「かわせみ」ファミリーの好物は何?


「かわせみ」には美味しそうな料理や食べ物が数多く登場しますが、さてそこで「かわせみ」ファミリーの大好物は一体何なんでしょう。



東吾

金魚の怪 まくわ瓜 で、るいも針仕事を片寄せて庭下駄を履いたのは、今夜あたり、ふらりと訪ねてくれそうな東吾のために、好物のまくわ瓜でも買っておきたいと思ったためである。

蜘蛛の糸 白菜の漬け物 さくさくと歯切れのよい白菜は、この節、江戸に出廻って来たもので、元は長崎の唐人が母国から種子を持って来たという。東吾の好物の一つであった。

筆屋の女房 甘酒 近所の酒問屋から酒粕をわけてもらって来てお吉が作る甘酒は、東吾の好物の一つであった。

時雨降る夜 松茸の焼いたのに、鮑の蒸し物、豆腐の田楽と、東吾の好物ばかりを膳にのせて、お吉が嬉しそうにいった時、若い女中が廊下を走って来た。

薬研堀の猫 おでん 東吾の皿に、まず好物の大根だの、竹輪だのをよそいながら同意を求めた。

汐浜の殺人 粟餅 居間へ戻って、東吾は早速、好物の粟餅を頬ばり、そのお相伴をしながら、るいとお吉がこもごも、総右衛門夫婦の話をした。

冬の海 粟餅 着替えをすませたところへ、当のお吉が粟餅の焼いたのを運んで来た。深川の長寿庵の長助が届けて来たもので、東吾の好物であった

伝通院の僧 蕎麦 「いいじゃあないか。俺も蕎麦は大好物なんだ」

老いの坂道 まくわ瓜 兄弟は声を上げて笑い、それから弟は好物のまくわ瓜をたらふく食べて兄の屋敷を出た。

招き猫 とろろ汁 少年の日の東吾はとろろ汁が大好物であった。それは神林家の父親ゆずりだと通之進がよく笑っていた。

るい

水郷から来た女 葛菓子 翌日は、早々とるいの好物の葛菓子を買ってやって来て、夜まで枕許にいて、とりとめもなく世間話をして、るいを退屈させない。

庄司源右衛門

梅屋の兄弟 黄粉餅 黄粉餅は亡父の好物であった。

神林通之進
女がひとり 時雨蛤 信濃屋と柳橋の船宿の、ちょうど中間のあたりに、時雨蛤を売る店があり、それが、兄の神林通之進の好物であることは、東吾も知っている。

川のほとり 「筍は兄も好物でね、喜んでもらって行くよ」

秋色佃島 膳の上には、しめじや山薯やら、兄の好物が並んでいる。

蛍沢の怨霊 葛菓子 女中を呼んで持って来させたのは葛で小豆の煮たのを包み込んだ菓子で、兄の通之進の好物であった。

春の摘み草 蕗の薹 考えてみれば、福寿草は義姉の香苗が喜びそうだし、蕗の薹は兄の好物でもあった。

みずすまし 鯉は、兄の好物であった。

池之端七軒町 煎餅 煎餅は「かわせみ」の連中も大好きだが、八丁堀の神林家の兄嫁も好物であった。

穴八幡の虫封じ 蕎麦がき 蕎麦がきは通之進も好物であった。

麻太郎
唐獅子の産着 鶏のつくね団子 麻太郎は鶏のつくね団子が好物なのかと思う。それは少年の日、東吾が大喜びした飯のおかずであった。

麻生源右衛門
能役者、清大夫 煎餅 七重が立ち寄ったのは、翁屋東紫軒という煎餅屋であった。「父の好物ですの。姉も好きなので余分に買いました」

幽霊亭の女 「本所の義父上は、たしか鰻が好物でしたね」「御贔屓の鰻屋は、どこですか」「深川の田川という店ですけれど……」

麻生宗太郎
猿若町の殺人 蕪の一夜漬け 鰹のたたきに木の芽田楽、青菜の胡麻あえに、大好物の蕪の一夜漬に浅蜊の味噌汁で飯を三杯お代りし、本所の名医が満足して立ち去ってから、東吾が笑った。

虹のおもかげ 「ほう、これは見事な鮎ですね。次にいいのが入ったら、是非、麻生家へもおすそわけを願います。なにしろ、義父上も七重も、勿論、手前も鮎は大好物ですから・・・・・・」

あちゃという娘 とろろ汁 次の間で着替えをしながら東吾が冗談半分、内心はこの親友が体をこわしはしないかと心配になりながら声をかけると、大きな飯椀で好物のとろろ汁は旨そうに吸い込みながら宗太郎が眼許を笑わせた。

花世
柿の木の下 串団子 その日、東吾は軍艦操練所の帰りに、花世の好物の串団子を買って、本所の麻生家へ寄った。

横浜から出て来た男 桔梗屋の菓子 桔梗屋の菓子は花世の好物であった。

畝源三郎
酉の市の殺人 粟餅 「いい匂いがすると思ったら、粟餅ですか」入って来た源三郎は相変わらず遠慮がなくて「手前がこれが大好物です」

お吉
夕涼みの女 くずもち 天野宗太郎が長助と「かわせみ」へやって来た時、東吾はるいの部屋で、お吉に好物のくずもちを食べさせていた。

嘉助
恋ふたたび 大根の千六本の
味噌汁と紫蘇ご飯
大根の千六本の味噌汁はもう何度かあたため直したので味噌の香がとんでしまっていたが、梅漬けの紫蘇の葉を細かく刻んで炊きたての飯にまぶした「かわせみ」自慢の朝飯は嘉助の大好物で、年をとって来てからは腹八分目を心掛けているのに、つい三杯目をお吉によそってもらうことになる。煎りたての白胡麻を飯の上にふりかけながら、嘉助は柔和にみえる眼の奥を光らせた。

松浦方斎
目黒川の蛍 方月館の稽古が明日で終るという日に、目黒村から庄左衛門が、方斎の好物である瓜を背負籠に一杯、作男にかつがせてやって来た。

麻布の秋 柳屋の饅頭 「あんたが、おすずさんか。わたしはこの先の柳屋の饅頭が好物で、よく買いにやらせる。あんたの親父さんの弥助さんのことも聞いているよ」

文吾兵衛
柿の木の下 丹波栗の煮ふくめ で、七重が時折、珍しい食べ物などを用意して持たせてやるのだが、文吾兵衛が目を細くして喜んだのが、実は丹波栗の渋皮つきの煮ふくめだったのである。

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