平成23年4月4日作成

玉の石桃(玉野の伝説)

遠い遠い昔のお話です。いつくらい昔かって。そうね
お大師様が諸国を巡られていた頃で玉ひめ神社の辺りまで海だった頃で
満潮時に玉ひめ神社の巨岩が波に洗われていた頃ね、たぶん。

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むかしむかし、女の人が玉の白砂川で桃を洗っていたら1人の見すぼらしい姿をした旅のお坊さんがやって来ました。
そしてそのお坊さんは「もし、そこのお方、私は腹が減ってどうもならん、
その桃を一個くださらんかのう」と女の人に頼みました。でも、その女の人は桃をあげるのが惜しくて
「これは桃に見えるが実は石で出来た桃なんで食えりゃせんぞな」といって断ったそうです。
するとどうでしょう、そのお坊さんが帰った後にその女の人が家に帰り桃を食べようとしたら
桃は一つ残らず石ころになってしまいました。この見すぼらしい姿をした旅のお坊さんは
実は姿を変えた弘法大師様だったそうです。それからと云うものはこの玉の地では桃の実は食べ頃になると
みんな石のようになってポロポロ落ちてしまうので「玉の石桃」と呼ばれるようになったそうです。

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写真はこの話の舞台となった岡山県玉野市玉の町で緑色で印を付けた場所が現在の白砂川の位置です。
町全体が分かるパノラマ写真は当ホームページの玉(たま)大パノラマをご覧ください。

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玉の石桃:   岡山県玉野市玉の町に古くから伝わる伝説。私が以前聞いた内容を思い出して書き留めました。
みっちゃん注: 私の知っている限り現在ではこの地方の桃が特に固いということはありません。
        それどころか岡山県南部で多く栽培されている白桃はとても美味しいです。
撮影   :平成23年3月27日
撮影場所 :岡山県玉野市玉 大仙山 山頂

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