|
2006年8月30日放送 |
|||||
今回の番組について9年前、ガッテンが火付け役となって以来ブームとなった「血液サラサラ」。しかし今やその言葉が一人歩きしています。血液サラサラ検査を利用して高額の品物を売りつける商法まで現れているのです。 番組では、その気になればサラサラ検査の結果を操作できること、さらに、気になる食べ物の効果や、最新研究で分かったサラサラ特効薬の入手法などについても徹底特集します。 |
||||||
「ある血液サラサラ検査の実態」視聴者からの問い合わせメールをきっかけに、とあるバーゲン会場で行われている血液サラサラ検査の実態を取材しました。 そこでは採取した血液を顕微鏡で観察する検査を行っていましたが、スタッフが受けた1回目の検査では、赤血球が数珠状にくっついた状態でした。しかし、3分後に再検査すると、赤血球が一つ一つに離れた状態になっていました。 |
||||||
「赤血球!ミクロの血視圏」2回の検査で結果が異なった理由を知るために、まずは赤血球の性質について詳しく見ていきます。 赤血球を顕微鏡で徹底観察しました。最大の特徴はその柔らかさ。極細のスポイトで吸い込む実験をしたところ、赤血球の大きさは8ミクロンなのに、太さ3ミクロンのスポイトまで通ることができました。赤血球が柔らかいのは、細い毛細血管を自在に流れるために重要な性質です。 しかし実験中に不思議な現象を発見。バラバラだった赤血球が放っておくだけで勝手に集まり、数珠状に固まってしまったのです。これは、赤血球が弱い磁石のような性質をもっているからです。 ガッテンの実験では、赤血球がくっつくまでに3分かかりました。しかしバーゲン会場の検査では、採取した血液を3分待たずにすぐに見せていました。つまり「採った血液を見せるまでの時間によって、数珠状に見せたりバラバラに見せたりしている」わけではありません。しかし実は、大きな手がかりをカメラが捉えていました。 |
||||||
「血液の量で見え方は変わる」バーゲン会場で血液サラサラ検査を受けた際、1回目の検査と2回目の検査で見せられた、スタッフの血液サンプルをカメラが捉えていました。1回目数珠状の時のサンプルは血液が多く、2回目バラバラの時のサンプルは、血液が少ないことが一目瞭然です。 ガッテンが再現実験をしたところ、血液の量によって、赤血球が数珠状にくっついた状態に見せたり、逆にバラバラの状態に見せることができることを確認しました。 サンプルの血液量が多いと、赤血球が何層にも重なるため、3分待たずに、即座に数珠状になります。しかし、これは赤血球が「見かけ上」互いに接している状態にすぎません。これだけで「血液がドロドロだ」と判定することはできないのです。 本当の血液ドロドロとは、血糖などが多い状態の時、赤血球が柔らかさ失い、接着剤のようにくっつきやすくなることで起こるのです。 いずれにしても、サンプルの血液量だけで結果が大きく変わってしまうことからも、サラサラドロドロを判別するには、詳しい血液成分検査などが必要で、1回の顕微鏡検査だけでは断定できないのです。 |
||||||
「ガ敏(ガビーン)?! その時血小板は?」止血に欠かせない血小板が、必要以上に過敏になると、血液はドロドロになって詰まりやすくなります。その大きな要因として挙げられるのはストレス。 小野アナウンサーで実験したところ、大きな音で驚かしたり、イヤな音を聞かせたり、痛い思いをさせる度にドロドロ度がアップ。さらに、体に力を入れて力むだけでも大幅にドロドロ度がアップすることがわかりました。 サラサラ度を測定する血液流動性測定装置について血液流動性測定装置(エムシー・ファン)とは、毛細血管の太さ(6ミクロン)と同じ間隔幅で並んだたくさんのスリットの中に血液を通し、一定量が流れきるまでの時間でサラサラ度を測定する機械です。全国100以上の医療機関で使用され、主に糖尿病や高脂血症の患者さんに、血液の流れの悪さを見てもらうことで、生活習慣改善に役立っています。 この検査は、条件をキチンとコントロールすれば、サラサラドロドロのかなり確かな目安となりますが、ストレスだけでも結果が変わってしまうことを考えると、やはりこの結果だけを絶対だと思わないよう注意してください。 |
||||||
「食材のサラサラ効果」サラサラ効果食材の点数
※すべて、可食部100グラム当たりの点数です。 野菜や魚以外の食材の効果は?サラサラ効果があるといわれる食材は多くありますが、それぞれ根拠となる実験方法が異なったり、その厳密性もマチマチのため、一概にどの食材が効果があるとは言い切れません。しかし体に悪いものでなく、その一品にかたよって食べるのでなければ、食べていただくことに問題はありません。 |
||||||
「ビッグ入手! 特効薬 これが入手法」血小板の過敏さを抑える物質として注目されている「プロスタサイクリン」や「トロンボモジュリン」。実は血管に血液が流れるだけで、常に血管の内壁から分泌されているのです。とくに、運動で血流を上げれば、その分泌量も3倍近くにすることができます。 「プロスタサイクリン」は、高血圧などの治療薬として、すでに実際に病院で処方されている物質です。「トロンボモジュリン」も、薬として、現在開発が進められている物質です。 運動のポイント
|
Copyright NHK (Japan Broadcasting Corporation) All rights
reserved. |
||||