern Cantonal Bank)銀行

立地: スイス

S&P格付け: 無し(債券未発行のため。Bern Cantonal Bankは連邦郡の半公的銀行であり、かつスイス銀行法保護下のため実質A格以上。)

サービス名: Cyberbanking

口座開設難易度: C〜D

最低必要資金: L

ス イス連邦ベルン郡の半公的銀行であるBern Cantonal Bankの英語サイトを持つネットバンキング部門です。この銀行は投資と決済の両方の機能を持っており、実に多彩な口座を提供しています。ただし、この銀 行に口座を持つには、かならずスイスフランのチェッキングアカウント(当座預金口座)であるパーソナルアカウントを開く必要があります。その他のチェッキ ングアカウント(当座預金口座)としては、ユーロのエグゼキューションアカウントがもてます。パーソナルアカウントは最低預金額はなく、ユーロのエグゼ キューションアカウントは最低初期預金額が2000ユーロです。ユーロのエグゼキューションアカウントには更にMaestroやVISAのデビットカード が発行されます。これらには1万スイスフラン相当以上預金するとマスターやVISAのクレジットカードをつけることができます。またこれとは別に最低預金 額のない米ドルのエグゼキューションアカウントももてます。これらはいずれも無利子口座で、スイスフランのパーソナルアカウント、ユーロのエグゼキュー ションアカウントには決済機能と投資資金の保護預かり機能がありますが、米ドルのエグゼキューションアカウントは保護預かり機能しかありません。一方これ らとは別に利子のつくセービングアカウント(普通預金口座)があります。その中でもスイスフランのペイロールセイビング/マルチセイビングアカウントは、 最低預金額はありませんが利子がつき、上記同様に一定金額以上を積めばカードが発行できます。またユーロのインベストメント&セービングアカウントは、投 資資金の利付き保護預かり口座です。またスイスフランのインベストメントセービングアカウント2000も、投資資金の利付き保護預かり口座ですが、 2000スイスフラン以上預金すると利子がアップします。それ以外に通常のスイスフランのセービングアカウントもあります。それらか株式や債券を預かるセ イフキーピングアカウント(保護預かり口座)も開けます。投資の主体は欧州や米国の株式市場です。ファンドなどの商品の揃えはそれほど多くないようです。

この銀行はホームページのContactからメールを打って申込みを請求します。すると先方から返事が来て、サイン認証書類と認証パスポートコピーを送れと言ってきます。サイン認証書類はメール添付や郵送で送ってきます。認証は銀行員かスイス大使館・スイス領事館しか認めないことになっています。 しかし通常、スイス大使や領事は忙しくて認証してくれません。また日本ではよほど銀行にコネでもない限り、銀行員はサイン認証してくれません。先方に電話 かメールで日本の実情を話し交渉すれば、日本の公証人や弁護士、行政書士の認証でも認めてくれる場合もあるようです。いずれにせよ、これらの書類を送ると はじめて申込み書を送ってきます。それに必要事項を記入に送り返せば口座開設に至ります。その後、必要額を預金すれば各種カードの申込みもできます。ま た、この銀行は現地で1日あたり2万5千スイスフランまでは、現金での預金も受付ます。

Swissquote Bank銀行

立地: スイス

S&P格付け: 無し(債券未発行のため。スイス銀行法保護下のため実質A格以上。)

サービス名: Swissquote Bank

口座開設難易度: B〜C

最低必要資金: L

ス イスで英語のサイトを持つ中堅のネットバンキング銀行です。あくまでもネット銀行なので現地での現金出し入れはできません。また、口座からの出金指示は ネットからではなく、FAX指示で行うようです。基本的には証券会社と同じくファンドや株式への投資運用をメインとする銀行です。スイスフラン、ユーロ、 米ドルのセービングアカウント(普通預金口座)をもつことができます。また、リクエストすれば他の主要通貨のセービングアカウントの開いてくれるようで す。これらはファンドや株式への投資資金を一時保護預かりにしておくための口座です。最低預金額はなく口座維持手数料も取られません。それ以外にこれら3 通貨の1ヶ月〜6ヶ月の定期預金口座も開設できますが、こちらはスイスフランは最低1万フランから、ユーロと米ドルは10万ユーロ及び10万米ドルからと 高額です。しかもとびきり利率がいいとも思えませんし、スイス税法により日本人の場合フォーム93という書類を提出しないと、いずれの通貨口座でも利子に35%現地課税されます。このフォームを銀行に提出すると、その90%が自動還付され実質現地課税は3.5%になりますが、フォームはスイスの口座内容を明示して日本の税務署長の認証を受けないといけません。すべて英語ですし、税務署が応じてくれるかはわかりません。詳しくは海外口座への道のスイス関係の税金還付(実質減税)に必要な書類の 説明をご覧下さい。このことからもあくまでファンドや株式への投資運用がメインの銀行であることがわかります。3通貨間の両替(FX)のスプレッドは片道 0.4%〜0.8%程度で日本の銀行や証券会社とあまり変わりません。ファンドのメニューは非常に充実しており、数百種類の中から選べます。また株式は欧 州主要市場と米国市場にアクセスできます。更にETFやワラント、債券なども購入できます。現状、債券メニューは英語のページには載ってませんが、ドイツ 語のページにありますので、扱っているようです。これら資産運用商品を購入する場合には、カストディアカウント(保護預り口座)を設ける必要があります。 この最低年間維持手数料は年間で預け入れ資産額の0.1%(または半年で20スイスフランのいずれか大きい方の金額)になります。また、ホームページに明 示されてはいませんが、スイスフランの普通預金口座開設をすると、VISAやマスターのクレジットカード、ダイナーズクラブクレジットカード(分割払いで きないのでチャージカード)をつけることができます。この発行にSwissquote Bank自体は最低預金額などの制限を設けてはいません。ただし、ダイナーズクラブ側が預金額や運用実績、職業などの諸条件を見て発行するかどうか判断す るとのことです。

こ の銀行ホームページからオンラインで口座開設申込みに記入して申し込むと、その内容が印刷された申込書を郵送してくれるようです。この銀行の口座はあくま で単独名義にしかできませんが、Joint Account Agreementという書類を提出すると実質口座所有者を複数名にすることができ、それぞれの人が口座を操作できるようにすることもできます。これは ホームページからContact Usの連絡手段でオンライン申し込みと同じ情報を複数所有者情報と共に書いて申し込むか、単独名義でオンライン申し込みして申込書を返送する際に連絡の手 紙を同封するのがいいでしょう。郵送されてきた申し込み書にサインなど必要な追記をして、所有者各自の認証パスポートコピーを添付して返送すれば口座開設 できます。ただし、パスポートのサインと異なるサインを使いたい人は、1枚の紙にパスポートのサインと登録したい別のサインを併記した手紙を同封すべきで しょう。パスポートコピーの認証は、弁護士や行政書士による事実認証で大丈夫なのですが、資格の英訳がSolicitorでは受付てくれず、Lawyer なら受け付けてくれます。

Synthesisk Bank銀行

立地: スイス

S&P格付け: 無し(債券未発行のため。スイス銀行法保護下のため実質A格以上。)

サービス名: Synthesis TradingFloor

口座開設難易度: B

最低必要資金: L

1991 年に投資コンサルティング会社として設立され、1999年にスイスで銀行免許を取得した新興銀行です。ネットトレード投資中心の銀行で、英語とフランス語 のサイトを持ちます。プライベートバンキングサービスもあり、投資のアドバイスやアセットマネージメント、ハイリスクからローリスクまでの様々な投資口座 などのメニューがありますが、基本的には以下に述べます一般向けのオンライントレードで扱っている商品とそのプラスアルファを組み合わせた運用になるよう です。資産保全を中心とするスイス的なプライベートバンキングというより、米国流の投資顧問や投資代行サービスに近いです。それよりも自分で積極投資する という米国証券会社的な使い方が、この銀行のメリットです。ここでは最低預金額が2千スイスフランからのイージー・トレーディングフロアか最低預金額は1 万米ドル相当のシンセシス・トレーディングフロアという口座を選択できます。イージー・トレーディングフロアからシンセシス・トレーディングフロアへの アップグレードも可能です。イージー・トレーディングフロアの方が投資可能メニューが若干すくないようです。これらのトレーディングフロアでは、オンライ ントレード専用ソフトを使い、オンライントレードを中心としたインベストメントバンキングという一般向けサービスを受けるものです。取り扱い商品は実に多 様で、100通貨以上のマージンFXから先物、オプション、貴金属、欧米主要市場株式、債券、各種信用取引、各種差金決済、各種投資信託、複合金融商品な ど、ここに挙げきれないほどです。各種取引手数料も、例えば米国株式で一株5セント、欧州市場で代金の0.15%とリーズナブルです。スイスフラン、ユー ロ、米ドル、イギリスポンド、円のいずれかをベース通貨に指定して最初に入金しないといけませんが、その後は各通貨のサブアカウントを開設する事により複 数の通貨を維持できます。口座維持手数料などはありません。ただし、銀行といっても決済機能は弱く、現地での現金出し入れはできないようです。実質、証券 会社と考えた方がいいでしょう。

口 座開設は、まずホームページのBecome a memberのリンクからオンライン登録を行い、はじめにユーザーIDのオンライン発行を受けます。次にBecome a customerのリンクからオンラインで情報入力をして申込み書をPDFでダウンロードします。それに名義人全員のサインをして認証パスポートと3ヶ月 以内に発行の英文住所証明を添付して郵送すれば大丈夫です。認証パスポートを除けば、米国のオンライン証券会社に近い手軽さで口座を開設可能です。パス ポートの認証は公証人の署名認証が基本ですが、弁護士や行政書士のLayerとしての認証でも受け付けてくれるようです。米国証券会社以上に欧州系市場や 欧州系投資信託に強いので、うまく利用できれば重宝するサービスです。

HVB Banque Luxembourg銀行

立地: ルクセンブルグ

S&P格付け: 無し(94.23%筆頭株主Bayerische Hypo- und VereinsbankはA-(Stable))

サービス名: アセットマネージメント

口座開設難易度: B

最低必要資金: H

プ ライベートバンキング中心の銀行ですが、最低資金額25000〜50000ユーロでアセットマネージメントサービスを受けられます。カレントアカウント (利付き当座預金口座)と各種投信その他の金融商品運用の組み合わせです。ホームページ上部のコンタクトのページからセキュアメールで先方に申し込みをし ます。先方の担当者と議論をして運用方針が決まれば、申し込み書が送られてきます。それに必要事項を記入して、更に弁護士や行政書士などのLawyerと しての認証パスポートコピーを名義人分添付して郵送すれば口座開設できます。

Bank Austria Creditanstalt銀行

立地: オーストリア
S&P格付け: A-/Negative/
サービス名: インターナショナルプライベートカスタマーズ
口座開設難易度: B
最低必要資金: L
オーストリアの大手銀行です。オーストラリア は一応銀行の守秘義務が徹底しており、また非居住者は利子、配当、譲渡益などが非課税なのでオフショアに分類します。この銀行のサービス内容は決済から資 産運用まで幅広く、また最低預金額も無いか少ない口座が多い銀行ですが、格付けが低めなのが少々残念です。決済には最低預金額がない当座預金口座であるプ ライベートギロアカウントがあります。これは年間で残高の0.03%から14.72ユーロの口座維持手数料を取られ、また口座を操作する際にその操作の種 類に応じて年間で最低9.57ユーロの手数料を取られるので、手数料は高めです。また、この口座には必要預金額は交渉が必要でしょうが、ATMカードやビ ザやマスター、ダイナースなどのクレジットカードを付けることができます。投稿情報によりますとATMカードは口座残高が7000ユーロ程度以上あれば発 行されるようです。利子がつく口座にはサクセスセービングブック・ウィズ・スペシャルコンディション(ErfolgsSparbuch mit Sonderkondition)という通知預金口座があります。これは最低預金額のない預金通帳付きの変動金利口座で、事前通知必要期間の長短条件設定 によって利子の高低が違います。また、キャピタルセービングブック口座は最低預金額500ユーロ、期間18ヶ月〜72ヶ月の定期預金口座ですが、最低預金 額残高を残せばそれ以上はいつでも解約可能です。ユーロ建て定期預金口座は、期間7日間のものが最低預金額35000ユーロから、1ヶ月〜5年のものは最 低預金額20000ユーロから開くことができます。その他、期間1ヶ月〜12ヶ月まで最低預金額20000米ドル、10000イギリスポンド、40000 スイスフランのそれぞれ外貨定期預金口座があります。更に詳細は不明ですが、これら以外の通貨の定期預金もあるようです。その他、資産運用商品としては米 ドル建ての変動金利債券や債券ファンド、様々な株式売買や株式・債券ファンド、元本保証保険及び生命保険付きの長期投資商品などがあるようです。ただし、 日本居住者は日本政府の許可をもらわないと保険を契約できないので注意が必要です。

口 座開設方法ですが、ホームページのリンクをInternational Community> International Private Customers> General Information>Foreign Exchange Regulationと辿り、そこにあるメールアドレスに口座開設をしたい旨を書いてメールを送ると、手続きに必要な書類を郵送かメール添付で送ってきま す。申し込みには日本のオーストリア大使館に出向き大使館員のパスポート認証が必要です。住所証明書類の提出は必要ない場合があるようですが、必要な場合 は英文の銀行残高証明などを使うことができるでしょう。

Anglo Irish Bank銀行

立地: マン島

S&P格付け: 無し(ムーディーズでA3,S&PならBBB格相当)

サービス名: オフショアバンキング

口座開設難易度: B

最低必要資金: M

ア イルランドに本社のある銀行です。サービス内容はそれほど変わらないので、元々非居住者向けにサービスされているマン島支社を使う方がいいでしょう。この 銀行は一切カードなどの決済機能は提供していません。すべてがセービングアカウント(普通預金)や定期預金など、貯蓄性口座のサービスです。どれもかなり 利率がいいですが、それはこの銀行の格付けの低さにも関係しているでしょう。利率を高くしないと預金が集まりませんから、その点のリスクは考える必要があ ります。個人が利用できる口座には、まずOffshore Privilege II Accountという7日間事前通知口座があります。Short Term Deposit Accountsには、いつでも通知すれば引き出せるコール口座、1週間から12ヶ月までの様々な期間の定期預金があります。またLonger Term Deposit Accountsは、1年から5年に亘る長期の定期預金です。これらはいずれもイギリスポンド、ユーロ、米ドルでの預金が可能で、すべて5000イギリス ポンド相当の最低預金額から預けることができます。この他にElite Bondという債券を販売していますが、こちらは50000イギリスポンド相当からです。各口座の申込書はホームページからPDFでダウンロードできま す。これに弁護士や行政書士による認証パスポートコピーと英文住所証明をつければOKです。申込書では住所証明としては電気や固定電話の明細書となってい ますが、日本では英文で入手困難なため銀行などの英文住所入り明細書や残高証明でも大丈夫だそうです。本社でも口座は開けますが、非居住者であることの宣 言書やバンクリファレンスを要求されます。そのほかにスイスやオーストリアなどにも支社がありますが、こちらは高額のプライベートバンキングサービスのみ です。

CITIBank, N.A.銀行(シンガポール)

立地: シンガポール

S&P格付け: AA(Stable) 

サービス名: International Personal Banking

口座開設難易度: A〜C

最低必要資金: M

シ ンガポールのシティバンクも、インターナショナルパーソナルバンキングを提供しています。ホームページから申し込めます。米国のFDICのようは預金保険 制度が完備しているわけではありませんが、個人のチェッキングアカウント(当座預金口座)及びインタレストチェッキングアカウント(利付き当座預金口座) は最低初期預金額が5000米ドルか5000シンガポールドルです。また、個人のセービングアカウント(普通預金口座)は、シンガポールドル口座で最低初 期預金額5000シンガポールドルから、その他の米ドル、豪ドル、NZドル、カナダドル、ユーロ、イギリスポンド、香港ドル、日本円口座で各々最低初期預 金額5000米ドル相当以上です。更に各々50000米ドル相当以上から、上記通貨に加えてスイスフランも含むタイムデポジット(定期預金)もあります。 また、プレミアムデポジットといって、指定通貨建てで更により高金利の外貨を含めて運用する定期預金もあります。ただし、これは為替変動の影響を受け指定 通貨でも元本割れも有り得ます。更に投資信託、為替取引き、株や債券取引、金(ゴールド)の購入保管なども扱っています。もちろん、インターネットバンキ ングやテレフォンバンキングは可能です。このように一見とっつきやすいサービスですが、各口座につき口座開設後3ヶ月以内に月間平均残高がトータルで 20000米ドルにならないと、月々の口座維持手数料が免除になりません。これは結構な額になります。また庶民には縁遠いですが、日本や香港のシティバン クと同じくシティゴールドクラブがあり15万米ドル以上預金すれば会員になれます。

口 座開設は申込書と認証不要のパスポートコピー、それからバンクリファレンスです。ただし、バンクリファレンスは日本のシティバンクの明細書やクレジット カード明細で代えることができます。イー・アカウントの場合は、クレジットカードを発行する関係上、信用情報として過去1年分の銀行の明細書が必要です。 これは邦銀で準備するのは厳しいので、シティバンクの英文明細書やソニー銀行、新生銀行に英文発行を頼むしかないでしょう。なお、銀行サインとパスポート サインは一致させてください。シンガポールのシティバンクは、シティーバンクのアジア統轄本部になっているせいか、日本語対応デスクもあります。この番号 は日本のシティバンクのテレフォンバンキングサービスに電話すれば、巡り巡って教えてくれます。また、かなり日本人顧客を意識しており、日本語のホームページもあります。

CITIBank, N.A.銀行,(香港)

立地: 香港

S&P格付け: AA(Stable) 

サービス名: International Personal Banking

口座開設難易度: A〜C

最低必要資金: M

ア ジア地域のシティバンクは、シンガポールに統括本部があります。香港のシティバンクは、日本のシティバンクと同じくその統括下にあります。そのせいか預金 サービスについては日本のシティのサービス内容ととてもよく似て言います。ただし、銀行業と証券業の分離規制がないため、投資に関しては日本のシティより も遥かに幅広い投資の選択子があります。香港のシティバンクで海外から郵送開設を受け付けている口座はある程度限られますが、それでも十分な預金や投資が 可能です。日本のシティゴールド会員のように100万香港ドル以上の資産を預ければシティゴールドウェルスマネージメントというサービスも受けられます。 この会員の場合、預け入れ資産が過去3ヶ月間の毎日の平均残高で100万香港ドルを下回り続けると、月に500香港ドルの口座維持手数料を取られるので注 意が必要です。シティゴールドウェルスマネージメントは高額預金向けのサービスであり、ここではこれ以上詳しくは紹介しません。

一 般向けの郵送開設口座は、毎日の平均資産額を前月1ヶ月間で3万香港ドル以上維持し続けないと、400香港ドルの口座維持手数料を取られます。また各預 金、投資サービスは、オンラインバンキング・トレードとテレフォンバンキング・トレードが可能です。預金口座としては、カレンシーマネージャー口座という 3種類のサービスがセットになったものを開設できます。13通貨の預け入れが可能なマルチカレンシーのコールデポジット(通知預金口座)、同じくタイムデ ポジット(定期預金口座)、更にこれらの口座への預け入れ総額の80%までの金額の借り入れができるスタンバイクレジットです。通知預金口座は殆ど通常の 普通預金口座と同じ使い勝手であり、ATMカードが発行でき、香港ドル建てのクレジットカードは定期預金の残高が3万香港ドル以上、米ドル建てのクレジッ トカードは定期預金残高が1万米ドル以上で発行されます。定期預金口座は各通貨とも1週間から1年のものまで様々なものがあります。スタンバイクレジット は借り入れ通貨が9種類に限られます。

こ れらの預金サービス以外にも、為替取引から債券、ファンド、株式取引まで、様々な投資サービスが容易されています。1つがシティーバンク・フォーゲンカレ ンシー・レバレッジド・インベストメントというサービスで、最低2万米ドル相当の預金を保証金にして、12通貨差し入れ保証金の5倍までの倍率で借り入れ て預金でき、また9通貨では同じく借り入れて引き出しができます。オーバーナイト(一晩)から12ヶ月の期間で運用でき、3万5千米ドル相当額以上の取引 では指値注文が可能です。マージンFXの預金あるいは融資版的なサービスです。これとは別に8通貨間のシティーバンク・フォーゲンカレンシー・マージント レーディングというサービスもあります。これは最低2万米ドル相当、1万米ドル相当単位の保証金を基に倍率10倍までを限度とするマージンFXトレード (為替証拠金取引)を行えるものです。もちろん、指値注文も可能です。更に米ドルをベース通貨として他の7通貨との間で、シティーバンク・フォーゲンカレ ンシー・オプションという為替オプション取引も可能です。期間月は最大6ヶ月です。シティーバンク・プレミアム・デポジットは、日本のシティのプレミア ム・デポジットとほぼ同じものですが、最低1万米ドル相当からです。1週間から6ヶ月間の期間を指定して、9通貨間で両替相場の指値付き預金を行います。 期間中に指値相場に達すると弱い方の通貨に転換されて払い戻されます。

債 券取引は4種類の債券を扱えます。銘柄はそれぞれ多数あるようです。1つがコーラブル・ボンドというもので、債券発行者が債券満期前にその発行価格より高 い値段で債券を買い戻せる権利が付いているものです。したがって、満期期間を最大期間として、発行者側が返還期日を決めることができます。その代わり、中 途買戻し価格は債券価格に更にプレミアムを上乗せしたものになるので、通常の債券より高い利回りが期待できます。また通常の固定金利債券であるフィクス ト・レート・ボンド、変動金利債券であるフローティング・レート・ボンド、割引債であるゼロ・クーポン・ボンドも取引できます。ファンドについては、クラ スBミューチャルファンドというファンド取引があります。これは長期運用するほど売買手数料が低くなるファンド取引で、4年以上長期でファンドを所持する と手数料が無料になります。ファンド・チョイスは、シティーバンク側で選んだ高格付けのお勧めファンド群です。ファンド・セレクト・セービング・プラン は、いわゆる自動毎月積み立て(買い増し)ファンドです。シティーバンクが選んだお勧めファンドの中から、決められた額のファンドを毎月購入していくもの です。また、シティバンク・ファンド・ウォッチ・サービスというファンド価格変動を自動監視して知らせてくれるサービスや、シティーバンク・インベストメ ント・サービスというファンド投資助言を受けられるサービスがあります。株式投資に関しては、香港市場と米国市場へのオンライン投資が可能です。また、シ ティーバンクが選んだ銘柄に限られますが、自動毎月積み立て(買い増し)投資も可能です。

郵 送で口座を開設するには、ホームページのオンライン・アプリケーションのリンクを辿り、更にインターナショナル・パーソナル・バンキングのリンクを辿りま す。そこで示される連絡Webページに必要情報を書き込んで、Webメール申し込みします。あるいはコンタクト・アスのページからインターナショナル・ パーソナル・バンキングの口座開設をしたい旨を書いてメールしてもいいですし、直接電話で申し込みもできます。申し込み内容に応じて、必要な申し込み書類 やその申し込み要領説明をメールで送ってくれます。確認のために英語で担当者から電話がかかってくることがあるので、心の準備をしておきましょう。通常の 預金だけでいいのであれば、カレンシーマネージャー口座を開けば十分です。この場合は、申込み書と顧客情報報告書を記載し、認証なしのパスポートコピー と、第2身分証明資料としてクレジットカードか日本のシティに口座を持っていればそのATMカードの表裏のコピー、英文住所証明(英文銀行明細や英文電話 請求書など)のコピーを添付します。更に香港以外のシティーバンクや指定銀行の自分名義の口座から初期預金を電信送金するか、そうでない場合には申し込み 時に同じく香港以外のシティーバンクや指定銀行の自分の口座に関するバンクリファレンスないしは英文明細書を同封します。英文明細書を送る場合には英文住 所証明は別のものにする必要があります。特に認証書類は必要ありません。ただし預金口座以外の債券、ファンド、株式などの投資用口座を開設するには、シ ティーバンク指定のサイン証明を弁護士、行政書士、会計士、公証人などに認証してもらい提出する必要があります。香港のシティバンクは上記と同様の書類を 準備すれば、香港に出向いて口座開設することも可能です。その場合は投資用口座開設もサイン認証を現地行員が行うことで開設可能です。またセントラルをは じめとする幾つかの大きな支店には日本語ができるスタッフもいるようです。英語が苦手な方は、そのような支店に出向く方がスムースに口座が開けるでしょ う。

National Australia Bank銀行(香港,シンガポール)

立地: 香港,シンガポール

S&P格付け: AA−(Stable) 

サービス名: NABグループ海外口座ご紹介サービス

口座開設難易度: B〜C

最低必要資金: H

National Australia Bankの東京支店が 取り次ぐ海外口座開設サービスです。オフショアサービスとしては、香港支店とシンガポール支店の口座開設を行うことができます。利子、投資信託などの分配 金などは、現地非課税です。香港、シンガポールとも、コールアカウント(事前通知貯蓄預金口座)とタームデポジットアカウント(定期預金口座)を開けま す。また投資信託を購入することも可能です。NZドル、オーストラリアドル、米ドル、ユーロ、ポンドについて、コールアカウントは最低預金額が5000米 ドル相当、タームデポジットアカウントは1通貨2万米ドル相当額以上の最低預金額が必要です。両者とも口座維持手数料などはありません。投信は購入単位が 大きく、1口1000万円程度からのようです。ただし、香港、シンガポールについては現状ネット取引はできないようです。FAXでの取引になります。ま た、口座開設時には米ドル10万ドル相当の円資金を東京支店から現地口座に送金する必要があります。更に事前に東京支店でどの程度の期間の定期預金にどの 程度の資金を振り向けるかなどを打ち合わせします。ただし、必ずしも一度に10万ドル相当送るのではなく、短期間に小分けにして合計10万ドル相当を送金 してもいいようです。

口 座を開設時には東京支店に出向かねばなりません。これは必ずしも本人である必要はなく、代理人でもいいようです。また、共有名義口座の場合も片方の方や代 理人が出向いてもいいようです。ただし、各名義人と代理人について、パスポートと運転免許証及びクレジットカードを持参して身分確認を受ける必要がありま す。また、香港支店については銀行のバンクリファレンスが必要です。日本ではなかなか入手困難なので、バンクリファレンスを得る手段のない方は東京支店に 一旦口座を開設して東京支店にバンクリファレンスを書いてもらう必要があります。また、多額の資金ですので、資金の出所を明らかにする退職金明細書や株式 売却明細書などの提示を求められることがあります。これらに東京支店向けの取次ぎ依頼書、各支店宛ての口座開設申込み書を添えて、東京支店まで出向きま す。口座開設手数料として5000円、更に口座開設後、資金送金時に円から目的通貨への両替と送金手数料を払う必要があります。

HSBC Singapre銀行(シンガポール)

立地: シンガポール

S&P格付け: AA-(Stable) 

サービス名: Power Vantage,その他

口座開設難易度: B〜C

最低必要資金: L

イ ギリスのHSBCグループ銀行のシンガポール支社です。一見香港と似た名前のサービスを提供していますが、内容は大きく違います。香港は最初から資産家や 非居住者を意識したサービスを提供していますが、HSBCシンガポールは地元市場が限られるため、地元向けサービスをそのまま非居住者向けにも開放してい る感じです。それだけに庶民的でかつ内容も豊富で一般人には使いやすい銀行サービス内容になっています。ただし、株式投資は扱っていないようです。サービ ス内容は大きくわけて、シンガポールドルベースのものと、外貨ベースのものに分けられます。また、それ以外に15万シンガポールドル(約1千万円)以上の 預金者向けのプレミアサービスがあります。プレミアサービスは日本語サポートも付くようですし、普通預金、定期預金、信託、ファンド、債券、クレジット カードなどの通常サービス以外にも様々な商品提供があるようです。こちらは直接お訊ねになる方が早いと思いますので、ここでは述べません。HSBC香港に 比べてちょっと低い預金額でプレミアサービスを受けられるところが魅力でしょう。いずれもインターネットバンキング、テレフォンバンキングをサポートして います。

シ ンガポールドルベースのサービスですが、お勧めはパワーバンテージ口座です。これは単にシンガポールドルのカレントアカウント(利付き当座預金口座)と セービングアカウント(普通預金口座)を組み合わせたものですが、利率などが若干優遇されます。カレントアカウントにはシンガポールドルの小切手と Masterのデビットカードが付きます。また、セービングアカウントにもATMカードが付きます。最低預金額は合計500シンガポールドルからと非常に 低額になっています。毎月6シンガポールドルの口座維持手数料が取られますが、合計5000シンガポールドル以上月平均預金額があると、それが毎月2ドル に減額されます。また、カレントアカウントは小切手とデビットカードがつく利付き当座預金口座ですが、単独で最低預金額500シンガポールドルから開設す ることもできます。これらはそれぞれ月平均預金額が3000シンガポールドル以上でないと、毎月5シンガポールドルの口座維持手数料を取られます。更に セービングアカウント(普通預金口座)も単独で開くことができ、これにはパスブック(通帳)がつくタイプと、明細のみのタイプがあります。前者は月平均預 金額が2000シンガポールドルを下回ると毎月5シンガポールドル、後者は同じく毎月2シンガポールドルの口座維持手数料がかかります。セービングアカウ ントにもATMカードはつきます。タイムデポジットアカウント(定期預金)は最低預金額5000シンガポールドルから、ファンドは最低1万シンガポールド ルから、債券も最低1万シンガポールドルから、また最低額は不明ですがユニットトラストという信託サービスも行っています。また、パワーセーバーという最 低預金額1万シンガポールドルから10年間長期の高利定期預金もあります。これは預金額によって利率が変わります。

外 貨ベースのサービスは上記パワーバンテージ口座には含まれません。別に開設する必要があります。サービスメニューはパワーセーバー以外、シンガポールドル ベースのサービスと同じですが、最低資金額が違います。米ドル、ユーロ、円はもちろんのこと、豪ドル、ニュージーランドドルを含め多くの通貨口座を開設で きます。魅力は各通貨について最低預金額500米ドル相当からカレントアカウント(利付き当座預金口座)とセービングアカウント(普通預金口座)が開ける ことでしょう。カレントアカウントにはそれぞれ小切手とMasterデビットまたはATMカードが付きます。また、セービングアカウントにもそれぞれ ATMカードが付きます。ただし、口座維持手数料がかからない預金額は各通貨とも、おおよそセービングアカウントで10万円相当、カレントアカウントで 20万円〜30万円です。また、株式ベース、債券ベース、それらの混合など各種ファンドも買えます。当然ファンドの種類によって最低投資額は違います。債 券も種々買えますが、こちらは15万米ドル(約1千万円)相当からしか投資できず、自動的にプレミア会員入会となります。また満期時の米国ニューヨーク株 式のS&P500インデックスの上昇に連動して利率が変化するデポジットプラスや、米ドルに対するユーロや円などの主要通貨の相場に連動して利率が変化す るプリズムデポジットという一種のデリヴァティヴ商品もあります。これらはある相場範囲までは利率が上昇しますが、限度を超えると逆に利率が最小になって しまうという満期時の相場レンジを予想する商品です。いずれも1万米ドルからです。

HSBC シンガポールではクレジットカードも発行するようですが、海外にいながらにして申請可能かどうかは規制がはっきり決まっていないようです。シンガポール現 地に行けば間違いなく申請はできるようですが、もちろん審査に通るかどうかは年収や預金額によって影響を受けます。いずれにせよ申請には年収を証明する給 与明細や銀行の給与振込み明細が必要です。英訳が必要かどうは日本人スタッフがどの程度時間を割けるかどうか、混み具合にもよるようです。

口 座開設の申込みは、メインページのコンタクトアスのリンクからWebメールで用件と申込人の住所、電話番号を書いて行います。非常に口座の種類数が多いの で、先方に分かりやすいようにどの口座を開きたいのかを明確に書く必要があります。先方はそれを受け取ると、申込み書を申込人住所まで送付してくれます。 申込み書に記載し、それに認証パスポートコピーを名義人の分だけ添付して送付すれば口座開設ができます。ただし、相手の担当者の判断によっては他にバンク リファレンスを要求されることもあるようです。その際にはシティバンクやソニー銀行などのバンクリファレンスの準備が必要になります。パスポートコピー認 証はHSBC支点の銀行員によるものしか受け付けられませんので、日本では東京や大阪のHSBC支店に事前アポを取って出向く必要があります。

Hongkong Shanghai Bank Corp. Ltd. (HSBC:香港上海銀行)

立地: 香港

S&P格付け: AA-(Stable) 

サービス名: Power Vantage, Easy Saving

口座開設難易度: E

最低必要資金: H

イ ギリスのかつての植民地経営銀行であったHSBCグループの旗艦銀行です。パワーバンテージ口座は、香港ドルを含め世界の主要通貨すべてを預金できるセー ビングアカウント(普通預金口座)とタイムフィックストアカウント(定期預金口座)、香港ドル専用のチェッキングアカウント(当座預金口座)、それにイン ベストメントサービスアカウント(投資サービス口座)がオールインワンになっています。非常に便利な口座ですが、最低預金額が10000香港ドルからで、 口座維持手数料が無料になるのは100000香港ドル(約150万円)からです。またこの金額以上を常に維持していると、クレジットカードの発行も可能で す。もちろん、インターネットバンキング、テレホンバンキングが使えます。またこれらの口座をバラバラにした開設サービスも行っているようですが、例えば 通常のセービングアカウント(普通預金口座)は最低預金額が5000香港ドルからで口座維持手数料は65歳以上のシニア以外は月40香港ドル取られること になっており、あまりメリットがないようです。唯一、メリットがあるとすれば、イージーセービングアカウントという口座です。最低預金額、口座維持手数料 が不要で、かつ通帳と日本でも使えるATMカードを発行、ネットバンキングができます。小切手帳は付きませんがATMカードが香港ではデビットカードとし ても使えます。また、HSBCプレミアというより利子などサービスのいいハイグレードのサービスもありますが、これは100万香港ドル(約1500万円) 以上預けないと口座維持手数料が無料にならず、お金持ち向けのプライベートバンキングに近い内容です。パワーバンテージ口座を直接開設するには、香港現地 にパスポートと日本国内銀行のバンクリファレンスかレターヘッド付きで顧客住所入りの英文残高証明を持参する必要があります。日本ではバンクリファレンス の入手が難しいので、英文残高証明を使うのが現実的ですね。以前には必要だった紹介状は不要になったようです。