幸せになる『赤毛のアン』の言葉−152                    松本侑子ホームページ

「丘のむこうにまた丘は連なり、アルプスの彼方にまたアルプスはそびゆ」
                        
『赤毛のアン』第31章 

 これは元々はイギリスの詩人・批評家アレキザンダー・ポープが『批評論』に書いた言葉です。英国留学した漱石は、このポープに深い関心を持っていました。人は高い丘に登ればのぼるほどに視野がひらけ、そのむこうにはもっと高いアルプスの山々、つまりさらに高い目標が見えてくる。人の研鑽や勉強には終わりがなく、学べば学ぶほどに高い目的ができる、という意味です。この言葉を胸に、アンは学んでいきます。

松本侑子 


『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用/2001.9.16.