御宿かわせみ傑作選3
「千手観音の謎」

2006年1月13日発売

「御宿かわせみ」が発表されてからすでに33年の歳月が流れ、今なお連載が続く長編ベストセラー時代小説となりましたが、その国民的人気シリーズの21巻から30巻より平岩弓枝さんご自身が厳選された10篇が、蓬田やすひろさんの美しい挿絵とともに「千手観音の謎」に纏められました。「かわせみ」ファンにとって「初春の客」「祝言」に続く永久保存版の一冊です。


単行本


紅葉散る (第21巻「春の高瀬舟」より)
東吾は宗太郎と香苗の共をして御殿山の旗本滝川大蔵の古希の祝いに出かけた。そこで侍が女を追って斬りつけているのに出くわした。女はなんと清水琴江であった。だが一緒にいたはずの麻太郎がいない・・・
神明ノ原の決闘 (第22巻「宝船まつり」より)
東吾は酒宴の帰り、湯島天神の裏手で盗賊と行き当たり斬りかかられた。市中では同じような手口の盗みが続いていたが、必ず戸を開けた者が斬殺されていた。東吾たちは盗人の中に相手に不審を抱かせずに戸を開けさせる者がいると睨む。
大力お石 (第22巻「宝船まつり」より) 
女中のお松が嫁入りのためかわせみから暇をとることになった。替わりに同じ村のお石という娘がやってきたのだが、驚くような大女だった。
千手観音の謎 (第23巻「千手観音の謎」より)
香苗が蔵から道具を取り出そうとしてうっかり大事な木箱を落としてしまった。果たして中の千手観音像は背中の千手がとれてしまった!
長助の女房 (第23巻「千手観音の謎」より)
定廻り同心のお手先で功績のあったものに褒美を与え、労をねぎらうことになった。長寿庵の長助も選ばれてかわせみ一家は大喜び。内助の功、長助の女房が大活躍のお話。
水売り文三 (第25巻「佐助の牡丹」より)
東吾は回向院の門前で水売りの文三を見かけた。文三は子供の頃生き別れになった兄を探していた。
初春弁才船 (第26巻「初春弁才船」より)
その年一番に早造りされた伊丹の新酒を江戸に届ける新酒番船十艘の内、一艘が行方知れずになった。その船の船頭の息子航吉と知り合った東吾は、航吉に航海術を教えることになった。
北前船から来た男 (第28巻「江戸の精霊流し」より)
東吾が麻太郎と源太郎を伴って舟釣りに連れて行った時、竿をとった船頭は以前北前船に乗っていた卯之吉という男だった。その卯之吉の不審な行動に麻太郎と源太郎が調べ始めた。
代々木野の金魚まつり (第29巻「十三歳の仲人」より)
代々木に法要の手伝いに行ったお石が東吾と立ち寄った金魚まつりで不成者をやっつけた。お石は恥ずかしいから「かわせみ」のみんなには内緒にしてくれと東吾と約束したが・・・
十三歳の仲人 (第29巻「十三歳の仲人」より)
お石に生まれ故郷の野老沢から縁談が来た。その話を聞いていた大工の棟梁小源が梯子から落ちて怪我をした。麻太郎と千春が大活躍。


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