「かわせみ」に登場した蛍は?

江戸庶民の夏の楽しみの一つは「蛍狩り」。「かわせみ」にも登場している蛍ですが、さてどんなお話がありましたか。
きっと「かわせみ」の庭にもぴかりぴかりと蛍が飛んでいたことでしょう。


1 秋の蛍 「螢……」
暗くなった庭にあたりに、螢が光っている。

2 王子の滝
部屋の外の闇に、小さな光りが走った。螢である。
「ここらあたりは山家なんだな。螢も大川端より、よっぽど大きいぞ」
考えあぐねた顔で、東吾は光って消える螢を眺めていた。

3 持参嫁 いい具合に夜になって、庭に蛍が光りはじめた。
綾瀬川から水をひいた池の周囲を、淡い光芒をひいて光った虫の飛び交うのは、怪しげな風情がある。

4 蛍沢の怨霊 暗いのを幸い、東吾はるいの手をしっかり掴んで沢のほとりに立った。
別に歩き廻らなくとも、螢のほうでいいように寄ってくる。

5 目黒川の蛍 「源太郎に水遊びをさせようと出かけましたら、まあ蛍がたんと居りまして、そりゃあきれいですの。よろしかったら、東吾様とお出かけ下さいませんか」

6 春や、まぼろし 蛍がすっと沓脱石のふちをかすめた。

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