強羅温泉    静峰閣照本   2002.4(宿泊)

    旅館の全景

    玄関前にて

 旅行宿泊雑誌「じゃらん」
を刊行するリクルートの旅行予約サイト「イサイズ」で 予約して泊まりに行くのは今回の「静峰閣照本」でたしか3軒目である。強羅温泉は宿泊料金が高い 旅館が多いので今まで泊まったのは新聞広告で1万円という「紀州鉄道強羅ビラ」だけであったが、 大涌谷から引かれた白濁した湯に入るのが好きなため、安い料金で泊まる機会が有れば何時でも泊まり たいと思っていた。「じゃらん」を見ていると「静峰閣照本」が「初春のお得祭り」とかで、通常では 1.5万円以上するのに1.2万円で泊まれるという。早速申し込んで今回の旅行となった。
 今日は、 強羅温泉に泊まるということなので昼食を食べてからの 1時をすぎてからの出発となった。天気は余り良くはないのだが雨はまだ降るというところまでは いかないので気にしながら車を進めたが旅館に着くまでは雨もおちる事はなかった。
 強羅温泉に着いてから「静峰閣照本」の場所は地図で大体の場所は把握していたのだけれども道路が 行き止まりなどもあってなかなか分からず苦労したがやっとたどり着いた。見たところ和風のなかなかに 雰囲気の有りそうな旅館であった。

    部屋

   部屋からの眺め

 チェックインして案内されたのはフロントからすぐ前の本館の1階の「あやめの間」で10畳と広縁が 付いている普通の間取りである。古い造りの名残なのか化粧台・トイレ・風呂がゆったりとしている。 部屋の造りはそんなに豪華ということはないのだが、床の間には生花が生けてあるなど老舗らしい雰囲気 をだしている。窓を開けると直ぐ前が庭園になっていて丁度「みやま霧島」が咲いていて風情を醸し出して いた。
 風呂は新館の1階に有るのでのフロントの前を歩いていくとエレベーターがありそれに乗って降ると、 直ぐ前に男性用が左に女性用が右手にある。
 脱衣場で浴衣を脱いで戸を開けると大浴場があり、その向こうに露天風呂への入り口がある。慣例から 風呂はまず最初に露天風呂ということになっているので、露天風呂への戸を開けて外に出る。
 露天風呂は岩造りで大浴場の左側全体を使って造られているという感じでいるので縦にかなり長く なっている。奥の方が土手になっていてその上に新館が建っている。湯船の広さは縦に6m横が2m位で

      大浴場

     露天風呂

あろうか、結構広く感じる。湯船の上には東屋風の屋根が掛かっているので雨が降っても気にすることも なく風呂に入っていることが出来る。前の方は高台になっているせいもあってかなり開けていて湯船に 浸かったままで景色を眺めることができる。直ぐ前は全体的には日本庭園という雰囲気を持った庭なのだが、 最近植えられた感じのしだれ桜が並木状に横に並んでいて、それぞれの木に散り際の桜の花が残って春 の名残の風情を醸し出していたのが印象的であった。泉質は強羅温泉らしく白濁したもので少し硫黄の 匂いがする。湯は前の方の岩の上の方から小さな滝という感じで流れ落ちている。量はそんなに多くは ないのだが反対側の湯船から流れ出しているので恐らく循環ではないのであろう。かき混ぜると白い湯花 が舞い上がって濁り度が濃くなるという硫黄泉独特の雰囲気を持っているのがいかにも温泉らしいという 感じである。
 風呂から上がり 部屋で缶ビールを飲んでテレビを見ているうちに夕食の 30分前になったので再び露天風呂に入り身体を暖めビールの喉越しを良くすることにする。 部屋に帰ってみると女房殿も風呂から上がり夕食の支度も終わっていた。
 直前の入浴 のおかげで乾杯のビールの喉越しも良く気分良く料理を 食べ始めることが出来た。ここの夕食の料理は全体的には宴会風会席料理といった感じで特別凝ったと いうものではないのだが、それぞれ旬の材料を使って丁寧に作られていていずれも美味しくいただいた。

     夕食風景

     夕餉の料理

 翌朝朝ご飯をいただいた後、暫く部屋で休憩をしてお別れの入浴ということで9時過ぎに風呂にはいること にする。この時間は何処の旅館もそうなのだが既に殆どのお客はチェックアウトをしているか、部屋で 休んでいて風呂は大抵貸し切り状態である。残念ながら小雨が降っているので少し霧状のようなものが 混じっていて外の景色は余りはっきりとは見えなかったのだが、露天風呂から大浴場、また露天風呂と はしごを繰り返してゆっくりと湯浴みを楽しんだ。

 風呂の直ぐ上にある 新館の一番端に露天風呂付きの部屋があって、そこの 露天風呂からの景色は素晴らしいのだと思えるのだが3万円以上するようなので到底こちとらには無理、 そこでこちとらは1.5万円也の本館の部屋に泊まることになるのだが、湯の質と旅館の雰囲気から いうと「また来たいなという思いにさせてくれる旅館の一つだね。」などと話しながら車を発進させた のであった。

満足度   風呂**** 料理*** 部屋*** 接客***

施設の概要
  所在地 足柄下郡箱根町強羅1312 TEL: 0460-2-3177

  交通 ・箱根登山鉄道強羅駅からケーブルカー中強羅駅から徒歩6分<
     ・西湘バイパス→国道1号経由→箱根湯本温泉→強羅温泉
  施設 浴室 内湯 露天風呂    駐車場 あり 
  泉質 硫黄泉 単純温泉
      日帰り利用  不可