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 初めまして、と、こんにちは、フナトアカリです。


 あとがきのようなものです。
  私は素で文章を書くと、愛想も何もない偉そうなオッサンスタイルになってしまうので、そこらへんは適当に脳内補正をしておいてくださると助かります。
  夜中に誰に向かってでもなく、ぽつりつぶやく独り言を書き留めたようなものです。

  性別が女性と言うだけで、客が相手なら、教育番組のおねえさんよろしく、明るく朗らかにやんわりフェミニンな営業トークをかまさないといけないのではないかという、正体不明なプレッシャーを時々感じます。
  今回は素で真面目に語りたく、今も正座しながらアイブックに向かいこれを書いています。



  なお、自作にたいして自信のほどは相も変わらずカラキシ無いのであしからず。

 雑誌を片手にどうぞ。


 おそらく、あんだろのみの読者のほうが理解しやすいと思う。
  はにろの読者は想定していないし、冬の物語は単品扱いで描いている。

  補足:
  ライナスは殴らない事で侍女を裁く事を拒んだ。
  自分のした事への後悔とその息子への親近感と愛情で追いつめられた侍女を、彼女の望みのままに殴っていれば侍女の結末は変わったかもしれない。
  6話の死因は自殺であるという見方が「冬の物語」では正しいがライナスはそれを信じたくない。
  ヒトツだけ「冬の物語」で明かされない設定を書いておくと、ライナスは成長するとベインズと同じ顔になる。
  最終話の伯爵の台詞どおり、伯爵にとって血縁の有無は無関係で論外。


  第7話


 伯爵と次男が正解。

  ライナスの主張は、おそらく反抗期の子供はたいてい口にした事があるのではないかと思う。
  子供は大人に奴隷化されたくないと言う反面、大人に子供の奴隷となる事を望む。
  血縁や家族関係を理由に口にするが、実態は独占欲だと思う。
  親はこの世に産まれて最初に出会う他人であると理解するのは難しい。

  親と子どちらの状況に感情移入するか、善悪(区別など初めから無い)の判断は読者に任せた。
  鬱病患者は、誰がどんなケアをしようが、ほんの一瞬の心の揺らぎで死へ向かう。
  誰のせいでもないかもしれないし、あの手紙のたった一文が彼女の背中を押したのかもしれない。


  最終話


 当初シャケツをしようと言う女医と反対する伯爵が口論する予定だったが、調べたら解熱作用のある薬があった。
  また自然治癒に任せようという考え方も出てきた頃だった。
  シャケツ(瀉血 )は腕などの一部を切り出血させる事で体温を下げる。19世紀初期が舞台の作品で見られる。


  創世記にて、ノアは箱船を作り大洪水をしのぐ。
  神の教えに従った生き物すべてに神は「もう滅ぼさない」と約束をし、そのしるしに空に虹を掛ける。
  「これはわたしと、あなたがた及びあなたがたと共にいるすべての生き物との間に代々限りなく、わたしが立てる契約のしるしである。すなわち、わたしは雲の中ににじを置く。これが私と地との間の契約のしるしとなる。(略)」

  館に動物がいないのは伯母が動物嫌いなため。
  釣りはのんびりしているようで大運動。 ツイードのジャケットは釣りの定番。
  伯爵は幼少期友人もおらず勉学と趣味に全ての時間を費やした為、意外に運動能力は高い。性格的に射撃はダメ。

  もともとオックスブリッジなど学校は聖職者を育てるためのもの。

  青灰色。
  はじめは古い型にするつもりだったが、彼女の事なので気合いを入れて型紙をとりよせたのではないかと変更。
  長男共に流行りの型。
  長男の型で襟と袖の毛皮を外して、シルクハットと胸に薔薇のコンボで伊達男。
  この型のシルエットは18世紀末か19世紀初頭に近いので流行は繰り返すものとも。

  最後の海の絵は、最後まで台詞を入れるかどうか迷ったが、1話のあれはライナスの見た夢なので、無音で通した。


  相変わらずひどい締め切り破りで、自己嫌悪。
  前半を先に入稿して残りを数日後に部分入稿した。 前半は直接デジタル製版、後半は印画紙に出力したものを入稿。
  7話も同じやりかたで入稿したのだが、今回に限りなぜかああなった。 原因は調査中。 雑誌は残るものでもないし読めれば良いので無問題。


  おわり…end… は、面白いけどいいんだろうか。
  どうも幻冬舎のデフォルトらしい。
  単行本でも各話に毎回Endマークがあって気になって仕方がなかったわけだが、何故「/終」じゃないのか。


 冬の物語 あとがき



 ライナスキング、11歳、反抗期から自立へ。
  内容はそれだけ。

  雑誌でアンケートを書いてくれた特異なお客さまのお陰で、打ち切りにならずに最終話まで描けたのだから、本当に感謝しきれない。

  暇な時にもう一度、1話から最終話まで通して読んでもらえたら嬉しい。
  1話を描く時にはもう最終話も本筋も決まっていて、構成は全話通して1本のものなので、連載中だと気付かなかった伏線や視点があると思う。たぶん。
  紙媒体は何度も読み返せるのが利点で、それが本の楽しみだと思う。

  UndertheRoseは私がデビューして10年目に、初めて出たオリジナルの漫画の単行本で、良い思い出と記念になった。




  今後とも精進しつつ頑張っていきます。
  気が向いた時だけ、応援頂けたら嬉しいです。
  長文失礼いたしました。 では 次回作でお会いしましょう。





  追伸
  えーと、2巻のサブタイトルが「ひだまり」の予定で(←まだ決めてない)
  3巻のサブタイトルが「ありすのぼうけん」にしたいのですが、…無理かしら。