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主要登場人物は初めて本人が登場したシーン。他及び故人は初めて名前が出て来たシーンとしています。意外だったのは「長寿庵」という名前が初めて登場したのは35話の「奥女中の死」になってから。それまでは深川の蕎麦屋として登場していました。 |
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名前 | 何話 | 題名 | 登場シーン |
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神林東吾 | 1 | 初春の客 | 神林東吾は仲間と別れると、自然、酔った足をそっちへむけていた。 |
るい | 1 | 初春の客 | 「あら、東吾さま……」 上りかまちに立っていたるいが、嬉しさを奉公人の手前、僅かに抑えた声をたてた。 |
千春 | 179 | 立春大吉 | 大川端の旅籠「かわせみ」に威勢のいい産ぶ声が響き渡ったのは、立春の日の朝であった。 |
神林通之進 | 1 | 初春の客 | 「珍しいことがあるものだな。明日あたり、大雪になるのではないか」 香苗に袴の紐を結ばせながら、兄の通之進は、わざと聞こえよがしに東吾にいう。 |
香苗 | 1 | 香苗 | 「東吾さんの神妙はあてになりません。一度、お出かけになったら、梨のつぶてでございますから……」 嫂の香苗はいつもの調子でおっとりと笑っている。 |
麻太郎 | 138 | 秘曲 | るいはなんとなく、大村麻太郎という、三歳になったばかりという男の子を眺めていたが、鼻筋の通った凛々しい面立ちと、よく済んだ目が愛らしい。 |
庄司源右衛門 | 2 | 花冷え | るいの父親は庄司源右衛門といった。 |
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畝源三郎 | 1 | 初春の客 | 「滅法早いですな」 髭の濃い顔で、源三郎は老婢が慌てて運んで来た火鉢を中に、東吾と向い合った。 |
千絵 | 72 | 源三郎祝言 | 「江原屋さんの娘さんのお千絵さんです」 とるいが東吾にひき合わせたのだが、東吾が驚いたのは、その娘の背の高さであった。 |
源太郎 | 92 | 源太郎誕生 | るいがそっとささやいた時、奥座敷のほうから赤ん坊の泣き声が一つ、二つ目はまことに源清く、高らかな産声であった。 |
千代 | 178 | 源太郎の初恋 | 母と妹の千代と共に、大川端の「かわせみ」へ年賀に行くと、 (名前だけ初登場は「穴八幡の虫封じ」) |
畝源吾 | 19 | 湯の宿 | もう一つは、畝源三郎の亡父、畝源吾 |
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麻生源右衛門 | 9 | 江戸の子守唄 | 麻生源右衛門の古希を祝う、内輪だけの小宴ということで、無論、七重も同席した。 |
麻生宗太郎 (天野宗太郎) |
53 | 美男の医者 | 慌しくいいつけているるいの目の前で、一人の若い男がすすぎをとっていたのだが 「ご病人か」 雨に濡れた袴の裾を手拭で叩きながら、上りかまちへ立った。総髪で左手にちょっと大きな四角い包を下げている。 (初登場の時は「寒井千種」と名乗って「かわせみ」に宿をとった。) |
七重 | 9 | 江戸の子守唄 | 麻生源右衛門の古希を祝う、内輪だけの小宴ということで、無論、七重も同席した。 |
花世 | 107 | 麻生家の正月 | 源右衛門が再び、腰を浮かしかけた時、赤児の声がした。産声にしては小さいと東吾は反射的に思った。畝源三郎の家で、源太郎の誕生に立ち会った経験では、産声は、もっと大きく威勢のよいものであった。 |
小太郎 | 141 | 花世の冒険 | 待望の男児でお七夜を待たず、麻生家の嫡男が代々、名付けられる幼名の「小太郎」が、祖父、源右衛門の手で奉書にしたためられて、枕許におかれた。 (実際に登場したのは「千手観音の謎」、いつも名前だけ登場・・・ちょっと可哀相) |
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嘉助 | 1 | 初春の客 | 黙って、すわっていた老番頭が口をはさんだ。神妙に町人髷で前掛をかけているが、もとは八丁堀の捕方で、さんざっぱら、凶悪犯とぶつかって来た凄い男だ。 |
お民 | 13 | 宵節句 | 嘉助の娘のお民というのが、神田飯田町の木綿問屋、吉兵衛というのに嫁いでいる。 |
吉兵衛 | 13 | 宵節句 | 嘉助の娘のお民というのが、神田飯田町の木綿問屋、吉兵衛というのに嫁いでいる。 |
お三代 | 4 | 秋の蛍 | 嘉助の孫はお三代といった。大人しく、利発な子で、なかなかの器量よしであった。 |
おせん | 13 | 宵節句 | 下のおせんも、るいになついていて、この正月にも姉妹一緒に三日ほど泊って行った。 |
吉太郎 | 21 | 水郷から来た女 | 一番上が、今年八歳になるお三代で、その下が五歳のおせん、末がまだ赤ん坊で、吉太郎という男の子だった。 |
お吉 | 1 | 初春の客 | 「お嬢さん……」 二階へ客を送った女中頭のお吉が戻って来た。 |
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長助 | 2 | 花冷え | 蕎麦屋の主人は長助といい、五十がらみの温厚な男だが、眼つきは鋭いものがある。正業は蕎麦屋で、別にこの辺を縄張りとする岡っ引としてお上御用を承っている。 「こりゃ、畝の旦那・・・・・・」 |
おえい | 199 | 長助の女房 | 長助の女房、おえいは誰もいない小座敷の上りかまちにぼんやり腰かけていたが、入って来たるいを見ると、慌てて前掛をはずした。 (おえいという名前が出たのは初めて。長助の女房での初登場は「玉屋の紅」 東吾は源三郎と長助の女房がやっている近所の湯屋へ出かけた。) |
長太郎 | 86 | 春の摘み草 | 長助の倅の長太郎というのが、神田の蕎麦屋に奉公していて、年季あけの一昨年、奉公先の主人が世話をしてくれて、おはつという娘と夫婦になった。 |
おさと | 199 | 長助の女房 | 長太郎の女房のおさとがくすくす笑った。 「おっ母さんったら、こないだっから、そればっかり……」 |
長吉 | 128 | 梅の咲く日 | 東吾達が境内へ入って行くと、絵馬堂のところから長吉が走って来た。 |
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松浦方斎 | 21 | 水郷から来た女 | 主は松浦方斎といって直心影流をよくしたが、人柄は温厚で、儒学の造詣が深かった。 |
善助 | 3 | 卯の花匂う | 道場の掃除や留守番に住み込んでいる善助というのが、東吾に答えた。 |
おとせ | 34 | 恋ふたたび | 番屋に行っていると、畝源三郎がおとせを調べている最中であった。おとせは取り乱した様子だったが、正吉をしっかり抱え、子供も泣くことを忘れたように母親にしがみついている。 |
正吉 | 34 | 恋ふたたび | お吉がひっぱり出してみると手も足もかなっ氷のようで、泣き声も咽喉にはりついたか、口もきけない。 |
仙五郎 | 22 | 風鈴が切れた | 方月館へ行く前に、飯倉の岡っ引で、本職は桶屋の仙五郎のところへ寄って様子を訊いた。「こりゃあ、旦那・・・・・・」 |
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天野宗伯 | 53 | 美男の医者 | 将軍家御典医の天野宗伯の息子の天野宗太郎だといわれて、東吾はあっけにとられた。 |
天野宗二郎 | 96 | 忠三郎転生 | 「弟の宗二郎様とおっしゃるお方が、この近くに用事があったついでにと、お寄り下さったのですけれど……」 |
天野宗三郎 | 96 | 忠三郎転生 | 「宗二郎様と宗三郎様と、お二人いらっしゃるそうですよ。宗二郎様は母方の今大路成徳様へ御養子にいらっしゃっているとか、いつぞや、宗太郎様が父にお話さすってお出ででした」 |
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永代の文吾兵衛 | 141 | 花世の冒険 | 花世が目ざめたのは布団の中であった。 目を開けると、のぞいて来た人の顔にぶつかった。 髭がもじゃもじゃの大きな顔である。 |
小文吾 | 141 | 花世の冒険 | 「泣くんじゃない。家へ送ってやるからな。おい、背中につかまれよ」 しがみついた背中は大きくて、温かくて、とうたまのようだと思ったとたんに、花世は決心した。それでもぐしゅっ、ぐしゅっと泣きじゃくりは止まらない。 |
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長寿庵 | 35 | 奥女中の死 | その前を素通りして、源三郎は長寿庵と看板の出ている蕎麦屋の入口をくぐった。 |
方月館 | 21 | 水郷から来た女 | 狸穴に、方月館という道場があった。 |
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