もうすっかり当掲示板作品館でお馴染みの春霞さんですが、ご常連の皆さんはすでにご存じですが市民工芸展などへも出品を依頼されるほどの腕前!
今回の作品はその市民工芸展に出品される作品として制作された「かわせみ明治編」を一足早く作品館にお送り頂きました。「かわせみ」で初めての洋装!
春霞さんの意欲作、本当に素晴らしいですね♪
*「築地居留地の事件」から一部引用しておりますので、ネタバレにご注意願います。

春霞さん制作秘話

今回は5月に催される作品展に出品するためのテーマを何にしようかと思案していたのですが、明治編を作ってみることにしました。
「築地居留地の事件」では登場するキャラクターの服装や髪型などについて実に細かく書かれていますが、これは作りやすいようでいて却って足かせになってしまいました。材料が揃わないのです。あまりかけ離れたものにならないようにしてみたつもりですがどうでしょう。
最も苦労したのは麻太郎くんです。洋服の仕立ては最も得意とするところ!メンズの標準寸法の1/5で形紙を起こしてジャケット、ワイシャツ、ズボンを縫いました。ジャケットは二枚袖、センターベンツ、総裏仕立てです。これはぴったりだったのですがズボン丈だけは長かった〜。麻くんは実は短足だったのですぅ。だから今回は後姿はなし(笑)
口元はVの字にすると笑顔になり可愛いのですが、みんな屈託を抱えた人々なので一文字に結びました。「かわせみ」にいつもの笑顔が戻るのはいつのことなのでしょう。

裏話が長くなってしまいましたが、これはネタばれになるやも知れませんので...。実は制作の途中で気づいたことがあります。千春ちゃんの髪型は桃割れとの記述があります。結髪の本を読みましたら桃割れは16〜17歳くらいの娘髪なのだそうです。ということは源太郎ほか2人は22〜23歳、江戸編の新書版の東吾さん、源さんと同じ位、いい歳格好ではありませんか?さてはまたまた平岩マジックかなと勘ぐっております。


「洋装姿もスマートな麻太郎君」 (クリックすると大きくなります)

「とても、よい部屋です。ありがとうございます」
マギー夫人が微笑した。
「では、荷物の整理をして着替えたら階下へいらっしゃい」
「わかりました。すぐ参ります」
「慌てなくて大丈夫。今朝はまだ患者さんが来ていません」
一人になって麻太郎は手早く着替えた。
昨日から着ている紋付袴を脱いで、白いシャツと黒いズボンにチョッキ、グレイのジャケット、そして靴を履いた。
「築地居留地の事件」

源太郎、花世、麻太郎の新主役?の若者トリオ

るいさんと千春ちゃん
「明治編」メンバー
                                             

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