アンの青春の明日が輝く言葉−第23回                 松本侑子ホームページ

「想像は影のようなものね.....つかまえて閉じこめることはできない。ふわふわ踊りまわって、とらえどころがないのよ。でも書き続けていれば、いつかコツをおぼえるわね」

                        
『アンの青春』第7章

 教師のアンは、仕事から帰ると、家では文章を書く練習をしています。
 頭のなかに浮かんだ思いやひらめきは、とらえどころがなく、ふわふわと浮かんでは、またぼんやりと白い霧のなかに消えたり、かすかに見え隠れしたり。
 でも、書き続けていれば、いつかコツをおぼえます。茫漠とした考えを、たしかな言葉にして紡ぎだしていくすべを体得します。

 それは書くことだけではありません。どんなことも、最初は要領がわからず、とまどい、自分に失望したり、思うようになりません。
 でも、続けていれば、きっとコツをおぼえます。あきらめずに続けてください。

●劇団四季「赤毛のアン」ミュージカルのお知らせ
 
 今年は劇団四季が「赤毛のアン」のミュージカル全国公演をしています。
 8月は名古屋、9月は大阪で、それぞれ長期公演です。
 
 私は9年前にカナダのプリンスエドワード島の大劇場で観ました。楽しく、明るく、はつらつとして、最後は心温まる、実にすてきなミュージカルです。
 7年前には東京で、同じミュージカルを日本語に訳した作品を、四季の公演で観ました。本場以上にすばらしいものでした。
 それが今年の夏、再演されます。詳しい情報は、劇団四季のサイトに出ています。
 ミュージカルの公演会場のロビーでは、私の訳した『赤毛のアン』(集英社文庫)と『赤毛のアンの今日が幸せになる言葉』(ディスカバー21)が販売されます。

 それでは、楽しい夏をおすごし下さいますように。

松本侑子 


『アンの青春』(モンゴメリ著、松本侑子訳、集英社)より引用
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2002.7.23