■□■□ KINO BALAZS information □■□■
次回のキノ・バラージュのお知らせです。
第88回キノ・バラージュ/1月20日(日曜日)
●テーマ:『レン・ライ −オブジェとしてのフィルム−』
■ニュージーランド生まれのレン・ライは、土着芸術の影響を受けてポリネシアに滞
在したあと、イギリスに移ってシュールレアリスム運動に参加した。一方で映画を制
作し、ハンス・リヒター、オスカー・フィッシンガーとともに、抽象映画の先駆者と
いわれる。レン・ライの抽象映画の特徴は、描いた絵をカメラで撮影するのではな
く、フィルムに直接ペイントするという手法を用いたことである。その後、多くの映
像作家によって試みられることになるこの手法は、レン・ライによってはじめて行わ
れた。
■レン・ライの抽象映画に一貫していることは、フィルムに直接描いたり、フィルム
を引っかくなど、フィルムを物質的な素材として扱っていることだ。レン・ライは、
フィルムそのものに直接働きかけることによって映画をつくった最初の映像作家であ
る。アメリカのアンダーグラウンド映画のなかには、フィルムの物質性を顕在化させ
る作品が多いが、その起源はレン・ライにあるといってよい。レン・ライは、実験映
画の歴史においてきわめて重要な位置を占める。今回のキノ・バラージュでは、レン
・ライに焦点を当て、その独自な作品について考えてみたい。(西村智弘)
●参考上映予定:
レン・ライ『カラー・ボックス』(1935)、他
●担 当:西村智弘(現代時術・映像評論)
●日 時:1月20日(日曜日)、PM2:00〜
●会 場:中野区・桃園地域センター 2F
中野区中央4−57−1 tel:03-3382-5151
(JR中野駅南口下車 中野総合病院裏手・徒歩5分)
●参加費:¥500−
●問合わせ:wuemme@hotmail.com (末岡)
●HP: www.h3.dion.ne.jp/~k-balazs