県が「一社一技術」制度で企業の技術を喰い物に

 前橋の企業である耐炎木材計画研究所が、炎に強い木材加工技術を開発。
この開発成果をもって、技術力のある会社を認定し支援するという県の「一社一技術」制度に応募した。
その結果、技術力が認められ、県の融資制度も利用でき、製造販売も支援してもらえる事になる・・・はずだった。

ところが、わずかその1年後、群馬県林業試験場がほぼ同じ技術を開発したと発表。
その製品の製造と販売をライバル企業に委託してしまった。
さらに、県の使用する材料は委託先のライバル企業から全量を随意契約で購入する取り決めを交わし、
ライバル企業は増収、県も技術料を吸い上げて相互に潤うシステムを作り上げた。

耐炎技術を開発したその企業は販売先を失い、融資の返済が滞り始めた。すると、県の融資窓口は
すぐに融資を引き上げると通告。
さらに資産が足りないとして、担保に入れていた社長の家屋まで競売にかけてしまった。
耐炎木材計画研究所社長は、社屋も、家屋さえも失ったしまったのだ。

技術力を評価して支援する事が目的だと思われていた制度が、企業の新技術を漁り、
市場を奪い、開発会社を潰す場所に使われている。
こんなことがまかり通って良いのだろうか?

新技術を生み出す力のある企業を伸ばす事が、明日の群馬の為であるという事は誰しも理解できる事であろう。
同様の被害が起こらないためにも、市民オンブズマン群馬はこの問題を追及していく。

県の1社1技術制度のページ

耐炎木材研究所が受けた1社1技術制度の実態報告