アンの青春の明日が輝く言葉−第101回                 松本侑子ホームページ

 モーガン夫人は、才気きらめく底に、真心のこもった女らしい優しさと思いやりが、地下水脈となって流れているのがありありと感じられた。夫人は、まばゆいばかりの才知で賞賛を集めるだけでなく、その優しさと思いやりで、人々の愛情をも集めるのだった。

                        
『アンの青春』第20章

 知性と教養、心からの優しさと思いやり……。
 この二つをそなえた女性が、すきな人だと、モンゴメリは書いています。
 理由は、生まれながらにそうした女性はいないからです。つまりモーガン夫人は、物心ついてから、とくに大人になってから、意識して知性を磨き、人への優しさを心がけて、くり返し実践してきたのです。だからこそ、モンゴメリは、そうした女性を賞賛しているのだと思います。
 あなたも、知性と優しさにあふれたステキな成熟した大人へと、ご自分を日々、育てていって下さい。

松本侑子 


『アンの青春』(モンゴメリ著、松本侑子訳、集英社)より引用
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