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「桐の花散る」の大きな変更は御菓子司鈴木越後掾が雅好堂に変った点。若様も若先生と改まっています。 |
桐の花散る | |
新 | 変更点 |
川風がさわやかな朝に、るいは久しぶりに髪結いを呼んだ。 |
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「神林様の若先生がおみえになりましたよ」 | 若様→若先生 |
日本橋の御用御菓子司、雅好堂の店に盗賊が押し入って | 日光伝奏、勅許、鈴木越後掾の家→雅好堂 |
主人 |
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そういう話にはすぐ反応する「かわせみ」のことだから | 目のない→すぐ反応する |
この店には、普段、使っていない母屋とは廊下続きの離れ家があった。 | 追加 |
ちょうど、この月のはじめに大風が吹いて、その離れ家に近く植えてあった松の古木が傾いた。 | 楠→松 |
それが風で傾いて離れ家の屋根に当り、瓦を割って穴をあけた。 | めくって→割って |
出入りの植木屋が、松の木を伐り除き、屋根職人も入って修理が始まりかけていた由です」 | 楠→松 |
るいがちょっとぼんやりしていると、東吾が湯呑をおいて声をかけた。 | 煙草をはたいて、声をかける→変更 |
もう、五年前のことになるのだが、兄嫁の香苗の父が、 |
東吾の兄→兄嫁の香苗の父 いわゆる、半年余り→削除 |
半年ばかり、 |
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「このあたりは、まだ家も少なく、こちら様がお宿を始められる前のことで大川の堤の脇にこの桐の木が花を咲かせて居りました」 | 追加 |
「やっぱり、かどわかしだったのでしょうか」 | でしょうかねえ→だったのでしょうか |
嬉々として父親にまつわりついていた娘の思い出がこびりついている中仙道を | 喜々→嬉々 |
まだ初夏というのに、陽はかなり暑く | いうにも早いのに→いうのに |
佐賀町に、畝源三郎から手札をもらっている岡っ引で長助という気のいい親分がいて、本業は蕎麦屋をやっている。 | 表向きには→本業は |
長助に叱咤されて、二人はやむなく筵を持ってもぐり込んだ。 | 止むなくむしろ→やむなく筵 |
外からも手をさしのべて手伝いながら、やっと筵ごとひきずり出してくる。 | むしろ→筵 |
近所の百姓が農具を乗せて車を押して通ったのかも知れなかった。 | このあたり→近所 |
ちょうど、御菓子司・雅好堂の店の前であった。 | 、鈴木越後掾→・雅好堂 |
やっと朝陽がさし始めた橋を駈けて、東吾は、まっしぐらに猿江町へととんだ。 | 追加 |
「お前の父親は大川端のかわせみに泊っているんだ」 | 『かわせみ』→かわせみ |
雅好堂の離れ家の屋根に穴のあいたことを聞き出したのだろう」 | 鈴木越後掾→雅好堂 |
雅好堂の店に盗みに入ったのは | 鈴木越後掾の店へ→雅好堂の店に |
雅好堂へ盗賊の入る原因になったとは気がつかなかったのだろう」 | 鈴木越後掾の店→雅好堂 |
多田屋吉右衛門が大川端の「かわせみ」を発ったのは、 |
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この子が嫁に行くまでは、石にかじりついてでも婆さんと二人、長生きをせなならんと思って居ります」 | ついても→ついてでも |
さわやかな朝の中を旅立って行く老人の心にあるのは、孫娘の嫁入りの姿なのか | 追加 |