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第84回キノ・バラージュ/9月23日(日曜日)
●テーマ: 『モンタージュ再考5/エイゼンシュテイン(後編)』
前回に引き続きエイゼンシュテインをとりあげる。前編においてはサイレント時代
のエイゼンシュテインを扱ったが、後編に当たる今回はトーキー以後の活動に焦点を
当てる。
あらためていうまでもなくエイゼンシュテンは、ロシア・アヴァンギャルドを代表
する映画監督である。彼は、作品において数々の業績を残しただけではなく、同時に
すぐれた映画理論家でもあった。さまざまな学問の成果を取り入れたその理論は複雑
だが、天才的なひらめきと深い洞察に満ちている。今回は、「映像と音の対位法」な
ど晩年の理論に焦点を当てて、その錯綜とした理論を読み解いていきたい。
参考上映は、エイゼンシュテインの遺作となった「イワン雷帝」の第二部。16世紀
が舞台の歴史劇で、とくに第二部は宮廷内における血なまぐさい陰謀の物語となって
いる。この作品においても、形式に対する実験はさまざまなかたちで行われている。
バロック的というべき過剰な画面構成には目を見張るものがあるし、部分的にカラー
が用いられ、彼の色彩理論のひとつの成果を示している。(西村智弘)
●参考上映予定:
エイゼンシュテイン 「イワン雷帝(第二部)」(1946)
●担 当:西村智弘(美術評論家・映像評論家)
●日 時:9月23日(日曜日)、PM6:30〜
●会 場:中野区・桃園地域センター 2F
中野区中央4−57−1 tel : 03−3382−5151
(JR中野駅南口下車 中野総合病院裏・徒歩5分)
●参加費:¥500−
●問合わせ: wuemme@hotmail.com