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 土屋隆一郎 作

「青春、朱夏、白秋、玄冬」の語があるように五行の季節と色との関係は次のように考えられている。
   春 葉が繁り樹木の成長を示す 青(緑)
   夏 炎のような灼熱を示す 朱(赤)
   秋 鉱物金属の冷徹堅固さを示す 白
   冬 湧き出る命の水の霊性を示す 玄(黒)
   土用(四季の変わり目) 地中大地からの発芽の様を示す 黄
 これら季節の色に想いを致し色付けを試みたが、想うような形・色に結びつけることが出来なかった。
 陶芸の深さと自身の未熟さを痛感している。


  織部茶碗(春=緑)
     織部釉・白水簸土・酸化焼成
     「春らしさは萌黄か淡緑かも
      知れないが、青春の色は濃緑」
  辰砂茶碗(夏=赤)
     辰砂釉・白水簸土・還元焼成
     「燃え盛る灼熱の赤には程遠いが、
      残り火の渋色の暗赤色」
  乳白茶碗(秋=白)
     乳白釉・白水簸土・還元焼成
     「白磁の透けるような白ではないが、
      雑念多き濁り白」
  天目茶碗(冬=黒)
     天目釉・白水簸土・還元焼成 
     「枯れた深みのある黒ではないが、
      光沢と艶のある旺盛な黒」
     伊羅保茶碗(土用=黄)
     伊羅保釉・赤水簸土・還元焼成
     「粗いざらざら感と艶消しの
      黄土色は大地のイメージ」