「ひとたび人をあざむくと、(つじつまを合わせるために)なんともつれた網目を織らねばならないことか」
『赤毛のアン』第27章
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ひとつ嘘をつくと、つじつまを合わせるためにもっと手のこんだややこしい作り話を網目のように張り巡らさなければなりません。髪を染めて人をあざむこうとしたアンは、この一節をかたり、後悔します。
これはスコットランドの国民作家スコットの物語詩『マーミオン』の一節です。マリラはスコットランド系カナダ人の2世で、『赤毛のアン』にはスコットランド文学がたくさん登場します。
松本侑子
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『赤毛のアン』(集英社文庫、松本侑子訳、800円、2000年)より引用/2001.6.19. |