狩野永暉(明治(1868)〜(1912)年頃?)
                  乗猪大黒図

狩野永暉、幕末から大正期までを生きたが、生没年は不詳。その渕源と言われる永徳に学んだ山楽が祖の京狩野家十二世
 本図には、右下方に落款(署名)「狩野永暉」と朱文方印「永暉」とがある。また、右上方の賛「開運」は、署名に「花朝女」とあるように、日本画家生田花朝(1889〜1978)年)の揮毫。「猪」「乗」猛進する「大黒」の聖姿に「開運」の吉兆を感得させる縁起物である。
 なお、箱書(表書)「猪の里 大黒天之図」、同(裏書)「十二世 狩野永暉    白文方印=狩野氏」は筆者自身の揮毫・捺印になる。