「かわせみ」を取り巻く人々

主な登場人物たち
詳細は「家族模様」をご覧下さい。


庄司るい
「かわせみ」の女主人。八丁堀で鬼と呼ばれた腕利き同心、庄司源右衛門の娘。
父はある事件をきっかけに失脚し、失意のうちに亡くなった。
その父の志をくんで武家を捨て同心の株を譲り、大川端に小さな旅篭「かわせみ」を開業した。
恋人の東吾(後に夫となる)とは幼なじみ。るいのほうが一つ年上なのを気にしている。
はっと人目を引くほどの美人だが、小太刀も使うお転婆。

神林東吾
るいの幼なじみであり、恋人。 八丁堀でも由緒ある神林家は、代々筆頭与力の家柄。
すでに両親はなく、兄夫婦に子がないため兄の跡を継いで与力になる筈であったが、剣の腕をかわれ新設された講武所の教授方を命ぜられ、更に軍艦操練所で航海術を学んでいる。
長身の美男子。神道無念流の遣い手で、狸穴の方月館で師範代を勤めていた。

畝源三郎
東吾とは子供の頃から学問も剣も同門の親友。八丁堀の定町廻り同心。
見かけはもっさりだが、事件に対する勘は鋭い。真面目すぎて女性にはとんと縁がなかったが、神林通之進の尽力で密かに想いを寄せていたお千絵と結ばれる。
東吾と同様長身。いつも走るように深川一帯を歩きまわっている。

神林通之進
東吾の兄。八丁堀の吟味方与力で御用熱心だが、少々病弱。
妻香苗との間に子はなく、東吾に家督を譲り風雅にいそしむ生活を送りたいと思っている。
東吾とるいの恋に一時は心ならずも別れをすすめる。
絵草子にしてもいいくらいの美男子。甘いものに目がない。

神林香苗
通之進の妻。西丸御留守居役麻生源右衛門の娘。通之進とは相思相愛の仲で、夫婦仲はよいが子がない。東吾とるいのよき理解者で何くれとなく力になる。
岡っ引の長助が「弁天様の生まれ変わり」と驚いたほどのおっとりした美人。

麻生宗太郎
旧姓天野宗太郎。父は将軍家御典医天野宗伯。異母弟に跡目を譲るため家を出て長崎で修行する。
その後ひょんなことからかわせみの客となり(美男の医者参照)るいや東吾と知り合う。麻生七重と夫婦となり麻生家の婿となる。風貌がどことなく通之進(東吾?)に似ている。

麻生七重
神林通之進の妻香苗の妹。東吾に想いを寄せていたがるいの存在を知り思い切る。後に天野宗太郎と結ばれる。

嘉助・お吉
二人とも八丁堀時代からの奉公人。るいがかわせみを開業するときに一緒についてきた。嘉助はるいの父についていた凄腕の元岡っ引。
お吉は一度は嫁にいったが死別して帰ってきて、以後庄司家に奉公し、かわせみを切り盛りしている。

長助・仙五郎
長助は畝源三郎から手札を貰っている岡っ引。 深川で長寿庵という蕎麦屋を営む。もっとも店は内儀さんと倅夫婦が切り盛りし、本人は探索に走り回っている。
仙五郎は飯倉一帯を縄張りとする岡っ引で本業は桶屋。方月館で東吾と知り合った。東吾の一の子分と思っている。



| Home |