1998年8月8日(土)
東京:フジテレビ内スタジオ
22:10開始 22:40終了


●セットリスト

  1. ティラノザウルス
  2. 大車輪
  3. That's Alright (Elvis Presly のカヴァー)
  4. Crazy Love
  5. The Rover

※この日の収録は98/09/02 25:20〜 フジテレビでON AIR 予定です


さかまき
席:オールスタンディング

 フジテレビの「FACTORY」の収録ライヴ。この番組はかの小西康晴氏が司会を勤める番組で、出演バンドの選出も氏の意向が絡んでいるとのことです。当然ORIGINAL LOVEは初登場で、その事実はなにをかいわんやであります。

 観覧の申し込みはフジテレビのWebからもできたのですが、直前になってから Prime Tune からもハガキで案内が来ました(交通機関の関係上DMは、東京近郊の方に限り発送」だったそうです)。けれども、申し込みの電話は丸一日繋がらず、アウト。まだまだジナラヴファンも捨てたもんじゃないと諦めていたところ、前日になってから知り合いが当選した枠を貰えることになりました。そちらはフジテレビのWebの申し込み枠で、結局その後しばらくしてから自分の方にも当選通知がありました。Webは全員当選だったのでしょうか…。(--;

 当日は東京港の花火大会とバッティング。平時でさえ(定員が少なくて)混むという唯一の交通「ゆりかもめ」は規制乗車寸前でした。やっとの思いで着いた現地は、「フジテレビの日」のイヴェントだかなんだかまで重なっていて、よくわからん状態でした。

 なにもこんな日にやらなくても…という気持ちは高まるばかり。18:30の集合時間が過ぎても一向に入場させてくれない。19:00ごろにやっと並ばせたかと思ったら列が動かない。ちょうど始まった花火もそこからは見えない。20:00前にやっと屋内に待機させたかと思ったら、タコ部屋状態でさらに20分。部屋からスタジオへの移動の間に、ロビーの入口でまた10分。ここでちょうど花火が終わって流れてきた人の流れにぶつかって邪魔者扱いをされる。スタジオへ向かう階段室でさらに20分。換気が悪くて気分悪し。結局スタジオに入ったのは2時間遅れの21:00ごろでした。「スタジオへ入ったらトイレはなく、退場も一切できない」というから、この間飲まず食わず。ファン相手だと思って、ちょっとくらい悪い段取りも許されると思ってやってるな。 >TVスタッフ

 このときの収録は他に2バンド。ショコラとFuji Rockフェスにも出ていた The Montrose Avenue。これらの収録で1時間。合間は小西さんのDJがあって、寿司詰め状態ながらスタジオ内の待ちはまだ楽でした。

 DJがないときは小西さんが出演者へインタヴューしているそうなのですが、それは残念ながら公開ではありませんでした。てっきり高浪敬太郎が乱入して「今夜だけ、ピチカート・ファイヴ再結成で〜す!」と「トップ40」あたりをやってくれるんじゃないかと期待していたんですが。(^^;) しかも、なぜか観客はみんな涙を流して一緒に歌うという図を…。(^^;;;)

 ジナラヴ前には機材の調子が悪くなり、さらに待たされました。その機材。舞台右手にターンテーブルが見えます。これは「宝島」用か?と思いながら、実際にジナラヴのステージに置いてあるのを見るとドキドキします。自分の前方、舞台左手にはキーボードがあるのですが、いままでのリクオ用にしては、シンセサイザーなどの装置が増えているのが気になりました。

 いよいよ時間になって司会の小西さんがステージに。ただでさえ興味深いMCは、とても感動的なものでした。

 「ついにこのバンドを呼ぶことができました。10年前ぼくは若く、万能だと思っていたのに、はじめて田島君の音楽を聞いて、上には上がいるのだと思いました。ぼくは今でも田島君の音楽を尊敬しています」

 そして登場。少し髪の長い田島は、雑誌で見るのと違ってすごく精悍に見えます。ターンテーブルには「宝島」のヴィデオクリップでスクラッチをしていたあの人がいました(名前わからん…)。そしてリクオの姿はありませんでした。Syn.&Key.中山、Bs.沖山、Ds.小島、G.西海。

 音は圧倒的なノイズから始まりました。95年の秋ライヴのような機械音。「いったいこの曲はなんだ!?」という緊張感が走ります。「ティラノザウルス」が始まるのですが、前回のツアーのときよりも奔放なアレンジです。

 続いて「大車輪」。はじめてのライヴ演奏となるわけですが、やはりこの曲はライヴ向きです。サビの変拍子と間奏の暴れぶりが目玉。新譜には「ディア・ベイビー」が入らないようですが、正直なところ、代わりにこちらを抜いて「ライヴ専用」としてくれた方がよかったかも。

 田島がアコースティックギターに替えます。時間的に3〜4曲ですからそろそろ新曲が来るはずです。中山さんがおもちゃのピアノの音色でリフを弾きはじめます。しずしずと田島が歌い始めたところ、「すいません」と演奏中断。さすがに初披露は緊張するようで、真ん中に中山さんと沖山さんを呼んで入念に打ち合わせはじめます。

 これを1分くらい続けて「大丈夫かいな?」と心配し始めた頃、突然プレスリーの「That's Alright」を演奏しはじめました。ちょっと空いてしまった間を埋めるには絶妙だったでしょう。バックもとっさに付いてきたのはさすがとしかいいようがありません。

 で、気を取り直して、ふたたび新曲。中山さんのリフからはじまり、田島が歌いはじめる。「ミディアムなバラード」ってなんだろう?と思っていましたが、平たく言えば「接吻」「夢を見る人」のあの感じですね。サビも「田島節」でおおっ!…と鳥肌が立ったところで、なんとまた「ごめんなさい」。うーん、ナーヴァスになっているのか、TVのために緊張しているのか?

 ともあれ新曲「CRAZY LOVE」は、次のテイクでようやく全貌を表しました。シンセ、ターンテーブルをさらに取り込みつつ、王道の田島節を完全に踏まえています。秋の1曲としてぜひともお薦めな曲でしょう。この日やり直しが多かったのは、まだバンドの息が合っていないためのようです。TVで見ると物足りないのかもしれませんが、レコードでは相当に期待できる曲だと思いました。

 ところがこれで終わりではなく、さらに「The Rover」。出だしの打ち込み音を完全に再現していました。思えばこのあたりからそういう音が混ざりはじめていたのですよね。このときは自分も盛り上がりすぎて、ターンテーブルがどう活躍していたのかよく見ていませんでした。


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Page Written by Kiku^o^Sakaaki